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  • うなぎの話。

    昨日の土用丑には、ウナギを召し上がったお宅も多いだろう。ウナギといえば、母方の祖父を思い出す。現役時代はヤリテの商売人だったらしいが、私の知る彼は単なる困ったじーさんであった。買物好きで、道楽が好き。お酒は飲めないのに、キレーなお姐さんのいる夜の街をウロウロする。中でも好きなのが外食。若いころには、いきなり思いつきで今からカニを食べに行くぞ!なんてこともあったらしい。道頓堀に「かに道楽」がある時代...

  • みずづけ話。

    昨夜おそく、久しぶりにムスメが帰宅した。夕飯は済ませてきたようなので、顔を見て戸締りしたら、私は先に寝る。今日は日曜だから、どうせゆっくりだろうと、ゆうべのお皿を洗ったりしているとおあよ~…ネマキのまま、スマホを握って起きてきた。アラ 早いねウン 今日ダレソレさんとドコソコ…約束があるらしい。テレテレと台所に行き、アイスコーヒーを注いで戻ると、グラス片手にスマホを見始めた。ザルを持って、その前を右往...

  • てつどう話。

    土曜の朝がチコちゃんなら、昼は鉄道ひとり旅である。(→新・鉄道ひとり旅)芸人だけど、芸をやっているのを見たことがない地味な青年が、ひとり電車に乗るだけの番組。たぶん再放送で、しかも不定期で、待ち構えていても見られないので、何気なくテレビを点けて、たまたまやっていると喜んで見ている。旅番組だから、観光特急に乗って、グルメや絶景を紹介すると思いきや、さにあらず。ローカル線の普通列車に乗り、車窓をボーッ...

  • ごくらく話。

    所用で訪れる、ここは私鉄の小さな駅。各駅停車のみ、昇降客も少ない。私ひとり、ムッとする温気の中、ICカードをピッとして無人の改札を通りもうちょっと… あとちょっと…朝からの暑さでヘトヘトの自分を励まして、ホームへの階段を上る。もうちょっと… あとちょっと…そう、ホームにさえたどり着けば、そこには極楽が待っているのである。この駅には小さな待合室があり、めったに利用者も見ないのになぜ?誰のために?不審に思...

  • ちょうはん話。

    ビルのエントランスホールで、私は年甲斐もなく、小さな声で歌っていた。♪…なにが出るかな なにが出るかな…♪いつになく真剣に、にらんでいるのはエレベーターの階数表示である。…だぁッ!2台あるエレベーターのうち、右側が降りてくるらしい。いささかガックリきたのは、右がいつも、オーブンの中みたいに暑いからだ。ちょっと古いビルで、よく手入れはされているが、夏になるとどういうわけか、右のエレベーターだけ、冷房が点...

  • まりーん話。

    私は海辺の町にいる。用件は済んで、あとは帰るだけだが、予定の電車まで、まだ時間がある。それにしても人がいない。各地から特急列車でやってきた観光客は、バスターミナルに停まったホテルの送迎バスに、あっという間に吸い込まれ、いなくなってしまった。観光案内所と排気ガスだけが残る、ガランとした駅前を、ブラブラ歩きだす。目的は無いけど、あてのないのは心細い。案内板の地図を見たら、マリンパークという場所があった...

  • くっきー話。

    昨日からの気がかりが解決し、私は今、ハレバレとしている。心配事は、高価なお菓子に感謝足りなかった問題(→おかしの話。)であった。もらった缶入りクッキーが、思っていたよりかなり高いと知ったが、誰から、いつもらったのか、どんな味だったか、何も覚えていない。手渡された時に、自分が軽ーい感じであ、ありがと~なんなら片手で受け取ったような、うっすらした記憶だけがある。あんなお高いものをいただいて、あの態度は...

  • おかしの話。

    パソコンに向かって、生協の注文。今日はちょっと時間があるので、ゆるゆるとWEBカタログなど眺める。生協というと生鮮食品や生活必需品を扱うイメージだが、カタログには宝飾や化粧品、ブランド物など、けっこうな高級品もある。~ちょっと贅沢~ステキなタイトルの下には、デパ地下のようなスイーツが並んでいる。あ、コレ…中に見覚えのあるお菓子があった。ずいぶん前にもらって食べたきりなのに印象が新しいのは、ずっと空缶を...

