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  • その選択の正しさよりも ―― 58/xx

    私はかつて正しかったし、今もなお正しい。 いつも、私は正しいのだ。 私はこのように生きたが、また別の風にも生きられるだろう。 私はこれをして、あれをしなかった。 こんなことはしなかったが、別なことはした。 そして、その後は? 私はまるで、あの瞬間、 自分の正当さを証明されるあの夜明けを、 ずうっと待ち続けていたようだった。 ―― 異邦人/...

  • その選択の正しさよりも ―― 57/xx

    厚生労働省 患者白書によると、令和2年における精神疾患を有する総患者数は419.3万人(C)、令和2年における日本の人口は12,614.6万人(E)、C/Eは3.32%、令和3年犯罪白書によると、令和2年における刑法犯の検挙人員総数は182,582人(A)、そのうち精神障害者とその疑いのある者は1,345人(B)、B/Aは0.74%、犯罪白書による検挙人員が、精神障害の疑いのある者まで含めていることを考慮すれば、なおのこと、精神障害者が罪を犯す割合...

  • その選択の正しさよりも ―― 56/xx

    例えば、ガソリンをかけたのは、ナンバー2 が作り出した幽霊に対してであり、人に対して浴びせたわけではない、という主張なら、幽霊を殺そうとして、人を殺してしまったことになる。でも、京アニの事件では、そんな主張はない。人を殺そうとして人を殺した。例えば、妄想に支配されていて、京都まで移動したのも、携行缶を用意したのも、ガソリンを買ったのも、バケツに移し替えたのも、まったく自分では制御不能だった、という主...

  • その選択の正しさよりも ―― 55/xx

    ある種の人々は、人間として認知されない ということに対して、とりわけ敏感である。 誰かがこの点できわめて敏感であるなら、 彼らが、分裂病者と診断される見込みは大である。 フロイトがヒステリー者について述べ、 のちにフロム=ライヒマンが分裂病者について いわねばならなかったことだが、 彼らは、たいていの人々よりも一層多くの愛情を 与えたり受け取...

  • その選択の正しさよりも ―― 54/xx

    第10回公判、目撃者の証人尋問。ガソリンを浴びせられた社員の証言。https://news.yahoo.co.jp/articles/d364557c09f61e327c6ab859693d5fa9539a8b95社員の女性は、頭や上半身にガソリンをかけられて、死ね、と言われて、火をつけられた。犯行時において、殺意は明白、と考えていい。青葉被告が殺そうとした対象は人である。人を殺してはいけない、という規範に直面して、それでも人を殺すことを選んで、人を殺した。青葉被告を非難...

  • その選択の正しさよりも ―― 53/xx

    逆に、自分に供せられ過ぎる人はいる。例えば、自分に向けられてもいない投稿や、自分に宛てられてもいないコメ欄に、いきなり戦闘態勢に入ってしまう。その中に、意味が取りにくい表現があると、自分が悪く書かれていると思い込む。怒りや憎しみを隠せないまま、いきなり反撃に打って出る。自分が話題になるはずもない隣人の会話、自分が写されるはずもない誰かのスマホ、自分を尾行するはずもない仕事帰りの会社員、自分に関心を...

  • その選択の正しさよりも ―― 52/xx

    好意的になれば、こんなにすごいアニメがあるんだ、って、原作を読んで、文体を真似て、自ら小説を書き始めて、7年かけて完成させる。そこまでする人はいない。https://www.sankei.com/article/20230919-G7NVUGCSMVIHBK5FL3VHPULDDQ/10年後、敵対したときにも、そこまでする人はいない。...

  • その選択の正しさよりも ―― 51/xx

    ただし、二極思考ではある。好意的になれば、一気に相手を理想化し、希望を見出して感涙する。ということは、敵対したときには、急に反転して絶望し、こき下ろして縁を切る。実は、どちらも不適切、と言わざるを得ない。不愉快ではあるけれど同意する、とか、理解はするけれど従えない、とか、おおよそ、世の中は、グラデーションの中の、振り切らない考えで出来ている。どんなに振り切れても、火を放ったりはしない。...

