社会のせいとか、自分のせいとか。本当は、社会のせいにしたがる自分のせいとか、自分のせいにさせたがる社会のせいとか。本当は、対置していない社会と自分を正対させようとする、社会のせいとか、自分のせいとか。 ―― グロテスク/平井堅、安室奈美恵 ―― 平井堅 作詞、Matthew Tishler、Daniel J.Plante 作曲、2014、Ariola Japan >アイツの幸せ喜べますか? >あのコのもの欲しがってませ...
>いくら会ったことがなくても、身内には違いありません。>今年は事件のあった日に、懇意にしているお寺で>せめてもの供養をしてもらいました。>私たちが悼んでも遺族の方が救われるわけではありませんが、>しっかり向き合わねばと思っています。>記者の方に“あなたたちが苦しむことはない”と言われましたが、>そうしないと私たちも心が壊れてしまいそうなんです。https://news.yahoo.co.jp/articles/eff970cd57f2c999fc1340...
第15回公判、鑑定医の証人尋問。起訴後に鑑定した東京医科歯科大大学院の岡田幸之教授は、弁護側の質問に「(作品を)盗用されたと思っていたので本件犯行に至った」と、妄想が動機の形成に大きく影響したと説明した。ただ、計画から実行への影響について裁判員から質問されると、「火を付ける方法を取ったが、どこで何を買って何時に行うかについては、妄想は関係なかった」と述べた。https://news.yahoo.co.jp/articles/c3b23533...
「娘の遺体は見ない方がいい」と言われた母は『会います』と答えた…被害者遺族が語った“京都アニメーション放火殺人事件”【前編】https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/702230?page=4>『遺体は見ない方がいいと思います』という話だったんですけど、>見ないという選択肢が私にはなかったので、>『会います』と言いました。 僕も、どんな姿になっていても会いたい。 どんなに見かけが変わっても、 変わら...
孫は高校に通いながら、アニメーター養成塾に行くためのお金をバイトしてためていました。京アニの社員になった時には本当にうれしそうに報告してくれましたよ。でも今では“もしあの時落ちていたら今も生きていたのにな”と、つい考えてしまいます。頑張って夢をかなえたのは喜ばしいことのはずなのにね……。https://news.yahoo.co.jp/articles/eff970cd57f2c999fc13404f8d8b5753fa4b2e62?page=2 ありもしなかった選択の先に...
「ガスライター。何度も言ってるだろ」絶叫の音声、遺族席からはすすり泣く声も京アニ放火殺人第2回公判https://www.kyoto-np.co.jp/articles/-/1103901?gsign=yes>青葉被告の創作よりも、>青葉被告のやったことのほうが小説になるから惜しい。(―― 91/xx)公判の始まりに張られた、>さり気ない伏線。(―― 89/xx)ガスライターは、多義的である。 ライター(lighter)とは火をつけるための装置である。 その多く...
「天国で妹に会ったら」京都アニメーション放火殺人事件、被害者遺族としての“生き方”と“役割”【後編】https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/702233?page=4>人との関わりであるとか、配慮であるとかそういうのってすごく、>いろんな悲しい事件を起こす側の人が欠けている要素になっている可能性も>あるんじゃないかなと、勝手に思っています。 自分がつらい思いをしているのに、 犯人を思いやることでつらさを越...
>さらには、動機と犯行をどこまで切り離せるか。>動機が、例えば、統合失調症などによる、>妄想の影響を受けたものであっても、>犯行は、自らの意思による自由な選択であった場合、>心神耗弱とされるべきか、>責任能力が認められるべきか。(―― 5/x)鑑定では、被告人は犯罪と分かっていて犯行に及んだ。妄想が青葉被告に犯行を命じたわけではなく、動機と犯行は切り離された。...
「99」はToto の2nd アルバム「Hydra」の3曲め。George Lucas の処女作「THX 1138」に影響を受けて作られた。固有名を持たない「99」という女性を歌っている。待ち続けた99、僕たちはどこで間違えたのだろう。 99, I've been waiting so long, Oh, 99 Will we go wrong, Oh, 99, I love you ―― 99/Toto ―― David Paich 作詞作曲、1979、Columbia...
第14回公判、起訴後に精神鑑定した医師の証人尋問。「本人は妄想と現実が区別されておらず、妄想での出来事はすべて体験したと思っている」などと説明。「重度の妄想性障害」と診断し、「妄想が犯行動機を形成している」との見解を示しました。https://news.yahoo.co.jp/articles/0881823b9ebf4689d372f23c9d2e67b4a6dab979それでは、第13回公判と同じだ。妄想性障害であり、妄想が犯行動機を形成している。犯行時における精神疾患...
