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  • 日々の恐怖 12月26日 ガキの頃の話 (2)

    日々の恐怖12月26日ガキの頃の話(2)ただ毎日賽銭にありつけたわけじゃない。最初に書いた通り寂れた神社だ。寧ろ賽銭がある方が謎なくらい。それでも、毎日通えば2週間に1回くらいのペースで数百円の賽銭を見付けることが出来たし、運が良ければ千円札の時もある。ガキの頃の話だから曖昧で、賽銭箱があったかどうかは定かではないが、賽銭はいつも箱には入っていなかったように思う。無造作に置かれていて、簡単に盗めたと記憶している。賽銭箱をほじくったり何か道具を使ったり苦労して盗んだ記憶もない。それも盗みを働いてる罪悪感を薄めた要因のように思う。そんな日が続いてしばらくは遊び場にも困らず美味しい思いをしていたが、急にパッタリと賽銭にありつけなくなった。「今週は外れや。」から、「今週も外れや。」に変わり、「今月はアカンのちゃう...日々の恐怖12月26日ガキの頃の話(2)

  • 日々の恐怖 12月17日 ガキの頃の話 (1)

    日々の恐怖12月17日ガキの頃の話(1)もう40年近く前、ガキの頃の話。田舎の悪ガキだった俺は、大人から立ち寄ることを禁止されていたある場所に、秘密基地と称して学校帰りに遊びに行くのが日課だった。何故、禁止かと言うとそこは町内では知らない人はいないというくらい有名な自殺スポット。小さな山を少し登ると寂れた神社と境内に大きな木があって、その木で首吊り自殺が時々おきるような場所。俺らの親が子供の頃から有名らしいが、頻繁に自殺騒ぎがあるわけではない。忘れた頃に誰かが首を吊るというような数年に一回有るか無いか。ただ、俺の田舎は如何せん閉鎖的な小さな村だから、「〇〇とこの××さん、自殺神社で吊ったらしいで。」と直ぐに噂は広まり、そんなことが何回か繰り返された後、滅多に人が近寄らなくなり、理由は何となく誰も語らないま...日々の恐怖12月17日ガキの頃の話(1)

  • 日々の恐怖 12月14日 コンビニの災難 (3)

    日々の恐怖12月14日コンビニの災難(3)しかし奇妙なことに、捨てられた時間帯にいたはずの店員や当日いたという客も含め、誰もゴミを持ってきた人間を目撃していないというのである。ゴミ箱に投棄する音などの気配すら無い。監視カメラには入店して捨てて帰るまでバッチリ映っているのに、その間は誰も気付いていないのだ。原因は何なのか心当たりはあるのか聞いてみると、彼は暫く考えた末に、「なくはないんですけどね。」と答えた。「ホラ、ウチの店の裏に神社あるじゃないですか。」壁に遮られて見えない神社の方角を指差す。「神社の駐車場に、あるゴミを投棄していくヤツが増えてるらしくてですね。」「ゴミ箱を店内に移動したから?それで神様に変なゴミを捨てられる呪いをかけられたって?いくらなんでも逆恨みじゃない?」そこはゴミを捨てた人間を呪う...日々の恐怖12月14日コンビニの災難(3)

  • 日々の恐怖 12月5日 コンビニの災難 (2)

    日々の恐怖12月5日コンビニの災難(2)するとアッサリ犯人は判明した。近所にある幼稚園に勤める年配の男性事務員さんだったそうで、供述によると、”園で管理していた園児の短パンが不要になったため、コンビニに捨てただけ。”という迷惑きわまりない理由だったそうである。「そりゃあまた迷惑な話だなあ。しかし、幼稚園で短パンなんて管理してるものなのかね?」「警察もそこは疑問に思ったらしくてですね、いまも調査中なんだそうですよ。」なかなかに業の深そうな話だったが、語る店員の顔は優れない。どうしたのかと尋ねてみれば、話のオチはそこではないらしく、むしろそれが始まりだったのかもしれないと大きな溜め息を吐く。「なんかですね、その日を境にですね、ウチのゴミ箱に変なのが捨てられるようになってですね……。」ある時の深夜には血が染み込...日々の恐怖12月5日コンビニの災難(2)

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