前回は、MMANAのスタブマッチに必要な(ショート)スタブの特性インピーダンスZoを求める結果式を示しました。 Zo=276log10(d/a) [Ω] ....(5.81) Zo;求めたいスタブの特性インピーダンス d;2線間の距離 a;電線の口径(半径) この式があれば、簡単にスタブの特性インピーダンスZoを計算できることはご理解いただけたと思います。 ただ、この式を導出してくると…
前回、実際の基礎行為途中現場にて調査した結果を報告した、 建物アース考(4)軽量鉄骨系支柱と基礎コンクリート内部の鉄筋との電気的特性の実地調査 https://jo3krp2.seesaa.net/article/504490747.html に関して、電気設備点検の実務教科書的な図書の記述から、測定結果を裏付ける根拠が判明しました。今回の電気点検実務書での「接地抵抗検査」におけるコンクリートとの関連内容は、アマチュア無線の工学関係はもちろん、…
台風接近におけるマルチバンド八木318Cへの対策措置等の連絡を受けました。
昨日、久しぶりにアンテナの保守関係でお世話になっていましたローカルのOMさんから電話連絡を受けました。 何かあったのか?と初め心配しましたが、去年、貰い受けしてもらった、下記アンテナに関する使用感と今回の台風対策を当アンテナに実施したことの連絡でした。 1.対象アンテナ製品 標記のアンテナは、クリエイト社の製品 https://www.cd-corp.com/ama/tri-multi.pdf …
地表ラジアル施工記録(2)外構部工事直前に敷設したアース電線群
自宅リフォーム工事に便乗した隠密アンテナ計画(1) 新築時に準備済みアース線を活用可能? https://jo3krp2.seesaa.net/article/503830226.html で、全てのアース電線の立ち上がり部分と建物に平行して裏側へと周りこんでいる部分を紹介した地表ラジアルのメイン側(一番敷設本数が多く、かつ、占める面積も広い場所)となる正面玄関ポーチ付近より駐車スペース全体にかけての地表ラジ…
今回の被害は、一つの台風による被害ではありませんが、FRP素材では、一番問題点となったケースを紹介します。 (本論) 1.現住居へ新築時設置したワイヤーアンテナを撤去した理由 このマストは、2022年8月に設置しました。その時の設置状況は次の写真のとおりです。 (設置時点の状況)
建物アース考(5)軽量鉄骨支柱と掃き出し窓アルミ枠の電気的結合【完結】
内装工事に掛かる前の段階で工事記録として撮影した写真を探しましたが、2階のベランダに設置した掃き出し窓の現場写真はありませんでした。ただ、同じ構造となっている1階の掃き出し窓の写真がありましたので、そちらで軽量鉄骨支柱との結合の様子を確認できました。 (掃き出し窓の取り付け状況)
台風10号の接近に対して、防災の備えを対応しなければいけない状況ですが、我が家では、情報機器の発熱問題に対応している状況を追報します。 (本論) 少し前に公開した 家庭内情報機器の集中設置箇所の温度対策について https://jo3krp2.seesaa.net/article/504351526.html 前回の情報ボックスとは別にさらに高温となっている機器が別にありました。そんな折、自宅設備の…
自宅アンテナ設計(1)7MHz単一バンドアンテナ:逆L形で実現するスローパー
(はじめに) 将来は、アンテナエレメント先端にコイルと延長エレメントを追加で、2バンド、3バンド対応とできるかもしれませんが、最初に重きを置くのは、7MHzだけの運用です。なぜなら、一年を通して、日中に国内全国規模で交信可能なのは、このバンドにおいて他にはありません。 本来、7MHzバンドは、秋~冬~春季は、日暮れから明方までの夜時間帯は全世界相手のDXバンドですが、今回の目的は、国内相手の安定した交…
建物アース考(4)軽量鉄骨系支柱と基礎コンクリート内部の鉄筋との電気的特性の実地調査
