chevron_left

メインカテゴリーを選択しなおす

cancel
台湾リノベ+文化創意【台湾レトロめぐり図鑑】 https://www.tjcreativeculture.com/

台湾の文化創意産業(文創)とリノベーションでよみがえったスポットの魅力を紹介します

台湾には、日本統治時代の工場跡地や市場、日本家屋などをリノベーションした魅力的なスポットが数多くあります。これらの歴史的建築が、新たな文化創造の拠点として生まれ変わり、台湾観光の注目スポットや最新カルチャースポットとして人気を集めています。 レトロな雰囲気が漂うリノベーション建築、個性的なリノベカフェなど、台湾ならではのユニークな空間を巡る旅はいかがでしょうか?

レトロ台湾
フォロー
住所
未設定
出身
未設定
ブログ村参加

2024/11/09

arrow_drop_down
  • 国宝の駅が車両・カフェ・雑貨がそろうエンタメパークに【台中駅鉄道文化園区】@台中

    台中駅鉄道(臺中驛鐵道)文化園区は、台中の歴史と文化が感じられる魅力あふれるリノベスポットである。元々の台中駅は日本統治時代の1917年に完成し、その後も台中の重要な交通拠点として長く親しまれてきた。1995年には台湾の国定古蹟(国宝)に登録されている。 2016年に新駅舎が完成し、駅舎としての役割を終えた旧駅舎は、現在ではレトロモダンな空間として再利用されている。総面積2.9haの敷地には、鉄路街や旧鉄道プラットホームなどが含まれており、訪れる者にタイムスリップしたかのような懐かしさを抱かせている。懐かしさだけではなく、園区内には鉄道車両が保存、リノベされ、鉄道関連のグッズや雑貨を扱うショッ…

    地域タグ:台湾

  • 日本時代の百貨店がおしゃれな複合施設に【或者新州屋 OR House】@新竹

    或者新州屋は、1934年に日本統治時代に建設された百貨店「新州屋」をリノベーションした複合施設である。ながい間、廃墟同然となっていたこの建物は、可能な限りオリジナルの姿を残しながらリノベされ、2024年3月にオープンした。現在、新竹を拠点とするライフスタイルブランド「或者」が運営を手掛けており、地域の魅力を発信する場として注目を集めている。 複合施設内は地場産品や文化交流を軸に、地域創生の拠点として構成されている。1階のセレクトショップでは、地元産のビーフンや特産の調味料、台湾産クラフトビールなど、地酒や地元素材を活かした商品が並ぶ。2階のカフェレストランでは、地方の食材を活かした地元料理を楽…

    地域タグ:台湾

  • 日本的な雰囲気を再現してカフェとショップに【大目降文化園区】@新化(台南市)

    大目降文化園区は、日本統治時代の警察官の武道場(新化武徳殿)、元警察官舎群、旧新化郡役所宿舎群をリノベーションし、2012年にオープンした園区(パーク)である。 新化武徳殿は、1936年(昭和11年)に完成した警察官が剣道や柔道を練習する武道場をリノベした。その東側にあった公務員の日式住宅は1920年から1945年の間に建設されたもので、現在は、新化の歴史や文化を紹介する大目降故事館や、カフェ、飲食店やショップなどが入居する施設群となっている。(訪問年月:2024年8月) 文化資産登録名称:新化武德殿 文化資産分類:歴史建築 建物種類:其他設施 指定登録年月:2006年6月 リノベ設計:竇國昌…

    地域タグ:台湾

  • おしゃれなショップとカフェがいい感じで集まる【又一村文創園区】@花連

    又一村文創園区は、もともと1960年代に建てられた菸酒公賣局の宿舎群で、リノベーションされ2021年にオープンした。 この園区には、2階建ての8棟の建物が2列に並んでいる。1階部分の店舗にはそれぞれが異なるコンセプトを持つ、手作りアイテムや特産品のショップ、カフェやデザート店など入居し、施設全体でクリエイティブな空間となっている。このショップの多様性と、それに対応する小物やデザインの表出が、施設の魅力を高めている​。週末ともなると、マーケットが開催され、多くの人で賑わっている。(訪問年月:2022年12月、2024年9月) 文化資産登録名称:登録なし リノベ設計:非公開 △2列並ぶ建物の間の広…

    地域タグ:台湾

  • 伝統市場をさらに元気にするかわいリノベ【塩埕第一公有零售市場】@高雄

    塩埕第一公有零售市場は、かつて1949年に設立され70年以上の歴史を持つ伝統的な市場であった。その市場は老朽化に伴い、風通しの悪さ、照明の暗さ、水漏れなどの問題が顕著となっていたが、リノベーションされ、2022年にオープンした。このリノベは、2022年に高雄で開催された台湾クリエイティブエキスポにあわせて進められた。 リノベでは、長年にわたって増築されてきた天井が撤去され、元の切妻形の木造屋根が復元された。そして、自然の風や光が入るよう工夫され、モダンで開放感のある空間へと生まれ変わっている。もともとの市場では肉や野菜、惣菜を売る伝統的な市場であったが、現在はレトロな雰囲気の中で、若者たちが経…

    地域タグ:台湾

  • 通りから隠れた一帯にカフェと雑貨モール【台水宿舎商場】@台中

    台水宿舎商場は、もともと台湾の水道局(台湾自来水公司)の職員宿舎群だったものをリノベーションし、商業施設として生まれ変わったものである。この施設の1,2階には、たくさんのファッションやアクセサリーのショップやカフェ、飲食店などが入居している。それらのショップでは、手続き体験や講習、週末にはマーケットやイベントが開催されるなど、若者に人気のスポットとなっている。 この施設は、街区の中心部に中庭を囲うように連続して配置されており、道路からの入り口は細く、少し分かりにくなっているのも魅力の一つである。(訪問年月:2024年2月、2024年9月) 文化資産登録名称:登録なし リノベ設計:非公開 △2階…

    地域タグ:台湾

  • 歴史資産をMAXでエンタメパークにした【十鼓文創園区】@台南

    十鼓文創園区は、日本統治時代の1910年、日本の「台湾製糖有限公司」によって生産を開始した製糖工場のリノベーションである。1992年には役目を終えて閉鎖され、1993年、台南区役所が管理を引き継いだ。その後、2005年に、活動の場を探す打楽器パフォーマンス団体「十鼓擊樂團」が経営を引き継ぎ、リノベされている。 園区は敷地面積約7.5haと広大で、22棟の製糖工場の建物や倉庫群が残っている。その再生コンセプトは、十鼓による台湾ならではの打楽器音楽と融合した文化創意で、それらがリノベに反映されている。それぞれの建物やタンクなどの設備は、コンセプトにそってリノベされ、家族連れが楽しめるエンターテイメ…