  • その選択の正しさよりも ―― 50/xx

    事件の当日の自分の行動などについては、「細かく覚えている余裕がなかったので、記憶にございません」と話しました。https://news.yahoo.co.jp/articles/6a6dcbe8464ab1baafe38fc0075c9c117ca3b75fここに来て、主張を変えてくる。なぜこんなに茶番劇のような裁判しかできないのだろう。公判9日めの、弁護人からの質問で、臆面もなく、記憶にない。...

  • その選択の正しさよりも ―― 49/xx

    映画「エレファントマン」の重要なシーン。フレデリック(主治医)の家を訪れたメリック(エレファントマン)は、フレデリック夫人がメリックを見ても恐怖に怯えることなく、会釈して差し出された握手に、感激して泣き出した。「僕は、美しい女性に優しくされるのは初めてです」彼女は、お茶をいれて、メリックをもてなした。...

  • その選択の正しさよりも ―― 48/xx

    ある人間が、他人に一杯のお茶を供するということは、 それほど容易な事柄ではない。…… その行動は、機械的なものであって、 そこには私に対する認知がひとかけらも存在していないといっていい。 一杯のお茶が私に手渡されたけれども、 私に一杯のお茶が供せられることはなかったといえるのである。 わが国のお茶のセレモニーにおいて、 真に彼の自己もしくは彼女の自己...

  • その選択の正しさよりも ―― 47/xx

    ペンギンは、海を飛ぶように泳ぐ。空のように海を飛ぶ。...

  • その選択の正しさよりも ―― 46/xx

    翼は退化して飛べなくなった。脚はひざを曲げたまま固定され、足首から下だけで歩く。最も過酷な場所を選んで暮らし、子育ては最も過酷な時季に行う。夏でも氷点下を超えることがない南極大陸は、冬には沿岸部でも-40℃を下回る。空を飛ぶこともできただろう。温暖な沿岸や湖沼で、生きることもできただろう。ほかにも方法はあった。鋭い爪と強靭な握力、暗闇を見通す眼。しかし、ペンギンは、ペンギン以外にはなれなかった。なれな...

  • その選択の正しさよりも ―― 45/xx

    2019年11月、京都新聞は、青葉容疑者が、大阪から京都の病院に転院する際に、治療に携わったスタッフに述べた言葉を報じた。「人からこんなに優しくしてもらったことは、今までなかった」https://www.kyoto-np.co.jp/articles/-/74638約4か月にわたって治療に当たった主治医は、治療とは別に、青葉容疑者と毎日15分の対話を続けたという。容疑者のフレーズを知って、僕がまっ先に思い出したのは、https://www.msz.co.jp/book/detai...

  • その選択の正しさよりも ―― 44/xx

    「逆に聞くが、京アニが(自身の)作品をパクったときには何か考えたのか」「パクりや『レイプ魔』と(被告自身が)言われたことに京アニは良心の呵責(かしゃく)はなく何も感じず、被害者としての立場だけ述べてどう思うのか」https://news.yahoo.co.jp/articles/0122d52e9b46f1a55336e97fa4290dd87596534c京アニはパクっていないし、レイプ魔とも言っていないが、どれだけ情理を尽くして説得しても、訂正は不可能と考えたほうが...

  • その選択の正しさよりも ―― 43/xx

    青葉被告はこの日の被告人質問で、コンビニ強盗事件の逮捕後に簡易鑑定を受けた際の言動として、「母と兄にガソリンをまいて殺してやろうと思った。無差別殺人をしてやろうと思った」と話したことを認めた。実行しなかった理由を検察官に問われ、「小説に対して、どこかで思いがあり、つっかえ棒になった」と説明した。https://news.yahoo.co.jp/articles/4812f6ac918fefce9cdbdc621797b9a07de8237a誰かの夢を笑わずに、応援するこ...

