化学工学の勉強に使って役立ったおすすめ参考書を5冊紹介。基礎から応用・実務まで、自分に合った本を選んで効率よく学びましょう。
化学プラントの設備・運転を分かりやすく解説。国立の機電系大学院卒業→化学会社のプラントエンジニア15年以上。機械設計中心、海外勤務、製造管理経験あり。
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【失敗に学ぶ】化学プラントの機械系エンジニア15年の私が今でも記憶に残るらかした設計19の問題
私は化学プラントの機械系エンジニアを15年以上経験しています。そこでやらかした例をいくつか紹介しましょう。失敗から学ぶことは大事です。自分が経験したことは他の人が経験する可能性があるので、水平展開をすることは重要です。化学プラントのように設
化学プラントのエンジニア向けに”冷却塔”(クーリングタワー)の原理や構造をかんたんに解説
冷却塔(cooling tower)について解説します。化学プラントのように大量の熱を冷やすために、冷却塔は必須の設備です。もちろんプラント以外にも街中でありふれた設備です。(大抵は屋上に目隠しされた状態で設置されているので気が付きにくいで
【多管式熱交換器】化学プラントの横型ベントコンデンサーの中で起きている現象をイメージしてみた
化学プラントのベントコンデンサー(vent condenser)内で起こっていることをイメージしました。多管式熱交換器を想定しています。ガスと液に関する一般的な原則だけを考えているので、他の熱交換器でも当てはまる部分はあります。ブロック式熱
化学プラントの生産技術系の設備管理エンジニア(保全)が担当する範囲の考え方とキャリアパターン
化学プラントの設備管理エンジニアが担当する範囲の考え方を解説します。いわゆる保全(maintenance)の話です。工場内でのプラントの構成や、プラントの特性による部分はありますが、考え方は似たような物になるでしょう。保全の編成例保全部や保
化学プラントの”チラー水”の使い方と注意したいポイントを技術系エンジニア向けに解説
チラー水(cold water)について解説します。化学プラントの運転上とても大事なユーティリティの1つです。運転でも設計でも保全でも、冷水と関わる機会は多いものの全体像の一部にだけ関わっているということが多いです。できるだけ様々な視点でチ
“機械保全技能検定”(2級)を化学プラントの保全エンジニアが受験するときに気を付けたいこと
機械保全技能検定の2級を化学プラントの保全エンジニアが受験するときの注意点をまとめました。設備の保全たるもの機械保全技能検定の2級は受験しましょう。キャリアを積んでいく上での必須科目です。保全のエキスパートを目指すつもりはない、という設備設
「メンタルヘルス・マネジメント」公式テキストを読んで1年間管理職を実践してみた感想
管理職になると、メンバーの育成と同じかそれ以上の位置づけで、メンバーのメンタルヘルス(mental-health)が大事になります。管理職になる前からメンバーの指導を行っている人でも、管理職でない立場だと育成に重きを置いてしまい、メンタルヘ
【独断と偏見】技術系エンジニアが化学プラントで”転職”して進むコース3選 機電系はやはり固い
"転職"で化学プラントを目指す技術系エンジニアに関する情報です。化学プラントの技術系への転職は比較的楽だと、私は考えています。というのも圧倒的に人手不足だから。特に機電系は適正が大きくズレてなければ、ほぼ合格するのでは?