    地域タグ:台湾

  • 廃墟を再生した子どもも大人も水遊びが楽しめる公園【河楽広場】@台南

    河楽広場は、もともと「中国城」という市場で、建物の骨格を残して親水公園としてリノベーションされた。この施設は老朽化のため2009年に閉鎖された。そしてその後、台南市主催の建築提案コンペにより、世界的にも有名はオランダの建築家グループMVRDVの再生案が選ばれ、もともとの建物の柱や梁の一部が残され水辺が融合するダイナミックな空間に生まれ変わった。土日にもなると子ども連れの家族が訪れ、子どもも大人も水遊びを楽しんでいる。また、夜の照明された空間は幻想的で、多くの市民が訪れている。 2020年3月にオープンしたが、ちょうど新型コロナ感染症の流行もあり、この親水公園の中にオープン予定であったショップ、…

    地域タグ:台湾

  • 醸造所の設備もそのまま残る文創の総本山【文化部文化資産園区(旧台中文化創意産業園区)】@台中

    台中に所在する文化部文化資產園区は、約5.6ヘクタールの敷地に大小24棟の建物が立ち並ぶ文化創意施設である。元は日本統治時代の1916年に創業した「大正製酒株式会社」の醸造所であり、当時は台湾最大規模の酒造工場であった。戦後には国営化され、1998年に工場が移転するまで操業が続けられた。2002年、台中市は歴史建築として登録している。 この元醸造所は大規模な修復とリノベーションがされて、2011年に「台中文化創意産業園区」として一般公開された。この施設は、文化部が指定する5大文化創意産業園区の一つに位置づけられ、歴史的建築の風貌を保ちつつ、イベントホール、展示空間、工房、ギャラリー、ショップ、…

    地域タグ:台湾

  • 日本家屋を山岳をテーマにカフェ・ショップも楽しめる【0km山物所】@台北

    0km山物所は、1930年代に日本統治時代に建てられた総督府山林研究員の宿舎(日式住宅)をリノベーションし2004年にオープンした。ここは、台湾における山林との共生をテーマにした複合商業施設である。これらの日式銃学は2006年に台北市が歴史建築に登録し、リノベには農業部林業及自然保育署が約1億台湾元を投じた。 リノベのコンセプトは、台湾の山岳や森林の探求である。それらは、施設全体の空間、ランドスケープ、ビジュアルデザイン、店舗イベントに至るまで浸透し、古木10本の保護に加え、台湾原生種や絶滅危惧種を含む数百種類の植物で森林景観で演出している。 施設の中には、サステナブルなテーマを掲げたセレクト…

    地域タグ:台湾

  • 日本人建築家によるリノベ空間でカフェと雑貨を楽しむ【緑光計画】@台中

    緑光計画は、水道会社の社員寮が商業施設にリノベーションされ2013年にオープンした。元の社員寮はレンガ造りの2階建て7棟からなり、1950年代に使用されていたが、20年近く放置されていた。 この施設のコンセプトは、名前にもあるとおり「緑の現出」そして「記憶の継承」「創造性」「夢と理想の追求」で、日本人建築家の廣瀬大祐が主宰するアーキコンプレックスが設計デザインした。 建物の1階と2階にはカフェ、雑貨店、ブティック、レストランなどクリエイティブで小規模な店舗があって、ショッピングも食も楽しめる。リノベでは、元の建物のレンガ構造や古い床タイルが残されたり、それぞれのショップや建物全体のファサードに…

    地域タグ:台湾

  • 台北でおみやげを探すならかわいいショップが集まる【西門紅楼】@台北

    西門紅楼は、日本統治時代の1908年に台湾初の公設市場として建設された歴史建築物をリノベーションしショップやカフェが集まる文化創意の複合商業施設として、2007年にオープンした。 建物は日本人建築家によるもので、入口ホールは東洋の風水思想をとりいれた八角堂(八角楼)、主体部分はキリスト教会から影響を受けた十字型(十字楼)をしており、東西の文化が融合した設計スタイルである。この市場は、当時は冷蔵設備を備えた画期的な施設であったが、戦後は国民党政府の所有となり「紅楼映画館」としてエンタメの場ともなっていた。 建物の老朽化や2000年の火災などを経たが、1997年に台北市の古蹟に登録されていた。 施…

    地域タグ:台湾

  • 製糖工場にあったレンガ建物と日本家屋のリノベ【総爺藝文中心】@台南

    総爺藝文中心は、日本統治時代の1912年に建てられた明治製糖株式会社の総爺工場と本社をリノベーションしたもので2001年にオープンした。1993年に工場は閉鎖され、1999年には紅楼事務所、工場長宿舎、招待所、日式庭園、百年樟樹群などが市定古蹟に登録されている。 赤レンガ造りの事務所「紅楼」、工場長のための日式住宅(日本家屋)や和洋折衷の住宅など、さまざまな様式の建物が、リノベされ、特別展や工房、地方文化館、国際芸術村などの機能となり、芸術文化を持続、発展させる施設となっている。(訪問年月:2024年4月) 文化資産登録名称:麻豆總爺糖廠 文化資産分類:直轄市定古蹟 建物種類:産業 指定登録年…

    地域タグ:台湾

  • 日本家屋群がなんとマンガの国立博物館に【国家漫画博物館園区】@台中

    国家漫画博物館園区は日本統治時代の1937年につくられた15棟の日式住宅(日本家屋)群がリノベーションされ、2024年にオープンした。この日本家屋群は、もともと刑務所敷地内の職員用の住宅であったもので、それが国立の漫画に関する博物館へ変身するという一風変わったものである。 それぞれの建物内の展示は、台湾と日本のアニメ・マンガ文化を紹介するもので、「読漫画」(マンガを読む)、「品漫画」(マンガを品定めする)、「住漫画」(マンガの世界に住むなど、8つのテーマに分かれている。日本の漫画家である天野喜孝や深谷かほるの特別作品などの展示もある。 なお、博物館の本館となる北側エリアも2029年の開館を目指…

    地域タグ:台湾

  • 台中にもある製糖工場の名残り【帝国製糖工場台中営業所】@台中

    帝国製糖工場台中営業所は、日本統治時代の1935年から稼働した帝国製糖株式会社の台中工場を複合施設にリノベーションしたもので、2019年にオープンした。 戦後は台湾糖業公司の一部として運営され、1990年代以降、製糖工場の閉鎖に伴い、一帯の大部分の建物が取り壊されたが、この営業所だけが残された。その後、2007年に台中市の歴史建築に指定されている。建物の外壁は国防色と言われる薄茶色の外壁タイル、幾何学模様の装飾が特徴的なアール・デコ様式である。 館内には、製糖産業の歴史展示のほか、イベントスペース、地元クリエーターの工房、カフェ、レストランなどが置かれている。(訪問年月:2024年2月) 文化…

    地域タグ:台湾

  • 製糖、製紙工場跡地を市民が憩える公園としてリノベ【屏東県民公園】@屏東

    屏東県民公園は、日本統治時代の1909年から操業された台湾糖業股份有限公司(台糖)の製糖工場と製紙工場で、その跡地が公園としてリノベリノベーションされ2021年にオープンした。工場は1994年に廃止され、2014年には歴史建築に登録されている。公園の全長は約1.2kmの線形で、総面積は約20haにもなる。 その園内には、保存された倉庫のほかに、製糖工場時代の地下室「地坑」や、遺構を再利用した舞台劇場である「地景劇場」などがある。また、随所に散策、休憩、運動、遊戯ができるスペースが設けられている。公園内で産業遺産の構造物を活用し、それらの活動の場を提供したことによって、2021年に日本のグッドデ…