おそらく、ご自宅を新築時にその基礎に対しての電気的特性を調査された方は、ほとんど稀有だと思うのですが、今回、自宅建物基礎に関しての導通状態調査を行った結果を公表します。 ※目的は、建物の構造体(鉄骨支柱と基礎内の鉄筋等)を無線用アンテナのアース設備に使えるかの研究データの収集です。 (本論) 1.基礎完成時におけるアンカー…
建物アース考(3)コンクリート打ち駐車場(ワイヤーメッシュ入)床面
本来の流れとしては、自宅建物に関係する布基礎を共通とした建物アース方式を採り上げる予定だったのですが、前回の床面に使用した金物に関しての補足説明を含めて、今回の建物外構施設でのアースを紹介します。 (本論) 前回説明した防湿用コンクリートに使っている鉄製で目の粗い格子状の金物は、建築資材用語だと溶接金網(ワイヤーメッシュ)のことです。 溶接金網(ワイヤーメ…
今回は、家の床下で地面との高周波アースを取る場合の紹介です。但し、床下へ防湿用コンクリート打設されており、このコンクリート内に次のような補強用の簡易鉄筋が入っていることが条件です。 (床面補強鉄筋の敷設例)
自宅アンテナ設計での建物アースをMMANAでモデル化検証(2)GPモデル適用
MMANAにて、本番で使える自宅アンテナ設計をしたいのですが、適合できる建物アース側のモデル化を試行中です。 というのは、一番最初に考えた地面から4本柱を建てて、その上部4か所で接合する建物単純化モデルでは、アース側の動作を再現できていないような気がしているのです。 そこで、今回は、仮に張ったカウンターポイズをGPアンテナのラジエーターと見なし、2本の仮想GP地線があるモデルで試しています。 (ア…
今回自宅にて利用しようとしているアース回路についての話題です。 アンテナとして利用できるアースの形態はいくつかあります。一つは、地面と直接接地する方式です。ただ、これがアースとして機能するには、地面の電気定数(誘電率、導電率)が問題で、この条件が整わないと直接接地方式のアース回路は、よく働いてくれません。 自宅の土地の電気定数を測定していませんが、建物の基礎調査に記された土壌成分表をみます…
盆時期の少し前に液晶テレビのLEDバックライトの一部分が制御不能となりました。部品手配の関係で盆休み明けとなりましたが、先週の金曜日に修理完了できました。 1.故障確認画面 故障時の画面状況(1)
釣り竿(テーパ-)式【導波/反射】八木・根元給電(3)LCマッチング回路設計【完結】
昨日の自宅改修工事のやり直しは無事終了しました。アマチュア無線用アンテナの整備はここからが本番です。ただ、今年の夏場の日中はとても暑く、昨日の工事立ち合いだけでも体重が70㎏→68.5kgと水分量だけの減少なのでしょうけれど、減少したのは良かったのですが、かなりへばりました。それでアンテナ整備計画は、しばらく体調の様子を見てから実行することとしました。 余談です…
本日の建物外部再工事のため、アンテナ線一式は一時撤去しました。一番邪魔になるのが、仮張りのカウンターポイズです。これを取らないと足場が組み上げられません。その前に確認できたことを記録しておきます。 (1) カウンターポイズ(10.5m長)をアンテナ線に建物アースとの間にて送信テスト FT-1011の50W出力としますとSWRは3.0程度に落ち着いています。このままではHI-SWR表示と…
釣り竿(テーパ-)式【導波/反射】八木・根元給電(2)反射器動作(2)周波数特性
前回の導波器→反射器としてときのSWR、R&jX、Ga、F/B比、指向性パターン別の周波数特性の観測です。ここでは、特に調整は何も行っておりません。ですから、導波器の設計時において、反射器動作とするとどうかを導波器エレメント基部に0.85μHコイルを入れた場合と両方を比べながら設計するしか方法はありません。ただ、今回はそこまで本格的な設計をしていません。なすがままの反射器動作は’お…
釣り竿(テーパ-)式【導波/反射】八木・根元給電(1)導波器を反射器として動作
