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ワット・ポー [バンコク] ~ 黄金の涅槃仏とタイマッサージの本山
ワット・プラケオの後は王宮の壁に沿って歩き、ワット・ポーに向かいます。ここでも三島の文章を引用してみましょう。たとえば、ワット・ポー。十八世紀末ラーマ一世の建立にかかるこの寺では、人は次から次へと立ち現れる塔や御堂の間を、掻き分けていかねばならない。【中略】涅槃仏殿の巨大な金色の寝釈迦は、青、白、緑、黄のモザイクの箱枕に、叢林のように高い金いろの螺髪を委ねていた。金の腕は長くのびて頭を支え、暗い御堂のみこうの端、はるか彼方に黄色の踵が輝いていた。その蹠(あしのうら)はみごとな螺鈿細工で、こまかく区切られた黒地の一区切りごとに、虹色にきらめく真珠母が、牡丹、貝、仏貝、岩、沼から生い出た蓮の花、踊り子、怪鳥、獅子、白象、竜、馬、鶴、孔雀、三帆の船、虎、鳳凰などの図柄を以て仏陀の事蹟をあらわしていた。【以下略】...ワット・ポー[バンコク]~黄金の涅槃仏とタイマッサージの本山