    地域タグ:台湾

  • 駅舎と鉄道と電車を残すエリアリノベ【鉄道芸術村】@台東

    鉄道芸術村は、1922年から運行が開始された軽便鐵道の終着駅舎(旧台東駅)とその周辺にある鉄道遺構が文創園区としてリノベーションされたものである。 かつて、台東と花蓮を結ぶ台湾東部を走っていた台東鉄道は、台湾主要部の鉄道とは異なる規格であったため、1980年代から90年代にかけて新路線の建設が進み、台北や高雄などの主要都市と接続され、旧台東駅は2001年に廃止された。2002年にRC造の機関車庫が歴史建築に登録され、翌2003年から展示が始まっている。 現在、この鉄道芸術村には、駅舎(ホームや改札口)、RC造の機関車庫、当時の車両、木造建築の倉庫、燃料タンクなどの多くの鉄道遺構が保存展示されて…

    地域タグ:台湾

  • 原住民文化も継承される製糖工場のリノベ【台東糖廠文創園区】@台東

    台東糖廠文化創意産業園区は、かつての製糖工場がリノベーションされた施設である。この建物は1913年に建設され、日本統治時代には「台東製糖株式会社」に属し、1957年にはパイナップル工場も併設して東部のパイナップル産業を支えたが、1996年に操業を停止した。2004年には歴史建築に登録されている。 この園区には大小55もの向上や倉庫・建物が残っており、そのうち約30がリノベーションされている。それらは、地元の文化創造産業を推進するための台東のアーティストやクリエイターたちの木工工房、伝統工芸品の展示・販売スペースである。 また、原住民の工芸品体験や芸術文化パフォーマンスの場としても利用されている…

    地域タグ:台湾

  • たくさんの日本家屋リノベとヒノキ香るおみやげ【檜意森活村】@嘉義

    檜意森活村は、もともと阿里山での林業に従事する人々の宿舎として日本統治時代の1914年から1944年の間に建てられた日式住宅群をリノベーションし、2014年にオープンした。3.4haの敷地には、森林文化、環境教育、工芸設計、文化創造、生活創意などのテーマでエリア分けされている。 日本統治時代、上質な檜があった阿里山は貴重な資源であり、それらは当時大量に伐採されて、日本へ運ばれていた。その阿里山林業文化や、台湾の林業従事者の生活と歴史を物語る場でもあり、台湾初の森林に関する文創園区となっている。 敷地内では、工芸品、デザイナーによるグッズ、ヒノキ製品、農産物などを販売するショップ、カフェ、イベン…

    地域タグ:台湾

  • 現役の消防署で台南の消防とその歴史を体験【台南市消防史料館】@台南

    台南市消防史料館は、日本統治時代に建設された旧台南合同庁舎をリノベーションし、消防署としての機能を残しつつ、一部を消防史料館として2019年にオープンしている。もとの建物は、1930年に建設された火見楼と呼ばれる火の見やぐらを中心に、1937年に増築された合同庁舎を含む建築である。合同庁舎はかつて消防署を含む行政庁舎であったもので、台南市はこれを1998年に市定古跡に登録している。 火見楼は防火監視のための約20mの高層の建物で当時の最新技術でつくられた。合同庁舎は左右対称のデザインで火見楼を囲むように配置されており、建築デザインは、近代的意匠と機能性が調和しており、日本統治時代の官庁建築に共…

    地域タグ:台湾

  • おみやげ満載の台湾トラベルの定番スポット【林百貨店】@台南

    林百貨店は、日本統治時代の1932年に建てられた百貨店で、リノベーションされ2014年にオープンした。当時は「五層楼」と呼ばれ、台南市のモダンな象徴であったが、1945年に日本統治が終了した後、営業を停止し、長らく活用されていなかった。1998年には歴史的建築物に登録された。 建物はアール・デコ様式を基調としつつ、台湾伝統の装飾モチーフが随所に施されている。屋上には日本統治時代からの神社があるのも特徴である。 ここでは、台湾の特産品や、地元クリエイティブ人材や職人がつくった工芸品を販売するセレクトショップが盛りだくさんで楽しめる。(訪問年月:2019年12月、2025年2月) 文化資産登録名称…

    地域タグ:台湾

  • 宜蘭の文化創意を牽引する製紙工場リノベ【中興文化創意園区】@羅東

    中興文化創意園区は、かつて日本統治時代の1935年に「臺灣興業株式會社」として設立された中興製紙工場で、台湾最大、さらには東南アジア最大の製紙工場として広く知られていた。戦後、1959年に国民党政権に引き継がれ、国営企業「台湾中興紙業股份有限公司」として再編され、主に新聞紙や産業紙などの紙製品を生産していたが、2001年に操業を停止していた。 2015年に宜蘭県は歴史建築として登録している。同時に、文化創意園区として新たな活用を図り、工場施設がリノベーションされ、2015年に一部公開、2017年に正式オープンした。園区の中には大小40程度の建物があり、それらのうち8つの建物がショップ、展示空間…

    地域タグ:台湾

  • かつての林業の記憶をめぐる日本時代のリノベ【羅東林業文化園区】@羅東

    羅東林業文化園区は、日本統治時代の1921年から稼働した林業拠点で、さまざまな施設がリノベーションされ2004年にオープンした。当時は森林鉄道を利用して運ばれる木材の集積と輸送の拠点として、羅東出張所・木材集積場・貯木池・倉庫・線路・日式住宅(日本家屋)の職員宿舎などがあったが1976年に廃止され、2004年に貯木池が歴史建築に登録されてから、2012年までにこの園区内の日式住宅など5件が歴史建築に登録されている。また、2012年にはこの園区全体が文化景観に登録された。 現在、このエリアは林業の歴史を紹介する展示施設で、古い写真や資料、林業で使用された工具や機械が展示されている。また、森林鉄道…

    地域タグ:台湾

  • 日本家屋群がショップやカフェに変わった人気エリア【水交社文化園区】@台南

    水交社文化園は、終戦間際の日本統治時代1941年に、台南海軍航空部隊の軍人家族のために建てられた約20棟の日式住宅宿舍群が、戦後国民党の眷村となっていたものがリノベーションされた文化創意パークである。2004年に台南市が市定古跡に指定し、2019年に水交社文化園区としてオープンした。 園区内は8つのテーマに分かれていて、この場所(眷村)の歴史や当時の暮らし、航空部隊についてや戦闘機の展示があり、当時のこの地の役割を伝えている。園区では用水路や、当時の植生も保存されランドスケープも再現されている。また、カフェ、レストラン、雑貨やおみやげショップ、ブックストアなどにもリノベされていて、楽しめる。 …