導波器エレメントの根元に小さなコイル(0.8~0.9μH前後)をアース間に挿入しますと共振周波数が低くなって、反射器として動作させることができます。今回目指しているのは、放射器側の同調切替無しで7.0~7.2MHzで反射器として動作するモデルです。したがって、給電点インピーダンスをできるだけ、導波器側に近い数値に持っていきたいのです。 ただ、今回設計して分ったことは、R,jXだけ…
昨日のPCトラブルに引き続き、情報機器関連の問題として、家庭内にある情報機器間の連係とインターネットへの中継をしている、我が家の情報中枢部と言える通信機器等を一か所に収めた(商品名:DAL情報ボックス)のケース内の温度上昇対策を話題としました。 (本論) 去年は気にもしなかったのですが、今年の夏の気温上昇が半端ない温度となっていることから、室外温度計を情報ボッ…
インピーダンス計が頼りにならないので、MMANAによる勝手なモデルで検討することにしました。ところが、IC-7300のSWR指示も怪しいことが判明しました。 (本論) 昔の通過型SWR計(SWR-200型)はあるのですが、5W程度では電力が足らず測定できません。古いFT-1011を引っ張り出して、そのSWR指示を確認すると3<SWR<5程度の表示となりました。これでも、内蔵チューナーは、50Ωに整…
一昨日(8/11)、午前中の9時過ぎ頃だったのですが、HPを閲覧中、突然何の前触れも無く、PCが瞬時にダウン状態となりました。ソフトスイッチ動作による順次のシステム停止では無く、急に電源がオフとなったような状態です。 そのままの状態で数十秒程度放置していますと勝手に電源が入り、システムが立ち上がる動作に移行したのですが、BIOS画面に至る前に再び、シャットダウンしました。 …
釣り竿(テーパ-)式【導波】八木・根元給電(2)導波器での各周波数特性
自宅の建物アース回路を実際に試すまでは、考えてもいなかった結果となり、その報告を優先したので、こちらの記事が遅くなりました。 MMANAシミュレーション結果とアンテナインピーダンス計の測定数値結果は一致していたため、当然そのような動作となると納得していたのに、実際に無線機で動作させると現実は全くこれらと異なっていたという結果だったの…
アンテナ展開(4)建物アースの7MHz帯動作可能を確認!(?)
今日の早朝、7MHzは国内向け(特に近場が良好)に開いていました。IC-7300のパワーを5Wに絞り、仮張りのカウンターポイズ(10.5m)をアンテナ側として、内蔵チューナーを動作させるとバンド内は、ほぼSWR1.0です。チューナーが無理やりSWRを下げているのかと動作OFFとするとこちらでもSWR1.5以下でバンド内をクリアしています。 実は、MFJ-259だと7MHzには共振点(低SWR範囲)は確認…
HB9CVをそのまま八木アンテナに改造したガンママッチ単一回路で導波器の根元にコイルを加え反射器としますと、ガンママッチのロッド幅を大幅に変えないとリアクタンス分を0に整合することができませんでした。その理由は、導波器動作の裸特性(R+jX=15.891+j0.331)と反射器動作の裸特性(=20.350+j28.130)とが異なっているためです。 この問題により、同じガンママッチ回路を用いて瞬時に…
アンテナ展開(1)~(3)補足:意外と使えそうなバンドもあるTVステー線アンテナ(暫定)
諦めたはずのTVステー線アンテナですが、昨日の実地検証の結果、受信だけでなく送信も問題なく使えるバンドもあることが判明しました。 (1)BC帯(AM中波放送) このバンドが一番感度が良く、さらにS/N(ノイズSは5~7程度)も良いのが意外な点です。といってもこのバンドでのDX受信には、全く感度不足ですが、一番近い和歌山放送1431KHzなら、59+40dB(IC7300のBC帯ATT設定有、以下…
アンテナ展開(3)TVマスト/ステーリング/屋根馬とステー線の取り付け状況(完結)