  • ばっぐの話。

    子供が独立したあとの部屋は、書斎やゲストベッドルームにしよう、と思っていた。しかしなかなか、思惑通りにはいかぬもの。ふたりとも大方の持物は処分していったが、アパート暮らしに持って行けないものもある。季節外れの衣類は預かるし、たまに帰るときの寝床だって必要だ。それぞれの部屋にはかつての主の気配が残って、うっすらムスメの部屋、うっすらムスコの部屋、という感じになっている。ときどき入り込んでは掃除機なん...

  • はだかの話。

    土曜の朝はチコちゃん。なぜ彫刻は裸が多いの?…まあ 古代ギリシャのなんとやら、だろうねエテレビに返事をしていると、専門家の先生が出てきて、ひとしきり解説したあとところで 裸の彫刻が 公共の場にこれほどたくさんあるのは 日本だけなんですよおっしゃったので、なるほどとひざを打った。私の狭い海外経験の中でも、公園や広場に立っている人物の像は、軍人や音楽家など、皆何をした人かわかる、つまり服を着た状態であ...

  • おざしき話。

    あれがダメ、ここが壊れてる、と、個性豊かな4台の扇風機(→てきざい話。)のうち、首振りが苦手な1台が、ついに寿命を迎えた。1台減っても3台あるんだから、お払い箱にして終わりというわけにはいかない。エアコンの無いわが家にとって、扇風機は生命線なのである。さっそくネットストアで壊れたのと同等の商品を探したもののた…高い…それもそのはず、今のはシーズンオフの投げ売りで、格安で買ったもの。需要のピークに同じ...

  • もらった話。

    今日は某所で会合。それ自体はまあ気楽な報告会なのだが、ただ今回、イワイさんへのお礼の問題がある。前回の会場で、持参のマスクをかけようとしたら個包装の封の部分に挟まって、本体もろとも耳にかけるひもが切れている不良品だったのだ。(→もってた話。)黙って困っている私に、彼女はどうしました?優しく声をかけてきて、手持ちを分けてくれた。そのあとすぐに会合が始まってしまい、終わって見回すと、後ろの席のイワイさ...

  • とんじる話。

    先日、口コミの悪評につられて購入した食品(→くちこみ話。)。外出が多くなかなか料理できなかったのだが、やっと使う日が来たのである。ワクワクしながら封を切り、ザルにあける。注意書きにあるとおり、ザッと洗って水を切り、鍋にゴマ油を入れて、豚小間と一緒に炒めた。ちょっと具が少ない気がしたので、油揚と戻した干しシイタケを、細切りにして追加。油が回ったらシイタケの戻し汁と水を入れ、フタをして煮る。暑くて居ら...

  • やんまの話。

    老母の趣味は園芸である。昔は洋裁や手芸も熱心にやっていたが、老眼の進行とともにめんどくさくなったらしい。花はいいわよ 世話すればちゃんと咲くしアタシも世話してもらったのに、いまいちパッとしなくて申し訳ない、と思っても言わずきれいだねエ!咲かせた花を褒めると、まんざらでもなさそうだ。そうそう、今日は渡すものがある。おかーさん コレ庭の帽子につけて!さしだしたるはオニヤンマ君なるアイデア商品。先日知人...

  • まつりの話。

    今日は朝からなんだかヘンだった。寝坊して、少しだけゴミ出しが遅れたら…無い…いつもならじゅうぶん間に合う時間なのに、ゴミステーションがすっからかんではないか。ンも~ なんでよぉ~ゴミ袋を提げて、スゴスゴと部屋に戻り、気を取り直して出かける準備をし、家を出た。バス停に立つのは私ひとり。ダラダラ流れる汗を押さえ、火照る顔面をバタバタ扇いで、ジリジリしながら待つ。高齢者が多い地域で、乗降に手間取る雨の日は...

  • ながらの話。

    夏休みを前に 子どもたちに…おひるごはんのあと、ボンヤリと点けっぱなしのテレビから、全国のニュースが流れる。…クワガタムシを配りながら 自転車のヘルメット着用を呼びかけ……ん?いま何か 異なことを…画面を見て、ヘンな感じの正体が分かった。クワガタムシを配りながらこの部分だ。駅前や繁華街で、何事か呼びかけつつチラシを配る人に出くわすことはよくある。荷物で手いっぱいでないときには、なるべくもらうようにはし...