>人に人が裁けるのか。これも複数形にして、単数形と複数形を入れ替えて、さらには、4象限が作られる。 ① 人に人が裁けるのか。 ② 人に人々が裁けるのか。 ③ 人々に人々が裁けるのか。 ④ 人々に人が裁けるのか。デカルトが発明した座標と虚数で、4つの象限がぐるぐる回り始める。こんなことは、誰も言ってなくても、どこにも書かれてなくても、当然に、>それら4つを適えなきゃと思う。 ...
>ハダマー精神病院の碑文。>Mensch achte den Menschen.Mensch は単数形で、Menschen は複数形であり、入れ替えても適えられなきゃと思う。 人は人々を尊重する。 人々は人を尊重する。さらには、4象限にして、 ① 人は人を尊重する。 ② 人は人々を尊重する。 ③ 人々は人々を尊重する。 ④ 人々は人を尊重する。それら4つを適えなきゃと思う。 Flame is the game, The g...
人に人が裁けるのか。では、人以外の何が、人を裁けるというのか。人以外の何が人を憎み、何が人を許し、何が人を愛して、何が人を尊重できるのか。 ナチス政権下で、障害者を虐殺していた、ハダマー精神病院の碑文。Mensch achte den Menschen.人は人を尊重する。...
第13回公判、精神科医の証人尋問、責任能力の審理に移る。https://news.yahoo.co.jp/articles/c3dbeeb893db7bb701206a7831509c820c918fbd>「動機の形成には被害妄想が影響を及ぼしたが、>それ以外について、精神疾患の影響はほとんど認められない」14日の被告人質問では、犯行には計画性があり、犯行前は逡巡していて、幻聴もなく、未遂に終わらせることもできた。僕も、この裁判において、犯行そのものについては、今のところ、...
それが論理なら、正誤を差し挟む余地はなく、正しいとか、正しくないとか、そんなことを言い出す時点で論理ではない。正しくなければ、そもそも論理ではない。では、正しいとか、正しくないとかに、関心を示さないのが、論理の領域になる。なので、論理は所有格を必要とせず、誰もが同じように辿るのが論理であり、だったら、僕が沿わなくても、誰かが沿えばいい。裁判が論理なら、ChatGPT に任せたほうが正確だ。...
Let me take you down'Cause I'm going to Strawberry FieldsNothing is real, And nothing to get hung aboutStrawberry Fields foreverLiving is easy with eyes closedMisunderstanding all you seeIt's getting hard to be someone but it all works outIt doesn't matter much to meNo one I think is in my treeI mean it must be high or lowThat is you can't you know tune in but it's all rightThat is I think it's no...
青葉被告の創作よりも、青葉被告のやったことのほうが小説になるから惜しい。辺見庸の「月」みたいに。中島敦の「狐憑」は、まだ作家がいなかった古代の話。物語が作り話だとしても、正気とは思えない奇想天外な物語は、憑きものか、狂気が作らせていると作者も聞き手も考えた。ナラティブを紡ぐ作家への人々の感想は、 もし憑きものだとすれば、斯んな奇妙な憑きものは前代未聞だし、 もし憑きものでないとすれば、...
青葉被告は、心神喪失により無罪を主張しているので、「自分には何の罪もないのに、焼死させられた、或いは、焼死させられかけた人たち」の気持ちしか分からない。加害者の気持ちなど、分かるわけがない。>被害者としての当事者性、つまり、>傷の癒えない負傷者のつらさも備えて、>焼死者のつらさまで垣間見ているような、(―― 32/xx)青葉被告は、被害者として、稀にみる当事者性を備えている。主張が正しければ、反省を求める...
無罪、といっても、放免ではなくて、また小説を書いて応募しよう、なんてことにもならない。医療観察法による閉鎖病棟に、期限を定めずに閉じ込められる。有意な自殺率の高さから、自殺もさせない閉じ込め方になる。カミュの「異邦人」の冒頭に張られた、さり気ない伏線。逃げ道はないのだ。 受け持ちの看護婦が私に語った。 音楽的な震えるような声だ。 「ゆっくり行くと、日射病にかかる恐れがあります。 ...
僕は、自分の身の周りにある、青葉的なものごとから、目を逸らすためにも書ける。目を逸らさないためにも書ける。自分の中にある青葉的なものごとを、掘り起こすためにも考える。自分とは関係のないものとして、切り離して考えることもできる。何にしても、僕が考えることが大切で、単に悪口を並べて叩くだけなら、誰かが書いているのだろう。...
受験勉強的な、正しいものが必ずあって、いくつかの間違いの中から最適解を選ぶような、或いは、正しい答がどこかにあって、それを憶えればいい、って正しさがあるとして、世の中には、正しいものがあるとは限らないし、さらには、正しいことが通る、とも限らない。正しさへの同調も、逆張りも、同じこと。そんな世の中は間違いだとしても、間違いがまかり通っているのなら、正しいことを知っていても解決しない。間違いと知ってい...