今回の足場は屋根上に登れる状態の組み上げではありませんでした。ですから、屋根上での作業は行っておりません。ただ、足場の一番高い位置からのTVマスト等の状況写真は撮影していますので、それを公開します。 (1)マスト先端部のステーリング付近
ワイヤクリップとそれに対する引込み電線工事は、7月30日に自分で施工しました。工事そのものは問題は無かったのですが、TVマストの固定金具部分において、各ステー線との接触不良があるようです。MFJ-259Bによる観察では、RとXが常に安定しません。このため、この状態のまま、TVアンテナステー線を無線用アンテナに使用することは問題ありとの判断を下しました。 (1) ステー線支持金具…
釣り竿式(テーパ-モデル)導波器YAGI・0.125λ間隔γマッチ(2)周波数特性
今回の設計は、ピンポイント周波数付近のGaやF/B比の究極を求めるのではなく、7MHz国内バンド内を概ねカバーできる広帯域を求めた設計です。それに加えて、本来なら導波器タイプ八木では、もっとGa,F/B比は取れるのですが、ビーム方向を反転させるためにあえてその部分性能は抑え目にした設計としています。 (1) SWRの周波数特性
釣り竿式(テーパ-モデル)導波器YAGI・ガンマ(γ)マッチタイプ(1)基本動作
HB9CVの給電部と同様にガンママッチ回路での整合を設計しています。こちらは、HB9CVとは違って、この給電点に同軸ケーブルを使い実際に給電することができます。お薦めは、ガンママッチによりもオメガ(ω)マッチです。コンデンサーがもう1つ必要ですが、給電用ロッドがガンママッチよりも短く(0.7長程度)できますし、ガンママッチのようにエレメントとロッド間の調整が不要です。任意の間隔…
釣り竿式(テーパ-モデル)HB9CV・ガンママッチタイプ(2)ガンママッチ採用理由と周波数特性
各エレメントでインピーダンスを持ち上げるのには理由があります。そのひとつはSWR<1.5以下となる周波数帯域の拡大です。さらに分配回路からの各アンテナ給電部までのフィーダー(通常は、50Ω系同軸ケーブル)とのミスマッチングによる定在波を緩和(残念ながら、50Ω給電とはなりません。)することの必要からです。 水平系HB9CVの場合は、インピーダンスを150Ω程度に持ち上げることで平…
釣り竿式(テーパ-モデル)HB9CV・ガンママッチタイプ(1)基本動作
前回設計のHB9CVの給電部をより具体的な設計しています。それは、各給電点でガンママッチにより、インピーダンス整合をしていることです。といってもこの両点ともに50±j0Ωではありません。そこが、このアンテナの給電の難しさとなっています。ただ、この2か所の合成インピーダンスは、50±j0Ωに近づけることができます。 MMANA付属の水平系HB9CVW.MAAのモデルに近いのですが、違いはコ…
アンテナ線(TVアンテナ・ステー線)側において電源コンセント間にAC100V電位が生じる不思議?
この7月30日(火)に待望の足場が自宅の正面部分に設置されました。早速、予定のテレビステー線をアンテナ線として引き込むためのビニル電線を取り付けしました。 それとは、別にアルミ製窓枠から間接的に(窓枠そのものへの穴あけはしていない意味です。)建物アースとしてのアース線となるビニル電線を取り付けできました。 そのから後、毎日暑いので屋外作業をする気はしなかったのですが、両方のビニル線(各予備線を…
釣り竿式(テーパ-モデル)導波器YAGI・0.086λ間隔・2eleArray特性(3)前回から修正と周波数特性
鯉のぼりパイプ側(No.2,No.4)だけが変換時の周波数比率で半分となっていることが判明したので、その半径Rにおいて15.911mm→32.0mm(口径64mm)に修正しました。これだけで、GaとF/Bがガタ落ちしました。理由は、テーパーの差が大きくなって、その分、エレメント自体の共振周波数が高くなってしまったことです。そのため、導波器、放射器ともに長さを調整しています。互いのエレメント間隔は0.…
「ブログリーダー」を活用して、Kuroさんをフォローしませんか?
