(1/2)なぜ「銀河鉄道の夜」の続篇「銀河ふたたび」を創作するのか

(1/2)なぜ「銀河鉄道の夜」の続篇「銀河ふたたび」を創作するのか

www.youtube.com 「銀河鉄道の夜」は、作者宮沢賢治が亡くなる1933年(昭和8年)までの10年間、繰り返し書き直されました。現在残されている最終稿にしてもそれは決定稿ではなく、賢治が生きていれば、その後にも加筆や訂正が行われたはずの未定稿と考えられています。 「銀河鉄道の夜」は死後出版された未完の童話ですが、その枠を越えるような傑作です。大正時代に全盛を迎えた私小説には見られなかったような、社会への問いかけが含まれた、斬新な詩情に富む作品です。私小説では多くの場合、ウエットな風土において作家個人のが執拗に凝視されましたが、昭和に入ると、そうした狭い殻は打ち破られ、新しい創作の時代…