10年前の10月19日に書いた結びのフレーズは、馬鹿の世界の点景になりたい。https://qinggengcai.blog.fc2.com/blog-entry-654.html僕の雑文は、なんの裏付けもない駄文で、どこかの論文から引いてきたことでもないし、もとより、論文に書かれるようなことでもないし、馬鹿は黙ってろ、に回収されるのを承知で、僕は馬鹿なことしか書けないと了承する。10年前からブレずに、僕は自らの馬鹿を許容してきたから、利口な諸兄諸姉には、...
裁判官から「それ以上の人が亡くなればいいのにという気持ちはあったか」と聞かれると、「それはあったと思う。京アニがなくなればいい、それなりの死傷者が出てもいいと思っていた」とも答えた。https://news.yahoo.co.jp/articles/e4466d46555f638e3ccad199f14e070ed8435541そのまんま、回答どおりのままに、殺意は満々、と判断されるが、純朴すぎて弁護士が気の毒になる。...
黙って見過ごすことも、或いは、黙って見ていられないことも、自分の平凡さや、或いは、自分の特別さでさえも、>>>>ともすれば、たいして違いはないのかもしれない。 ...
僕たちはそれぞれ平凡な石、ってのが前提的に立つから、一つとして同じものはない、なんて価値を与えて、それぞれ共有することができる。逆に、自分は特別な石、から始められると、その平凡さが目に余る。平凡の程度がひどすぎるときには、黙って見過ごすか、或いは、黙って見ていられない。 小さい花や大きな花 一つとして同じものはないから NO.1 にならなくてもいい もともと特別なOnly one ―― 世...
河原に転がっている平凡な石を、誰かが拾い上げたときに、その誰かにとってだけ、その石に、特別な価値が与えられるのであり、偶有性から単独性に価値が引き上がるのは、偏(ひとえ)に、拾い上げられた石と、拾い上げた誰かの関係においてだけである。実際には、拾い上げた誰かだけの価値になる。石自体の価値は増えも減りもしないときに、拾い上げた誰かが一方的に付与した価値を、ほかの誰かと共有したくなったときには、どんな...
その石は、青葉被告が、10年をかけて拾い集めてきた、見覚えのある特別な石の一つなのかもしれない。でも、その石と見分けのつかない普通の石が、河原には、昨日も今日も、数えきれないくらいに転がっている。河原で河原の石を売る人に、それを伝える難しさ。 ...
アイデアをパクられた、というアイデアは、河原で売られている河原の石のようなものだと思う。青葉被告によって売られている石を盗んだのではなくて、河原から拾って持ち帰った石だと思うけれど。 ...
>京アニの青葉被告が救いようがないのは、世と離れ、人と遠ざかり、>虚妄を飼い太らせて自己に価値を与えているからである。睡眠中の夢ではなく、現実において虚構の無理筋を通すためには、広い射程の、多くのものごとの解釈を変えなければならない。ナンバー2、ってのは青葉被告の極めて有能な共犯者であり、牽強付会の許容システム、説明不要のフレキシブルな函数、非合理をロンダリングするパラメータ、大容量のブラックボッ...
https://news.yahoo.co.jp/articles/32419750f239416c282fa2d593e6f2a996249d13?page=1分からないことの説明は、ナンバー2 に転嫁する。ナンバー2 とは、青葉被告に比べたら幾分は正気の僕たちが、例えば、運命や、生来の性格や、親ガチャや、世間や、或いは、現代社会や、資本主義と呼ぶものでもある。 しかし、何故こんな事になったのだろう。 分らぬ。全く何事も我々には判(わか)らぬ。 理由も分らずに...
隴西(ろうさい)の李徴(りちょう)は博学才穎(さいえい)、天宝の末年、若くして名を虎榜(こぼう)に連ね、ついで江南尉(こうなんい)に補せられたが、性、狷介(けんかい)、自ら恃(たの)むところ頗(すこぶ)る厚く、賤吏(せんり)に甘んずるを潔しとしなかった。いくばくもなく官を退いた後は、故山(こざん)[第3水準1-91-48]略(かくりゃく)に帰臥(きが)し、人と交(まじわり)を絶って、ひたすら詩作に耽(ふけ)...
ホロコーストは、ナチス政権下の1933~45年に行われた、ヨーロッパのユダヤ人約600万人に対する迫害と殺戮行為のこと。1941年、ナチスはユダヤ人の大量虐殺を実施することを決定する。1941~45年までの間に、ナチスは6か所の絶滅収容所を建設した。ユダヤ人の大量殺戮の前から、その陰に隠れて、20万人を超える障害者が殺されていたことはあまり知られていない。T4計画と名づけられた障害者の大量虐殺は、1939年に決定され、ヒトラ...