    地域タグ:台湾

  • 大学が管理運営する文化創意のモデル【台南文化創意産業園区】@台南

    台南文化創意産業園区は、日本統治時代の1906年に建てられ、タバコや酒類の保管・流通を担当した台湾総督府専売局台南支局の台南出張所をリノベーションして、2015年にオープンした。2003年には、赤レンガ造の専売局本体の建物が台南市定古蹟に登録されている。台湾政府による五大文化創造産業園区の一つでもある。 戦後は、台湾省タバコ酒専売局台南支局として機能したが、2002年に公売局が民営化された際にこの建物の役割は終了した。 その後、建物は文化部の「文化創造産業発展計画」に基づき、文化創意産業園区としてリノベーションされた。建物は台湾の文化部が所有し、南台科技大学が管理運営を委託されている。 赤レン…

    地域タグ:台湾

  • 随所に日本統治時代のデザインが残る美術館【嘉義市立美術館】@嘉義

    嘉義市立美術館は、日本統治時代の1936年に建てられた台湾総督府専売局嘉義支局庁舎で、リノベーションされ2020年にオープンした。当時は、塩や樟脳、タバコ、アルコール類など専売品の管理と販売を担う施設であったが、専売局としての役割を終え、2000年に嘉義市の市定古蹟に登録された。 市定古蹟に登録され、リノベの本体ともなっている建物は、当時台湾総督府専売局技師であった梅澤捨次郎の設計によるものである。この建物は鉄筋コンクリート造3階建て、平面はL字型で、弧形を描いた外壁、帯状の庇が水平線を強調している。外壁材は北投産のスクラッチタイルが使われ、日本統治時代の古典建築様式からモダニズム建築様式への…

    地域タグ:台湾

  • さすがの官邸跡で虎尾の文化と歴史を味わう【雲林故事館】@虎尾

    雲林故事館は、日本統治時代の1920~23年に建てられた日式住宅(日本家屋)であった虎尾郡守官邸をリノベーションして2006年11月にオープンした。当時は郡守の官邸であったが、1996年に廃止され、2001年には雲林県の歴史建築に登録されている。 この施設では、地元の生活、芸術、教育、文化を展示して、地元作家の文学作品の収蔵や地域文化の保存と教育を進めている。また、カフェも併設されていて、文化創意の体験もできる。 2025年、台湾文化部の「選定百大文化基地」に選定されている。(訪問年月:2019年11月、2025年2月) 文化資産登録名称:虎尾郡守官邸 文化資産分類:歴史建築 建物種類:其他設…

    地域タグ:台湾

  • 宜蘭の原住民文化がお土産と体験に変わる【蘭陽原創館】@宜蘭

    蘭陽原創館は、もともと日本統治時代に宜蘭小学校があった場所で、戦後には宜蘭県政府の旧宿舎群だったところがリノベされた。それらが2016年に歴史建築に指定され、2019年から3年をかけ活用のためのリノベーションがされ、2021年にオープンした。この宿舎群は、レンガ造りと木造の平屋の宿舎がミックスされ、通りに面して配置されているのが特徴であった。 この施設は、名前にもある通り、宜蘭初の先住民文化(タイヤル族、アミ族、パイワン族、ブヌン族)を中心とした生活の展示・そのクリエイティブなグッズの販売スペースである。地元の先住民による創作料理や工芸品、文化的・創造的な製品の提供を通じ、先住民部族観光と連携…

    地域タグ:台湾

  • シェル石油倉庫が淡水河の夕日を眺める文化施設に【淡水文化園区】@淡水

    淡水文化園区は、かつてシェル(殻牌)石油が1900年前後から使用していた倉庫群をリノベーションし、2011年にオープンした文化施設である。1900年に日本本国でシェル石油の前身が起業し、その支店がここ淡水に置かれた。当初は石油の貯蔵施設として機能していたが、廃止後に歴史的価値が認められ、2000年には新北市の市定古跡に登録されている。それと同時に、シェル石油は淡水文化基金会(財団)にこの施設を譲渡している。 敷地面積は約1.3haで、赤レンガ造りの外壁やアーチ型の回廊がみられる4棟の大型倉庫や油槽の遺構などがある。この施設には、シェル石油のこの地での歴史展示、地元アーティストの展示ギャラリーや…

    地域タグ:台湾

  • まち全体が木工芸産業の歴史を伝える博物館【大渓木藝生態博物館】@大渓

    大渓木藝生態博物館は、台湾の木工芸産業の歴史と文化を保存・継承するため、街なかに残る歴史的建造物や街並み全体を博物館と位置づけたものである。そして、この地の日本式官舎群や公共施設が段階的にリノベーションされ、2015年から順次オープンしている。 大渓は、清朝時代から山岳地帯で伐採された木材を河川輸送する水運の拠点として発展してきた。日本統治時代にもその役割を維持し、木工芸産業が発展を遂げた。また、日本による灌漑施設の建設も進み、大渓には多くの日本人が暮らしていた。戦後、蒋介石が公会堂を別荘として利用するなど、台湾の近現代史を象徴する地でもある。木工芸産業で栄えた大渓であったが、鉄道の普及や水運…

    地域タグ:台湾

  • 醸造所のリノベでクリエイターの聖地とお土産ショップ【嘉義文化創意産業園区】@嘉義

    嘉義文化創意産業園区は、1916年に日本統治時代に台湾初の高麗酒を生産する大正製酒株式会社の醸造所として設立された。その後、1982年に醸造所の機能が民渓工業団地に移転し、この地での役割を終えた後、リノベーションを経て2003年にオープンした。現在、この園区は台湾政府の5大文創産業園区の一つである。 約3.9ヘクタールの敷地には、大小9棟の歴史的建造物(その内7棟が市の歴史建築登録)が保存・活用されており、中間試験場(アルコール倉庫)、包装作業場、再処理作業場、ボイラー室、製麹工場など、醸造に不可欠な施設が含まれている。さらに、洗瓶機、ワイン貯蔵樽、ワインボトルコンベアベルト、煙突、ソルガム米…

    地域タグ:台湾

  • 台湾大学がリノベ運営する紀念建築【台静農人文会館】@台北

    台静農(臺靜農)人文会館は、日本統治時代の1931年に建てられた国立台湾大学の教職員宿舎で、台静農が晩年を過ごした日式住宅(日本家屋)のリノベーション。2024年にオープンした。台静農は、台湾大学中文系(中国文学科)の主任であり、詩人であった。台静農の居住後、2020年には台北市の紀念建築に登録されている。 この会館では、国立台湾大学が、台静農の文学的遺産を展示し、台湾文学や人文学に関する研究活動を行っている。また、台静農が執筆活動を行った「龍坡丈室」が再現されている。(訪問年月:2024年11月) 文化資産登録名称:臺靜農故居 文化資産分類:紀念建築 建物種類:宅第(住宅) 指定登録年月:2…