  • おんびき話。

    記事ではバンソウコウと書く(→ばんそこ話。)が、じっさい口に出すときは「バンソコ」だし、ホントは表記もそうしたい。2本の「-」がまだるっこしいのである。ウーバーイーツとかソーラーパワーとか、伸ばす音は外来語に多いけれど、ボーフーケーホーとかコーツ―ジョーホーとか、漢語もなかなかだ。音引の記号が気になりだしたのは、はるか昔の高校生のころ。(コーコーセーも気になる)バイトしていた喫茶店のマスターに、流行...

  • ばんそこ話。

    下駄箱を覗いたら、去年あまり履かなかった、新品同様のサンダルが目にとまった。ちょうど今日の服に合う色だ。いいトシして、梅雨明け前に素足で出かけるのは、なんとなくはばかられるが、予報は猛暑日を告げている。もはや梅雨がどうとか言ってられないよね…自分に言い聞かせつつ玄関を出て、軽快に歩いたのもほんの数分。…イテテ…そうだ、このサンダル、ちょっと痛いんだった。ちょっとだけなんだけど、ずっと不快な、困ったサ...

  • まくらの話。

    たまさかのホテル泊(→さらさら話。)。ビールも飲んだし、見たいテレビも終わったから、もう寝よう。よっこらしょうと身を起こし、ヘッドボードに立てかけてあったマクラを、壁際のデスクや椅子の上に乗せる。ホテルのベッドに2つ、はなはだしきは4つのせてあることもある、独特のマクラ。羽毛をこれでもかと詰め込み、パンパンに張っているわりに、頭を乗せるとズボッと沈んで耳まで埋まるアレでは、私は安眠できないのだ。テ...

  • さらさら話。

    某月某日、出先でビジネスホテル泊。観光旅行じゃなくても、ちょっとウキウキする。日本のホテルはネマキも歯ブラシも備付なので、手ぶらでも泊まれるのがいい。グルメにもお酒にも、温泉にもあまり興味がないから、早めの夕飯をテキトーに済ませたら、部屋のお風呂にゆっくり入り、あとはテレビ鑑賞。ベッドに足を投げ出して座り、コンビニで買った缶ビールを飲みつつ、見慣れないアナウンサーが報じるローカルニュースを見るのが...

  • ゆるゆる話。

    …じゃーじゃーじゃーじゃーじゃーじゃわじゃわじゃわじゃわ…寝床で目を開けたら、聞きたくない音。ああ、ついにセミが鳴きだした。朝起きた瞬間から、もう暑い季節が来たのだ。シブシブ起きて着替える。昨日まで、部屋着はTシャツにズボンだったが、セミが鳴いたらアッパッパである。死語といわれようとも、涼しい夏の簡単服を、私はアッパッパと呼ぶ。コップにぬるい水を汲んで飲みながらあ、ゴミ…思い出して、ノロノロとまとめた...

  • オサレツ本。

    久しぶりに書店の新刊コーナーを歩いた。マンガにもライトノベルにも偏見は無いつもりでいるが、食べるもんの話か、でなければ異世界に転生する話ばっかりで、変わり映えしない。こんなもん読むなら ○○○○でも読みゃいいのに本好きオバサンの脳裏には、○○○○に入る名前が、即座に何人も思い浮かんだ。面白いのに、若者に読まれない作家がいる。いくつか思い当たる理由のひとつが教科書だ。小説は、国語の教科書に掲載された瞬間に面...

  • とっぴん話。

    疲れた疲れた。お腹も減った。今日は料理する元気も残ってないし、何か食べて帰ろう。ショッピングモールのフードコートで、フワッとカレーの匂いがしたと思ったら、もう店のなかでカツカレーくださいいきなりカウンターの向こうに頼んでいた。出された氷水を飲んだら少しホッとして、今更メニューを眺めカツカレーは981円か…値段を確認したりする。…フライカレー上がり…カウンターの奥から声がして、店員さんが私の前を通りエ...