第12回公判、被告人質問。被告は、好意を抱いていた京アニの女性監督のブログに自身の応募作に関する記載があったと訴え、作品は盗用されたと改めて主張。「(闇の人物の)ナンバー2がパクるよう京アニに指示した」と持論を展開した上で、盗作を否定した八田社長についても「立場上ああ言うしかない」との認識を示した。https://news.yahoo.co.jp/articles/83f170fe5fd1228ca669a40f2f2e4603f60706a3>どれだけ情理を尽くして説得...
インディ・ジョーンズ、最後の聖戦、スティーヴン・スピルバーグ監督、ハリソン・フォード、ショーン・コネリー出演、1989年のハリウッド映画。Only in the leap from the lion's head.獅子の頭から飛び降りるときだけ、通ることができる。手帳には、とても真似のできないイラスト。無条件に信じることを、行動で示す者だけが通れる。 3分00秒あたりで、インディは、一歩を踏み出す。 ―― Indiana Jones and ...
石霜和尚云、百尺竿頭、如何進歩。 又古徳云、百尺竿頭坐底人、雖然得入未爲眞。 百尺竿頭、須進歩十方世界現全身。 ―― 無門関/無門慧開 編 ―― 西村恵信 訳注、1994、岩波文庫石霜和尚(せきそうおしょう)いわく、「百尺竿頭(ひゃくしゃくかんとう)、いかに歩(ほ)を進めん」また、古徳(ことく)いわく、「百尺竿頭に坐(ざ)する底(てい)の人、得入(とくにゅう)するといえどもまだ...
「24時間、365日、小説のことを考えていた」https://mainichi.jp/articles/20230911/k00/00m/040/088000c言い過ぎ、とも、過言ではない、とも言えそうだ。考えていた、とも、考えさせられていた、とも。小説が入選し、女性監督と結婚する、幸せな妄想でモチベが上がるのはうらやましい。しかし、青葉被告の場合は、病的な妄想なので、おそらくは、文章を書いているときにではなく、実際は、何も手に着かないままに、この先、自分が...
>分かり合えなかったと言ってみたいのか。或いは、分かり合えたと言ってみたいのか。>>>ともすれば、たいして違いはないのかもしれない。「二人」と「一人」を入れ替えても、詩が成り立つように。 一人デ居タレドマダ淋シ、 二人ニナツタラナホ淋シ、 シンジツ一人ハ遺瀬(やるせ)ナシ、 シンジツ二人ハ堪(た)ヘガタシ。...
きっかけは、誰かの所為にしてもいいと思う。でも、そいつはもう何も憶えてなくて、あれ? おれ、そんなこと言ったっけ?なんて、呆気(あっけ)なく返される。5年も経ったら、ん、そんなことがあったかなー、なんて、思い出すこともできない。10年も経ったら、えーと、誰だっけ?なんて、存在もろとも消されている。問題が、自分の外側ではすでに消失していて、自分の内側にだけ存続しているときは、誰の問題でもなく、くやしいけ...
どこまで分かり合えるのかは知らないけれど、どこまでも分かり合えるわけぢゃない。分かり合えるとは、つまり、分かり合えない地点の確認でもあるから、或いは、分かり合えなかったと言ってみたいのか。 二人デ居タレドマダ淋シ、 一人ニナツタラナホ淋シ、 シンジツ二人ハ遺瀬(やるせ)ナシ、 シンジツ一人ハ堪(た)ヘガタシ。 ―― 白金之独楽~他ト我/北原白秋 著、 ―― 北原白秋詩...
人は、信じている人から裏切られるから、例えば、土手に寝転がって長々と話ができる誰かに裏切られる。人は、信じてくれる人を裏切れないから、例えば、土手に寝転がって長々と話ができる誰かを裏切らない。信じてくれる人を裏切るのは簡単であり、信じてくれる人を裏切るのは困難でもあり、ともすれば、たいして違いはないのかもしれない。...
自分を受け容れてもらえなかった、自分のことを分かってくれなかった、そんなので怒られても困る。受け容れられるはず、でもないし、分かってもらえるのが当然、でもない。自分の願望とは関係なく、他人は、他人の世界を投影している。...
ことさらに選択する理由もないのに、なぜ二択になるのだろう。例えば、善きサマリヤ人なら、黒人が望めば包帯を巻いてやり、レイシストだって望めば介抱してやるのに。...
1995年8月、木村拓哉からキムタクに宛てた手紙。とても上手に書けているから、キムタクには、次に何かを選ぶ前に、ぜひとも読み返してみてほしい。https://www.jprime.jp/articles/-/21822?page=2 キムタクへ 今朝、歯を磨く時、鏡に映ったお前の顔をみて、 思わず笑いそうになった。 みんな、“こいつのどこがいいんだ?”って。 夏のクソ暑い中で寝癖の長い髪がやけにむかついた。 表向...