    地域タグ:台湾

  • 台北101との対比と台北でおみやげショップが充実【四四南村】@台北

    四四南村(信義公民會館)は、1948年に建てられた眷村で、広場、展示館、カフェ、ショップなどが複合した文化商業施設にリノベーションされ、2003年にオープンした。敷地面積は約1.4haの敷地のなかに、歴史的価値を持つ4棟の建物が残されている。これらの建物は、日本統治時代の日本軍の倉庫を改修して、国民党の四十四兵工廠に関係する人々が暮らしていたことから「四四南村」と呼ばれている。 1999年に住民は再開発のため立ち退いたが、文化的価値が認められ、2003年に歴史建築として指定された。リノベ後には、A棟は親子館、B棟は眷村文化を後世に伝える眷村展示館、C棟は好丘、D棟はプレイグランドと呼ばれ、おし…

    地域タグ:台湾

  • 歴史の街まるごとが博物館【西螺生態博物館】@雲林西螺

    ​西螺生態博物館は、地域全体を博物館と位置付ける生態博物館(エコミュージアム)の理念に基づき、街なかの歴史的建築物や文化資源を活用している。​博物館の中心的な施設は、1833年に創立された捷発乾記茶莊である。​この茶莊は、1935年に再建され、福建省武夷山から茶葉を輸入し、台湾各地で販売する重要な役割を果たしていた。​2007年には歴史建築に登録されている。 この建物は街区の内側に、室内や外部が繰り返されて長く連なっている。その空間ごとに、茶文化の歴史を紹介する展示、地域の歴史や文化に関する展示、ギャラリーなどが配置されている。​ 「生態博物館(エコミュージアム)」という名は、地域全体の生活、…

    地域タグ:台湾

  • 創造力を高めるものづくり教育拠点となった【成功国小旧礼堂】@羅東

    成功国小旧礼堂は、日本統治時代の1943年に建てられた学校講堂(礼堂)で、リノベーションされ2015年に再オープンした。当時は、羅東女子公学校の講堂として使用されていたが、戦後の校名変更(成功国小に変更)や教育制度の変化を経て使用されなくなり、2003年には宜蘭県の歴史建築に登録されている。 建物は、赤レンガ造による分厚い外壁と左右7本のレンガ付け柱、木造トラス屋根、山形破風で支えられ、端正な外観である。 この施設には、3Dプリンターやレーザーカッターなどのデジタル工作機、各種工作機が備えられ、創造力や問題解決力を育成する「ものづくり教育(メイカー教育)」を実践する拠点として、宜蘭自造教育モデ…

    地域タグ:台湾

  • めずらしい日本家屋の独立系書店リノベ【旅人書店】@羅東

    旅人書店は、羅東にある独立系書店で、1927年(昭和2年)に建てられた日式住宅(日本家屋)をリノベして2020年にオープンしている。当時は、羅東成功国小の旧校長宿舎で、2003年に歴史建築として登録されている。 店内には、地域の文化や歴史に関する書籍や、地元クリエーターによる手作りのアイテムが並んでいる。 また、定期的に展示会や読書会、マルシェなどのイベントも開催されている。(訪問年月:2025年3月) 文化資産登録名称:羅東鎮成功國小校長宿舍 文化資産分類:歴史建築 建物種類:其他設施 指定登録年月:2003年10月 リノベ設計:詹益忠建築師事務所 △旅人書店の外観。 △もう一方の方からの外…

    地域タグ:台湾

  • 当時の教職員がうらやましい建築デザイン【楊梅故事館】桃園

    楊梅故事館は、日本統治時代の1953年に建てられた楊梅国民中学校の校長と教職員の宿舎で、リノベーションされ2020年にオープンした。2000年代初頭に廃止され、2012年には歴史建築に登録されている。この施設は3棟の建物で構成されており、それぞれ異なる建築的特徴と機能を備えている。 A棟「張芳杰校長故居」は、寄棟造の瓦屋根を備えた木造平屋で、広い縁側や畳敷きの和室を有し、校長の暮らしを象徴する伝統的な住宅構造が残されている。ここでは、校長の暮らし当時の室内の様子が展示されている。 C棟「西照閣」は、地域教育の基盤づくりのためにつくられた教職員用の宿舎で9戸が連なって建つ建物で、ここでは、当時の…

    地域タグ:台湾

  • 歴史的な家屋で文学を感じる【鍾肇政文学生活園区】@桃園

    鍾肇政文学生活園区は、日本統治時代の1920年代に建てられた日式住宅(日本家屋)群で、リノベーションされ2015年にオープンした。当時は龍潭小学校の教員宿舎として利用されていたが、1990年代に使用が廃止され、2012年には桃園市の歴史建築に登録されている。 園区内の日式住宅は3棟あり、一つは1世帯で1棟、残りの2棟は2世帯で1棟になる(2戸1タイプ)もので、道路側に街並みをつくっている。元々の住戸が狭小だったため、時代とともに増築されていったが、リノベの際に増築部分は取り除かれ、オリジナルな形に復元された。 この施設全体は文学生活園区と位置づけられ、台湾文学の父ともいわれる鍾肇政の文学的足跡…

    地域タグ:台湾

  • 淡水河を眺望する当時を思いはせる 【多田栄吉故居】@淡水

    多田栄吉故居は、日本統治時代の1934年に建てられた日式住宅(日本家屋)で、リノベーションされ2016年にオープンした。当時は淡水街の街長官舎であったが、戦後は国民党政府のものとなり、2005年には新北市市定古蹟に登録されている。多田栄吉は、日本統治時代に淡水街長を務めた人物で、淡水での水道の導入や都市の近代化に大きく貢献したことで知られている。この日式住宅も、台湾で初期に水道設備を備えた住宅の一つである。 この施設では、多田栄吉の業績や当時の淡水の暮らしを紹介する展示がなされている。また、淡水河を見下ろす高台に建っていて、室内からもその眺めを味わえる窓構成になっている。(訪問年月:2025年…

    地域タグ:台湾

  • 淡水の歴史的建築物を模型で展示する【淡水古蹟微型博物館】@淡水

    淡水古蹟微型博物館は、清朝時代の1871年に建てられた英国系水運会社・ダグラス洋行の建物だったもので、リノベーションされ2019年にオープンした。当時は、淡水港の貿易活動を担う事務所および倉庫であったが、戦後にその機能は廃止されている。 建物は、道路側の前面に建つ「第一検査場」、その後ろ側に建つ「輸入品倉庫」の2棟で構成される。第一検査場は煉瓦造で室内はアーチ構造、輸入品倉庫は中柱式木造屋根構造の特徴がある。 前面の施設には、淡水地区の歴史的建築物をミニチュア模型で展示し、淡水の歴史と文化を立体的に紹介している(微型とはミニチュアの意味)。後ろ側の棟ではクリエイターによる文化創作活動を支援・発…

    地域タグ:台湾

  • 眺めのよかった高台に建つ和洋折衷【淡水日本警察宿舎】@淡水

    淡水日本警官宿舎は、日本統治時代の1914年に建てられた警察官宿舎で、リノベーションされ2019年にオープンした。当時は淡水郡役所警察課長の宿舎であったが、戦後に国民党政府に引き継がれ、2007年に歴史建築に登録されている。 この建物は、和洋折衷の様式で、伝統的な和室と続き間、幅が広い縁側、西洋式応接室があることに特徴があって、当時の物品の展示もあり、日本家屋の暮らしを体験できる。(訪問年月:2025年3月) 文化資産登録名称:淡水日本警察宿舎 文化資産分類:歴史建築 建物種類:宅第 指定登録年月:2007年12月 リノベ設計:不明 △和洋折衷の全体外観。敷地が狭くて超広角で撮っているので、若…

