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【古典文学】菅子四篇 心術上 (7) 智乎、智乎。投之海外、無自奪。 知識を求め続けることの虚しさ
菅子四篇 心術 こんにちは、暖淡堂です。 心術上の第七回目です。 今回は知識について。 誰でも知識を求めますが、その知識を求めるということに対して、干支の心術では次のように言います。 心術上第三十六(短語十) 原文 人皆欲智、而莫索其所以智乎。智乎、智乎。投之海外、無自奪。求之者、不得處之者。 書き下し文 人は皆智を欲するが、その智の所以を求むるなし。智か、智か。これを海外に投じれば、自ら奪はるる無し。これを求むる者は、これにおることを得ざる者なり。 現代語訳 人は誰でも智を求めるが、智の大本を探ろうとはしない。智か、智か。智など世界の涯に捨ててしまえれば、それに心を奪われてしまうこともないだ…
【古典文学】菅子四篇 心術上 (5) 靜乃自得。 自らのあるべき位置を保つ
菅子四篇 心術 こんにちは、暖淡堂です。 心術上の第五回目です。 心術上の冒頭部分の内容が、改めて説明されています。 ここではそれぞれの職分をきちんとわきまえている状況ができたうえで、君主が取るべき態度を述べています。 心術上第三十六(短語十) 原文 心之在體、君之位也。九竅之有職、官之分也。耳目者視聽之官也。心而無與於視聽之事、則官得守其分矣。夫心有欲者、物過、而目不見、聲至、而耳不聞也。故曰、上離其道、下失其事。故曰心術者、無爲而制竅者也。故曰、君、無代馬走、無代鳥飛。此言不奪能、能不與下誠也。毋先物動者、揺者不定、躁者不靜、言動之不可以觀也。位者謂其所立也。人主者立於陰。陰者靜。故曰、動…