月夜の猫-BL小説です そんなお前が好きだった25 BL小説 お前の思い切りのいい笑顔は、晴天の空のように清々しかった。 変わらないんだな、そんなところは。 井原の笑顔を見ながら、何だか、あの頃に戻ったような気がして、響はふわりと胸に温かいものを感じた。 「にしたって、寛斗、大丈夫なんでしょうね。なんか
創作BL小説です。オヤジ工藤と部下良太のすったもんだラブ、京助と千雪のどちらも譲らないぞラブなど、ひねくれ度高いですが基本ハピエン。業界、学園、バンド、社会人、海外あり。R18。
創作BL小説です。オヤジ工藤と部下良太のすったもんだラブ、京助と千雪のどちらも譲らないぞラブなど、ひねくれ度高いですが基本ハピエン。業界、学園、バンド、社会人、海外あり。R18。傲岸不遜男×強気、野球選手×美形、業界、バンド、学園、学生、リーマン、イケオジ多。BL、ML。字書き、あきつ、絵描き、alyosha、松本悠莉で活動しております。
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月夜の猫-BL小説です 勝手にしやがれ!1 BL小説 会社の慢性的な人手不足のせいもあるが、師走に入ってからの広瀬良太はとにかく忙しかった。 もちろん、忙しいのは自分だけではないのはわかっている。 社長の工藤などは、ワーカホリックも度を越えて東奔西走しているのだ。 それはわかっているが、忙しいうえにこ
月夜の猫-BL小説です 勝手にしやがれ!(工藤×良太24) BL小説 沢村と佐々木の「恋ってウソだろ!」とリンクします。 師走に入り、会社の慢性的な人手不足のせいもあり、良太はいつにもまして忙しい毎日を送っている。しかも次から次へと厄介ごとがやってくれば、良太もついぼやきたくもなる…
月夜の猫-BL小説です 月鏡66 ラスト BL小説 「次、『今ひとたびの』で行く予定です」 きっぱりと良太は告げた。 「行く予定て、こないだ、ドラマ終わったばっかやろが」 案の定と千雪は文句を言う。 「来年の話ですから、キャスティングはまだですけど。大澤さんらのスケジュールは一応おさえてあります」 千雪
月夜の猫-BL小説です 月鏡65 BL小説 「ひょっとしたらうちのタレントや社員、が対象ということもあるかもだが、主にこの良太だ。いつも四人でなくても、都合がつく者だけでいい」 「え、ちょ、工藤さん! 俺だって自分で何とかできますし、何かって、もう魔女オバサンは襲ってこないでしょう?」 工藤のまたしてもな提案
月夜の猫-BL小説です 月鏡64 BL小説 「けど、こないだの仕事ってより温泉旅行提供してもらったみたいなもんだったし、そう、ご活躍ってほどの仕事もしてないのに、あんな破格な報酬もらっていいのか?」 加藤が代表して言った。 工藤が提示した報酬額を、良太が加藤の口座にみんなの分をまとめて振込してあった。 「
月夜の猫-BL小説です 月鏡63 BL小説 孫が可愛いと思わなきゃ、気にかけたりしないよな。 逢うことがそうそうできないから、余計に工藤のことは気になっていたんだろう。 だからってなんで俺、なんだよ! 俺なんか、ただの部下なんだからな! 工藤と久々顔を合わせて食事をしているのに、と、良太はグチグチと
月夜の猫-BL小説です 月鏡62 BL小説 「お前が何か考え込んでいるとか、ロクなことはないからやめろ」 鰤の刺身や米茄子の田楽、里芋の煮物、鱚や椎茸の天ぷら、海老の餡かけなど、この店自慢の料理が出されているというのに、良太がもそもそしていると、工藤もいい気分で酒が飲めない。 「はあ………」 ペンダントは
月夜の猫-BL小説です 月鏡61 BL小説 なまじっか同時期に司法試験に受かったりしている工藤なので、小田に対する要求も面倒なのだと、小田が良太にぼやいていた。 その上、沢村にまで超面倒な案件で頼られて、いくら仕事とはいえ、確かに、額も後退するよな、などと良太は思わず自分の額に無意識に手をやった。 やが
月夜の猫-BL小説です 夢ばかりなる27 ラスト BL小説 年が明けた。 あれから、とりあえず面倒な事件は起きてはいない。 だが―――――― 工藤は眉を顰める。 樹、『Tree』から『T』とその世界では呼ばれているという。 メールでも携帯でもなく、有線の電話を使い、連絡を取るのも年に数回、実際会っ