2年目以降のエンジニアが今さら聞けない”ポンプが持っている機能と役割 化学プラントの場合
ポンプ(pump)の機能と役割について解説します。化学プラントの機電系エンジニアを目指す新入社員向けです。基礎的な部分ですので簡単だと思って意外と見落とす部分です。設備設計者なら、その次のステップとしてのポンプの種類、例えば渦巻ポンプ・キャ
化学プラントの機械系エンジニアが”エネルギー管理士”(熱分野)を受験する前に知っておくべきこと
エネルギー管理士(熱分野)について、化学プラントの機械系エンジニアが受験する前に準備しておくことをまとめます。エネルギー管理士の試験は、化学プラントのエンジニア的にはかなり高レベルの資格です。入社してすぐに受験するのはハードルが高いです。試
【新入エンジニア向け】化学プラントで”スチーム”(“水蒸気”)が大事な理由と使用箇所を解説
水蒸気(steam)について解説します。化学プラントではごく当たり前に使うスチーム。スチームを使う理由や使いみちはエンジニアとしては是非とも理解しておきたいところです。入社1年までの間に知っておきたいけど、実際は2~3年目で初めて知るという
【振動制御への応用】”振動”工学の二自由度振動系の基礎を徹底的に解説 化学工場では使わない…
振動(vibration)について解説していきます。2自由度振動系です。1自由度の振動系があれば、当然のように2自由度の振動系があってもおかしくないですよね。単に「1」が「2」になっただけでは。そう思うかもしれませんが、内容はグッと深くなり
【機械工学の基本】”振動”工学の一自由度振動系の概要を化学工場の機械系エンジニア向けに解説
振動(vibration)について解説していきます。振動というのは地震の話として話題になることも多いでしょう。これは区別して震動と呼ぶ場合もあります。振動でも震動でも物理的な原理は割と簡単ですが、掘り下げると機械系の大学や大学院の専門的な分
工場の”配管”ルートの考え方 建設当初だけではなく増改築時に真っ先に課題となるプラント思想
工場の配管ルート(pipe route)の考え方の例を解説します。工場内に張り巡らされる多くの配管。どこをどうやって通すかということは、化学プラントではかなりの確率で問題となります。プラント建設当初はもちろん増改築でも問題になる、プラントの
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化学工学の勉強に使って役立ったおすすめ参考書を5冊紹介。基礎から応用・実務まで、自分に合った本を選んで効率よく学びましょう。
化学工学を学ぶ中で、「何から手をつけていいか分からない」「公式だけ覚えても実務で活かせない」――そんな悩みを抱える方も多いのではないでしょうか。私は大学で機械工学を学んで、会社で化学工学を少しずつ勉強していきました。気が付いたときには、化学...
住友化学の人員削減と構造改革について、三菱ケミカルとの共通点やエンジニア視点での影響を解説。経営戦略説明会の内容をもとに、今後の方向性を読み解きます。
液体充填は昔からある古典的な方法ですが、作業環境や設備はアップデートされにくい場合があります。昔からやっているから良いだろうと判断されかねません。現在の安全性や作業性に関する要求を振り返って、できる対策を考えていくことはエンジニアにとっても大事でしょう。監査などで指摘する側も、最高スペックを目指すのではなく基本レベルを満足するように注意したいですね。
プラント設備の標準化に拘ると、コストアップとや納期アップに繋がります。1つの会社だけを見ていると結構気が付きにくいですが、私自身もいくつか思うところがあります。競争力を上げるには、他社の設備を見るのが一番いいですね。
知識の蓄積や共有は、安全で安定したプラント運転のために欠かせない取り組みです。しかし、その仕組み作りには落とし穴も多く、現場の実情に合った柔軟な運用が必要です。・報告書のハードルを下げること ・完璧な原因追及にこだわりすぎないこと ・報告件数の評価を柔軟にすること ・定期報告のプレッシャーを軽減すること
化学会社のトライアルでは、失敗を過度に恐れるために、いろいろな場所で余裕を設けてしまいます。予算・工期・反応・品質・設備などどんどん膨れ上がっていきます。これは結局はコスト(と工期)に直結します。高いなら安い地域で依頼する方が健全と考えるのも仕方ないですね。
工場にずっと居たらその工場の考え方に染まってしまいます。他の工場や本社を知ると、考え方は変わってきます。同じ工場に居れば居るほど保守的になり、卑屈にもなってしまうもの。勤務地が同じというのは少なくとも私にとっては健全ではなかったですね。
海外出向から戻ってきた時は、会社に色々と期待した記憶があります。実際にはそのほとんどは叶えられず、昇進がわずかに速くなったくらいの結果しか得ていません。個々に期待してもあまり意味は無いですが、無いよりはマシ。それよりはもう一度海外に出向して知見を広げたいですね。
機電系エンジニアとしてこだわりを持って仕事をしていましたが、実はそれはあまり周りには響いておらず製造の一部の人にしか評価されていませんでした。それが上手くいくこともありますが、意味がない場合も多いので、変なこだわりを持たなくても良いと思います。
化学工場では多くのデータ、特に時系列データを扱い、それを記録して公開する場合が多いです。このせいで担当者としては見られているという緊張感の外に、やりたくないというネガティブな想いを抱きがちです。そのデータを有効活用する側は、実は機会は少く、見る人も多くはありません。この事実を知っているかどうかで担当者としては動き方が変わるでしょう。
既存の仕組みに何かを足すということはとても簡単です。起こった問題の不備を適当に探し、底に対策を取れば、今後同じ問題は起きないだろうと錯覚してしまいます。何かを足せば何かを減らすという姿勢が大事だと思っています。
機電系エンジニアでも化学工場で起こっている反応の基本的な部分は知っておくと、助かる場面があります。化学工学の詳細の反応を知る必要はなく、時間が経てば劣化するという部分だけを解説します。
タンクの基本構造の専門用語を解説しました。本体/付属品/保温の3つに分けて説明します。新入社員など初めての人はまずはここから理解すると良いでしょう。同じ物でも呼び方がいろいろあるのが、化学工場っぽいです。
年度末の良い機会に、6年間を振り返ろうと思います。この6年間は仕事の点で大きな転換点になっているだろうと今になって思います。転換は過去にもあったのですが、気が付いたら元の仕事に戻ってしまった状態からスタートした6年です。言語化しておかないと...