前回は、MMANAのスタブマッチに必要な(ショート)スタブの特性インピーダンスZoを求める結果式を示しました。 Zo=276log10(d/a) [Ω] ....(5.81) Zo;求めたいスタブの特性インピーダンス d;2線間の距離 a;電線の口径(半径) この式があれば、簡単にスタブの特性インピーダンスZoを計算できることはご理解いただけたと思います。 ただ、この式を導出してくると…
利得とF/B追及したラジエータ直結アンテナの特質は、今回の周波数特性に顕著に現れています。 それらについては、個々のデータで分析していきます。 (本題) 1. 給電点インピーダンスZ(RとjX別)
ヘヤピンマッチに使うU字形の金具(ショートスタブまたは単にスタブ)の設計に必要な事前知識についての講座です。50MHzなら適当 に給電部に電線をU字に装着すれば、マッチングできると思えますが、力業での試行錯誤で求めるのは大変です。 一方、MMANAの「表示(V)」メニューにある「オプション(V)」をクリックすれば、次のような「スタブマッチ」タブを開けば、 ヘヤピンマッチの…
前回のモデルの全てのエレメント対象に50.0~51.0MHz範囲内でGaとF/Bを追求しています。そのうちのBestモデルの1つで、これが最良ということではありません。同様なモデルは、MMANAを使えば、いくらでも設計できます。 今回の目標は、50.0~51.0MHz全般におけるGaとF/B性能の維持に加えて、中心周波数50.5MHz付近をより重視する設計です。このため、各エレメント長とエレメント間隔の全てを…
今回は、放射器と第一導波器位置によるSWR特性のみを改善した状態での周波数特性です。これだとインピーダンスZ(R+jX)特性とSWR特性で見ると全く問題ありません。 しかし、一方で八木アンテナとしての性能(Ga,F/B)及びパターンでの周波数変化を見ますと50.750MHz~51.000MHz(以上) 周波数帯に特性が偏る傾向があるのです。これは、元の8ELE6MW.MAAのデータの癖というか、そういう…
今回からは、HF帯のマルチバンド八木で昔用いられた「直接給電-direct coupling」方式を掲げます。 50MHzにおいては、ラジエータがブームから電気的に浮いた状態とさらにラジエータを左右エレメントに分割・絶縁して、その中点にDPと同様に給電する方式となるので、給電箇所の絶縁と分割支持のための高周波性能に優れた樹脂部品が余計に増えることから、メーカー製のように部品コストにシビ…
前回は説明漏れとなりましたが、)「γC-match」若しくは、「γ・C-match」と言うマッチング形式名称はありません。前回勝手に命名しているものです。ただ、誰でも思いつく回路なので、同様な回路は既に使っておられるメーカーや個人がいるかもしれません。 ただ、今回の設計だと詰めがあまいのか?利得面において、γマッチとの差が1.0dBもありました。この利得差がこの形式に対する最終評…
今回は、今まで発表していない(個人的に見た記憶が無いだけで、既に発表済かもしれません。)新しいマッチング構造の紹介です。このマッチング方式の売りは、ロッドはωマッチに相当する短い固定長を選択できます。γマッチ用コンデンサーC1及びCマッチ用コンデンサーC2は、ほぼ同じ容量を使い、(Tマッチの時のCの容量に近い。)γマッチ単独の場合…
前回の問題点(2)については、コンデンサーC2を工夫して、例えば、16pF程度の固定コンデンサーと直列接続にして、16pF(最大容量30pF)可変コンデンサーとすれば、C2の調整もそれほどクリチカルにならないのかもしれません。これについては、最終の評価で書きました。 (本題) 1. 給電点インピーダンスZ(RとjX別)
γ(ガンマ)マッチの改良方式であるω(オメガ)マッチについて【参考】として検討します。というのは、50MHzでは、γマッチに対する優位性は薄れてしまうことから、個人的に50MHzでならωマッチよりもγマッチを推奨する立場だからです。 その理由は、 (1)ωマッチの特長であるロッド長がγの0.5~0.7倍と短くて固定長となることは、50MHzではメリットとは言えない。HF帯(特にローバン…