    地域タグ:台湾

  • なんと日本家屋が2009年に移築され【一滴水紀念館】@淡水

    淡水一滴水紀念館は、日本統治時代の1915年に福井県大飯町で建てられた木造の古民家2009年に日本から移築し再建した。 この住宅は作家水上勉の父である水上覚治の住居であったが、1995年の阪神・淡路大震災を経て一時的に避難所としても使われてもいた。2009年7月に日本で解体され、同年12月に台湾で再建された。総移動距離は3,000km、1,300人以上にのぼる台湾と日本のボランティアがこの移築事業に関わった。 この住宅は、釘を一本も使わずに600本以上の梁と柱を組み上げ、20以上のほぞ接合を用いた日本の伝統的な木造建築技術であった。台湾で日本統治時代に建てられた日式住宅(日本家屋)は、台湾の気…

    地域タグ:台湾

  • 赤レンガ倉庫で台湾の貿易の歴史を知る【淡水税関埠頭園区】@淡水

    淡水海関碼頭園区は、日本統治時代の1916年に建てられた赤レンガ造りの倉庫がリノベーションされ2016年に文化園区としてオープンした。 埠頭自体は1860年代の清朝時代に淡水港が国際貿易港として開港された際に整備されたものであり、台湾茶や樟脳などの輸出拠点として重要な役割を果たしていた。日本統治時代に建てられた倉庫は、税関の貨物倉庫として使用されていたが、1960年代に港湾機能が他地域に移転されたことで廃止され、2000年には新北市の直轄市定古蹟に登録されている。 淡水河に面した歴史的埠頭に続く園区には、2つの切妻の赤レンガ造の倉庫と、西洋風建物がある。この施設では、淡水の貿易史や税関の仕事と…

    地域タグ:台湾

  • 文化施設にリノベされた軍官宿舎【化龍一村】@宜蘭

    化龍一村は、日本統治時代の1920年代に建てられた軍医や憲兵の宿舎で、リノベーションされ2020年にオープンした。戦後は国民党政府により軍官宿舎として使用された。1990年代に軍事施設としての役割を終え、2015年に歴史建築に登録されている。 園内では、1920年代に建設された日式住宅(木造家屋)と、戦後の住宅不足を背景に新たに建てられたレンガ造やコンクリート造の建物が混在している。木造宿舎の方は日本の伝統的な建築様式を色濃く残している。 この施設には、児童向けの図書室、市民向けの図書室、劇団の施設が設けられている。(訪問年月:2025年3月) 文化資産登録名称:化龍一村眷舍群 文化資産分類:…

    地域タグ:台湾

  • 見過ごされそうな名建築の日本家屋【売捌所】@宜蘭

    売捌所は、​日本統治時代の1938年に建設され、当初は煙草の卸売販売所として機能していた。​戦後は公務員宿舎として利用され、2003年に県定古蹟に登録された。​その後、リノベされ2009年にオープンしている。 この建物はめずらしい二階建ての木造住宅で、伝統的な間取りや中庭も残され、​木造の架構や細部装飾に往時の雰囲気がよく残されている。 現在、この施設の1階にはカフェ、ショップ、展示スペースが設けられ、2階はフリースペースとなっていて、週末にはイベントが開催されるなど、交流の場としても活用されている。​ 文化資産登録名称:舊宜蘭菸酒賣捌所 文化資産分類:縣(市)定古蹟 建物種類:其他設施 指定…

    地域タグ:台湾

  • リノベで酒文化を楽しむ観光工場【宜蘭酒廠】@宜蘭

    宜蘭酒廠は、日本統治時代の1909年に建てられた酒造工場で、リノベーションされ現役で醸造しながら販売や展示をおこなう観光工場として、2011年にオープンした。当時は、米を原料とした紅露酒や焼酎を製造する施設であったが、1990年代に製造体制が縮小され、2014年には歴史建築として登録されている。 赤レンガ造りや木造の倉庫群は、酒造りの工程を紹介する展示や、実際の製造工程を見学できるスペース、酒をテーマにした文創商品を販売する施設になっている。(訪問年月:2025年3月) 文化資産登録名称:宜蘭酒廠歷史建築群 文化資産分類:歴史建築 建物種類:産業 指定登録年月:2014年1月 リノベ設計:不明…

  • 地元食材ベジタリアン料理が楽しめる日本家屋【上善豆家宜蘭店】@宜蘭

    上善豆家宜蘭店は、日本統治時代の1906年に建てられた日式住宅(日本家屋)で、リノベーションされ2018年にオープンした。当時は宜蘭廳庶務課長官舍として使用されていたが、戦後は宜蘭県政府主任秘書の官舎となり、1997年に廃止され、2001年には歴史建築に登録されている。 切妻の瓦屋根や伝統的な木造構造が大胆にデザインリノベされている。現在ここでは、地元食材をつかったベジタリアン料理を提供するレストランエリアとなっている。(訪問年月:2025年3月) 文化資産登録名称:舊主秘公館 文化資産分類:歴史建築 建物種類:其他設施 指定登録年月:2001年6月 リノベ設計:大藏聯合建築師事務所 △正面入…

    地域タグ:台湾

  • 青緑壁と白装飾がスタイリッシュな元刑務所施設【旧宜蘭監獄門庁】@宜蘭

    旧宜蘭監獄門庁は、日本統治時代の1896年に建てられた監獄の事務所で、リノベーションされ1999年にオープンした。元々は所長室、秘書室、庶務室、家族待合室、面会受付室として使われていたが、1992年に刑務所が移転されたことによって廃止され、2001年には宜蘭県定古跡に登録されている。 建物の様式としては、左右対称、屋根から下はアーチ型の入口、縦長の窓と窓枠の装飾、古典的な破風が擬洋風建築様式で、寄席棟造の黒瓦屋根と青緑色の木造板張りの外壁からなる和洋折衷である。 現在この施設は、イベントなどに用いられていて、一般にも公開されている。また、元の刑務所はショッピングモールに建て替えられている。(訪…

    地域タグ:台湾

  • 静かな緑の中の文学カフェ【宜蘭文学館】@宜蘭

    宜蘭文学館は、日本統治時代の1906年に建てられた日式住宅(日本家屋)で、リノベーションされ2004年に文学館としてオープンした。1926年からは農林学校校長官舎として使われていたが、廃止されて2001年に歴史建築として登録されている。 ここは、台湾文学や宜蘭にゆかりのある作家の作品を展示するスペースがカフェの中に設けられている。(訪問年月:2025年3月) 文化資産登録名称:舊農校校長宿舍 文化資産分類:歴史建築 建物種類:其他設施 指定登録年月:2001年6月 リノベ設計:大藏聯合建築師事務所 △台湾文学館の側面の外観。 △門扉からの外観。 △出窓のある外観。 △縁側側の外観。 △カフェス…

