空港からはタクシーでホテルに向かうことになり、無秩序になんとなく客待ちをしているタクシーの群れの中にいたミニバンの一人とRajさんが交渉し、すぐに皆でそのタクシーに乗り込んだ。丁度ヒンドゥーの大きなお祭りの最中で、多くの人々は田舎に帰っていると説明を受けたように、通りにはシャ...
クッカバラの囀りを皆さんにお届けし、思いを共感、共有できたら嬉しいです。快い囀りと響きますように。
学生時代、車窓からのぞく青く輝く稲穂に願いをし、三つ目の願い叶って故郷を離れ、海外で家庭を築くも気がついたら一人。3匹のバッタ達も、次々に高校を卒業し、進学と同時に家を出て行きました。そこに新たな相棒トンカを迎え入れ、人生を謳歌しようじゃないか、との境地に至っています。そんなクッカバラの囀りを皆さんにお届けし、思いを共感、共有できたら幸いです。
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夢のエベレスト街道トレッキング~ エピローグ(ティハール、光の祭典)
空港からはタクシーでホテルに向かうことになり、無秩序になんとなく客待ちをしているタクシーの群れの中にいたミニバンの一人とRajさんが交渉し、すぐに皆でそのタクシーに乗り込んだ。丁度ヒンドゥーの大きなお祭りの最中で、多くの人々は田舎に帰っていると説明を受けたように、通りにはシャ...
夢のエベレスト街道トレッキング~ Day 9 ルクラ(カトマンズへ)
ルクラ入りした時には、ラメチャップから飛行機に乗っており、そのラメチャップにはカトマンズから車で半日かけて行った。帰りも、あのアップダウンの激しい山道を車で行くのかと思うと気が重かったが、なんとカトマンズまでの便が手配されていた。 体調の思わしくないAmmaのことを思えば、ひ...
夢のエベレスト街道トレッキング~ Day 8 ルクラ(慰労会)
Ammaにも相棒にも、予め慰労会のことを告げていたし、二人ともそれが重要な儀式であることを十分に理解してくれていた。微熱が続くAmmaは怠そうではあったが、そこは肝が据わっているし、出番となるとどんな状態であっても周囲の期待を裏切らずに、求められる役割を立派に果たすことに掛け...
夢のエベレスト街道トレッキング~ Day 8 ルクラ(達磨ストーブ)
ルクラのロッジで、未だ微熱があって寝ている相棒ではあったが、どうしても連絡をしなければならない方たちにメッセージを書いていた。部屋ではwifiが怪しげだったので、食堂に行って確実に送信して欲しいとお願いをされた。 お湯を貰いに行ったり、wifiコードを確認に行ったり、メッセー...
夢のエベレスト街道トレッキング~ Day 8 ルクラ(相棒)
ルクラのロッジは、初めてルクラ入りした時に寄った場所だった。食堂には午後の便を待つトレッカー達で賑わっていて、のんびりとした空気が漂っていた。空港の目と鼻の先なので、飛行機の発着による騒音に悩まされるかと思ったが、二度ほど賑やかになっただけで、その後はひっそり閑としてしまった...
夢のエベレスト街道トレッキング~ Day 8 ルクラへ(神隠し)
Ammaは時々鼻をかむために、立ち止まらねばならなかった。咳込むこともあった。それでも、弱音の一つ吐くでもなく、黙々と歩き続けた。歩くペースは、普段以上に遅くなったと思う。そうしながらも、Ammaは自分の足で歩くことを続けた。 私はと言えば、Ammaの後ろをのんびりと、これが...
令和六年 新年明けましておめでとうございます 皆皆さまにとりまして、幸せな一年となりますよう、ご祈念申し上げます 本年も引き続きどうぞよろしくお願い致します クッカバラ
夢のエベレスト街道トレッキング~ Day 8 ルクラへ(ダルバート)
Ammaの体調も振るわなかったが、相棒の体調も怪しげだった。二人には、私の病をバトンタッチしてしまったような思いがあったし、一方の私はすこぶる元気になっていた。ルクラまで、無事に歩いて行くためにも、出来る限りのサポートをしたかった。 そこで、荷物を一切背負わないように、私が二...