γマッチとほぼ同じ方法であるT-match方式との性能比較をしますと中心周波数50.5MHz付近では、Ga:19.71(T:19.02)dBiと+0.69dB増、F/B:23.19(FD:23.26)dBと-0.07dB減(ほぼ同等)となっています。一方、ラジエータ長を見るとγ:1.46m(T:1.56m)長とγマッチのほうが、10㎝も短くなっています。ですから、FDとT-matchとの比較の場合のようにラジエータ長が利得やF/Bを決定づけるとは言え…
今回から50Ω同軸ケーブルにて直接給電できるマッチング回路について考えます。その代表例は、γ(ガンマ)マッチング方式です。個人的には、50MHzで活躍した給電方式です。今から50年以上前にマスプロ電工製4エレメント八木に実装されていました。当時は、可変コンデンサーは小型バリコンでした。ですから、調整はとても簡単に行えました。また、主ビームの偏りは意識することはありませんでした…
T-match方式では、FD方式に比べると中心周波数50.5MHz付近では、Ga:19.02(FD:18.45)dBiと+0.57dB増、F/B:23.26(FD:23.88)dBと-0.62dB減と一長一短となっています。しかし、これはマッチング方式の違いというよりもラジエータ自体の全長の問題となっています。FD方式だと誘導リアクタンスを小さくするため、ラジエータ全長を短くする必要がありました。その一方、T-match方式だとラジエー…
今回から、前回述べたFDラジエータからの変形となるT-match方式について検証します。T, γ(ガンマ),ω(オメガ)のいずれもラジエータエレメントに並行に沿う、短いロッドにより、エレメント中央位置からオフセットした位置に給電する方法に分類される方法です。この方法についての動作原理の理解を得ることが難しいようで、ネットで公開している情報は、玉石混合的(正しい記述と誤った解釈と…
FDラジエータと1:4バラン方式を使ったアンテナの周波数特性について、MMANAで分析してみます。 (本論) 1. マッチング前の給電点インピーダンスZ(RとjX別) 2. 50.5MHzにてマ…
今回からは、MMANAモデルから改良したオリジナルモデルで、Radiator(放射器)をFD(フォールデッド)タイプにする方法です。これと同等な方法は、ナガラ電子のモデルで使用しているT形マッチングです。この場合は、フォールデッドロッドとラジエータエレメントとの太さ比でもって、FD給電と同等な給電点インピーダンスとなるように持ち上げています。ですから、同軸ケーブルを使ったUバランでの…
シングル放射器(DP)の8エレ八木における周波数特性です。 9. Z(R&jX)特性 (1)マッチング回路なし 51MHz以上となるとRとjX変化が大…
今はこちらが当ブログのメインテーマです。残るラプラシアンを導出すれば、これで球座標について完了します。 (本論) 一般形の直交曲線座標のラプラシアン表示 電磁気学(28)ベクトル解析の直交曲線座標(8)ラプラシアン(∇^2V) https://jo3krp2.seesaa.net/article/515700277.html ▽^2V =(1/h1 h2 h3)[(∂/∂u1){(h2 h3/h1)}{(∂V/∂u1)} …
前回は自由空間の計算結果でしたが、今回はタワー上にある20m高として大地反射を含めた計算結果です。また、前回の説明していない部分を補足します。 (本論) 5. 組み合わせパイプ・データ欄の見方
前回(番外)記事でお知らせした内容につき、元の質問者であるJA7PRV局から更なるコメントをいただきました。 、質問者の知りたい内容が明確となったことから、こちらでも少し、検討してみることにしました。ただ、ご希望どおりの回答となるか?は今のところ未定です。 ただ、今回のコメントにあった2020年11月29日付け記事で紹介している「3巻きバランを使ったωTマッチ」 NanoVNA活用(55)テクニカル講座2020…