    地域タグ:台湾

  • 青色の藍屋リノベから伝統芸能を守る【台湾戯劇館】@宜蘭

    台湾戯劇館は現在、宜蘭美術館の一角を仮移転先として利用している。台湾戯劇館は、台湾固有の伝統芸能である歌仔戯、布袋戯、京劇などの演劇を紹介し、台湾の伝統演劇文化を保存し普及させている。本来の台湾戯劇館は別の場所にあるが、2023年より耐震補強工事が始まり、宜蘭美術館の敷地内に仮移転し、展示と活動を継続している。 仮移転先の宜蘭美術館では、美術館本体の壁面と隣接する藍屋(ブルーハウス)の建物上部にオープンアトリウムがつくられたもので、現在は台湾戯劇館の展示、教育・学習スペースとして活用されている。 藍屋(ブルーハウス)は、かつて宜蘭監獄の門庁として使用されていて、その特徴的な青色の外観から名づけ…

    地域タグ:台湾

  • 近代建築が美術館と博物館に再生リノベ【宜蘭美術館(+台湾戯劇館)】@宜蘭

    宜蘭美術館は、日本統治時代の1928年に建てられた台湾銀行宜蘭支店で、リノベーションされ2014年にオープンした。当時は銀行として使用されていたが、第二次世界大戦で破壊された後1949年に再建され、2002年には歴史建築として登録されている。2012年に台湾銀行から宜蘭県政府に寄贈され、美術館としてリノベされた。 建物は古典的な装飾をなくした近代建築のもので、対称的なファサードや縦方向のデザインを強調していて、当時の歴史的な雰囲気が残されている。 この美術館では、地元アーティストの作品展示や地域文化の展示が行われている。また、西側の外壁と木造建物を活かしてリノベされていて、それが台湾の伝統的な…

    地域タグ:台湾

  • 議会庁舎もアート文化施設に変えちゃう【宜蘭人故事館】@宜蘭

    宜蘭人故事館は、1959年に建てられた宜蘭県議会庁舎で、リノベーションされ2017年に文化施設としてオープンした。当時は宜蘭県の議会のために使用されていたが、その移転とともに2001年に閉鎖され、2002年には歴史建築に登録されている。 建築的には、縦長の窓、局面の壁、テラススタイルの構成に特徴があり、当時のほかの建物に比べて個性的である。 館内は、宜蘭の歴史文化の展示、地元アーティストの作品展示、工作教室など各種講座の教室群、とレストランやピザ専門店などで構成されている。(訪問年月:2025年3月) 文化資産登録名称:舊宜蘭縣議會 文化資産分類:歴史建築 建物種類:其他設施 指定登録年月:2…

    地域タグ:台湾

  • カッコいい和洋折衷の名官邸リノベ【宜蘭設置紀念館】@宜蘭

    宜蘭設治紀念館は、日本統治時代の1906年に建てられた和洋折衷様式の木造官邸で、リノベーションされ1997年に一般公開された。当時は宜蘭庁長官の官邸として使用され、歴代の庁長や郡守、県長が居住し、行政上の重要な会議や来賓接待の場として利用されていた。官邸は戦後の行政改革に伴い廃止され、2001年に歴史建築に登録された。 日本家屋の木造、寄棟造り屋根が基本であるが、両端の洋風部分は、白色の外壁で、視覚的な変化と趣も味わえる。また、敷地内には池を配した日本庭園(枯山水)があり、樹齢100年を超えるクスノキが歴史的風格を添えている。 この施設には、宜蘭の行政や地域発展の歴史が展示されている。(訪問年…

    地域タグ:台湾

  • 変わりゆく台北駅前で歴史建築が完全復活【国家撮影文化中心台北館】@台北

    国家撮影文化中心台北館は、日本統治時代の1937年に建てられた大阪商船株式会社台北支店でリノベーションされ、台湾の国立写真・映像芸術専門機関として2021年にオープンした。この建物は、日本の著名建築家の渡辺節が台湾で設計した唯一のもので、大阪商船のオフィスとして使用されていた。当時の建物は、日本風の塔屋と石とレンガのファサードを備えた3階建ての和洋折衷の建物だった。 戦後は道路業務を担う交通部(交通省)道路管理局が管理し、その時代に建物の日本風塔屋は取り壊され、一部で4階分を増築し7階建てに、外壁は化粧レンガになるなど本来の姿は完全に失われていた。1980年代には機能が廃止されているが、それで…

    地域タグ:台湾

  • 武道場が展示スペースに様変わり【大渓武徳殿】@大渓

    大渓武徳殿は、日本統治時代の1935年に建てられた武道場で、リノベーションされ2015年にオープンした。当時は警察官や青年が剣道や柔道を修練する場であったが、戦後の1950年には憲兵隊の事務所として使用され、2004年には歴史建築に登録されている。 コンクリート造であるが、木造の入母屋造の屋根に中国唐代建築風の鴟尾(しび)を施した独特の意匠がある。 この施設は、まちじゅう博物館の「大渓木藝生態博物館」を構成する施設群の一部として、木工芸に関する展示を行うスペースとなっている。訪問した時には、木製の椅子展示が行われていた。(訪問年月:2025年2月) 文化資産登録名称:大溪武德殿 文化資産分類:…

    地域タグ:台湾

  • たくさんの店主の手で“まち全体が博物館”に【街角館】@大渓

    大渓における「街角館」は、桃園市立大渓木藝生態博物館が推進する取り組みで、地域のショップオーナーや事業者たちが自らのショップや空間を活用し、大渓の多様な物語や文化を保存・展示するものである。 ​これらの多くは、清朝時代からの街並み「大渓老街」「和平老街」にある。 この取り組みは2013年に始まり、当初は4つの街角館からスタートしたが、現在では大渓全体で33の街角館が参加している。 ​これらの街角館は、木工芸の拠点、ショップ、手作り体験、お土産、飲食、宿泊など多様な形態を持ち、唯一歴史建築に登録されている「蘭室」ではそのリノベーションの過程を見学することができる。 このように、​それぞれが大渓の…

    地域タグ:台湾

  • 製糖工場を支えた日本人のための家屋群【虎尾製糖工場の日式宿舎群】@虎尾

    虎尾製糖工場の日式宿舎(日本家屋)群は、1916年(大正5年)に建設されている。工場の西側一帯に、工場長の宿舎、幹部職員や社員の宿舎、独身寮、ゲストハウスがあった。すでに解体されたものが多いが、比較的保存状態がよい3棟がそれぞれ、そして11棟の宿舎群がまとめて縣市定古蹟として登録されている。 戦後、副工場長の宿舎やゲストハウスとして用いられた第三公差宿舎(2009年に縣市定古蹟登録)が「雲林記憶Cool二館」にリノベされている。また、高級ゲストハウスの第一公差宿舎(2009年登録)が現在リノベ中である。(訪問年月:2025年2月) 文化資産登録名称:虎尾糖廠宿舍群 文化資産分類:縣(市)定古蹟…

