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#現代詩
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雪の処方箋
雪の処方箋 雪を処方 いたしましょう 雲から剥がれた 淡雪を 月のきれいな 静かな夜に 一粒目尻に 置くのです その冷たさが 盛り上がり 温もりになって 流れたら 明日の朝に 目覚めるための 静かな夢を 見てるでしょう 腐朽船群 (暖淡堂書房) 新品価...
2022/11/14 07:41
現代詩
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急に生きるのが嫌になる
コーヒーを こぼした服が シミになったつめたい急に 生きるのが嫌になるどんなに空疎な言葉でも交わす相手がいればいい未明の風はさむいから風鈴が雨に濡れてぶら下がっていた夏の音色を失って自分の体温だけで暖をとる風のご機嫌をうかがいながら歩くつまづいて膝に擦り傷をつくったいたい急に 生きるのが嫌になる急に 生きるのが嫌になる#ネガティブのままでいい#シニア女性#現代詩#詩#ポエム#心...
2022/11/14 06:40
邪悪な理性
邪悪な理性私の 理性は苦しいときに よく働くだから誰にも 救われないこの理性さえなければ救われたのにまだ 夢も見られたのに季節は残酷な子どものように私に冬を 告げに来る冬は無慈悲な大人のように街中に冷気を放ついつまで堪えていられるだろういつまで堪えていられるだろうこの荒涼とした何もない 景色に#ネガティブのままでいい#シニア女性#現代詩#詩#悲しみ#ポエム#心...
2022/11/13 06:58
街の表皮
街の表皮 机の表面の奇妙な凹凸を指でなぞると プクリ、と水泡状に膨らみ 指で押されて、 移動する それをさらに押し続け 机の端まで追い込んだ後 そのまま床に落とす と、それはゼリー状の塊になって 床でペチャリと音を立てる 私はもう、浮遊する眼球になっている そして、そのゼリー...
2022/11/13 06:54
罪の報いのその果てに
若い体と若い肌をフルに使って何人もの男たちと体を重ねたその報いを今私は受けている若さなんて砂時計の砂みたいにすぐに無くなるものなのに年を重ねて衰退した体は性の市場から外されるなんてどうでもいいことさと思って見ても若き頃の罪を感じざるを得ない愚かな私だけどあなたは言ったよね私の灯台 になってくれると裏切り者裏切り者私はその言葉を信じてた若さとさよならしようが砂時計が空っぽになろうがあなたはそんな目に...
2022/11/12 06:40
駅までのわずかな距離を…
駅までのわずかな距離を… 駅までのわずかな距離を 歩ききることができない朝 僕を押しのけ 追い越していった人たちの顔が 今、僕を置き去りにした電車の窓を 稠密に埋めている 埃っぽい灰色の街に立ち尽くす僕は もし僕のこの身体を動かしてくれるのであれば 冷たい雪混じりの雨...
2022/11/12 05:59
永遠の日常
怖いほどの 孤独に何度も 何度も頬を 打たれて自分の居場所さえ 追われる夢や希望はどこかに置き去りにして来た輝いていたはずの未来はこの手が 胸がすっかり忘れた逃げたくても逃げられない永遠につづく 日常骨に刻印された孤独血管を血液と一緒に流れる孤独終らない終らない墓場までの近道をどうか教えて#ネガティブのままでいい#シニア女性#現代詩#詩#ポエム#心...
2022/11/11 06:35
駅 は …
駅 は … 駅は 日々たくさんの人を飲み込み 吐き出している 巨大な循環器の出入り口だ 人々は 手にした重い鞄に詰め込んだ 豊富な栄養を 時には致命的な毒素を 線路に沿って持ち運ぶ 血球のようだ 若く 力に満ちた人々が集まる駅は 騒々しく 栄養が溢れ いつも混み合って...
2022/11/11 06:04
しあわせひとつくださいな
しあわせ って何ですか?それはもらえるのですか?お金を出して 買うのですか?しあわせを 持っていればこの苦しみが 消えるのですか?だったらわたしにもしあわせを くださいただ のんびり過ごせるということただ ぐっすり眠れるということそれくらいなら きっと安いでしょう?安物の しあわせでいいんですしあわせを ひとつ包んでくださいなリボン?リボンはそうだなあ・・・・空色そうだ空色にしてくださいな#ネガテ...