現実からは少し離れたところで、相手との気持ちを通わせないままに、ついつい、片方向な願望に駆動されて、期待を膨らませるのは悪いことではない。しかし、期待どおりに行かなかったときに、裏切られたのは、相手からではない。自分が一方的に育んだ願望からである。...
>例えば、土手に寝転がって長々と話ができる誰かがいただけで、>きっと、回避できる事件だったと思う。というか、双方向のコミュニケーションだから、土手に寝転がって長々と話ができる誰かがいることは、すでに、自分が、土手に寝転がって長々と話ができる誰かになっている。誰かが自分を救うのも、自分が誰かを救うのも、ともすれば、たいして違いはないのかもしれない。...
秋葉原の加藤も、長野の青木も、そして、京アニの青葉被告も、土手に寝転がって長々と話ができる誰かがいただけで、きっと、回避できる事件だったと思う。肯定でなければ否定、味方でなければ敵、白でなければ黒、何年もつきあった友だちでも、一度クラッシュさせたら、一気に否定、敵、黒になって、それでお終いにしていたのだろう。こんなにすごいアニメがあるんだ、って、原作を読んで、文体を真似て、小説を書き始めて、7年か...
弁護側は現場となった第1スタジオ(京都市伏見区)の建物構造が事件に影響を与えた可能性があると主張しているが、職員は事件前の第1スタジオは法令上、必要な設備を設けるなどし、違反はなかったと証言。またガソリンを用いた放火を前提とした防火対策が存在するのか問われ、「私の経験ではありません」と述べた。https://news.yahoo.co.jp/articles/3e7bd4f890d46ee8f27b4c5400759e7d395ebc51放火されて人が焼け死んだのは建物...
https://news.yahoo.co.jp/pickup/6477143>どれだけ情理を尽くして説得しても、>訂正は不可能と考えたほうがいい。今日、説得できても同じこと。明日になれば、また、パクった、パクってないの話が始まる。>犯行の実質は、法廷における、>犯人を除いた人たちによる、>犯行の創造になるのだろう。根拠もなくパクられたと信じて疑わない人に、パクられていない根拠を示しても、何の意味もないと思われる。根拠もなく信じて疑わ...
統合失調症なら当然に心身喪失、でもない。36人を焼き殺したなら当然に死刑、でもない。法的手続きの厳正さは誰にとっても無駄ぢゃない。誰のためにも粗雑な審理になってはならない。...
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社会のせいとか、自分のせいとか。本当は、社会のせいにしたがる自分のせいとか、自分のせいにさせたがる社会のせいとか。本当は、対置していない社会と自分を正対させようとする、社会のせいとか、自分のせいとか。 ―― グロテスク/平井堅、安室奈美恵 ―― 平井堅 作詞、Matthew Tishler、Daniel J.Plante 作曲、2014、Ariola Japan >アイツの幸せ喜べますか? >あのコのもの欲しがってませ...
デカルトから始まって、ヒューム、カントまでは、まず自己が在って、そこから他者との関係が生じるけれど、ヘーゲルは、私が私であるためには、まず私は、私たちの一部でなければならない、と考える。自己は常に他者と共に在って、その関係の中で生きている。「客」のない世界に生まれて、「主」は有り得るか。つながりのない世界で生きて、「個」に成り得るか。 ―― 優しい歌が歌えない/槇原敬之 ―― 槇原敬...
ふわふわと、社会、なんて言うから、自分の外側に社会があると思って対立してしまうけれど、自分という現象が、社会現象の寄せ集めであり、自分は、世の中の現象をあれこれ抱え込んでいる。愛や、自由や、希望や、夢は、社会に見つけても、或いは、自分の足下に転がっていても、どちらに在っても同じこと、在ればいいんだ。 ―― 名もなき詩/Mr.Children ―― 桜井和寿 作詞作曲、1996、TOY'S FACTORY ...
自らの内に道徳法則を。自らの内に価値判断の基準を。自らの内に考える自らを。 ―― SIMPLIFY/槇原敬之 ―― 槇原敬之 作詞作曲、2000、Warner Music Japan >He's gonna be responsible >to simplify his own life. >ややこしく生きてるように見えても >彼は単純に自分を信じてるのさ >誰かのせいにしながら >生きるつもりはないだけなんだ >She's g...
誰のせいにしたっていいけれど、自らの意思によって道徳法則、―― それは、自分の外にあるモラルではなく、内にあるエティカ ―― を立てよう。知恵の実を食べたから、意思決定ができるようになったんぢゃない。楽園を追放されたから、考えて歩けるようになったんだ。自分で立って、どこにだって行こう。 ―― やさしい哲学/椎名林檎 ―― 椎名林檎 作詞、冨田恵一 作曲、2013、TOSHIBA-EMI >ついに自由を...