月夜の猫-BL小説です 月鏡60 BL小説 これらのことを踏まえ後日早速、芸能誌にわざわざ青山プロダクションのでっち上げだというでっち上げの記事を掲載させたことも含めて、沢村宗太郎が顧問弁護士の真岡を通じて興信所の大坪に沢村だけでなくアスカのことまで探らせ、その際に二人の部屋に忍び込み、盗撮させたことなどで
月夜の猫-BL小説です 夢ばかりなる26 BL小説 工藤の爆弾………か。 確かにそうかもしれない。 波多野の言葉を心の中で反芻しながら良太はエレベーターでフロントに降りた。 確かに、波多野の言うとおり、軽率だったかもしれない。 俺が何かバカをやったら、みんな工藤に返っていくんだ。 あああ、結局俺
月夜の猫-BL小説です 月鏡59 BL小説 週刊『東京芸能』が妙な記事を載せているのを見つけたと、嘱託カメラマンの井上がオフィスに寄って良太に雑誌をつきつけたのは翌朝のことだった。 アスカと沢村の顔写真がデカデカと見開きに載り、関係者の話として暗に青山プロダクションとアスカが人気選手を利用したやらせ記事を
月夜の猫-BL小説です 夢ばかりなる25 BL小説 海外からの客の接待が予定されているという部屋は、セミスイートで、ゆったりくつろげるスペースがあった。 「どうぞ、お座りください」 「いえ、結構です」 良太はドアのすぐ近くに立って、きっぱりと言った。 「どうしたんですか? 藤堂さんからプロジェクトの方は順
月夜の猫-BL小説です 月鏡58 BL小説 「あの時はまだわからないって言ったんだけど、さては坂口さんに何かたきつけられた?」 さすが宇都宮、勘がいい。 「はあ、あの、ぶっちゃけ、ドラマのオファーなんですけど」 良太はこの際だと、正直に言った。 青山プロダクションの小笠原とダブル主演で、医者と刑事がバデ
月夜の猫-BL小説です 夢ばかりなる24 BL小説 「良太が工藤さんのこと信じてやらんかったら、どないすんね」 信じたい、良太もそれは思う。 だけど――― 「まあ、お前にはえらそうなこと言うけど、好きな人の前に立ったら、みんな不安になるもんや…心はわかれへんから」 「千雪さんが? いつもこれっぽっちも隙が
月夜の猫-BL小説です 月鏡57 BL小説 「なるほどね、パートナーはワンコか。でも一人で留守番とか可哀そうじゃない?」 「ワンコの方がニャンコより一緒に動けますよ。まあ仕事だとちょっとあれですけど、千雪さん、よく一緒に連れ歩いてます」 宇都宮の杞憂に、良太が答える。 「なるほど……」 「あ、そうよ、トシち
月夜の猫-BL小説です 夢ばかりなる23 BL小説 千雪も工藤を思いやっているのはわかる。 工藤高広の名前がマル暴のリストから消えない限り、被害者となった時でさえ、工藤は痛くもない腹を探られることになる。 「笑ってもいいですよ。工藤の後つけたり。で、やっぱ工藤が千雪さんに会いにきたってことを思い知らされ
月夜の猫-BL小説です 月鏡56 BL小説 「はあ、ほんと、もう、勘弁って感じですよ」 良太は大きくため息をつく。 「あいつ、マジ、バカだよね。前っから浮ついてたし、あいつとの共演話も過去あったけど、みんな蹴ってた」 竹野も怒りをぶちまけた。 「それ、正解っすよ。うちも気を付けてたんですけど、なんか付き合
月夜の猫-BL小説です 氷花22 BL小説 「離せ! 出てけ! クソドアホ! エロ魔人!」 千雪の罵倒など歯牙にもかけず、京助の手は千雪の服を剥ぎ取った。 「でかい声で騒ぐと聞こえるぜ?」 うっと千雪は口を噤む。 「いっか、聞かしてやるか、お前の可愛い声」 思わず千雪は京助の頬に平手打ちをかます。
月夜の猫-BL小説です 夢ばかりなる22 BL小説 「よかったですね、良太が一緒じゃなくて」 電話を切る間際、『T』は言った。 工藤を襲ってきた男のうち、バイクの二人は即死、車の数人も重症を負い、入院したと、『T』は工藤の問いに対して淡々と答えた。 わざとバイクを転倒させたとは工藤は聞かなかった。 だが
月夜の猫-BL小説です 月鏡55 BL小説 「やからお前、工藤さんの後継ぐんなら本、読み! 原作はカズオ・イシグロ、日本人でイギリスに帰化して、前にノーベル賞もろた作家おったやろ? 映画見るんでもええけど、ええ映画やで」 「はあ………そういえば、そんな人いたような………The Remains of the D
月夜の猫-BL小説です 氷花21 BL小説 「兄弟のスキンシップってとこ? あいつはいつも、横暴なだけで」 茶化して笑う紫紀を千雪は胡散臭げに見た。 「ほんまに、うちの中でもジャイアンなんか、お前は!」 今度は京助の背中に怒鳴りつけると、紫紀は大いにうけて笑い出した。 「よくわかってるねぇ、千雪くん! 全
