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作 林柚希建物の外に出ると、轟音と共に建物は崩れ落ちていったのだった。「危なかったわねー。」ケーとアメリアが同時に言うと、にこっとお互い笑った。意外だな、二人は仲が悪いのかと思った。勇気を出して、そう
作 林柚希「ヒィ!」もう皆、ゼィハァ、ゼィハァしている。奴らは、どうやらあらかじめ知っていたらしく、紫色の赤ちゃんのようなのがやたらと襲ってくる。「もう、いなくなった?」ケーが息を整えながら言った。「
作 林柚希食事をする場所に案内された、僕とケーはちょっと驚いた。とある一角にあるその場所だけ、空気があった。岩の洞穴のその一角は、空気があり、岩のテーブルと椅子が置いてあった。そこまでくると、なにやら
作 林柚希早く、『ポセイドンモドキ』をやっつけたかったけれど、情報は少しでも欲しかった。とりあえず、海の民の村へ行く事にした。海の民の村は、岩の中にあった。岩の壁に、深く穴が穿たれていて、それぞれ家族
作 林柚希部屋に戻って、二人して出かける支度が終わると、ポケットにしまっていたこの島の地図を広げた。現在地は、判然としないまでも、海に面している場所は何か所かある。メアリーに話を聞いてみようと、部屋を
作 林柚希「心の通信できたけど、さっきは驚いたよ。」僕は、一息つくとケーに言った。「そうだね。私も驚いた。」ケーも、驚いた顔のままだ。「ま、いっか。片付けようか、ケー。」僕はそう言うと、テーブルの上を
作 林柚希メアリーから宿泊する為の部屋に案内された。そこは、10畳プラス6畳ほどの部屋で、布団は2組畳まれて置かれていた。「メアリーさん、ありがとう。」僕がお礼を言った。「メアリーさん、着替えはどうい
作 林柚希思い切って旅館に入ってみる。そこには、カウンターの窓口があり、気のいいおばあちゃん然とした風体の老人がこっくりこっくりと眠りそうになっていた。「あの、ちょっといいですか?」ケーが思い切って口
作 林柚希夕方、休憩時間の後、教室でボランティアスタッフの作った夕飯を食べた後、宿泊施設へ向かった。そこは、ログハウスになっていて、女子と男子に分かれて泊まることになっていた。ログハウスは、木で建てら
作 林柚希海鳥の集まる、小さな島の所に来ると、一斉に椅子から離れて、皆で餌をあげるために立ち上がった。実を言うとこの船、2階があって、そこは甲板と言えるようだったが、そこで餌をやろうよ、と声をかけてい
作 林柚希ワンダリング先生が、手を叩くとしゃべりだした。「ハイ。皆、よく聞いてくれ。このバスは駐車場に止まりました。集合写真を撮ることを思い出してくれ。以上だ。」また、バスガイドのミラさんも話し出した
作 林柚希学校を出た、バスは一路、臨海学校のある場所を目指して、高速道路に入った。高速道路に入ると、僕は隣のケーとガサガサとお菓子を取り出した。その音を聞いて、バスの中の生徒は皆お菓子を取り出して見せ
作 林柚希「いけね、忘れ物!」バタン。「トゥルー、水筒忘れてる!」お母さんは、トゥルーがやってくると、水筒を渡した。「サンクス、母さん。」トゥルーは水筒を受け取ると、学校に向かって走っていった。僕トゥ
作 林柚希ドワーフ族のツリー村に戻って、いよいよお別れの時が来た。リーブスとメープルが村の側に立ち、それ以外の一同が村の出入口に立った。「あなた方のおかげで、元の時代に戻れます。ありがとう。」リーブス