既存の撹拌機を別用途に使うケースはバッチ運転の場合は多いです。後になって気が付いたとならないようにいろいろチェックしましょう。特に忘れやすいのは、取扱数量が少い側の液量だと思います。後は既存の運転条件や物性と比較して大きな問題があるかどうかをチェックしていきます。
流量計が無くてもそれなりに流量をコントロールする方法を紹介しました。バルブ開度を調整して他の計器などで測定する方法と、液抜きをして測定をする方法です。とてもアナログなので、運転で万が一ということが無いように仕掛けを作らないといけません。これで製品の品質に影響が出たりするので、疎かにできないですね。
プラントの問題は今後増えていきます。八潮市の問題のようにこれまで問題にならなかった部分からトラブルが頻発するでしょう。化学工場でもメンテナンス費をもともとしっかり考えてこずに、最低限のメンテナンスで投資を先送りしていると、いつかは問題になります。投資があっても設備上の問題でメンテナンスできないことも。
化学プラントの技術系調整部門の仕事は、いろいろあります。工場内外の調整の窓口的な役割が基本で、販売や研究との調整や工場見学の対応もしながら、原料や新規品目の全体調整などを行います。他には製造部門の役割変化に臨機応変に対応したり、異動の待機係ともなります。ベテランクラスが配置され、縁の下の力持ちとなってくれています。
化学プラントでマテリアルハンドリングの設計をするためには、みんなで話し合える環境・すぐにNGをださない・作業の言語化・略図を書く・少し予算をすぐに割り当てる・お試しで作業できる場所、が必要です。これらのスキルが無いと1年~2年のレベルで、設計が遅れていきます。会社としては結局は損ですね。
バッチ系化学プラントの特性を比較するためには、主要な情報を数個集めると良いでしょう。反応器の数・容量と材質や圧力が最も重要です。濾過乾燥や充填塔・高圧設備で差が生まれます。他にポンプや熱交換器を除いた、特殊設備はプラントの特性となるでしょう。
排ガス処理塔の設計の基本的な考え方を解説しました。塔・貯槽・ポンプそれぞれ個別に考えないといけません。ガスの処理量と液体の処理方法が決まらないと、設計ができません。選択肢はいくつもありますので、どんどん絞り込むようにしていきましょう。
フッ素樹脂ライニング製マグネットポンプのメーカーを紹介しました。イワキ・セイコー化工機・ワールドケミカルが有名です技術開発がある程度終わった現在では、どこもそれなりに使えるでしょう。保全コストを削減することを目指して、最適なメーカーを使っていくことが望ましいですね。
プラントの将来と機電系エンジニアの今後の姿を考えました。プラントの建設の可能性は確実に減ります。新製品が導入される確率は減り、安い場所で導入されたり技術力が低下していく方向にしかなりません。英語を学んで海外に期待するか、保全としてしがみつくか、転職するか。この辺りがざっくり考えられるでしょう。
化学プラントの設備は故障原因解析が難しいです。分解しにくいし、トラブル経験を持っている人が少なくなっているし、使用条件も分かりにくかったりします。ここに時間を掛けても、故障頻度削減などの効果が得られないなら、割り切ってTBM的に予備を持って交換していく方が健全です。検討に欠ける時間も立派なコスト。トータルコストを考えましょう、
化学プラントではあいさつは必要です。チームプレイで安全を確保しないといけないからです。ただし、関わる最低限の人とだけあいさつをするという風潮は止めれそうにありません。直接かかわらなくてもサポートされている人はいっぱいいるのに、残念な話です。
反応器のジャケットや熱交換器のシェルなどの洗浄は3種類あります。分解洗浄・高圧ジェット洗浄・薬液洗浄です。高圧ジェットや薬液による方法がメジャーになってきて、定期的な洗浄により設備を長い事使えるようにしましょう。メンテナンスコストを下げて、競争力のあるプラントとなるように。