月夜の猫-BL小説です 夢ばかりなる21 BL小説 明確に狙われているとわかったのは、夜九時を過ぎ、工藤は第三京浜を横浜へと車を飛ばしていた。 おそらく、千雪を連れ去ろうとした連中だろう、追い越し車線に並んだ、バンパーもへこんだサンダーバードに半グレ風の若い男が数人乗っている。 運転している男はかなり運
月夜の猫-BL小説です 月鏡54 BL小説 「どうせ人生一回こっきりじゃない? この際、世間にどう言われようと、愛を貫き通すっってところがいいんじゃない」 白石は悟り切ったように言う。 「裏でヤバいことしててもかよ?」 「人間やってたらそんな人いくらもいるわよ! 断頭台に消えたマリーアントワネットだって、
月夜の猫-BL小説です 氷花20 BL小説 「そう、諦めの悪い叔父は多分、ライバル、と思ってたんだろう小林教授のことも調べたらしく、教授の書かれた本とか持ってて、この人なら夏緒さんを任せても仕方ないか、なんて負け惜しみ言ってたが、ちょうど京助が高校生の頃だよ、叔父がたまたま教授の本を持ってうちに遊びに来ていた
月夜の猫-BL小説です 夢ばかりなる20 BL小説 常々、言葉遣いはいい方ではないが、今はとげを含んでいるような言い草だ。 真夜中の二時をとうに過ぎていたことに、工藤はようやく気がついた。 エレベーターのドアが開くと、小笠原も乗り込んでくる。 「まさか、あんた、良太まで食ってたとは思わなかったぜ。それと
月夜の猫-BL小説です 月鏡53 BL小説 「もともと父親が私にくれたロンドン土産だったんだけどね」 良太は驚いた。 多佳子の用というのがそんなこととは思いもよらなかった。 高価なものかどうかは別として、そんな大切なものを良太は手に取る勇気はなかった。 「待ってください、そんな大切なものを俺がもらうわけ
月夜の猫-BL小説です 氷花19 BL小説 「ああ、そうか、君の父上は、K大学の小林教授だったね。京助が心酔して一年ほど京都にいたんだっけ。じゃ、その時に知り合ったの?」 「いえ、京都にいた頃は全然顔を合わせたことはなかったので」 ふと紫紀が自分たちの関係を勘ぐっているような気がして、千雪はあからさまに怪
月夜の猫-BL小説です 夢ばかりなる19 BL小説 工藤は苦笑しながら首を振ると、良太の頬に手を伸ばす。 「バカやろう………」 指で涙を拭い、ゆっくりと口づける。 優しく、愛しみながら、工藤は良太をしばらく黙って抱きしめていた。 やがて良太を離すと、「もう、部屋に戻れ」と、工藤は言い、階段を下りて行く。
月夜の猫-BL小説です 月鏡52 BL小説 「政治家も嫌いですよ、工藤さん、反社会的勢力と同様に」 「いちいち嫌味な子だね」 しれっと口にする良太を多佳子はまた睨み付けた。 「ご用件を早いとこ言ってくれませんか? 工藤さんが留守の間、会社の切り盛りしなくちゃならないんで、そろそろ帰りたいんですが」 全く、
月夜の猫-BL小説です 氷花18 BL小説 「連絡はついたんですが、あいにく札幌に出張中で、すぐには戻れないということでした」 藤原は答えた。 「そうか。あとは医者に任せるしかない。ああ見えて咲子さん、強い人だから、大丈夫だよ、きっと。赤ちゃんも。京助、ついてるんだろ? 俺らは腹ごしらえをしよう。藤原もいた
月夜の猫-BL小説です 夢ばかりなる18 BL小説 いまさらだよな。 俺の心がズダボロになろうが、今日は今日だし、明日もくるってことだ。 良太は諦めの境地で一つため息をつくと、今度は工藤と言い争っていた千雪の言葉が気にかかる。 ボディガードとか何とか、千雪さん、言っていたような……。 工藤のやつ、何
月夜の猫-BL小説です 月鏡51 BL小説 劇愛という言葉も多佳子の口から聞けば頷けるかも知れない。 「父母には親不孝をしたこともわかっちゃいるけど、どうしようもなかった。でもね、やっぱり息子はともかく娘はうちの業界には置いておけないと思ってね、手離したのよ。父母は可愛がって育ててくれたのにね」 身の上話
月夜の猫-BL小説です 氷花17 BL小説 すると、どう見ても湯上りらしい、スエットの上下にタオルを首に巻いた長身の男が、キッチンの入り口で驚いた顔で千雪をじっと見つめている。 京助が髪を黒く染めて立っているのかと一瞬在り得ない想像をした千雪だが、よく見ると印象がかなり柔らかいし、雰囲気も違う。 「咲子さん