夢のエベレスト街道トレッキング~ Day 8 ルクラへ(Ammaの矜持)
人にはそれぞれ矜持がある。母は45歳にして大学生3人を抱えた未亡人になるなんて、思いもよらなかっただろうし、しかも、亡くなった旦那の家業を継ぐことになろうとは、考えてもいなかったであろう。 3年間は父の話題を母にすることはご法度だった。母から話題にする分には問題がないが、子供...
夢のエベレスト街道トレッキング~ Day 7 パクディン(祈りと願い)
パクディンのロッジでは、遅い昼食をAmmaと私のみでとったように記憶している。相棒の調子は、ここでも今一つで、確か早々に寝入ってしまったように思う。ダールバートに舌鼓を打つ私の傍で、Ammaは所謂チャーハンに、溶き卵をさくっと焼いただけのシンプルな卵焼きが定番となっているオム...
夢のエベレスト街道トレッキング~ Day 7 パクディン(ドゥードコシ川の瀬音)
部屋に落ち着くと、ごんごんとしたドゥードコシ川の瀬音が耳に入ってきて、ああパクディンに戻って来たのだとの感慨が強くなった。寒空が広がる部屋の外では、もうすぐ日も暮れるであろうのに、男性が洗濯物をしていた。これから干しても乾くのだろうか。 夕暮れ時の凍てつく中、ナムチェのロッジ...
夢のエベレスト街道トレッキング~ Day 7 パクディンへ(ビスターレ、ビスターレ)
相棒は高熱は下がったものの、本調子ではなかった。まるで私の体調の悪さをバトンタッチして、引き受けてもらったようなものであった。実際のところ、本当にそうなのかもしれない。私がフランスから風邪のウィルスを持ち込んでしまったに違いなかった。 加えて気になったのが、喉がおかしいと言っ...
夢のエベレスト街道トレッキング~ Day 6 ジョルサレのロッジにて(考察)
最初の計画ではタンボチェに行き一泊、その後キャンジュマまで下山し一泊、そしてモンジョに戻り一泊、としていた。それがタンボチェには行かずにナムチェに戻ってきたことから、予定していたロッジの手配を再度しなければなかった。 もちろん全てRajさんが手配してくれるので、我々は状況を教...
夢のエベレスト街道トレッキング~ Day 6 ジョルサレ(祈り)
ナムチェを早朝の出発の時点では、37度に熱が下がっていた相棒であったが、次の宿泊場所のジョルサレで、夜になると39度5分という信じがたい数字が出てしまっていた。 シャンボチェの丘 で、私に抱きついて、感極まって泣いた時のことが急激に思い出され、どきりとした。まさか。 ひょっと...
夢のエベレスト街道トレッキング~ Day 5 再びナムチェ(相棒)
冠雪のコンデ山群が見え始めて暫くすると、眼下にナムチェの家並みが見え、ほんの二日前にことなのに、ひどく懐かしく思われた。その日の朝から頭痛はすっかりとなくなっていて、足取りも軽やかに、それこそ飛び跳ねるようにしてカメラのシャッターを切っていた。 行き交うトレッカー達との挨拶も...
夢のエベレスト街道トレッキング~ Day 5 再びナムチェに(シバ神と天照大御神)
シャンボチェの丘を降りてナムチェに戻るのだが、若干距離的には長くなるが、直滑降になってしまう来た時の道を避け、比較的緩やかな道を下って行くとのことだった。実のところ、来た道を戻るのも悪くないとは思っていた。 人というものは、一般に進行方向にある景色を見て歩く。その意味では、通...