次の写真は自宅の屋根の中央天頂部にあるUHF-TVの設置状況です。 アンテナ自体が支持ポールの低い位置となったのは、当初は、HF用アンテナ電線を支えるFRP…
この冊子にある「設計=施工へのワンポイント・アドバイス」記事を参考としています。 (冊子表紙のリンク) https://www.amazon.com/%E5%88%A5%E5%86%8ACQ-ham-radio-7%E6%9C%88%E5%8F%B7%E3%83%99%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%80%E3%83%BB%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%83%86%E3%83%8A/dp/B08QTLNZ79 (本論) この記事の主旨は、当時はVHFのTVアンテナのステー線をLongWire(以下、LW)の…
新築時に用意した地面内の電線束=地表ラジアル線アースは、そのまま放置していました。今回これを使える機会を実現できるかもしれません。 というのは、来月当初予定で自宅2階部を一部リフォームすることになりました。その際に外壁に沿って一部足場が組まれることから、日頃手が届かない部分(屋根の片隅)にある(代用)アンテナ線からの引き込み電線を固定できるような準備をしたいと思…
これは、過去の大規模アンテナ設備に使用したことから分ったのですが、DIY店でも調達できる部品でも、プロご用達の専門店を利用すると例え1個だけの部品、今回は、ワイヤクリップ1個だけでの入手の場合で紹介します。
最後に別宅の予備システムで実装していた例を紹介して、この完了とします。こちらは、主に3.5/3.8MHz垂直八木アンテナを使用するために用意したコモンフィルタ群です。また、同時に14-28MHzのミニマルチ会社のトライバンダー八木アンテナにも適用していました。いずれも既に撤去済です。フィルタ自体も破棄しました。 (別宅の予備システム側にある室内壁面)
依頼のあったCMD1.8Ⅱ-MTの完成時の写真とこれとは別ですが、同じタイプを私自身もタワーアンテナ用として使っていました。この長期使用経過の様子を紹介しています。 9 コモンフィルタ CMD1.8Ⅱ-MTの完成写真 ①M型端子のコネクタ部分
前回お知らせしたように幅広い周波数帯域でコモンモード電流の減衰を確保できるか?が、このフィルタの性能を表していることの説明です。下限は1.8MHzに対応するのと同時に上限は50MHz以上まで十分に減衰できているかがフィルタ性能勝負の分かれ目です。 6 ネットアナ利用 CMD1.8Ⅱ 特性グラフ図
コモンモードフィルタの性能は、そのインダクタンスの大きさで決まるといっても間違いではありません。ただ、インダクタンスで生じるリアクタンスの周波数特性にも注意する必要は欠かせません。その部分は次回に紹介します。今回は、インダクタンス測定の方法を紹介しています。 5 性能判定測定法 完成したコモンフィルタの良否について判定する検査方法です。 最も確かな方法…
今回加工時の写真はありません。また、内部構造を写した写真も1枚も無いのです。さらに使用していた現物も別宅無線局設備の廃棄と同時に全て処分しました。なので公開しようとしてもできません。そして、自分自身も作り方を忘れています。残っているのは、大学ノートに記録した各寸法を記載した数字と簡単な説明だけが全てです。 3 VUキャップの加工 VUパイプ両端の防水処理とし…
今回はVUパイプ等への穴あけ時に利用する治具の紹介です。 2 パイプ穴あけ時固定治具 この治具は、NSNスペシャル・アンテナ記事を当時の月刊ファイブナイン誌に掲載の際、配布用アンテナ部品を作成するため準備したものです。 ドリルによる穴あけをパイプのような丸い表面に穴をあけようとするとパイプが回転してしまい、ドリルの刃先がすべってしまうことがあります。このよ…