  • その選択の正しさよりも ―― 42/xx

    友だちとして、彼/彼女に沿うときは、正直でありさえすれば、>どんなに荒唐無稽でも、>どんなにつじつまが合わなくても、>どんなに言葉が通じなくても、彼/彼女にとっての事実と言っていい。すべての人に起こる出来事ではないし、程度も表われ方も人それぞれのとき、誰かをスタンダードなもの差しにして、照合することもできないときは、目の前のたった一人の友だちを、唯一のスタンダードに定めよう。いつかそう気づいたとき...

  • その選択の正しさよりも ―― 41/xx

    自分で決めたことなら、失敗も受け容れることができる。とか、もっともらしいことは言えるけれど、自分のことなら、失敗だけは避けたい。自分が失敗するくらいなら、成功なんかしなくても構わない。自分で決めたことだから責任を持てる。とか、かっこいいことは言えるけれど、自分が責任を負うくらいなら、差し当たり、何も決めたくはない。...

  • その選択の正しさよりも ―― 40/xx

    >検察側が「起訴される前には(公安に)監視されているという話をしていませんね」>「(警察の)取り調べや(精神)鑑定でも公安について質問されています」>「あなたは『公安は作り話』と答えていましたね」と詰め寄られると、>青葉被告は「そう答えていました」と発言したのだ。https://news.yahoo.co.jp/articles/2873423c26851082b3b8513051a870da7019ca1d?page=3妄想と作り話は違う。妄想なら、正直でありさえすれば、>どんな...

  • その選択の正しさよりも ―― 39/xx

    >ブログなんてものは、ランダムな、 >いろんな価値観がくっついた人たちに、 >それぞれの意味で読まれるほかはない。 > >救急車のサイレンがうるさいのは、 >自分の寝つきが悪かっただけのことであり、 >そして、なによりも、 > >自分の大切な人を運んでいないからである。この程度の文章でも、誤読は避けられない。次のうちから、最も正しいと思われる...

  • その選択の正しさよりも ―― 38/xx

    ブログなんてものは、ランダムに、いろんな価値観がくっついた人たちによって、それぞれの意味で読まれるよりほかはない。救急車のサイレンがうるさいのは、ともすれば、自分の寝つきが悪かっただけのことであり、そして、それよりも、なによりも、自分の大切な人を運んでいないからである。...

  • その選択の正しさよりも ―― 37/xx

    青葉被告は、加害者としての精神病理のつらさと、>被害者としての当事者性、つまり、>傷の癒えない負傷者のつらさも備えて、>焼死者のつらさまで垣間見ているような、稀にみる中立性を備えている。自分の実存に正しく向き合うことで、内面の法廷を成立させる希望がある。...

  • その選択の正しさよりも ―― 36/xx

    >検察官「呵責ということは、やろうとしていることが悪いことだと分かっていたということ?」>青葉被告「そうなります」>検察官「当時そういう風に思っていた?」>青葉被告「そうなります」https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/725504?page=6 「―― 28/xx」とは応答が異なる。 検察官は、「やろうとしていることが悪いことだと」、 「当時」、「分かっていた」ことにしたいけれど、 明確な回答で...

  • その選択の正しさよりも ―― 35/xx

    法廷における青葉被告の当事者性とは、京アニの事件の前から備わっていたものではなく、事件の当事者として、事件について問われて、当事者として語り、当事者として聞かれて、少しずつ獲得されて行くものである。青葉被告は、当事者性というなにやら本質めいたものを、自ら、予め備えていたわけではなく、それは、むしろ、自分ではなく、他人から、事件の当事者とみなされることによって、他人から、事件に関して付与されるものに...

  • その選択の正しさよりも ―― 34/xx

    わけの分からない想いに捕らわれたときに、わけが分からないままで放っておける人は少ない。空白を空白のままで空けておけるくらいなら、わけの分からない想いに包まれたりはしない。説明できない想いを、伝えにくいのなら伝えにくいままに、それでも、なんとか伝えようとする知性の働きを、抑え込むことができない人たちがいたから、僕たちは言葉を増やし、表現に工夫を凝らしてきた。作家なら、埋まらない空白は、言葉で埋めてほ...