夢のエベレスト街道トレッキング~ Day 5 シャンボチェの丘(復活の朝)
一日中寝ていたからだろうか。朝はかっきりと目覚めることができ、Ammaと相棒と一緒に、ご来光とまではいかないが、夜明けの気配が広がりつつある外の世界の扉を開けた。相棒は大切なブルーのクリスタルボールを抱えていて、いかにも彼女が放つ音の粒で朝をもたらすかのように意気込んでいる様...
夢のエベレスト街道トレッキング~ Day 4 シャンボチェの丘(標高3800メートルのお粥)
Ammaと相棒がいつ部屋を出て行って、そして再び戻って来たのか、記憶にない。それでも、「お粥を作ってもらったわよ。」とのAmmaの言葉に驚いたことを覚えている。 Ammaは私が前夜頻繁に下痢でトイレに駆け込んでいたことを知っていた。何か食べないとエネルギーが湧いてこないし、こ...
夢のエベレスト街道トレッキング~ Day 4 シャンボチェの丘(エベレスト御開帳)
Ammaと相棒が朝食に部屋を出て行ってから、何となく気配を感じてスリーピングバッグから這い出すと、ダウンを着てカメラを取ってトレッキングシューズを履いた。相棒が私の名前を呼びながら、窓の外を走っている姿が確認できた。 ビスターレ、ビスターレ。ふらつきそうな身体に活を入れ、それ...
夢のエベレスト街道トレッキング~ Day 3 シャンボチェの丘(明けない夜はない)
リゾートの準備してくれた、自慢のセットメニューとやらをご馳走になろうかと皆で食堂に繰り出していった。Rajさん情報では、ミソスープやら白米が出てくるらしい。そんなの無理にいらないのに、と思うものの、それこそRajさん曰く、「リゾートなので、融通が利きません」とのことだった。 ...
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空港からはタクシーでホテルに向かうことになり、無秩序になんとなく客待ちをしているタクシーの群れの中にいたミニバンの一人とRajさんが交渉し、すぐに皆でそのタクシーに乗り込んだ。丁度ヒンドゥーの大きなお祭りの最中で、多くの人々は田舎に帰っていると説明を受けたように、通りにはシャ...
ルクラ入りした時には、ラメチャップから飛行機に乗っており、そのラメチャップにはカトマンズから車で半日かけて行った。帰りも、あのアップダウンの激しい山道を車で行くのかと思うと気が重かったが、なんとカトマンズまでの便が手配されていた。 体調の思わしくないAmmaのことを思えば、ひ...
Ammaにも相棒にも、予め慰労会のことを告げていたし、二人ともそれが重要な儀式であることを十分に理解してくれていた。微熱が続くAmmaは怠そうではあったが、そこは肝が据わっているし、出番となるとどんな状態であっても周囲の期待を裏切らずに、求められる役割を立派に果たすことに掛け...
ルクラのロッジで、未だ微熱があって寝ている相棒ではあったが、どうしても連絡をしなければならない方たちにメッセージを書いていた。部屋ではwifiが怪しげだったので、食堂に行って確実に送信して欲しいとお願いをされた。 お湯を貰いに行ったり、wifiコードを確認に行ったり、メッセー...
ルクラのロッジは、初めてルクラ入りした時に寄った場所だった。食堂には午後の便を待つトレッカー達で賑わっていて、のんびりとした空気が漂っていた。空港の目と鼻の先なので、飛行機の発着による騒音に悩まされるかと思ったが、二度ほど賑やかになっただけで、その後はひっそり閑としてしまった...
Ammaは時々鼻をかむために、立ち止まらねばならなかった。咳込むこともあった。それでも、弱音の一つ吐くでもなく、黙々と歩き続けた。歩くペースは、普段以上に遅くなったと思う。そうしながらも、Ammaは自分の足で歩くことを続けた。 私はと言えば、Ammaの後ろをのんびりと、これが...