Xで誰かの悪口を書き連ねても、インスタで映え画像を並べても、ブログで陰謀論を拡散しても、それだって、自分らしい、というのなら、他人を黙らせる役には立つ。 ―― Ordinary Days/槇原敬之 ―― 槇原敬之 作詞作曲、2000、Warner Music Japan >当たり前さ それが普通さ >嬉しいことがないと >幸せと感じれないような >君のままじゃ疲れるだけさ >嬉しいこと 大事...
自分らしく、ってのは、もしかすると、底意地が悪いやつは意地悪のままに、意気地なしは意気地なしらしく、嘘つきは嘘つきらしく、ってことなのか。ことさらに、何も言ってないくせに、いいことを言ってる感だけで言ってないか。空疎なのに、中身がないのに、或いは、空疎であるゆえに、心地よく行き交うフレーズにしていないか。 ―― 太陽/槇原敬之 ―― 槇原敬之 作詞作曲、2000、Warner Music Japan ...
自分の心に正直に生きよう、とか、自分らしく生きよう、なんて、ポジティブなメッセージが飛び交っているけれど、そんなのは、何かを言ったつもりで、何も言っていないようなものか。 ―― I ask./槇原敬之 ―― 槇原敬之 作詞作曲、2000、Warner Music Japan >I ask myself 僕は問いかける >I ask myself 僕の中に >I ask myself 僕の知らない僕がいて >慣れたはずの悲しみを...
或いは、荘子が言う「樸(あらき)」は、人為が加わる前の切り出してきたばかりの木。サルトルがよく例に挙げるペーパーナイフ以前の木。あるがままの素朴さを備えているものが持つ生来の力、何にでもなれる可能性を奪われる以前の木。しかし、一度は可能性を失ってみないと、可能性があったことにも気づけないのが僕たちではある。 ―― 名もなき詩/Mr.Children ―― 桜井和寿 作詞作曲、1996、TOY'S FACTORY...
>あるがままの心で生きられぬ弱さ>知らぬ間に築いてた自分らしさの檻の中まるでサルトルが言いそうなフレーズだ。本質の檻に囲い込まれた実存が逃走を企てる。実存が先立つのなら、あるがままの心は檻の外にいる。例えば、西田幾多郎なら、「主客未分」の中にいて、自分の人為が加わる前の、自分らしさの外に在る。 ―― 名もなき詩/Mr.Children ―― 桜井和寿 作詞作曲、1996、TOY'S FACTORY >ある...
変わろうとしても変われない、変わろうとしなくても変わる。そう考えるのなら、人は、変化を事後に追認するほかはないもの。それは、誰のせいであっても、或いは、誰のせいでもなくても、人もまた、自(おの)ずから然(しか)るもの。 ―― 名もなき詩/Mr.Children ―― 桜井和寿 作詞作曲、1996、TOY'S FACTORY >あるがままの心で生きられぬ弱さを >誰かのせいにして過ごしてる >知...
動的な平衡系においては、留まって動かないのは罪、時が止まってしまう罰。 ―― Mr.Children/Sign ―― 桜井和寿 作詞作曲、2004、TOY'S FACTORY >緑道の木漏れ日が君にあたって揺れる >時の美しさと残酷さを知る...
>何年もやせさせないのは、>自分が悪い、って気がしてくる。太ったことによる不都合、苦労、弊害と、やせるための不都合、苦労、努力と、どちらを選ぶのかは自分の責めに任される。 ―― センス・オブ・ワンダー/sumika ―― 片岡健太 作詞作曲、2020、Sony Music Records...
いくつもの例外があり、それぞれの事情があり、自分でもすぐに反論が思いつくけれど、唐突に、雑で強引に書き投げよう。肥満は社会のせい、といえる。つまり、自分を太らせる社会が悪い。しかし、太ってしまった自分を、何年もやせさせないのは、自分が悪い、って気がしてくる。 ―― アドレナリン/山崎まさよし ―― 山崎将義 作詞作曲、1997、Polydor Records >早めに治しましょう >こじらせ...
>生死は移りゆくひと時の位相。言うなれば、時間と生死は同語反復で、季節が巡るようなもの。 ―― 彗星/槇原敬之 ―― 槇原敬之 作詞作曲、2000、Warner Music Japan >あの桟橋から首を突き出して >訳もなく2人でながめていた >汚れていて 止まって見える >あの川は確かに流れていた >そんな風に僕らが >いくら抗っても >仕方がない程 時は流れ ...