作 林柚希「皆さん!方角が狂っています!」メープルが叫んだ。「なんだって!」ワンダリング先生が叫んだ。「コンパスの針がぐるぐる廻っているんです。」メープルが信じられない思いで言ったようだった。「コンパ
作 林柚希シュン、と空間全体に音がした。「皆さん、またワープしたようです。」僕はまた驚いて皆に注意を飛ばした。地図を見ていると、僕達の立ち位置が飛んでいるのだ。入口付近から北に進んでいたのに、西に位置
作 林柚希地図は、結局一人一つ持つようにした。万が一のためだ。昼ご飯を一同でごちそうになり、その後、村のはずれから、以前に僕とケー、リーブス、メープルで出発した地点から、皆で地底迷宮探検に出ることにし
作 林柚希日曜日の朝だ。昨日、ワンダリング先生から、会議の終わった後、「これ、役に立つよ。」と渡された本は『上級魔法使いへの道』と書かれたものだった。急いで読んだけれど、その後爆睡していて身についたか
作 林柚希さて、トゥルーの家にて。夕方過ぎになり、お父さんが帰ってきて、僕はさっきの『ケー誘拐未遂事件』をお母さんとケーを交えて話した。お父さんはかなり驚いていたけれど、傍らにケーがいることもあり、落
作 林柚希次の日。僕は、土曜日のだったので、ラッキーとばかりにぐっすり眠った。「おはよう。」それでも、まだ眠い目をこすって僕はお母さんに挨拶した。「おはよう、って。もう昼前よ。」お母さんは呆れて言った
作 林柚希「校長を逮捕したはずなのに、逃げたって…?」僕もケーも驚いている。「そうなのよ、さっきワンダリング先生に訊いたんだけどね。」お母さんが言を継いだ。「半年前の地震でね、校長は逃げ出したって話な
作 林柚希僕とケー、リーブス、メープルは、南東のそもそも初めに落ちた大きな木を目指して歩き始めた。だけど、外はもう暗くて、何時頃かわからない。歩き始めてしばらくすると、学校に出てしまった。すると心の通
作 林柚希森の中を進む。森は地底なはずなのにポワっと明るくて洞窟の時ほどの閉塞感はあまりなかった。たまに鳥の鳴き声もする。そのうち小川が流れている所に出た。(もうオークはいないかな。)と僕。(話し声は
作 林柚希ガタン、という音で、僕は気が付いた。どうやら、眠りのキノコで眠ってしまったらしい。でも、辺りが変だ、気づいたら拘束されているのか動くことができない。よく見ると、隣でケーが眠っている。スースー
作 林柚希いよいよツリー村をあとにする。もう、必要なものはないだろうか。僕は考え込むが、ええい、もうぶっつけ本番だ。「ケー、忘れ物はないかい?」それでも、ケーには確認を取る、ケーは大丈夫と返事をした。
作 林柚希「さて、本題に入ろうか。」僕が言うと、一同僕の顔を見た。「この迷宮の外には森があって、僕たちの通う学校があるのは知っていますか?」と僕。「それは知っているよ。だけど、君たちを驚かせないように
作 林柚希リーブス「迷宮探検まで腹ごしらえしようよ。」そういえば、僕トゥルーもケーもお腹ペコペコだ。僕「でも僕たちはお金持ってなくて。どうしたらいい?」ケー「私もお金持っていないなぁ。」ぐるるる。きゅ
作 林柚希木の虚の中は、段々薄暗くなって、やがて何も見えなくなってきた。「マズイな、このままじゃ。」僕は、何かいい魔法は無かったか、頭の中をめぐらしているが、いい案が見当たらない。「これなんか、どうだ
作 林柚希校長先生が変わる大騒動が終わって半年、バーチャル学校は平穏無事でなんだかちょっと物足りない感じ。今考えると面白かったなぁ。ちょっと腹立たしかったり、怖かったりもしたけれど。さて、今日も学校だ