月夜の猫-BL小説です 夢ばかりなる17 BL小説 その時、千雪が良太に気づいた。 「良太……違うで、誤解すんな」 千雪の声が追いかけるが、良太はオフィスを逃げ出していた。 雪まじりの雨の中をせかせかとただひたすら歩いていた。 千雪には京助がいるからと思って忘れていた。 工藤は千雪を愛しているのだ、
月夜の猫-BL小説です 月鏡50 BL小説 当の良太は、フロントで受け取ったFAXの意味が分からず何だろうと見ていた時、左右に男が立ち、右に立った男に「声を出すな」と耳打ちされた。 二人に両腕を取られた良太は喚くわけにもいかず、黙って男たちに従った。 ほんとに現れやがったのかよ!? 自問しつつ、エント
月夜の猫-BL小説です 氷花16 BL小説 キッチンの床が真っ赤に染まっているのをチラリと見てしまった千雪は、一瞬青くなり、しばし呆然と咲子を運んでいく二人を見送った。 「大丈夫ですか? 咲子さん」 やがて戻ってきた藤原に、千雪は尋ねた。 「はい、公一と京助さんが今病院へ向かいました。何でも早期剥離の可
月夜の猫-BL小説です 夢ばかりなる16 BL小説 谷川は良太よりあとに入社したとはいえ中途入社みたいなものだし、タレントは問題外だから、良太さん、なんて呼んでくれるのは真中の他にはいそうにない。 「あんなの、藤堂さんも考えていたことだ。俺の口から言わせて、クライアントをさりげなく納得させてるんだろ」 そ
月夜の猫-BL小説です 月鏡49 BL小説 京助は駐車場からまだ上がって来ておらず、檜山と千雪はエレベーターが降りてくるのを待っていた。 数人の客がバラバラとフロントに向かい、千雪は何気なく良太を見、またエレベーターの方を見てから、再びフロントに目をやった。 その時、フロントでFAXを受け取っていたは
月夜の猫-BL小説です 氷花15 BL小説 スキーと聞いてロマンチックな展開を期待してわんさか京助についてきた女の子たちも、ロマンチックどころか、ゲレンデで徹底的に京助に扱かれ、次にはスキーに誘っても敬遠されることになるのだ、という話も公一から聞かされていた。 「意外も何も、もともと中身は硬派なんだから、華
月夜の猫-BL小説です 夢ばかりなる15 BL小説 工藤の命により小笠原のCF撮影に立ち会うことになった良太は、翌朝撮影が行われるスタジオに向かった。 広告代理店プラグインの藤堂を通じて紹介された男は波多野と名乗った。 今回のCMは、顧客や社会のニーズを基に、企業の業務プロセスや製品、ビジネスモデル、企
月夜の猫-BL小説です 月鏡48 BL小説 すると京助も言った。 「俺も送って行く」 「すみません……匠、大丈夫かな」 振り返ると、匠がほてほてとおぼつかない足取りでやってきた。 「俺も部屋戻る………」 「大丈夫?」 「……ん、もう眠い………」 良太と檜山は辻と京助に送られて部屋に戻った。 「じゃあ、お
月夜の猫-BL小説です 氷花14 BL小説 美しい山々の連なり。 雪をかぶった街並み。 寒ささえ透明なたたずまい。 そんな自然の中に浸るだけで十二分に千雪は感動的だったのだが。 「後ろに体重かけ過ぎだ!」 青空の下のパウダースノー。 「もっと力抜け!」 リフトに乗って眺めるのは絶景で。 「脚伸ばしな
月夜の猫-BL小説です 夢ばかりなる14 BL小説 「いえ、あれはほんのピンチヒッターでして」 良太としてはこの話題は工藤の前では極力避けたかった。 仏頂面がさらに不機嫌になるのがわかっているからだ。 「本業はプロデューサーでしたね」 紫紀はにこやかに追い打ちをかける。 名刺には確かに秘書のほかにプロ
月夜の猫-BL小説です 月鏡47 BL小説 「いいのよ。百パームリでも、夢を見るくらいいいじゃない!?」 白石は本当に夢見る乙女のような表情で口を尖らせた。 「あ、ごめんね、ありがとう。猫ちゃん、可愛いわね!」 やっと携帯を握ったままなのに気づいて、白石は良太に返した。 「あ、いえ………」 ってか、こ
月夜の猫-BL小説です 氷花13 BL小説 どこかから聞こえてくる声が煩いので、千雪は身体を捩って眉を顰めた。 「起きろっ、こら」 次にはゆさゆさ揺すられて、ようやく少しだけ目を開ける。 「メシ、食いっぱぐれるぞ! 千雪」 ベッドの横で仁王立ちになっている京助をみとめてからだを起こし、勢い昨夜の記憶を反
月夜の猫-BL小説です 夢ばかりなる13 BL小説 その社長、京助に輪かけてすげーヤツだったりして。 つまり、千雪さんのお姉さん、じゃない、従姉の小夜子さんの、旦那か。 良太は助手席であれやこれやと頭を巡らせた。 「奈々はどうだった?」 ハンドルを切りつつ工藤が聞いた。 「いいものになりそうですよ。『