  • その選択の正しさよりも ―― 33/xx

    客観的な語り手ではあるが、主観的に語ることさえ危ぶまれる。自らが統合失調症でない人なら、―― 統合失調症の人であっても、制御不能な個々人の妄想、それ自体は、誰とも共有できない出来事である。僕がいくら想像を働かせてみても、その想像は、京アニの事件における、青葉被告の主体性を反映しない。現実を離れて行く先には誰も随伴できず、そこで繰り広げられる人々の営みを、青葉被告と共有する人はいないと思われる。誰も青...

  • その選択の正しさよりも ―― 32/xx

    青葉被告は、当然ながら、妄想する側のつらさを知っていて、稀な事例になるけれど、被害者としての当事者性、つまり、傷の癒えない負傷者のつらさも具備し、焼死者のつらさまで垣間見ているような、いわば、客観的な語り手である。...

  • その選択の正しさよりも ―― 31/xx

    盗む側もつらい、とか、心の傷を負っている、とか。そのつらさは僕の理解を超えていて、軽々しく扱うつもりはない。しかし、盗まれる側には死活問題である。つらいとか心の傷はあとにしてほしい。経営が立ち行かなくなるつらさや心の傷は、盗む側の理解を超えてくる。妄想する側もつらい。確かにつらい毎日、毎月、毎年で、毎時、毎分、毎秒つらかった。そのつらさは僕の理解を超えていて、焼死者のつらさは、もう語られることもな...

  • その選択の正しさよりも ―― 30/xx

    商品を盗むのをやめられない病気はある。確かに、病気として、やめられないことはある。しかし、店員に見つからないように企図しながら、自分が欲しいものを、自ら自由に選択して、発覚したときに、やめられない、と病気の所為にして泣かれても、僕には、正直な甘えん坊に思えてしまう。窃盗罪が成立するのは、僕の理解に収まってしまうからだろう。公然と、欲しくもないものを盗めば、理解を超えてくるけれど。つまり、病気は、そ...

  • その選択の正しさよりも ―― 29/xx

    >ファクトとして、精神障害者の犯罪リスクは低い。例えば、放火殺人を実行するのは、健常者のほうが犯罪率が高い、とは言えないにしても、放火殺人なんてミッションは、健常でなきゃ成功できない。衝動的に闇雲に暴れても、建物は燃やせない。>動機の端緒は、妄想の影響を受けているとしても、>精神疾患を事件の動機にする短絡は偏見であり、青葉被告の犯行動機は、自分の人生を弄んだ者への反撃で、反撃の方法としての放火殺人...

  • その選択の正しさよりも ―― 28/xx

    https://news.yahoo.co.jp/articles/1342a6a3717ee663982c822bf91f246f816cb4e7>――ということは、悪いことだという自覚はあったのか。>◆あった。念を押すような質問に、明確な回答。ここで検察側は質問を終えたはず。質問は以上です。...

  • その選択の正しさよりも ―― 27/xx

    https://news.yahoo.co.jp/articles/6753064bf242ce4762f89699a7a77d5ed55b7e15こんな妄想ピラミッドは、統合失調症の典型だから、おそらく、検察は争わない。そして、争いがない以上は、どんなに荒唐無稽でも、どんなにつじつまが合わなくても、どんなに言葉が通じなくても、そのまま事実として、裁判の基礎になる。ここで、9月8日「―― 7/x」に戻る。 >今は、犯人の口から、 >犯人にとっての事実を語ってほしい。...

  • その選択の正しさよりも ―― 26/xx

    https://news.yahoo.co.jp/articles/6753064bf242ce4762f89699a7a77d5ed55b7e15こんな妄想ピラミッドは、統合失調症の典型だから、おそらく、検察は争わない。そして、争いがない以上は、どんなに荒唐無稽でも、どんなにつじつまが合わなくても、どんなに言葉が通じなくても、事実として裁判に積み上がる。ここで、9月8日「―― 7/x」に戻る。 >今は、犯人の口から、 >犯人にとっての事実を語ってほしい。 >...