身体は動的な平衡系。言うなれば、身体は仮のもの。常に入れ替わるパーツ。喩えれば、身体は借りもの。ひいては、生命は仮のもの。つまりは、生命は借りもので、生死は、移りゆくひと時の位相。 ―― 獣ゆく細道/椎名林檎、宮本浩次 ―― 椎名林檎 作詞作曲、2018、TOSHIBA-EMI >無けなしの命がひとつ >だうせなら使ひ果たさうぜ >かなしみが覆ひ被さらうと >抱きかゝ...
そのままのあなたでいてほしい、そんな願いも、また、動的な平衡系。変わることを願うのではないけれど、変わらないことを望むのでもない。変わることも、変わらずにいることも、そのままに、あなたの平衡状態を維持させる、そんなふうに、そのままのあなたでいてほしい。 ―― 卒業写真/荒井由実 ―― 荒井由実 作詞作曲、1975、TOSHIBA-EMI >人ごみに流されて変わってゆく私を >あなたはとき...
>時はいつの日にも 親切な友達都合よく何かを抽象して伏線を作り、いいとこ取りに他を捨象して回収する。而(しか)して、春は優しい、夜は優しい。 ―― 12月の雨/荒井由実 ―― 荒井由実 作詞作曲、1974、TOSHIBA-EMI >時はいつの日にも 親切な友達 >過ぎてゆくきのうを 物語にかえる...
歩くことも、また、動的な平衡系。平衡を崩しながら、平衡を保つこと。矛盾する二つのベクトルを同時に存在させて、動的な平衡状態を維持させる。川のせせらぎも、僕たちの足音も。 ―― 足音 ~Be Strong/Mr.Children ―― 桜井和寿 作詞作曲、2014、TOY'S FACTORY >夢見てた未来はそれほど離れちゃいない >また一歩 次の一歩 足音を踏み鳴らせ! >時には灯りのない 寂しい夜が来たっ...
淀みに浮かぶうたかたの、今、今、今に推移する過去と未来。現在がなければ、どこにも結びつけられない過去と、ばらばらに解(ほど)けてしまう未来を繋ぐ、今、今、今だけが、明日に続いている。 ―― 本能/椎名林檎 ―― 椎名林檎 作詞作曲、1999、TOSHIBA-EMI >約束は 要らないわ >果たされないことなど 大嫌いなの >ずっと繋がれて 居たいわ >朝が来ない窓辺を 求めている...
奇妙なことに、弱者男性の敵は、なぜか女性になる。強者男性を敵とみなせば、ただの競争なのに。敵対させるのは、社会の性差別によって被害を受けてきた女性と、性差別が是正されることによって被害を受けることになった男性。なぜか対立する敵からの好意を欲しがっている男性の奇妙さ。...
>高度経済成長期から昭和の終わり頃までは、男女の賃金格差は今よりも顕著で、女性の収入は不当に低く抑えられ、その分、男性に振り向けられていた。>この国では、男であるだけで性別ガチャ当たり。皆婚は、女性が男性に依存しなければ、生きて行くことが難しかった時代の現象で、今となってはそっちのほうが異常だったと思える。もっと早くに是正されるべきだったと思える。...
国ガチャ、なんて言い方をするのなら、高度経済成長期から昭和の終わり頃までは、日本人であるだけで国ガチャ当たり。性別ガチャ、なんて言い方をするのなら、この国では、男であるだけで性別ガチャ当たり。日本人で男性ならシード権が得られた。たとえそれ以外に誇れるものが何もなくても。...
もしかしたら、生まれつき努力ができない人がいる、そう仮定するのなら、努力できるもできないもガチャ。努力が可能な努力族は、運命論的に成功を収めやすく、対して、非努力族は、失敗が運命づけられている。努力族は、努力するな、と禁じられても努力を止めないし、非努力族は、努力しろ、と命じられても努力ができない。自らコントロールができるものごとについては、自己責任論的に、自分で責任を負うことになるけれど、さて、...
小説でも、映画でも、日常は捨象されている。主人公は、小銭を数えたり、コンビニに行ったり、洗濯ものを干したり、ときにはうんちを漏らすとしても、日常=つまらないから、物語からは省かれる。日常=つまらないのは必然だから、おもしろい=物語から省かれるのは自然だ。どちらも、必ず然(しか)る、自ずから然ると言える。...
美味しかった、おもしろかった、楽しかった、なんて感想には、日常に戻される寂しさが混じっている。日常=つまらない、ってのとトレードオフにはなるけれど、でも、少し離れたら、日常もまた悪くないと思えてくるから不思議。結局、僕たちは、何をしても、いつかは楽しくなくなるんだ。...
身をもって知っている、そう言い合っている、日常=つまらない、このテーゼは事実らしい。つまらないから、僕たちは旅に出る、レストランを予約する、人に会いに行く。対価を支払って、期待通りにものごとを受け取って、それだけでも非日常ではあるけれど、さらには、もっと予期しない展開で、思いもかけない景色や味や思考と出会うときには、稀有な僥倖、軽々と僕たちの日常を超えてくる。 ...
