メインカテゴリーを選択しなおす
第四話。出会い依然緊張状態が続きながらも、中大兄は十八歳の正月を迎えた。(入鹿は、次に我を標的にするであろう)中大兄は、焦っていた。一方、天皇家の復活を求める男がいた。皇極からの神祇伯(かんづかさのみや)の任用を再三固辞した中臣鎌足(なかとみのかまたり)である。(逆賊の蝦夷や入鹿のいる朝廷に勤めることはできん、何とか、奴らを朝廷から締め出さなければ。早くしないと、皇族たちが危ない。お上には申し訳ないが)鎌足は体の具合が悪いと皇極の使者に伝えて、摂津の国三島に引っ越して行った。【神祇伯とは、律令官制の二官の一つ神祇官の長官で、職掌は神祇の祭祀,大嘗(だいじょう),祝部(はふりべ),神戸(かんべ),御巫(みかんなぎ),卜兆(ぼくちょう)など司り神祇官を決済する役目を持つ職であった。この時代は、既に社〔やしろ〕を設け...苦闘中大兄皇子後編
橘樹郡衙跡(たちばなぐんがあと→神奈川県川崎市高津区千年)は、律令国家の頃の武蔵国橘樹郡の役所跡である橘樹郡衙(→郡家とも)跡である千年伊勢山台遺跡と、その西側に隣接して造営された古代寺院跡である影向寺遺跡から構成される古代官衙の遺跡で、7世紀から10世紀の官衙の実態とその推移を知るうえで重要であるとして、2015(平成27)年3月に国史跡に指定されました。〖千年伊勢山台遺跡(橘樹郡衙跡)〗丘陵上に営まれた縄文時代...