“不妊治療だけが妊娠に至る道ではない”をモットーに、カウンセリング等を通して妊娠を希望される方に寄り添いつつ、より自然に近い形で妊娠するためのお手伝いを続けています。妊活中のあなたの力になるような記事を書き綴ります。
前回、前々回と「不妊ルーム」でおこなっている”卵巣セラピー”について書いてきました。 こうした卵巣のコントロールがうまくいっている方が、体外受精にトライすると、よく妊娠されます。 不妊治療の先生は、女性の卵巣・子宮よりも、卵巣の中の卵胞、そして卵子にのみ目がいっているように思うのです。 不妊治療、とりわけ体外受精をはじめとする高度生殖医療は、私の目から見ると、”木を見て森を見ず”の医療になっているような気がしてなりません。 体外受精は高額な医療であるにもかかわらず、妊娠率は高くありません。 それを高めるためにも”卵巣セラピー”は有効です。
それでは、「不妊ルーム」でおこなっている”卵巣セラピー”について具体的に説明します。 1)甲状腺ホルモンのコントロール 良好な卵子が育ち、流産率を下げるには、甲状腺ホルモンのコントロールが 極めて大切であるということがわかってきました。 それで、不妊治療を行っている医療機関は、甲状腺ホルモンのコントロール厳格に行うようになりました。 「不妊ルーム」のフォローアップでもTSHや甲状腺ホルモンの値を厳密にコントロールしてから、妊娠される方が増えてきました。 2)微量元素の調整 亜鉛と銅という微量元素も、卵子にとって大切なのです。 実は亜鉛と銅は、体内で微妙なシー
「不妊ルーム」では、”卵巣セラピー”をおこなってから、妊娠される方が増えています。 卵巣セラピーとは、簡単に言えば、血液の中の微量物質、すなわち、甲状腺ホルモン、亜鉛、銅、ビタミンDなどを微調整して、卵巣の中の卵子を快適な状態ににする治療です。 「卵巣と卵子」は「水槽と金魚」の関係 卵巣セラピーを、金魚と水槽に例えると、わかりやすく説明できます。 水槽の中にたくさんの金魚が泳いでいる状態をイメージしてください。 金魚が元気で泳ぐためには、その水槽のコンディショニングが大切なはずです。水槽の温度管理や、酸素濃度などが適切でなければ、金魚は元気がなくなってしまうでしょう。
不妊治療にエントリーして一番難しいのは、いつそれをやめるかということです。 おおまかな言い方をすれば、不妊治療に100人エントリーすれば、半数は一般的不妊治療(タイミング法〜人工授精)で妊娠できると思います。しかし、体外受精などの高度生殖医療に進んでも、赤ちゃんが授からなかったというカップルも多いのです。 私は、体外受精にエントリーして10回以上も体外受精をおこない、本当に大きなお金を使ってきたカップルをたくさん見てきました。中には「それでもあきらめきれない」というカップルもいます。「あと1回挑戦すれば赤ちゃんが授かるのではないか!?」と思ってしまうわけです。 体外受精はギャン
不妊治療のドアをノックしたカップルに、とても大切なアドバイスがあります。 不妊治療をはじめると、妊娠というものが不妊治療の延長線上にしかありえないと思ってしまいがちです。 しかしそれは、本当に誤った考えなのです。 両方の卵管が閉塞している、あるいは男性の側に重度の乏精子症、精子無力症があるなどという場合を除けば、多くの場合、不妊治療は自然妊娠の可能性を否定しません。 また、タイミング法であれ、人工授精であれ、体外受精であれ、それは妊娠の可能性を高める医療ではあっても、妊娠を保証する医療ではまったくありません。 そのことは、人工授精1回当たりの妊娠率は5〜8%にすぎず、体外受
「不妊ルーム」を開設して4〜5年を経たあたりから、第一子を授かった女性が、二人目を希望して来院するケースが増えはじめました。 しかし、一人目を20代で産んでいるのであれば、二人目で苦労するケースはそんなに多くないのですが、1人目を30代半ばで産んだ人が数年経ってから再度来院されると、苦労する「二人目不妊」が多いのです。 二人目不妊の原因① 卵子のエイジング 一人目が産まれると育児ということがはじまりますから、多くのカップルは二人目どころではなくなります。そして、子どもがヨチヨチ歩きをはじめ、幼稚園、保育園に入園したあたりから、二人目をと考えるカップルが多いのです。そうす
私はこの春、『妊活力! のんびり ゆったり しっかりBOOK』(佼成出版社)を出版しました。 妊活力! のんびり ゆったり しっかりBOOK www.amazon.co.jp 1,540円 (2020年11月08日 16:37時点 詳しくはこちら) Amazon.co.jpで購入する 柔道、剣道、弓道など日本古来のスポーツは、「心」「技」「体」を重視します。それになぞらえ、妊娠には「心」「体」「技」が大切だとお伝えしたかったのです。 妊活を、単なる妊娠を求めるアクションと捉えるのではなく、のんび
不妊治療は、第1段階の「タイミング法」から、第2段階の「人工授精」そして、第3段階の「体外受精」というように階段を上っていく、ステップアップ療法が一般的です。 しかし、不妊治療をいったん休んでみる「ステップダウン」もまた、不妊治療です。 タイミング法から、第2段階の人工授精をスルーして体外受精に進んだり、不妊治療をいきなり体外受精からスタートすることを、私は「ジャンプアップ」と呼んでいます。そして、ジャンプアップということを私が提案するに至ったのには、根底に卵子のエイジング(老化)の問題があります。 女性は年をとるほど、卵子も老化し、妊娠そのものが難しくなるわけですから、通常の
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