令和六年 新年明けましておめでとうございます 皆皆さまにとりまして、幸せな一年となりますよう、ご祈念申し上げます 本年も引き続きどうぞよろしくお願い致します クッカバラ
Ammaの体調も振るわなかったが、相棒の体調も怪しげだった。二人には、私の病をバトンタッチしてしまったような思いがあったし、一方の私はすこぶる元気になっていた。ルクラまで、無事に歩いて行くためにも、出来る限りのサポートをしたかった。 そこで、荷物を一切背負わないように、私が二...
人にはそれぞれ矜持がある。母は45歳にして大学生3人を抱えた未亡人になるなんて、思いもよらなかっただろうし、しかも、亡くなった旦那の家業を継ぐことになろうとは、考えてもいなかったであろう。 3年間は父の話題を母にすることはご法度だった。母から話題にする分には問題がないが、子供...
パクディンのロッジでは、遅い昼食をAmmaと私のみでとったように記憶している。相棒の調子は、ここでも今一つで、確か早々に寝入ってしまったように思う。ダールバートに舌鼓を打つ私の傍で、Ammaは所謂チャーハンに、溶き卵をさくっと焼いただけのシンプルな卵焼きが定番となっているオム...
部屋に落ち着くと、ごんごんとしたドゥードコシ川の瀬音が耳に入ってきて、ああパクディンに戻って来たのだとの感慨が強くなった。寒空が広がる部屋の外では、もうすぐ日も暮れるであろうのに、男性が洗濯物をしていた。これから干しても乾くのだろうか。 夕暮れ時の凍てつく中、ナムチェのロッジ...
相棒は高熱は下がったものの、本調子ではなかった。まるで私の体調の悪さをバトンタッチして、引き受けてもらったようなものであった。実際のところ、本当にそうなのかもしれない。私がフランスから風邪のウィルスを持ち込んでしまったに違いなかった。 加えて気になったのが、喉がおかしいと言っ...
最初の計画ではタンボチェに行き一泊、その後キャンジュマまで下山し一泊、そしてモンジョに戻り一泊、としていた。それがタンボチェには行かずにナムチェに戻ってきたことから、予定していたロッジの手配を再度しなければなかった。 もちろん全てRajさんが手配してくれるので、我々は状況を教...
ナムチェを早朝の出発の時点では、37度に熱が下がっていた相棒であったが、次の宿泊場所のジョルサレで、夜になると39度5分という信じがたい数字が出てしまっていた。 シャンボチェの丘 で、私に抱きついて、感極まって泣いた時のことが急激に思い出され、どきりとした。まさか。 ひょっと...
冠雪のコンデ山群が見え始めて暫くすると、眼下にナムチェの家並みが見え、ほんの二日前にことなのに、ひどく懐かしく思われた。その日の朝から頭痛はすっかりとなくなっていて、足取りも軽やかに、それこそ飛び跳ねるようにしてカメラのシャッターを切っていた。 行き交うトレッカー達との挨拶も...
シャンボチェの丘を降りてナムチェに戻るのだが、若干距離的には長くなるが、直滑降になってしまう来た時の道を避け、比較的緩やかな道を下って行くとのことだった。実のところ、来た道を戻るのも悪くないとは思っていた。 人というものは、一般に進行方向にある景色を見て歩く。その意味では、通...
一日中寝ていたからだろうか。朝はかっきりと目覚めることができ、Ammaと相棒と一緒に、ご来光とまではいかないが、夜明けの気配が広がりつつある外の世界の扉を開けた。相棒は大切なブルーのクリスタルボールを抱えていて、いかにも彼女が放つ音の粒で朝をもたらすかのように意気込んでいる様...
Ammaと相棒がいつ部屋を出て行って、そして再び戻って来たのか、記憶にない。それでも、「お粥を作ってもらったわよ。」とのAmmaの言葉に驚いたことを覚えている。 Ammaは私が前夜頻繁に下痢でトイレに駆け込んでいたことを知っていた。何か食べないとエネルギーが湧いてこないし、こ...