プラント機電系エンジニアが暇なときというのは、実際にはあまりないと思います。いざ暇になった時は、パトロール・マニュアルつくり・資料整理・情報収集などしましょう。チーム全体に広げれば成果として分かりやすいですが、それができなくても自分とその周りだけでも楽になれば成果として認められるかもしれません。忙しくない時ほど、忙しい時のための準備期間として大切にしましょう。
逆止弁は気休め程度に考えるのが良いです。完全に逆流を止めるには、測定計器と自動弁を使ったり、ラインを切り離すという古典的な手法にしましょう。逆止弁は作動時間差があり、自動で開し、詰まり、抵抗となります。抜けなくなったり壊れたりします。
2024年版ものつくり白書を読んでみました。今回は辛い内容です。今後の製造業の進むべき姿として、日本国内を諦める姿が見えてきています。後はどれだけの速度でそれを進めていくかという世界でしょう。
バルブの面間はできるだけ同じにしたいと思っています。運転メンテナンスに影響します。設備の予備と同じ考えで、バルブも予備や代替可能ということは、ユーザーにとっては非常に大事です。特定の会社に依存することは危険ですね。
化学プラントで働くためにゴルフは必要か?ということを考えました。家族的な雰囲気がある組織であれば、ゴルフをしても一定の効果があります。今はそういう雰囲気はかなり少なくなっていて、ゴルフをしなくても良い関係性が作られて行っているでしょう。プライベートは阻害されるし、お金も掛かるので、良いことはないと思っています。
化学プラントで怖いという表現を使っても、ニュアンスは微妙に変わります。良く分からない怪しいという疑問の目で見る外部と、危険性を理解していないけど扱ってしまう現場、間違った理解をされた現場から問い詰められるのが怖い研究。怖いというイメージを緩和するには、多大な努力が求められます。
化学プラントの機電系エンジニアにとって予算のコスト意識はとても重要です。コスト意識が足りないと、与えられた予算を使い切ろうとしたり、予算削減の努力をしようとしなく名足、見積精度を甘めにして結果の解析をしなくなってしまいます。結果的に、コスト意識がない部署として冷たい目で見られてしまいます。
化学プラント内の工場見学は調整だらけです。見学者のニーズを知り、どこのプラントを案内するか考えます。課長にお願いしたり間接支援系の職場にも依頼します。保護具や移動手段の確保も必要。懇親会も必要になるかも知れませんね。英語が必須の場合は、さらにハードルが上がります。
フレームアレスタの取付には向きがあると私は思っています。タンク内部のガスが大気に向かって、下から上に流れる方向(固形分・液体分が重力で落下する方向)にしないと、フレームアレスタが詰まるからです。古いプラントほどこのパターンがありがちなので、よく考えて対応しましょう。
プラント設備の保全計画を見直すとき、障害となる思考が結構あります。今までお同じやり方が良く、別のやり方に変えるのが怖い。こういう意見を持つ保全はとてもアブナイです。この場合、変えることが怖いとならないよう、定期的に変える仕組みを作らないといけないでしょう。
製造課長と言っても何を重視するかは人それぞれです。昔は全力投球型が多かったですが、合理化最優先・安全最優先など分化していき、何も進めないという諦めタイプや仕事を拒否するタイプに移っていきます。こうしてみると、製造業の要である製造課長の変わり方は、時代を表していますね。
JIS10kフランジを使わなくても良い場面を紹介しました。マンホールなどはJIS5kなど軽いものを考えましょう。大気開放で付け外しが多い箇所は、自作フランジでも良いと思います。設備接続部は設備メーカーに合わせても良いでしょう。ヘルール・ねじ・ワンタッチ継手もあり得ます。