  • その選択の正しさよりも ―― 25/xx

    9月7日に戻って、さらに、4年前の7月21日に戻る。この日は事件から3日め、やっと僕が何かを考え始めた日、死者は34人になっていた。https://qinggengcai.blog.fc2.com/blog-entry-1943.html >いつも問われる、原因究明と再発防止、 >しかし、どんな言葉を並べても、 >いつも、必ず、矛盾してくる。 >もとより、僕たちと犯人が、 >分かり合えるとは、とても思えない。 >では、原因...

  • その選択の正しさよりも ―― 24/xx

    https://news.yahoo.co.jp/articles/6753064bf242ce4762f89699a7a77d5ed55b7e15>それは積み上がった妄想ピラミッドの頂上の石。>最後に積まれた石1個を慎重に片づけたところで、>通算10年をかけた金字塔は揺るぎもしない。ここで、9月7日の「―― 5/x」に戻る。>さらには、動機と犯行をどこまで切り離せるか。>動機が、例えば、統合失調症などによる、>妄想の影響を受けたものであっても、>犯行は、自らの意思による自由な選...

  • その選択の正しさよりも ―― 23/xx

    第5回公判、弁護側の被告人質問までは、僕は、こんな印象。「前回同様3年半程度なら希望にも適うので、罪を認め、罰を受け容れたい。しかし、今回はやりすぎたから、精神疾患を使うことにする。幸いなことに、この国では、精神疾患と犯罪を結びつける誤解が根強く、妄想を犯罪に直結させる偏見が助長されてきた。死刑や無期を望んでの放火ではないので、今回は不本意な結果になった。なので、今回は妄想を強調して無罪を求めること...

  • その選択の正しさよりも ―― 22/xx

    パクられた、パクりには当たらない、普通なら、動機の妥当性に係わる重要な判断になるが、それは積み上がった妄想ピラミッドの頂上の石。最後に積まれた石1個を慎重に片づけたところで、通算10年をかけて築かれた金字塔は揺るぎもしない。...

  • その選択の正しさよりも ―― 21/xx

    ファクトとして、精神障害者の犯罪リスクは低い。例えば、コンビニ強盗を実行するのは、健常者のほうが多い、というよりも、強盗なんてミッションは、健常でなきゃできない。衝動的に闇雲に暴れても、金なんか奪えない。動機の端緒は、妄想の影響を受けているとして、精神疾患を事件の動機にする短絡は偏見であり、青葉被告の犯行動機は、作家になることを断念して、刑務所で生活することを選んだからである。実に合理性があり、実...

  • その選択の正しさよりも ―― 20/xx

    被害者の遺族はよく耐えている。からくも生き延びた被害者もよく耐えている。癒えない悲しみを抱えてよくよく耐えている。こんな裁判にもよく耐えている。僕なんか、とても正気を保てる自信がない。他人に理想や、きれいごとを言いたがる人たちは、想像しただけでも気が違ってしまうメンタルだから、きっと、リミッターをかけているだけなんだ。ストッパーを効かせているだけなんだ。きっと、自分がその立場に置かれたら、まっ先に...

  • その選択の正しさよりも ―― 19/xx

    おおよそ、言うだけ番長、って、自分で言うだけなら、期待せずに、取り合わないで、放っておけばいいけれど、他人に対しても、口だけ出して、何もしないのが恥ずかしい。嫌悪せずに、寛容さで対抗しろ、なんて説いたりするから困る。異見に対して、不寛容なその口で。...

  • その選択の正しさよりも ―― 18/xx

    日本の刑事裁判の有罪率は、99%以上。かつては99.9%だったけれど、裁判員制度になって僅かに低下した。それでも、裁判員裁判に限っても、99%を超えている。検察の起訴率は4割に満たず、確実に有罪になる事件しか起訴しない。つまり、有罪/無罪を決めるのは裁判であるが、実質は、検察の裁量で有罪/無罪が決められている。被告人は、基本的には、有罪確定と言ってもいいから、くだらない戦術などを弄することなく、すべてを正...

  • その選択の正しさよりも ―― 17/xx

    かわいそう+がんばる、僕たちは、そんな人が好き。かわいそうだけでは疎ましい。がんばるだけでは暑苦しい。かわいそうな人にがんばってもらわないと、いつまでもかわいそうなままで、恵まれた人にがんばられてしまったら、いつまでも追いつける気がしない。かわいそう+下着泥棒+コンビニ強盗、そんな人は嫌われるけれど、そこからでも、がんばる人が好き。...

