面山瑞方禅師「冬安居辯」参究②
冬安居結制に伴う面山瑞方禅師「冬安居辯」を参究する不定期短期連載記事である。夫れ冬夏安居の並行は、是れ初め大乗律の制する所なり。夏安居に限るは、後の小乗律の制する所なり。初め大乗律の制する所とは如何、梵網戒経に云く、釈迦牟尼仏、初め無上正覚を成し竟りて、初め菩薩波羅提木叉を結びて云云して曰く、「若し仏子、常に応に一切衆生を教化して、僧坊を建立し山林園田に仏塔を立作し、冬夏安居の坐禅処所、一切行道の処、皆な応に之を立さしむべし」。天台疏に曰く、文中略、七事を序す、一に僧坊、二に山林、三に園、四に田、五に塔、六に冬夏坐禅安居処、七に一切行道処なり。是の経に、冬夏安居坐禅安居処と曰うは、則ち冬安居、豈に分明ならざるや。『面山広録』巻24「冬安居辯」ということで、面山禅師は冬安居と夏安居とを並行するのは、大乗律か...面山瑞方禅師「冬安居辯」参究②
2024/11/18 06:53