  • かいだん話。

    土曜の朝はチコちゃん。なんで学校の怪談はどの学校でもあるの?ははは、あったあった。昔はとくに「学校の」というカテゴリーではなかったと思うが、90年代になって本が出たのだ。(「学校の怪談1」常光徹著 講談社刊)大人気のこのシリーズは小学校の図書館に備えてあり、ムスメも時々借りて来ては読んでいた。しってる?トイレのハナコさん…聞かれて何と答えたものか迷った。学校の怪談には、夜中に理科室の人体模型が歩き回...

  • たなばた話。

    年中行事は、年月の経過とともに、とかく本来の趣旨が忘れられ、徒に華美になりがちだ。しかし、昔のほうがハデだった行事もある。七夕の話である。今ので十分ハデだとお思いの向きに、この絵をご覧いただこう。名所江戸百景 市中繁栄七夕祭 歌川広重 安政年間の江戸の七夕である。ササに下げた飾りの、紙の輪っかの鎖や、切込みを入れた網など、昔からあったのだなあとわかるが、注目すべきはそこではない。ササの足元、波うつ...

  • もってた話。

    暑い日が続き、マスクのつけ忘れ(→ぼうけん話。)も増えたこのごろ。マスクをしてないのが普通、という毎日が、もうすぐ来るかと思うと、明るい気分になる。駅まで自転車、乗り込んだ電車のマスク率はざっと7割というところか。私も目的地までマスク無しで到着した。会議室の前でバッグを探るとアレ?無い?いつも入れている、マスクのケースが無い。今日の会合は各自発言の機会も多く、高齢の参加者も多いので、マスク無しはま...

  • ぺたぺた話。

    朝のテレビで台所の思い出を特集していた。いま30代の息子たちが 台所に貼った何十枚ものポケモンシールを大事に残しています視聴者の投稿が紹介され、懐かしさとともに、あの人の台所を思い出す。ママ友のカガさんは、私の知る限り最も美人であると同時に、最も散らかった部屋の持主である。(→おへやの話。)床といわず卓上といわず、物に溢れた台所の中で、ひときわ目を引くのが食器棚だった。なんともカラフルなマンダラ模...

  • にちぼつ話。

    在外生活で戸惑うなかでも、サマータイムはとくにピンと来ないことのひとつだった。別名を日光節約時間とも言うとおり、昼間の明るい時間を有効活用するために、時計を1時間進めるという無茶な制度である。緯度の高いヨーロッパ、ただでさえ日が長いのに、仕事の始まりが早まって、夕方が余る。夕飯どきになってもまだ明るいから、オヤツを食べているみたいだし、小さかったムスメは、外の暗くならないうちにベッドに入らされた。...

  • おてがみ話。

    今日は家で仕事。パソコンで作業しながら、先に送った原稿に訂正がないか、連絡を待っている。まだかな… ポチ…メールソフトを開けるとまだだ…しばらくしてまだかな… ポチ…またメールソフトを開けてもまだだ…捗らないことはなはだしい。何度このアイコンをクリックしたことか、やがて作業は、返信を確認しなければ進めないところにまで来て、ぴたっと止まってしまった。あーあ…さっき見てから、さほど時間も経ってないのに、ダメ...

  • らんちの話。

    ♪ぺぽん♪着信音に目をやれば、友人からLINE。ダンナがやっといなくなったから ひさびさにランチしない?元同僚だった彼女とは、当時の勤務地付近で会ったり、一緒に映画を見たり、していた。新型ウィルスの騒動で、そんな習慣も途絶えて久しいが、行動制限が解けたころに、そろそろどうかしら、と連絡してみたらダンナが在宅勤務になってねえ…リモート勤務になったので、おひるも食べさせねばならず、出かけにくいのだという。幼...

  • なんばん話。

    土曜の朝はチコちゃん。…生魚は腐るのに 干物が腐りにくいのはなぜ?水分の関係だろうねエ…干物が大写しになった画面に返事をしながらそういえば アジの開きって 食べたことなかったな…ふと思う。マンガか、小説か、それともテレビだったか、存在そのものは知っていた。1尾のアジを2枚に開いた干物であること、メザシほどじゃないが、庶民的なおかずであること。うちの食卓には上らなかったので、この辺では獲れないんだろう...

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