所謂(いわゆる)、つまらない日常。つまらない、を日常の枕詞のようにして、おおよそ、日常はつまらない。所謂、同じことの繰り返し。繰り返されるから同じことになり、同じことでないのなら、即(すなわ)ち、非日常である。つまらなくないのなら、即ち、非日常である。...
>そう考えると、何を選んだとしても、おおよそは、>今の自分でしかあり得なかったような気がしてくる。そんなふうに、自分の選択の失敗を許容できた気になると、選択の及ばない、そもそもからの失敗に視点が移る。例えば、選ぶことさえできなかった親ガチャや、大きくは、他の選択肢の在りようも見つからない資本主義や、さらには、都合のいい異世界を仮想することで色褪せて映る日常や。...
>どんな選択も、ただの日常になり行く。>そう考えると、何を選ぶか、ってことは、>たいして重要ではないと思われる。何を選択したとしても、重要なのは、繰り返される日常の過ごし方にある。>まだ少しも報われない日常に耐え続けること。大きな決断は、ついつい先延ばしになり、長期的な計画は、なし崩しに短期的な快楽に負けて、そう考えると、何を選んだとしても、おおよそは、今の自分でしかあり得なかったような気がしてく...
例えば、資格試験を受験する、って選択の先には、例えば、半年で、例えば、300時間の勉強を要するのなら、毎日1時間半の勉強をする日常が始まろうとしている。選択は一時的なこと、日常は継続的なこと。まだ少しも報われない日常に耐え続けること。...
何を選んだとしても、例えば、どんな仕事に就いたとしても、選んだ後には、日常が待ち受ける。どんな選択も、やがては日常になり行く。そう考えると、何を選ぶか、ってことは、たいして重要ではないと思われる。選ばれなかった選択の先にも、繰り返される日常が待っているはずだ。どれが正しいのかが分かっていて、結果まで見通せるようなときには、選ぶ、ということはない。決める、ということはない。なぜ結果まで見通せないかと...
きっと、今日も、誰かの優しさが、優しさの価値を引き上げている。優しい人は、きっと、明日も優しい。優しい人にとっては、この世界は優しい。僕の今日が、少し荒(すさ)んだ一日だったとしても、その間にも、誰かの優しさが、僕に気づかれないうちに、僕に届けられているのなら、優しくなれない僕にとっても、やはり、掛け値なしに、この世界は優しい。...
考える人は、今日も考え続ける。優しい人は、きっと明日も優しい。読みかけの本のページをめくるように、人は、日常の経験によって、来たるべき日常を規定して行く。もしも、今夜、僕が、ていねいに、生まじめに書くのなら、それは、今夜の文章はもちろん、昨夜までの文章のていねいさと、生まじめさを説明してくれる。自分が正しいと決めてかかる人は、今日も執拗に他人を責め続け、自分を棚に上げる人は、明日になっても下ろさな...
自分が言われて傷つくことは、他人にも言わない。そんなのは多くの人が、日頃からできていると思う。自分が言われて傷つくことは、自分にも言わない。それは僕たちには、上手にできないことらしい。 ―― ダヴ:リアルビューティー スケッチ あなたは自分が思うよりもずっと美しい ―― 2013、ユニリーバ...
>誰かのために考えて、言葉にして、>さらには、伝えようとする工夫が、誰かの本来の美しさを言い当てる。 ―― ダヴ : リアルビューティー スケッチ あなたは自分が思うよりもずっと美しい ―― 2013、ユニリーバ...
自分のために考えることなら、夢見がちでも、曖昧なままでも、語尾を濁して言い切らなくても、さらには、言葉にしなくてもいい。誰かのために考えて、言葉にして、さらには、伝えようとする工夫が、表現を豊かにさせるのだろう。...
日常のちょっとした選択も、未来を変えるような選択も、同じ脳みそを使っているとするのなら、日常をナメちゃいけないな、なんて思ったりもするけれど、そんなことを考える脳みそ自体が、今夜も、僕を正気に戻してくれている。...
幸福な生活、なんてパッケージがあって、そのセットを揃えようとするのは、たぶん、得策ではない。セットを揃えて生活している人がいても、きっと、日々の生活は淡々と過ぎて行く。繰り返される日常は、当たりまえの日常で、幸不幸の埒外の、ただの日常である。...
どのようなものであっても、関係など持ちたくない、って思うときには、ブロックは、逆説を連れ立たせる。ブロックなんてことをしていると、ブロックしている/されている、という関係を作ってしまう。本当は、それさえも作りたくない。 人間の形をして 生まれたからといって 人間らしく生きているなんて 限らないと今は思う ―― 君が教えてくれるもの/槇原敬之 ―― 槇原敬之 作詞作曲...