Ammaと相棒が朝食に部屋を出て行ってから、何となく気配を感じてスリーピングバッグから這い出すと、ダウンを着てカメラを取ってトレッキングシューズを履いた。相棒が私の名前を呼びながら、窓の外を走っている姿が確認できた。 ビスターレ、ビスターレ。ふらつきそうな身体に活を入れ、それ...
リゾートの準備してくれた、自慢のセットメニューとやらをご馳走になろうかと皆で食堂に繰り出していった。Rajさん情報では、ミソスープやら白米が出てくるらしい。そんなの無理にいらないのに、と思うものの、それこそRajさん曰く、「リゾートなので、融通が利きません」とのことだった。 ...
今年の三月は、気温が早朝に氷点下に落ち込むといった、例年になく寒い日が続いていたのに、4月になる頃には急に暖かくなり、気が付いて見ると春爛漫となっていた。 いつもなら、クロッカス、連翹、そして水仙など、先ずは黄色が春の訪れを告げ始め、次第にヒヤシンスが甘美な芳香を運びこみ、チ...
森の中では鹿、猪、雉を追って、藪だろうが茂みだろうがお構いなしに駆け回るので、トンカは生傷が絶えない。柔らかで、赤ちゃんの肌のようだった肉球も、今では弾力があり、黒々としっかりとしている。自慢の真っ黒な爪も泥が入り込んでいて、ぽっちゃりと手足を水に漬けてあげたら、水がすぐにも真っ...
ニュース解説をヘッドホンで聞きながらバスに揺られていた時に、非可聴という耳慣れない言葉が飛び出してきて、はっとした。解説者は丁寧に「ひかちょう」とは、聴くこと可能に非ず、と漢字で表記すると教えてくれたので、成程と納得することができたが、それ以上に話自体が非常に興味深かった。 ...
トンカと散歩をしていると、驚くほどの記憶力に圧倒されてしまうことがある。何かに憑かれたかのように藪の中に突進する時は、以前そこで何かを獲得したことがあることが多い。鹿を追いかけた場所でも、尻尾をぴんと立ててじっと様子を窺う。恰も、あの時の鹿にまた会うことを期待しているかのようであ...
日本には四季がある、と良く言われるが、フランスでは日照時間の変化の激しさで季節の移り変わりを感じると言えようか。もっと詩的な言い方はないものかと考えてみたが、今のところは名案が浮かばない。年間トータルにしてみたら、地球上どの緯度においても日照時間に変わりはない。緯度が高く、夏...
ぼんやりまなこで、未だ凍てつく早朝の草原に足を踏み入れた途端、息を思わず呑んでしまった。 丁度木々の間にすっぽりと収まる形で、まあるく輝いているものがある。まさかのお月様。トンカと一緒に地平線が良く見える丘まで行ってみよう。日の出前の藍色の空が次第に明るくなってくる中、月が地...
いつもなら大地ではクロッカス、水仙、ヒアシンス、チューリップの順で咲き始め、次第に連翹が黄金に輝き出すと、樹木の花芽がぷっくらとし出して、さくらんぼ、ミラベル、クエッチがそれぞれに純白の花を咲かせるのだが、ここにきて駆け足で暖かくなったものだから、一斉にすべてが咲き誇っている...
ネコヤナギが好きだった。あのビロードの艶やかな房が、なんの変哲もない枝からにょきりと出てくることが、摩訶不思議でならなかった。以前、道路の脇のあぜ道で、自由気ままに咲き誇っているネコヤナギの枝を失敬してきたことがある。庭の片隅に植えてみたが、残念なことに根付かなかった。 あれ...
好奇心旺盛のトンカは、森の中を時には鹿のように、時には兎のように駆け回る。崖や急斜面が好きで、わざわざ登っていく様子は山羊を思わせる。確かに子ヤギの様にぴょんぴょん飛び跳ねる時があるので、ひょっとしたら父親は山羊なのかもしれない。 好奇心が勝り過ぎて、農場や工事現場に入り込ん...
