chevron_left

メインカテゴリーを選択しなおす

cancel
Pithecanthropus Erectus https://squeezeme.hatenablog.com/

本、映画、音楽、ラジオ、ムーミン、スポンジ・ボブが好きです。レゴも。読んだ本などの感想をブログに書いています!

kazuki_shoji
フォロー
住所
未設定
出身
未設定
ブログ村参加

2022/01/25

arrow_drop_down
  • トーベ・ヤンソン『ムーミンパパの思い出』小野寺百合子訳、翻訳編集:畑中麻紀

    わたしはたのしくてたまらず、この時間がすぎていってしまわないかと心配する気持ちさえ起きませんでした。 「たのしんでる?」 わたしは聞きました。 「たのしんでるさ」 フレドリクソンは口の中でいって、とてもはずかしそうな顔をしました。(p.106) 上記は、若かりしムーミンパパが、とある場所で、友人のフレドリクソンと会話を交わす場面である。 あまりにも瑞々しいやりとり。 言葉にした瞬間に損なわれてしまうような、ふたりのあいだに通う優しい何かと、ムーミンパパの見ていて心配になるほどの繊細さ、それらがさらりと表現されているとても素敵な文章だと私は思うのですが、みさなんは、どう思われましたか。 前作『た…

  • 島田雅彦『自由人の祈り』

    表向き美しい世の中を 本当に美しくするために おまえは歌え。 (「自由人の祈り」より) 本書に収録されている「またあした」という全文ひらがなの詩が私は大好きで、もう二十年以上の長きにわたって私を支えてくれている。 もうほとんど背骨みたいなものである。 ひねくれて純真で愚かで馬鹿で傷つきやすかった若かりし日の私の心を、この詩は慰撫し、そして活力を与えてくれた。 でもひとつ分からないところがあって、それはこの詩の「ぼく」が、最後、「きみ」になって終わるところ。なんでいきなり「きみ」? という疑問はずっと持っていた。 それで少し前になるけれども、当時小三だった息子の寝かしつけに何かいい本ないかなーと…

  • トーベ・ヤンソン『たのしいムーミン一家』山室静訳、翻訳編集:畑中麻紀

    「ねえ、スナフキン。ぼくがパパにもママにも話せないひみつを持ったのは、これが初めてなんだ」 ムーミントロールは、真剣な顔でいいました。 それからスナフキンがぼうしを抱えて、ふたりは川ぞいを歩きだしました。(p.60) 前作(『ムーミン谷の彗星』)があれだけ面白かったのだから、今作もきっと面白いに違いない、でも、前作の面白さを超えることは難しいだろうな、だって『彗星』はあれだけ面白かったのだもの。そんな浅はかな予断を軽やかに蹴とばしてくれる傑作が『たのしいムーミン一家』である。 冒険あり、笑いあり、友情あり、バカンスあり、ターザンごっこあり、恋愛あり、笑いあり、涙あり、ニョロニョロあり、モランあ…

arrow_drop_down

ブログリーダー」を活用して、kazuki_shojiさんをフォローしませんか?

ハンドル名
kazuki_shojiさん
ブログタイトル
Pithecanthropus Erectus
フォロー
Pithecanthropus Erectus

にほんブログ村 カテゴリー一覧

商用