月夜の猫-BL小説です 月鏡46 BL小説 「え、ニャンコ………」 白石は携帯に吸い寄せられるように見つめた 「あ、そうです、それ、俺の………」 ロックもしていなかったのですぐに待ち受けが出てきたのだろう。 「あら、ちょっと、可愛いじゃないの!」 白石の声が裏返った。 「へ…………?」 ぽかんとした顔
月夜の猫-BL小説です 氷花12 BL小説 原稿の締め切りも終わっているし、かなり強引にニセコまで連れてこられたものの、思いがけない雪を見せられ、美味い食事のあと広い湯船につかっているなんて目まぐるしい展開は、千雪にとっても心が浮き上がりそうな状況だ。 風呂から上がり、用意してあったバスローブをはおると
月夜の猫-BL小説です 夢ばかりなる12 BL小説 「明日は『山村損保』が十一時からか、十時に六本木なら間に合うだろう。先に谷川と一緒に『藤永』に行ってくれ。適当に切り上げて山村へ行けばいい。『パワスポ』が四時か。二時からの東洋商事、お前も同行しろ。一階のロビーに一時半。飯は食っとけよ」 モニターでそれぞれ
月夜の猫-BL小説です 月鏡45 BL小説 「あいつ絶対ただもんじゃないと思ってた」 「ってか、匠、今の話でわかんの?」 良太は思わず聞き返した。 「や、だから、魔女と狼男とフランケンとドラキュラに良太狙われてるから、正義の味方の鉄拳マンの弟子がADに紛れ込んでるって話だろ?」 「まあ、正義の味方かどうか
月夜の猫-BL小説です 氷花11 BL小説 「そうそう、涼さんと俺とは学校は違ったけど同い年だし、いっつも京助さんが先頭に立ってなんかやらかして。時々やってくる綾小路の親戚連中の方が逆に俺なんかのこと、使用人だろうって扱いしてくれますけどね、こっちは何も言えねーし」 ぶーたれる公一を京助は笑う。 「言いたい
月夜の猫-BL小説です 夢ばかりなる11 BL小説 五時半を過ぎ、鈴木さんが帰り支度を始めた頃、工藤のホットラインの電話が鳴った。 ここのところ鳴らなかったのだが、慌てて良太は受話器を取った。 「…………工藤はいない。おい、お前、一体何者だ? 工藤にどういう用件だ? 警察に言ってもいいんだぞ」 良太はす
月夜の猫-BL小説です 月鏡44 BL小説 沢村は車で帰宅途中だというので、駐車場に着いたら車から電話をくれるように言うと、一応、工藤にも報告した。 工藤は、帰るまでに小田に怒鳴り込めって言っておけ、と息巻いて電話を切った。 はあ、と一つ溜息をつくと、良太はバスルームをいったん出た。 途端、ガハハとい
月夜の猫-BL小説です 氷花10 BL小説 「ふうーー、オヤジがいると肩凝るよな」 三人になってワインで乾杯すると、公一がボソッともらす。 「藤原さんって、ほんま礼儀正しいな。執事の学校とか出てはるん?」 千雪の率直な意見に公一が笑う。 「確か、若い頃、ケンブリッジ留学していたって。イギリスには養成学校み
月夜の猫-BL小説です 夢ばかりなる10 BL小説 良太が何とか起き上がろうとしたその時、風のような勢いで間に飛び込んできた男がいた。 しかも武道、それもかなり攻撃的な技でたちまちのうちに男たちを蹴散らし、叩きのめしていく。 工藤も黙ってはいない、突き放しても尚も向かってくる男らに応戦し、千雪は持ってい
月夜の猫-BL小説です 月鏡43 BL小説 「集団で来られるとやっぱ怖いよ。俺もガキの頃からこんな顔してたし、女みたいとかいじめられた」 檜山がさらりと口を挟んだ。 「俺もガキの頃からこんな顔で、皆に遠巻きにされてたさ」 ついでのように白石が言った。 途端、ガハハという仲間のわかり声が響く。 「お前、こ
月夜の猫-BL小説です 氷花9 BL小説 天井が高い。 「建てたのは大体その頃だったみたいだぜ。ただし、もともと小樽にあったのを二十年位前にここに移築して、補修したり、空調入れたりしたらしい。ベッドとかソファとか椅子なんかも張り替えてある。小樽にあった頃のことはうろ覚えだが、マジに暖炉だけとかで暖を取ってた
月夜の猫-BL小説です 夢ばかりなる9 BL小説 何も千雪さんの作品にケチつけたわけじゃないのにさ。 心の中で愚痴ってもすぐ良太の顔に出る。 「俺はただ……、千雪さんの繊細な描写が映画では消えてしまうのがもったいないかなと……」 「ほう? もったいないってのはつまりできないわけじゃないのにということだな?