私が勝手に人生とお料理の師匠と崇めるFleur de selさんこと 塩の華さん が、今年に入ってご自身のブログを頻繁にアップしてくれている。こんなに嬉しいことはない。どの記事も人生を豊かに過ごす上でのヒントが散りばめられているし、なにより出てくるお料理の数々が美しく、そして...
午後の二時間、電話会議が入っていた日のこと。相手の声が聞こえずに、私の声ばかりがすることに慣れてはきたが、変だなとは思っているだろうトンカ。実際に、散歩の途中で携帯で大声で一人で話をしている人がいると、不審人物と思うのか、或いは不気味だと思うのか、時々唸ることがある。 トンカ...
急に悪寒が走り、頭が爆発するかの如く痛くなり、もう座っているのさえしんどくなってしまったのが四日前。丁度ランチ前だったので同僚たちにはランチに行ってもらい、一人静まったオフィスで、ヴィヴァルディのデュオのヴァイオリン協奏曲を流しながら、デスクの前に突っ伏して迷走ならぬ瞑想をし...
会社の同僚の誕生日ということで、栗好きの彼女のためにと、私の大好きな マロンケーキ をカップケーキ風に仕立てて焼き上げ、そこにミロワールを施しお洒落に艶を出して演出しようと思った。 ところが、当たり前のことだがカップケーキサイズにすることで、中身のしっとり感よりも周囲のぱさぱ...
翌朝 、サロンとキッチンの間のドアが少し開いていたので、夜中にトンカが水を飲みにキッチンに入って来たと思われた。当の本人が元気そうにおもちゃを咥えながら出迎えてくれた。良く眠って元気になったかしら。 いつもの通り早朝の散歩に出掛けようと庭に出て、靴を履いていると、シャキシャキ...
学校の校門のところで何かを咥えたので、また子供達が捨てたパンの切れ端か何かだろと思っていた。どうやらずっと口に咥えている様子だったが、グラウンドの手前でぽいっと咥えていたものを落とした。それを見て、なんだか違和感を覚えた。芯とは言え、まだ瑞々しい実がたっぷりとついている林檎だ...
早朝の散歩に出る頃には、東の空が明るくなってきている。漸く朝らしい朝が迎えられる季節に突入したと喜んでいるのも束の間、10日後には夏時間に切り替えられてしまう。従って、日本との時差は一時間短縮されるが、相変わらず真っ暗な朝を暫く迎えることになる。 この時期にしては冷え込んでい...
最近、友人たちの間でちょっとした手作り餡ブームになっていて、粒餡を作りました、とか、今小豆を鍋に入れたところだけど、お砂糖はどんな割合で入れるのかしら、とか、写真入りメッセージが飛び交っている。お上品なこし餡より粒餡よ、という声があるかと思えば、サラダ用として販売している瓶入り煮...
自分の家の庭で亀を飼っているという友人が、亀が冬眠から目覚めて地上に這い出してきたので、農耕の準備を開始する時期だと言う。そんなものなのかと感心していたが、確かに枯草の荒涼とした土地だと思っていた場所が次々に掘り起こされ、柔らかくしっとりとして黒々とした土に覆われた農地が次々...
Yuvuzela亭オリジナル 南仏の夏を思う林檎のケーキ レシピ 太陽を燦々に浴びた干しレーズン 150グラム 放し飼い卵 3個 キビ砂糖 150グラム 牛乳と生クリーム 100mlずつ 植物油 80グラム 小麦粉と糯米粉 190グラムずつ ベーキングパウダー 10グラム ...
好き勝手にクッカバラが囀っているだけのブログなので、クリックいただく回数とか、ランキングなど気にすることはないのだけれど、時々ブラックホールに向かって囀っている気がする時がある。交通安全強化月間の交通事故ゼロの日更新ではないが、常にクリック皆無の日が続いている。 それでも不思...