  • その選択の正しさよりも ―― 16/xx

    https://news.yahoo.co.jp/articles/5e13ba701a00f74ee0369e1619fb577b495f5cfa「そして、その人物とインターネット上で口論するようになり、下着を盗むなどして逮捕された前科を指摘され、「これ以上小説は書けない」と悲観的になった末、コンビニ強盗事件を起こしたと明かしました」端折っているから脈絡がないけれど、コンビニ強盗の動機は、小説を書くことで生計を立てることができなくなったので、刑務所で生活することを選ん...

  • その選択の正しさよりも ―― 15/xx

    無条件に共同体に受け入れられて、そこで人らしい扱いをされて、それで自分も人らしくなって、他人を人らしく扱える。反省の前には、そんな経験が必要だ。被告人の、治療を受けた病院での感想、「人からこんなに優しくしてもらったことは、今までなかった」という台詞は、そんな経験の乏しさを、端的に表わしている。...

  • その選択の正しさよりも ―― 14/xx

    更生の機会、なんて概念を、おそらくは、弁護士でさえ忘れている。京アニの事件は、犯行の結果が、反省の限界を超えている。反省ができる人であれば、もう、生きては行けないほどの犯罪を犯したとき、反省の先には、何があるのだろう。...

  • その選択の正しさよりも ―― 13/xx

    第4回公判、弁護側の被告人質問。https://news.yahoo.co.jp/articles/ce51caf72bf8ad09e875d411710300fffd7270a5「独自に収集した情報から、日本の財政問題は危険な水準まで来ており、破綻すると考えていた」なので、「当時の与謝野馨経済財政担当相宛てに「今辞任すれば助かる」という内容の警告のメールを送った」青葉被告はメールを送ることもできたし、送らないこともできたが、自らの選択によってメールを送った。こんなのは...

  • その選択の正しさよりも ―― 12/xx

    >今の今だって、この拙稿の、意味や価値が問われている。自分は意味や価値を巡る闘争を繰り広げているくせに、他人には、生きているだけで価値がある、そのままでいい、なんて言ってしまう矛盾は、寛さや、優しさまでも手中に収めようとする強欲さではないのかと、一周回れば、寛くもないし、優しくもなくなってくる。自分に対しては、生きているだけで価値がある、とも、そのままでいい、とも少しも思ってやしないのに。...

  • その選択の正しさよりも ―― 11/xx

    >犯人たちは、精神の言語化のつらい作業を厭(いと)わず、>既存の社会的枠組みからの逃走、ないしは漏出の描線を、>僕たちにも分かるように描き出してほしい。どうしても、犯人たちに、意味を見出す、既存の価値とは違う価値を付与する、って考え方になってしまうけれど、理想を言えば、>自己が持つ意味や価値に収めることの、>無意味さ、無価値さに気づくだろう。なんて帰結にしなきゃならないから難しい。今の今だって、こ...

  • その選択の正しさよりも ―― 10/xx

    >例えば、精神病理のゆえにその陥穽に落ち込み、>苦しい思いをしている人たちがいるのなら、その他者を理解するということは、理解できないことを知るという逆説になる。もとより、理解できないのが他者である。もとより、自己が持つ意味や価値に、収まってくれないのが他者である。どうしようもなく、はみ出してしまうのが他者である。その他者が、苦しい思いをしているから、間違った意味や価値の持ち主と思ってしまうけれど、...

  • その選択の正しさよりも ―― 9/xx

    ともすれば、当たりまえに思える社会秩序に、もしかすると、僕たちが見過ごしている陥穽があって、例えば、精神病理のゆえにその陥穽に落ち込み、思いがけず、苦しい思いをしている人たちがいるのなら、僕たちは、僕たちには見えない陥穽の在処(ありか)を、僕たちにも見えるように、その人たちに描いてもらう必要がある。犯罪によっても、非社会的、或いは反社会的な行動によっても、いつだって揺さぶりをかけられる社会秩序を維...