月夜の猫-BL小説です 月鏡42 BL小説 「そんなことしませんよ。どうせ、虎の威を借るとか言いたいんでしょ」 良太は京助を斜に見た。 「言わねェさ。お前トラにも食って掛かるからな」 京助の科白に檜山はくすくす笑う。 「良太、キレると怖いもんな」 「こんな弱っちいのつかまえて怖いとかないっしょ」 檜山
月夜の猫-BL小説です 氷花8 BL小説 「スエットや着替えならさっき俺のキャリーケースに入れといた。軽井沢の方が近いがバカでかい屋敷で、会社の保養所も兼ねてるから今頃大賑わいだろうしな。セーターやなんかは涼用に揃えているのがある。お前と体格ほぼ同じだ」 「涼って、弟さんやったか? ンな、勝手に!」 「心配すん
月夜の猫-BL小説です 夢ばかりなる8 BL小説 「まあ、冬の嵯峨野は好きやから、映像もみてみたいってくらいや」 けど、ま、はかなげな美人かと思ったら大間違いって感じだよな。 良太は、ついついまた向かいの千雪を見つめてしまう。 「わかった。あとキャスティングはどうだ? まだ内定だが」 「やから俺は関知せえ
月夜の猫-BL小説です 月鏡41 BL小説 「お疲れ様です」 良太は辻誠、加藤雄太、山倉啓、白石淳史のいつぞや大活躍してくれた面々を見てぺこりと頭を下げる。 「おう、終わったんや? まあ、入れや。ええ湯やで」 辻がのたまった。 しかしこの四人が雁首揃えているのを見ると、何だか自分が余計に貧相な気になっ
月夜の猫-BL小説です 氷花7 BL小説 一時間半のフライトで、京助と千雪の二人は都会の雑踏を離れ、一転雪が舞い踊る千歳空港に降り立っていた。 迎えに現れたのは茶髪にピアスの若者だ。 「公一、お前わざわざ借り出されたのか?」 「いやあ、バイト代出るし、スキー三昧できるし、一石二鳥ってとこ?」 ベンツのス
月夜の猫-BL小説です 夢ばかりなる7 BL小説 昼過ぎからやたら風が強くなった。 体感温度は確実に二度は下がっているだろう。 接待などで使う、工藤の馴染みの料亭『雅楽』は神楽坂にあった。 夕方から席を用意したのは、小林千雪との打ち合わせのためである。 工藤と千雪の他に良太もというのは、珍しい組み合
月夜の猫-BL小説です 月鏡40 BL小説 車はかなり下に置いていたので、京助が取りに行った。 「あ、可愛い!」 檜山は千雪の連れているシルビーを見つけて駆け寄った。 「千雪のワンコ?」 しゃがみ込んで、檜山は犬目線で撫でまくっている。 「シルビーや」 「シルビー! きれいな子だね」 「ホテル、ペットO
月夜の猫-BL小説です 氷花6 BL小説 上京以来六年、父親と一緒に見つけたこの築二十年の安アパートには、今や京助が持ち込んだ衣類だの食器や鍋類だのが増殖している。 はっきり言って千雪は自分の意思ではないもののお陰でどんどん狭くなっている気がする。 「コーヒーでいいか」 「……ん……」 さっさと食べ終え
月夜の猫-BL小説です 夢ばかりなる6 BL小説 「そんなもん決まってるだろ? お前が入らなけりゃ話は始まらないってこと。お前のために作るチームなんだからな」 言うなり沢村は良太の肩を引き寄せる。 「な…に言ってんだよ!」 へ……と再度固まる肇の横で、「やっぱりそおなんだ?」とすっかり出来上がったかおり
月夜の猫-BL小説です 月鏡39 BL小説 「お疲れ様です~」 森村は相変わらず愛想を振りまきながら、ちゃっちゃかクルーを手伝って片付けにかかっていた。 ふと見ると、加藤と辻のコンビが、いつの間にか京助と千雪のコンビに代わっていた。 「お疲れ様です」 良太が近づいていくと、千雪と京助が振り返った。 「も
月夜の猫-BL小説です 氷花5 BL小説 佐久間に心配された千雪のイブもクリスマスも、長編とは別口で頼まれていた雑誌の短編の締め切りに追われていつの間にか過ぎていた二十六日の朝。 二十五日の締め切りに数時間遅れて書き上げたばかりの原稿をメールで送り、ボロボロの状態でベッドで丸くなっていた千雪を叩き起こした
月夜の猫-BL小説です 夢ばかりなる5 BL小説 「誰が能天気なぼっちゃんだ、だれが! 第一、お前、オフにはアメリカに行くんじゃなかったのか? 向こうでチーム作るんじゃなかったのかよ」 一人物思いにふけっていた肇はいきなりの良太の発言にはたと目を見開いた。 「え、それ、ほんと?」 かおりが身を乗り出した。
月夜の猫-BL小説です 月鏡38 BL小説 着信鳴り分けに設定しているワルキューレだ。 「はい、お疲れ様です」 「そっちはどうだ?」 フランクフルトと京都という距離を感じさせないいつもの工藤だ。 「今のところ順調です。かなり冷え込んでますけど、晴れてますし、空気が澱みないのがいいです。もう撮影入ってるんで
