懐疑主義の復興を-疑う自由の意義
近代合理主義の幕開けは、ルネ・デカルトが唱えた懐疑主義に始まるとされています。とりわけキリスト教が支配したヨーロッパにあっては、『旧約聖書』であれ、『新約聖書』であれ、聖書に記述されていることを疑いますと、最悪の場合には異端審問によって火あぶりの刑に処せられる程の罪でしたので、近代における懐疑主義は、人々が理性に照らして疑問を持つことに肯定的な意味を与え、思想の面からも近代科学の発展の基礎を築いたとも言えましょう。学ぶことが、覚えるだけの単なる暗記であったり、テストの成績を競うのであれば、しばしばそれは苦行ともなりますが、‘何故だろう?’という疑問から始まる学びは、謎を解いてゆくプロセスの楽しさや無我夢中になれるものとの出会いに加え、その理由や仕組みが分かったときには喜びと幸福感に満たされるのです。その発...懐疑主義の復興を-疑う自由の意義
2022/12/30 13:16