寂れたスナックで語る物語 第十四話 「かいこ」 その(10)
ようこそ、当スナックへお越しくださいました。 私はマスターの、「素姓乱雑(そせいらんぞう)」です。 前回お話しした 「かいこ」 は、 ”翔梧は男の「最後まで見つからなかった一頭」の言葉から、一通の手紙を思い出した。” という内容まででした。 それでは第十話に入ります。翔梧が思い出したのは、北さんから届いた手紙だった。 兄が亡くなったことへの悔やみを述べた後、 「翔梧に伝えておきたいことがある」 に続く...
2024/08/04 18:18