社会問題への意見表明において「丁寧さ」を侮ってはいけない
どのような社会でも、少なくとも民主的かつ自由主義の集団であれば全員が一丸となって同一の意見を持つことはまず考えられず、必ず集団内での意見対立は生じます。紋切型の雑な切り口を援用すれば、例えばアメリカでは伝統的価値観を重視するコンサバと先進的なリベラルの分断、フランスでは本質的には経済格差ではあるものの移民とナショナリストの分断などです。 同様に、日本で言えば「日本は凄い!全然問題ない!」とする楽観と「日本は駄目だ!もう未来は無い!」とする悲観で社会的な分断が生じているとする意見を見かけます。 もちろん社会をデジタル的に二分する論は簡略になり過ぎていて実態を適切に表しませんが、物事を単純な概念モ…
2023/09/03 07:58