「コモンモード実験室」関係の記事は当ブログ記事として全てを全てを再現したつもりだったのですが、今回の部分は漏れていたようです。 (記事概要) 前回までのレポート(当ブログでは「コモンモード実験室」の以下の記事案内に該当)とは、違う視点で、このテーマを考えていました。 【ブログ記事案内】 過去のHP記事再現(144)コモンモード実…
前回紹介したようにリビングのシステムで384KHzアップサンプリングと内部処理32Bit深度を採用したところ、ロック系の音楽では、力強さが削がれた感覚を持っています。しかしながら、楽器の音色の余韻は、とても甘く響きわたるようになっています。これを意図した理由ではありませんが、こちらでも心地よく聴ける音質であると言えるかもしれません。 (試聴音源) ホテル・カリフォルニア Eagles 2003年05月14日 ht…
2Fにあるメイン・システムに比べるとまだ改善の余地があると思い、本日からアップサンプリング周波数を192KHz→384KHz(PCM×8)の最大設定まで引き上げました。 USBケーブル長が、約5mと長いものを使用しているので、その間の伝送波形の乱れを心配したのですが、今のところ、誤動作や音切れは発生していません。 肝心の音調は、オーディオ再生プレーヤN-70Aでの384KHz出力とは違っています。どちらかというと音の迫…
1999年12月号CQハムラジオ誌に掲載された記事からの最後の紹介です。 当時、使用していた無線機は、FT-1011(50W)でした。 今のようなDSPによるノイズリダクションや狭帯域の低周波バンドパスフィルタはありません。したがって、ノイズ軽減の方策としてはIFフィルタを250Hz帯域とするか、自作の外付けの低周波フィルタを付加するか程度の対策しかありませんでした。
TS-520関連記事の後半です。実際にこのTS-520を使用していた時期は1990年あたりまでです。その後は、TS-850やFT-1011に切り替わりました。VFOがアナログでしたから、1KHz単位で周波数が正確に読み取れないのは、実用とはならない時代となったからです。
1999年12月号CQ誌に掲載されたケンウッド社無線機(当時はトリオ社)TS-520の受信部改造記事です。 当時の機器のミクサー部分は、MOS-FETによるシングルタイプのミクサーが主流で強力な受信信号があるとミクサー段の突き抜け信号や混変調があたりまえでした。これを軽減するため受信機のトップへアッテネータを挿入するものです。 同時に、RF段素子の交換とIFゲインの調整を紹介しています。素子の変更による不要なゲ…
結論を言えば、IC-7400のCI-Vのボーレート設定が最高19200BPSまでなので、USBをREMOTE接続から独立させてもそれ以上の高速接続できるという意味はありませんでした。しかし、他の機種では、役立つ場合もあるかもしれませんので、USB独立でHamRadioDeluxeVer5.24.0.38(Free最終)を使えるようにすることを検証しています。 また、質問者からのメール返答にあった「HRD側でDTRにチェックを入れる…
昨日、朝メールで標記のトラブルの相談があり、久しぶりに無線機IC-7300とHRDとの接続を試したところ、私の環境でもHRDとの接続が出来なくなっていました。以下は、その顛末です。 (本論) 1.当初の接続結果
前回内容の最後の部分は半分ぐらいは事実です。 さて、今回の内容部分の主題は、 (本論) アフリカの有名なDXサーであるJacky(3B8CF)氏から突然手紙が来たときは私も驚きました。 その内容は、日本製無線機の故障を直したいため、いくつかのトランジスターを送って欲しいとあって、かなりの枚数のIRCを同封してありました。 インド洋沖にあるモーリシャス島での電子部品の調…
1998年 第4号(年4回発行)に掲載 「私の宝もの」と題し、普段から大切にしている自分にとっての宝ものを紹介する内容で結構投稿があった人気コーナーでした。 私以外の記事として、アンティークラジオや自作無線機の紹介もありました。 アパマン時代のCQ誌掲載記事から少し後で、職場の広報誌に掲載された記事です。 (本論) この記事のねらいは、アマチュア無線の知識が…