畑155 / カラスの勝手
負けた。カラスにエンドウを襲われて、防鳥糸を張ったが全く効果がない。カラスではなくハトだと思って、黒マルチの幟を立てて百姓一揆を起こした。しかし、効果があったのは最初だけで、ニ、三日するとエンドウの上に下りて、枝をボキボキにされた。近くの畑も同様の被害にあっていると言う。仲間と話をしているうちに、やはりカラスの仕業だという結論になった。カラスの脳の重さは鳥類の中でもずば抜けて重く、人間の7歳程度の知能があるという。人間の顔や服装も識別できる。近くの農小屋の屋根にカラスが留まっているのを見て、「あいつら何を考えとんやろか」と人間は思う。しかし、奴らは、じーっとこっちを見て、逆に人間を観察しているのだ。「このオジン、いつ帰るねん!帰ったらエンドウを喰いにいったるのに!」なんとも小癪な奴だ。そうこうしているうち...畑155/カラスの勝手
2024/05/13 17:28