2022/11/10 06:36
そして、舞う雪…
詩や小説、多摩地域での暮らし、北海道の情報などを紹介しています。
2022/11/09 21:52
さよなら夢
死にたくなるほど青い 冬空砕けて散るのはわたしの 夢幾つも 幾つも砕けて散った夢が 刺さって痛いからいつしか わたしは夢など 捨てた夢の破片は刺さると血が滲むから丁寧に拾い集めて夢と お別れさよなら 夢わたしは あなたを早く忘れてこの疲弊した日常を生きて行く#ネガティブのままでいい#シニア女性#現代詩#詩#ポエム#心...
2022/11/09 06:45
根
2022/11/09 06:12
強いねって言わないで・その2
強いね って言わないで根っから強い人なんていない弱くて弱くて誰かに震えるほどに守って欲しくてそれでも守ってくれる人がいないなら強くなるしかないでしょう?わたしはひとり なのだから極寒の風に さらされたはだか木みたいにそれでも立ってる私の強さの本当の意味をだれも知りはしないはだか木は堪えている冬をひたすら堪えている春が来るのを心待ちにしている誰だって冬は つらいだからせめて強いね って言わないで私は ...
2022/11/08 06:39
花 <詩ー現代詩>
2022/11/08 06:09
空想さえできないなんて
まだ暗いうちに起きて開けたくもないカーテンを開けてお湯を沸かして早過ぎる朝食です疫病の蔓延で仕事のない日が増えましたお金がかかるのでどこにも出かけません近所のスーパーで食料品を買って毎日同じものを食べてます飽きないので苦になりません遺影の位置は曲がっていないのかも知れませんでも 直すのが癖になりました残り僅かな貯金を切り崩して通帳の残高に怯えながら暮らしていますただそれだけで毎日が過ぎて行きます朝...
2022/11/07 06:41
罪の名前がわからない
毎朝目覚める度に感じる 罪意識心が騒ぐ罪の名前が わからないわからないのに感じる 罪毎朝の 罪誰か 教えてこの罪の名前を安楽な眠りさえ奪われて騒ぐ心と共に目覚める誰か 教えてこの罪の名前を罪の名前がわからないわからないと罪意識は余計に重くのしかかる誰か 教えてこの罪の名前を罪の名前がわかればその報いもできるのに罪の名前が わからないただ深まる秋の足元から這う 冷気に堪えるだけ冬支度も何もできずに#...
2022/11/06 06:36
秋の駅/豊沼
2022/11/06 05:44
無責任なことをゆうなよ
産まれて来なければ良かった とか産まれて来て良かった とか死にたい とか死にたくない とかそんなことどーでもいいんじゃないかしら?そんなことを言いながらまだ無邪気にもその真っ只中で悶え苦しむ わたしときたら頭わりいんじゃない?ただ生かされてるのよ風の向くまま気の向くままでいいんじゃないかしら?エラそうにそんなことを言いながらまだ全然そんな気になれないわたしときたら不感症 なんじゃない?だってわたし...
2022/11/05 06:35
変 域
2022/11/04 21:32
本物の孤独
小さな島宇宙があちこちに点在するだけのこの現代でわたしだけが島宇宙の合間の闇でひとりさまよう広い広いこの世界の中でひとり さまようたったひとりでは物語は創れないしたったひとりでは優しくもなれないのわたしはどこにもいないのねきっとたったひとりでは自分の存在さえ信じられないテレビではコメンテーターと称する人々が孤独についてさも わかったふうなことを 言っているひとりで悩まないでとか何とかわかってないね...
2022/11/04 06:37
毘売塚(ひめづか)
2022/11/04 06:10
あなたに宿った私の罪
私はかけらあなたにぶつけて壊したマグカップの私は かけら私はレコードあなたが愛してやまなかったジャズのLPその一枚私はけむりあなたが吐いた愛用のマルボロその けむり私はいつもあなたの背中に胸に 宿ってあなたを重たくさせていたのあなたと二人 ではなくてあなたの一部になってしまったの突然別れを告げられたのはその 罪あなたとわたしは他人の二人 だからこそ愛し合うことができるそんな当たり前のことさえ見えな...