月夜の猫-BL小説です 氷花4 BL小説 この得体の知れない感情が何なのかは千雪にもわかっている。 それが京助なんかのことで沸き起こるのが、自分で許せない。 だが、こんなじりじりと焼けるような焦燥感とはあまりつきあったことがない。 自分に向けられた言葉がウソだとは思いたくないが、あちこちで語る愛もウソ
月夜の猫-BL小説です 夢ばかりなる4 BL小説 工藤は今日も一日出かけていなかった。 良太とスケジュールがなかなか合わない、ということもあろうが、良太はここのところそれだけではない空々しさを感じてしまう。 絶対、俺を避けてる。 何か、隠してるのは事実だし。 例のホットラインについては、金輪際良太に
月夜の猫-BL小説です 月鏡37 BL小説 日比野監督の弟子なのでとでもいうように、ニコニコと森村が言うので、へえ、そうなの、と聞き流しそうになった良太は、一瞬この似て非なる名前を聞き違えたのかと思った。 「え、日比野さん、だよね?」 「いえ、波多野、です~」 語尾を伸ばす今時の若者の顔を良太はまじまじと
月夜の猫-BL小説です 氷花3 BL小説 「そんな、もちょと考えてみてくださいよ。あと十日でクリスマスイブでっせ? クリスマスといえば、恋人同士で過ごすのんがお約束ですがな。はよ相手見つけな、間に合いまへんわ」 佐久間は真面目そうな顔で力説する。 「俺はあいにくクリスチャンと違うし、大体がイブを恋人同士で過
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月夜の猫-BL小説です そんなお前が好きだった23 BL小説 先日志田のヴァイオリンをみんなで聴かせてもらったが、音大を目指しているだけあって技術もしっかりしているし、高校の部活とはレベルが違うが、志田は皆と一緒に演奏するのが高校での醍醐味だとか達観していて逆に面白い。 結局、ピアノとヴァイオリン、チェ
月夜の猫-BL小説です 夢見月11 BL小説 「しかしあり得ないことじゃないですね。きついことを言うつもりじゃなくても新人はいじめられたと思うかもしれないし、大御所や脚本家なんかには生意気と思われるかもしれない言動がありますからね」 淡々とアスカ評をする秋山に、「ちょっとお、秋山さんまで、ひどーい!」とア
月夜の猫-BL小説です そんなお前が好きだった22 BL小説 「ああそう。オヤジが亡くなって、俺が店をやることにした時、ライブとかやるのにやっぱ防音措置しとかないと右隣り近いし。結構な出費だったけど、母親がオヤジの保険金ポンと出してくれたから、それこそ元取るまで店やらないとな」 元気は真面目な顔で頷いた。
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back next top Novels 「いや、俺は、祖父の葬儀を機に一端戻ってきただけで、そしたら田
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月夜の猫-BL小説です そんなお前が好きだった20 BL小説 「ほんとカッコいい! 井原さん、エリートビジネスマンみたいな雰囲気」 客を見送った紀子が向き直り、憧れの眼差しで井原を見上げた。 「大学でお星さまだけみてたわけじゃなくて、いろんな企業のプロジェクトにも関わったりしてたから、下手するとそれこそ身
月夜の猫-BL小説です 夢見月8 BL小説 良太の頭の中には、昨今W不倫で思った以上にマスコミやSNSなどでも叩かれ、ドラマやCMを降板、築き上げてきたキャリアも失墜した美人俳優の騒動が駆け巡った。 人気俳優だったからこそ出演していたCMも多く、高額の違約金が発生したはずだ。 今当人は海外留学という名目
月夜の猫-BL小説です そんなお前が好きだった19 BL小説 「井原のやつ、本場で向こうの仲間とやっぱジャズやってたらしくて、俺も一緒にやるの楽しみなんですよ」 「そうなんだ」 今、元気の口から語られている井原は、もう響の知っている井原ではない。 十年ものの初恋を後生大事に抱えて腐らせてしまっているよう
月夜の猫-BL小説です 夢見月7 BL小説 「家元夫人て、俺、もろあの怖いおばはん、そのまんま書いてもうたで」 千雪のセリフに良太は頷いた。 「でしょうとも。茶道に厳しくて京都弁で、佐々木さんのお母さんが出てるって思いましたよ、小説読んでて」 「あのおばはん、出すんちゃうやろ?」 「まさか、冗談じゃないです
月夜の猫-BL小説です そんなお前が好きだった18 BL小説 まるであの日の続きのように、「あ、響さん、いい天気でよかったですね」などと言いながら、新任式が終わった講堂で、井原が声をかけてきたのだ。 一体全体何がどうなっているんだ? 「やだな、響さん」 元気が声をあげて笑った。 「この春から、井原、物