作 林柚希夕飯を終えて、僕、ケー、父さんと母さんで、雑談をしているとワンダリング先生がやってきた。「こんばんは、ワンダリング先生。」と僕が言った。「こんばんは、トゥルー。」ひと通り、挨拶を終えると、早
作 林柚希僕とケー、スカイハイとアイちゃんは散々文句言いながら、途中でワンダリング先生と別れて教室に戻ってきた。下校途中で、今日もケーに家に来てほしいことを伝えた。バタン。家のドアを閉めると、心なしか
作 林柚希コンコン。ドアを叩く。生徒指導室の前で、僕とケーはゴクン、と唾を飲み込んだ。「どうぞ。」どこかで聞いた声だ。「失礼します。」ケーが先に言って、ドアを開けた。ドアを開けた先にいた人物を見て、僕
作 林柚希チュンチュン。小鳥の鳴き声にうっすら目を開ける。僕、トゥルーは目を覚ました。昨日は、解散からすぐに『魔法の書 中級編』の残りを読んでしまおうと思ったけれど、次々に起こることに疲れたのか、あの
作 林柚希校長先生…。思ってもみない単語を口にして、皆思い思いの顔をしていた。「まずワンダリング先生。」と父さん。「君は、昼間はトゥルーとケーちゃんを守ってくれ。そして教師として教えてやってほしい。」
作 林柚希ご飯を食べ終わり、父さんと談笑していると、まず、ケーがやってきた。「こんばんは、トゥルー、お父さん、お母さん。」「こんばんは、ケー。」と僕。「いらっしゃい。ケーちゃん。」これは、父さんと母さ
作 林柚希なんだ、知ってたんじゃん…。お母さんの作った可愛くて素朴なケーの人形を持って、トゥルーはそう思った。お母さん…、まいいか。トゥルーは気を取り直すと、また『魔法の書 中級編』を読み始めた。机の
作 林柚希「ただいまー!」今日は、元気に家に帰ってこれた。バタン。靴を脱ぐと、もう、窮屈な服を脱いで、部屋着に着替えたくなる。「母さん?」ベランダに顔を出してみる。「ああ、帰ったのね。」母さんは気づい
作 林柚希キーンコーンカーンコーン。やべ、また始業ベルが…。トゥルーは、慌てて学校に来ると、途中で「おは…、さっき言ったね。」と苦笑いするケーに出会った。一緒にダッシュして、校門をくぐり、ワンダリング
作 林柚希「トゥルー、トゥルー。起きなさい。」呼び声に目が覚めた。朝だろうか。「お、母さん?」薄く目を覚ます僕。トゥルーは、お母さんが起こしていることに気が付き、「もう朝?」と大あくびした。「朝にはま
作 林柚希お昼休み後の授業は、僕もケーも爆睡していて、何度も怒られた。だから授業内容は覚えていない。キーンコーンカーンコーンと終わりの鐘が鳴った時はうれしかったな。ぼんやりして帰ってきて、着替えもせず
作 林柚希次の日。「おはよー」ケーだ。「お、おう。」僕は、頭が働かずボーっとしている。トゥルーは、結局、朝方までかかってしまい、完徹してしまった。太陽光がやたらと眩しくて、頭がずぅうんと重い。「私、家
作 林柚希ガチャ。「母さん、ただいま。」バタン。学校から戻ると、すぐにルームウェアに着替えて、ドサっとソファに座った。「お帰り、トゥルー。」ベランダから戻ってきた母さんは、2、3植物の葉を持っている。
作 林柚希図書室はあまり来ないので、勝手がよくわからない。ケーは、慣れた様子で、図書カードをヒラヒラさせながら、近づいてきた。「来れないと、ダメだよん。」もう、いちいちカチンと来るなあ。「ケーが持って
作 林柚希キーンコーンカーンコーン。「やべ、始業の時間だ。」僕は、ゴーグルをつけてもらうと、一目散に準備をして学校を目指した。「おっはよ。」尻尾がゴーグルに巻き付いて、何も見えない。「ケーだな。やめろ