  • その選択の正しさよりも ―― 8/x

    そうするしかなかった、やりすぎた。では、僕たちだって、やりすぎる人には、そうするしかないのか。...

  • その選択の正しさよりも ―― 7/x

    これは、4年前の7月21日の記事。事件から3日め、死者は34人になっていた。https://qinggengcai.blog.fc2.com/blog-entry-1943.html >いつも問われる、原因究明と再発防止、 >しかし、どんな言葉を並べても、 >いつも、必ず、矛盾してくる。 >もとより、僕たちと犯人が、 >分かり合えるとは、とても思えない。 >では、原因究明は、僕たちの理解が、 >可能になるまで歪曲さ...

  • その選択の正しさよりも ―― 6/x

    選択は、政治的なこと。具体的に、考えること。戦略を決め、戦術を選ぶこと。哲学的には、問うこと。抽象的に、考えること。選択の意味を決めること。選択についての言葉を選ぶこと。...

  • その選択の正しさよりも ―― 5/x

    京アニの裁判、今日9月7日は被告人質問。被告人は起訴事実を争わず、争点は刑事責任能力に絞られている。妄想に取りつかれた制御不能な犯行か、自己愛的、他責的な恨みによる復讐か。さらには、動機と犯行をどこまで切り離せるか。動機が、例えば、統合失調症などによる、妄想の影響を受けたものであっても、犯行は、自らの意思による自由な選択であった場合、心神耗弱とされるべきか、責任能力が認められるべきか。...

  • その選択の正しさよりも ―― 4/x

    >二択でも、三択でも、百通りでも、選ぶのなら、決めるのなら、それは、どれが正しいのか分からない、ってことと同じ意味になる。どれが正しいのか分かっていて、結果まで見通せるようなときには、選ぶ、ということはない。決める、ということはない。なぜ結果まで見通せないかというと、多くの場合、まだ何も始まってもいなくて、選んでからやっと始まるから。決めなければなにも始まらないから。そして、選ばれなかった選択肢は...

  • その選択の正しさよりも ―― 3/x

    二人が睦まじくいるためには 愚かでいるほうがいい 立派すぎないほうがいい 立派すぎることは 長持ちしないことだと気付いているほうがいい 完璧をめざさないほうがいい 完璧なんて不自然なことだと うそぶいているほうがいい 二人のうちどちらかが ふざけているほうがいい ずっこけているほうがいい 互いに非難することがあっても ...

  • その選択の正しさよりも ―― 2/x

    ホワイトに働く人たちに、どこか、なろう系の異世界(たいした努力もなくチート能力を手に入れて、美少女たちに言い寄られ、容易に人々から賞賛を得る)を観てしまうのは、ブラックな僕のやっかみだろうか。楽ちんに働いて、卒なく仕事をこなして、キャリアを積み上げ、成長して行ける人たちは、僕なんかには及びもつかない、魔法使いのたぐいだろうか。...

  • その選択の正しさよりも ―― 1/x

    二択でも、三択でも、百通りでも、その選択肢のうちの一つに、リスクは一切なく、確実に報われる肢があるのなら、選ぶことも、決めることも要せず、つまりは、そもそも、選択肢でさえもない。...

  • いい男、になろう ―― 21/21

    いい男、になろう、なんてのもまた、夏休みの宿題で、もうなれていたはずの最終日になっても、手をつけないまま、言い訳なんかを考えている。あるある。いづこも同じ秋の夕暮れ。...

  • いい男、になろう ―― 20/xx

    なろう、といっても、なろう系の異世界(たいした努力もなくチート能力を手に入れて、美少女たちに言い寄られ、容易に人々から賞賛を得る)ではなく、もちろん、現実世界の話である。或いは、匿名のネットでなるのではなく、実名の現実で、なろう、って話だ。しょぼい話で申し訳ないが、僕たちは、しょぼい自分を置き去りにどこにも行けない。夢のない話をしてしまうが、僕たちは、夢のない現在からしか未来を語れない。どこに逃げ...

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