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泣きながら一気に書きました https://tmykinoue.hatenablog.com/

妄言コラムと気儘批評と悪戯短篇小説の巣窟

文筆業。 基本的に嘘泣きです。 よろしくお願いします。

井上智公
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2008/12/16

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  • ディスクレビュー『SKELETÁ』/GHOST

    Skeletáアーティスト:ゴーストユニバーサル ミュージックAmazon◆「BLACK SABBATH meets BOSTON」? 闇夜に明かりを灯す暗黒界の産業ロックスウェーデン産グラミー賞バンドの6thアルバムは、予想通りさらにキャッチーな路線へと開けた作品になった。ここまで来るともはや初期のゴシック的暗黒感は薄まったと言わざるを得ないが、しかし音作りの壮大さと奥行き、そしてメロディの湿り気にはその残り香が充分に残っている。キャッチーであるとは言ったが、当初は一聴したところやや地味な印象を受けた。その要因はおそらく、これまでのようにパンチの効いたイントロを持つ曲が少ないからであると思わ…

  • 短篇小説「とはとは」

    ドキュメンタリー番組の最後は、「とは」に対する答えで締めくくるのがお約束というものだ。だが超一流の投打二刀流日本人メジャーリーガーが登場したこの日の『激熱大陸』は、惜しげもなくその質問から幕を開けたのだった。「あなたにとって、〈野球〉とはなんですか?」 「えっ、いきなりですか……まあ、なんというか、う~ん……〈人生〉、ですかね」 「では、〈人生〉とはなんですか?」 「まあ、そうなるとやっぱり、〈野球〉ってことになりますね」 「では、あなたにとって〈野球〉とは?」 「ああ、まあそうなっちゃいますよね。じゃあもっと具体的に答えたほうがいいんですかね。えーっと、じゃあ〈仕事〉ってことで」 「では、あ…

  • 短篇小説「空跡」

    その朝、私は学校へは行かなかった。だがそれは、私が学生ではないからではなかった。だからといって会社へ行ったわけでもない。 もちろんそれは、その日出かけなかったという意味でもなかった。とはいえ私は海にも行かなかったし、スキー場にも行かなかった。それは季節がそれぞれふさわしくなかったから、というわけではないし、私は水泳部でもスキー部でもなかった。 だからといって私は、恋人と二人で野球場へ行ったりもしなかった。朝からやっているとしたらプロ野球ということはなく、高校野球や草野球、少年野球ということになるが、私は野球部員ではないし、もちろん監督でもない。そもそも野球をする趣味はないし、子供が少年野球チー…

  • 短篇小説「第一村人刑事」〈非戦力系刑事シリーズ〉

    「ようこそ、ポリクルベリーの町へ!」 初めて足を踏み入れた町で最初にそう話しかけてきたのは、トレンチコートの襟を立てたいかにも怪しげな男であった。その言葉とは裏腹に、笑顔など微塵もない。それどころか男は眉間に深い皺を寄せ、警察手帳らしきものをつきつけながらそう言ってきたのであった。 そうなると旅人でありひとりの冒険者であるわたしも、いったんは立ち止まらざるを得ない。まずは軽く会釈を返し、男からの質問を待った。もちろん悪事を働いた憶えはないが、だからこそ訊かれたことには正直に答える必要がある。近ごろこの町で、なにか事件でもあったのだろうか。 しかし待てど暮らせど、男から続く質問が来ることはなかっ…

  • 短篇小説「つもり刑事」〈非戦力系刑事シリーズ〉

    新米刑事の未村が、コンビニであんパンと牛乳を買ってパトカーへと駆け戻ってきた。しかしそのタイミングは、実に間が抜けていた。それらは彼が影響を受けたテレビドラマによれば、あくまでも張り込み中における定番の食事ということになっている。しかしこのときすでに張り込みは終わっており、容疑者はすでに逮捕されたあとであった。 それでも初めての張り込みの記念にと、その最中には叶えられなかった念願を、遅ればせながら叶えておこうということらしかった。しかしいざ相棒の待つ車に戻ってみると、パトカーの後部座席のドアが全開になっていた。その奥ではベテラン刑事の津森が、座ったまま器用に折りたたんだ新聞を読んでいる。「津森…

  • 縦横無尽にドラムが炸裂するメタル名曲10選

    ちなみに曲名前の番号は、順位ではなく紹介したい順あるいは曲順に近い意識で便宜的につけたものです。1.「Room For One More」/ANTHRAX www.youtube.com一曲を通じて楽曲の主導権を握るドラムの圧倒的存在感。 もはやギターと一体化したドラム・リフが遠慮会釈なく跳ねまわる。 リード楽器としてのドラムの可能性を感じさせる一曲。Sound of White Noiseアーティスト:AnthraxElektraAmazon 2.「Bitter Peace」/SLAYER www.youtube.com重々しいイントロからゆっくりと坂を登り、頂上でいったん静まったかと思いき…

  • ディスクレビュー『THE FATHER OF MAKE BELIEVE』/COHEED AND CAMBRIA

    The Father of Make Believeアーティスト:Coheed & CambriaCoheed and CambriaAmazon◆個々の楽曲とアルバム全体の魅力を両立した至高のコンセプト作これは着実にキャリアを積み重ねてきたバンドが10作目にしてたどり着いた、アメリカン・プログレッシヴ・メタルの傑作である。と、シンプルに言えばそういうことになるのだが、もちろんことはそう単純ではない。そもそも彼らの音楽性を「プログレ・メタル」と言い切ることも難しい。たしかに音像的にはプログレッシヴ・ロックにメタルのエッジを加えた形ではあるのだが、その根っこにはパンクやハードコア的な野性味も確実…

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