月夜の猫-BL小説です 夢見月6 BL小説 「あかんかった? ま、しゃあないやん」 「てんで他人事なんだからな」 呆れて良太は千雪を見やる。 これまでも原作のあるドラマに関わったことがあるが、主演はもちろん、好きな俳優が出てくれるとなると、原作者は感涙もので喜んでくれたりするものだ。 中にはあの人
月夜の猫-BL小説です そんなお前が好きだった17 BL小説 「にしたって、やっぱ父さんの言う通りだったってことだな。実質的な仕事に就けないようじゃ意味がない、か」 尾上はガラス屋を継ぐべくして大学に行き、きっちり地に足をつけて仕事をしているらしい。 仕事をしているからこそ、好きなガラス工芸の仕事もできる
月夜の猫-BL小説です 夢見月5 BL小説 「あ、この人、兄貴の嫁さんにぴったしや」 千雪が言う写真を見た良太は、「え、この人、も無理。ダメモトで一度オファーしてみたことがあるんですが、もうずーっと先までスケジュール決まってますってマネージャーにけんもほろろでしたもん」と断言した。 「俺ごとき門前払いって
月夜の猫-BL小説です そんなお前が好きだった16 BL小説 「お前、俺に夢を見てんじゃないか? 俺はつい最近までドロドロでぐっちゃぐっちゃの付き合いぶった切って、日本に戻ったんだからな」 「終わったんだろ? なら、いいじゃん!」 「疲弊しきってんの。色恋沙汰なんか、ゴメンなんだよ。俺は思い出の初恋に生きるか
月夜の猫-BL小説です 夢見月4 BL小説 「それやね。多部さんにでけた本もろて、読み返したら、これが結構おもろてな、え、これ、俺が書いたん? て、思わず感心してもた」 「何アホなことゆってんですかっ! とにかく、この話の要の家元のお嬢様、誰に白羽の矢を立てるんですかっ!」 呆れて良太はつい関西弁に染まり
back next top Novels 「出来の悪い、下っ端俳優、ですか?」 それこそ不思議な言葉を
back next top Novels バーテンダーが工藤を案内したのは、店からほど近い古いビルが立
月夜の猫-BL小説です 月澄む空に(工藤×良太)106、他、更新しました BL小説 月澄む空に(工藤×良太)106、かぜをいたみ53、夏が来る17、花を追い35(ラスト) まで更新しました。 花の季節はもう過ぎましたので、最後はちょっと駆け足になりました。 お付き合いいただきありがとうございました。 202
back next top Novels 「や、まあ。でも俺、とりあえず野球三昧で卒業しましたってだけだ
next top Novels 朝、良太が目を覚ますと、工藤はもう出かけていた。 工藤の部屋のキングサ
月夜の猫-BL小説です Blue Moon(工藤×良太20) BL小説 突然、佳乃という可憐な女性がオフィスに現れたかと思うと、工藤を見つけて「高広さん」と呼んで抱きついた。これまでもよく似た光景が目の前で繰り広げられてきた気がしたが、大概、相手は怒鳴られてすごすごオフィスを出て行くだけだったのが、この佳乃に対
back next top Novels アスカさんに知れたら、オヤジがいいなんて良太くらいよ、とかま
back next top Novels 誰がどこで見ているかもわからない、しかも男同士だ。 荒川は
back next top Novels 千雪は瘦せ細った身体に包帯を巻かれてベッドに横たわる広瀬を思
月夜の猫-BL小説です 月夜の猫-BL小説です BL小説 「子供の頃とは味覚は変わるんです」 「でも良太ちゃんはちゃんとお食べになってますよ」 ん? とテレビを見ていた良太は工藤を振り返る。 「子供じゃなくても、イタリア人とか、朝から甘いパンとか食べますよ!」 何か言われる前に、良太は主張した。 「別に何も言ってな
back next top Novels 「それってあまり関係ないよな、むしろそーゆー要素がもともとあっ
back next top Novels 「Hello」 相手は海外だろうか。 どうやらオーストラリ
back next top Novels もともと平造は自分の経歴や背中の彫り物のこともあり、周りにも
back next top Novels かなり前に妻を亡くし、男手一つで母を育てた優しい人だった。
back next top Novels 自分のことをマスコミに取り沙汰されたくないというのもあるが、
back next top Novels 「楠木はいくつだ?」 工藤は君塚に聞いた。 「ああ、確か、二
back next top Novels 「良太ちゃんの部屋のドアに張り紙なんかしてるので、何をしてらっ
back next top Novels ACT 5 &n
back next top Novels 「やめてくださいよ、仕事ですって」 慌てて取り繕った顔で良太
back next top Novels 「そう、響さんと同じ学年だっけ? あの人楽器屋の息子のくせにサ