第171話 来来 チェンライ 僕はついにタイの最北東、チェンライに行く事にした。理由は簡単である。もうチェンマイでやる事が無くなったからである。 タイ第二の都市とはいえ、チェンマイはのんびりした田舎でもある。実は僕は、この街に少し飽きてしまっていた。 そして、この街で出会った何人かの日本人達とも、僕は違う。 実はここチェンマイは、タイマッサージの専門学校が多くある。その為、日本からその手技を習いに来る人が多かった。 そんな彼らたちとは違い、キチンとした目的があるわけでは無い僕の旅は、明らかに少し停滞していた。 理由のひとつは、この街も宿も、あまりに居心地が良すぎるのだ。その事に僕は、かなりの危…