2022/11/03 06:38
地下茎
2022/11/03 06:31
言葉つむぎ
わたしはわたしだけの 言葉をこの場に 紡いで落としたいできるだけ無垢な言葉でできるだけ産まれたての 言葉で噴き出した悲しみを苦しみをこの場に 紡いで落としたい一片また一片と言葉たちをつないでつないで産まれたての言葉は脆く 傷つきやすいから絹糸を紡ぐように丁寧に大事に大事につないでこの場に落としたいそして一片ずつ紡いだこの無垢な 言葉を産まれたての 言葉を何も言わないあの空に届けたいあの空に 届いた...
2022/11/02 06:40
未明/境界
2022/11/02 06:10
心の火種を消さないで
拳を壁に打ち付けて痛みを与えて深い眠りから目を醒まさせるように暗闇の中どんなに何も見えなくても手さぐりで歩くように瞳を閉じてしまわぬように迷いながらでも転びながらでも泣きながらでも叫びながらでも良いから後悔や悲しみや怒りや切なさや惨めさや情けなさやそんな感情を今日出た野菜くずや丸めたティッシュと一緒にずるずると引きずったままで良いからどんなにみっともなくたってカッコ悪くたって良いからどんなに痩せ細...
2022/11/01 07:01
坑 道
坑 道 餓えた男達は、黒く硬い層を噛み砕き、食らいながら掘り進む。 もう何年も眠らずに掘り続けたが、満たされることはなく、不意に襲いかかる「希薄さ」に、頼りなく窒息してしまう。 (…とろりとした脂に満ちた坑道と… (…巨大なボタ山をいくつも残し… 眠れない子供達は、涯の駅のホー...
2022/11/01 06:10
過去を乞う
乞食のようにあの頃に 飢えてあの頃を 返してくださいと過去を乞うきらきらしていたあの頃のその輝きは消え去って錆びついた 心さらしてただ 寒空に堪えるのみあの頃をどうか返してくださいと過去を乞う渇いた魂 引きずってただ 冬の道を歩くのみあの頃 はもう返って来ないと知りながらあの頃をどうか返してくださいと過去を乞うただ しきりに過去を乞う乞食のように過去を乞う#ネガティブのままでいい#50代女性#現代詩#詩...
2022/10/31 06:37
推 進 機
推 進 機 機能が麻痺した夜 意図が熱を吐き始めたので底に沈めた 緩やかに忍び込み 不意に襲う激しい痛み 引き起こされる動揺と滑落 ほんの少し引き剥がされる残像と ここ、だと思っている痩せた身体との わずかの隙間に影に似た粘る液体が流れ込み 逆らいようもなく強く身体を...
2022/10/31 06:01
詩「いちょう」空みつえ
いちょうの木がおちば ちらして とおりみちをつきあかりのようにそめていくの わらいごえがきこえるいろして おつきさまがまひるにでたかがやきをあたりにまぶして きいろい葉が「これからよ」なんてうれしそうに
2022/10/30 16:56
溶け残る街
溶け残る街 (…足元の影が薄くずれる… (…きっと… (…ずっと 前に… (…「私」達は始めていた… 空間を切り分ける目盛りが わずかの気配に震え 濁りのない雨が凝り落ち (…膨張し… 地面を転がり 「底」からの微かな音に揺れる 臆病な「私」達を温かく濡らし窒息させ...
2022/10/30 11:54
私が水になれたなら
私が 水になれたなら人々の渇いた咽喉を 潤そう人々の汚れた手を 洗い流そう悲しい人の 涙になって流れよう私が 水になれたなら葉っぱに乗って池に球を 描こう空に昇って雨になって降りて来よう雪になって街に化粧をしてあげよう私が水に なれたなら川の水になって流されるまま 流れよう流れ 流れて上流から 下流へと何者にも抗うことなく 流れようそして そのまま何も厭わず海に 出よう私が水になれたなら私が水にな...
