倉橋由美子の怪奇掌篇 - 倉橋由美子 (新潮文庫)
倉橋由美子の怪談集です。文章で「怖がらせる」のは難しいと思います。「泣かせる」とか「笑わせる」よりも難しいんじゃないでしょうか?才能ある作家は、この「怖がらせる」ということをさりげなくやってくるように思います。たとえば、三島由紀夫なら、『月澹荘奇譚』や『雛の宿』などの作品からは、じわりとした怖さが伝わってきます。そして、倉橋由美子の文体にも、静かな怖さが含まれます。怖さ一辺倒ではなく、随所にユーモアも含まれていて、そのコントラストが作品の面白さを高めているような気がします。これ読んで思ったのは、やっぱわしって怪談が好きだな、ということです^^;。こういう小説は大好き、泉鏡花の幻想小説も好きだし、聊斎志異も好き。自分の趣味を再確認できました(^^)。こちら目次。目次その2。読後感がクールな作品が多いです。書...倉橋由美子の怪奇掌篇-倉橋由美子(新潮文庫)
2025/03/23 06:31