2022/10/29 06:39
深い声音
両脇の壁がじりじりと 距離を縮めて私に 迫って来る居場所がなくなる 恐怖「強く生きて欲しい希望を捨てずに」と言う ある人の言葉バカじゃない? 何を言ってるの?そんな安い言葉 嫌いなのよいつもなら そう思うだけなのにその人の 声音は私の中の 重たい鐘を思い切り打って 響かせるそれはきっとその人が苦しみながら掴んだ本物の 言葉だから響くのだろう強く生きて欲しい希望を捨てずに強く生きて欲しい希望を捨てず...
2022/10/28 06:39
夜 見 島
夜 見 島 予感(…ぎっしりと詰まった白色の空間搾り出されるいくつもの黄色い目砂を重く詰め裏返し熱く濡れた冷たい夜 振動する石英の微粒子 降りはじめる雨 秋の日の 砂浜の 穴 衣服から滑り水に落ち溶ける救いのない獣の動き黒くぬるい底流された服に手が届かない不意に(…前...
2022/10/28 06:05
死の影の誘惑
死の影の 誘惑言葉を 発していながら意識が 遠のく陽射しの中に いながら深い闇に 堕ちる近くにいるのに遠くにしか 見えないあなたの 姿近づけば 近づくほどあなたは 遠のく街が賑わえば 賑わうほど私は ひとりになる死の影の 誘惑歩いていながら意識が 遠のく死の影の 誘惑笑っていながら意識が 遠のく死の影の 誘惑#ネガティブのままでいい#50代女性#現代詩#詩#ポエム#心...
2022/10/27 06:53
閉 塞 未明に生まれてくるものを言葉で追う試み
閉 塞 (…酵 枯れ、刃を、立て、る草 に埋、る湿、った、腿 灰色、の板、壁 覗き、込む、窓 北風、に雪、がれ 太陽、が擦、り上、げ 縮む 病室 冷たい床 天井を押し返す 膨らむ目 しかし 深く 眠る 部屋の底にある 夏の日の 葬儀 は 隣室で たくさんのささやき...
2022/10/26 05:50
孤独が胸に染みる日は
空腹の胃に酒が 染みるようにいつも いつも孤独が 染みる「あなたは一人なんかじゃない」と言われても私には 響かない頑固に 孤独が染みている心を いくら洗っても染みた 孤独は落ちるどころかどんどんどんどん染みて来る何か 飲み込む度ごとに孤独が 胸につかえて上手く 飲み込めないああ これはいつからだっただろうまだ孤独の染みのなかった 心はどんな 心だったのか空をしたがえて 歩いていたのか長い春に 酔い...
2022/10/25 06:36
白 日 散文詩の試み 評価は大きく別れたが
白 日 暑い日、どうでもいい書き物をしていると、あごの先から汗がまだ何も書いていない白紙の上にぽた、と落ちる、それを特に何を考えるでもなく指でなぞると、ゆらゆらと揺れるひとがたになる、それは、ぼうっとした白い光の満ちた空間に浮かぶひとがたになる、その足元には薄い影がみ...
2022/10/25 06:00
朝の自傷
孤独の輝き朝陽の窓辺ひとりの夜がまた明ける暖められた朝露に草木たちが目を覚ます私への皮肉のような朝焼けの金青から紅桔梗へのグラデーションの美しさひとりの夜がまた明ける気が遠くなるような今日 の始まりもう少し眠りたいと思っても薬の切れた頭は余りにも清明だ空腹に濃い珈琲を流し込み煙草のけむりを流し込み思い切り胃を荒らすそうでもしないと今日のはじまりに堪えられないから朝のささやかな自傷は私の ルーティン...
2022/10/24 06:36
展 開 理系の言葉で表現される詩的なもの 紐の群というイメージ
展 開 1 表面を移動するものは波である。波とは強度の粗密である。 近傍領域の記述の試み。微かな光を放つものが埋める白色空間。空間にはじき出されるようにして浮かぶ微小の滴。滴の表面を波が進行する。波は勢いを増しながら比重の不均一な面を走る。先触れ。身構える間もなく不意...
2022/10/24 05:45
詩「かげの入口」空みつえ
じめんにのびるかげはりついてむにむにと よるをつれてくるみかづきの国の入口 そのさきっぽをつかめたら よるのくうきたちとあくしゅができるようなきがして 石段にくっついたわたしのからだのかげをつつく
2022/10/23 15:29
「底」/の 推敲後の再掲 湧きあがろうとする無数の意識の芽と速度差
「底」/の /展開/ /…あ /あ… * 激しく 滑ら、かに 巻き 戻される 果たさ れなかった 「… …私…」 落下… し 底に溜 まる 動詞の群 底の「 獣 」たち の匂 う胃を満、たす …精密に目盛られた大地に染みすら残せなかった たった一度の展開 たっ...
2022/10/23 06:38
涙の湖
私が 封印している悲しみの 感情これを涙にしたらきっとその涙は バケツ一杯とかじゃ済まなくて湖一個分くらいになるだろう封印したままの感情をいい加減 解放させてあげたいでも「冷静」という名の鎖に縛られていてどうしても解放できない冷静 の鎖が生き生きとした欲求や感情を封じ込める怒り悲しみ苦しみ孤独その感情を自由にしてあげたいの迸る水のように窓に 差し込む夕陽のように木の葉を散らす風のように自在に私の体...
2022/10/22 07:00
律 動
律 動 すべてはすべてのものになりうる、それはたんに可能性の問題ではなく、すべてのものがすでにそうであるという意味である。個体を分かつものは「境界」という想定された変化域であり、それで仕切られた領域の周囲には強度のグラデーションがみられ、その変化は急激である。それはだ...
2022/10/22 06:46
旋 回
旋 回 しかし 朝目覚めたときには 確かにそれは重たかった それが 背中から ずるりとはがれ そのまま ずるずると落ちていった あるいは 自分の身体が ふるふると震えながら 浮かび上がったのかもしれない その鉄と石の塊が 柔らかいのは とても 滑らかに動く 精密機械だから ...
黒 点
黒 点 垂直の 夜の平面が 長い影を引きずりながら 通り過ぎた 露点計 草の葉に 痕跡 境界線で 湿度が 振り落とされる 鴉は どこにいるのだ 鳴き声が 聞こえない 夜の影が静かに去ると いつも どこかで 忍び笑う鴉は どこにいるのか 朝なのか 本当に 目覚めている...
よく晴れた朝に
よく晴れた朝に つるつるした 秋の 青い 空 切り出された 先端で いびつな円が 身をよじっている 待ちわびた 秋なのに もう 夏を 思い出している 肌の下が さわさわと ざわめいている 小さな冬の塊 家の陰で 震える それを 身体に抱えて 凍える よく晴れた 朝に ...
発 熱
発 熱 それが動き始めた時のことを もう誰も覚えていない それが動いていることさえ もう誰も知らない 緻密に重なった 歯車と 腕と 細かな螺子と その中心で 静かに熱を吐いている 水晶の響きに 小さな螺子が震える とても滑らかに 触手を延ばす 複雑な器官 精密な機械 ...
風 鼓 祭
風 鼓 祭 家が 鳴る 深夜 低い唸りが 聞こえる それは 電線が 荒れる風を 切り裂く音 厚く 濃密に吹き荒れる 風は 大気から大粒の雨をしぼりだし 弱い生き物の 隠れ家に 叩きつける その風が 細い しなやかな線で 切り裂かれ うめく 線は するすると延びる 暗い 雨の種...
吹 雪 祭
吹 雪 祭 雪 夜を 青く落ち 線路の響き 汽笛 凍える声 遠く ここ、に 列車 なめらかな夜を すべり 川岸に 音 凝り 小さな獣たち 闇に溶け 春の痒みに ぬるく 沈み 不意に 首を上げる 青い鹿 細く 目 貫いて 吹雪 重く 林を 祈る枝を ひとがたの根を 氷割れる裸の...
2022/10/22 06:45
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