    地域タグ:台湾

  • 製糖工場の拠点の役割を果たした【虎尾驛】@虎尾

    虎尾驛は、日本統治時代の1907年に建てられた鉄道駅で、リノベーションされた。当時は、虎尾製糖工場(虎尾糖廠)の日本式の糖鉄駅で製糖業の拠点であったが、1970年代に廃止され、2010年には歴史的建造物に登録されている。 この施設には、鉄道と製糖業の歴史を紹介する展示や地元の特産品を使った軽食や飲み物を味わうスペースがある。駅舎の裏手には、プラットフォームと機関車が保存されている。隣接する虎尾製糖工場と合わせて、製糖の歴史が学べ、当時の雰囲気も味わえる。(訪問年月:2025年2月) 文化資産登録名称:虎尾糖廠虎尾驛 文化資産分類:歴史建築 建物種類:車站 指定登録年月:2010年1月 リノベ設…

    地域タグ:台湾

  • まだまだ現役の製糖工場とそれを支えた記憶継承【虎尾製糖工場とその関連施設】@虎尾

    虎尾製糖工場(虎尾糖廠)は、日本統治時代の1909年に建てられた製糖工場で、現在も稼働している。当時は東洋一の生産能力を誇り、虎尾の名を「糖都」として世に広めた。現在も稼働を続けており、毎年12月から翌年3月にかけての製糖期には予約制で工場見学ができる。また、その時期には台湾唯一のサトウキビを運搬する現役製糖用鉄道が稼働する。 この工場と製糖の関連施設が近隣に点在し、虎尾製糖パークともなっている。その関連施設には、製糖の歴史を学べる展示施設「糖業文物館」、運搬の拠点でもあった「虎尾驛」、文化資産にもなっている鉄橋、酒精工場(製糖副産物である糖蜜を原料としてつくられる酒)、幹部職員や職員、独身社…

    地域タグ:台湾

  • めずらしい製材所のリノベ後オープンが待ち遠しい【嘉義製材所(リノベ閉鎖中)】@嘉義

    嘉義製材所(旧嘉義木材工場)は、日本統治時代の1914年(大正3年)に建てられた製材工場で、リノベーションされ2019年に一旦オープンしたが、設備機械の改良のため2026年4月まで閉鎖されている。 この施設は阿里山森林鉄路車庫園区と同じところにあり、阿里山林業と密接な関係を持つ林業木材生産ラインの重要な拠点であった。現在の施設は焼失後再建された2代目のもので、戦後から1963年まで木材加工に使用され、1992年までは工芸講習会や工芸加工場として活用された。 2002には、鉄筋コンクリート造の3棟(動力室、石炭貯蔵庫、乾燥倉庫)と、レンガ・木造混合構造の2棟(工芸加工工場、北側機械工場、南側事務…

    地域タグ:台湾

  • 緑色の外壁が特徴的な森林鉄道駅【北門驛】@嘉義

    北門驛は、日本統治時代の阿里山森林鉄路の駅で、リノベーションされ1998年にオープンした。当初、日本は阿里山の林業資源を開発し、木材運搬のため阿里山森林鉄道を建設した。北門驛(現在の北門駅)は、阿里山森林鉄道の起点駅として1910年に開業し、修理工場も併設されていた。周辺には営林所や貯木池、製材場などの関連施設が集まっていた。1918年から客貨両用の運行が始まり、1973年に新駅が完成し観光鉄道としての役割を担った。 1982年の阿里山公路開通後、鉄道の利用は減少し、周辺地域も衰退した。1998年には嘉義市の市定古蹟に登録されている。また、阿里山森林鉄路車庫園区などとあわせて文化景観にも登録さ…

    地域タグ:台湾

  • 台湾林業の拠点一帯が文化景観に登録【阿里山鉄道車庫園区】@嘉義

    阿里山森林鉄路車庫園区は、日本統治時代の1912年に建てられた阿里山森林鉄道の機関車整備拠点で、リノベーションされ2019年にオープンした。当時は、「北門修理工場」と呼ばれていた木造の工場であった。阿里山森林鉄道の各種機関車、客車、貨車、客車などの輸送設備や木材加工設備の整備や修理、蒸気機関車の各種部品の製造も行っていた。そして、1970年代に廃止され、2011年には文化景観に登録されている。 この施設には、阿里山森林鉄道の歴史展示や、引退した蒸気機関車、ディーゼル機関車、客車、貨車などが展示されている。また、機関車の方向転換に使用される転車台や扇形庫も保存展示され、鉄道ファンにとっても魅力的…

    地域タグ:台湾

  • 街区の真ん中にある隠れ家スポット【虎尾出張所所長宿舎】@虎尾

    虎尾出張所所長宿舎は、日本統治時代の1921年に建てられた日式住宅(日本家屋)の官舎で、リノベーションが2024年に完了した。当時は、臺南地方法院虎尾出張所の所長宿舎であったが、1980年代に廃止され、2021年には雲林県の歴史建築に登録されている。リノベでは、当時の日式住宅の建築様式が忠実に再現されている。 2025年1月から3月まで「漆映和風:日本古物生活之美」展が開催され、300点以上の日本の漆器が展示された。今後、この施設は青年文化創意園区として活用される計画である。 この宿舎の元住民であった所長が働いた虎尾出張所は、この敷地に隣接する道路側の歴史カフェ「雲林記憶Cool」となっている…

    地域タグ:台湾

  • 惜しまれながら休館に【青雲閣(休館中)】@台北

    青雲閣は、日本統治時代に「和泉楼」や「醉花園」として知られた芸楼(芸者屋)だった。バロック様式の三階建てで、豪華な装飾が施された建築が特徴。時代とともに老朽化したが2014年には歴史建築として登録されている。リノベーションされて、2022年10月に文化芸術空間、写真館としてオープンしていた。 展覧会やワークショップなども開催されたが、2024年12月、建物の所有者が売却を決定。これに伴い、テナントへの賃貸契約が終了し、青雲閣は閉鎖された。今後の活用計画は未定。(訪問年月:2024年2月) 文化資産登録名称:青雲閣 文化資産分類:歴史建築 建物種類:宅第 指定登録年月:2014年11月 リノベ設…

    地域タグ:台湾

  • 歴史建築カフェで体験する雲林文化【雲林記憶Cool】@虎尾

    雲林記憶Coolは、日本統治時代の1921年に建てられた台南地方法院虎尾出張所で、リノベーションされ2018年にオープンした。当時は不動産登記所(通称:虎尾登記所)であったが、1980年代に廃止され、2012年には歴史建築に登録されている。 この施設は、かき氷や伝統的な茶文化を体験ができるカフェで、雲林の歴史や文化に関する文献や資料を閲覧できるスペースが設けられている。また、不定期であるが企画展やワークショップが開催される。(訪問年月:2025年2月) 文化資産登録名称:虎尾登記所 文化資産分類:歴史建築 建物種類:衙署 指定登録年月:2012年11月 リノベ設計:林志成建築師事務所 △アプロ…

    地域タグ:台湾

  • スタバと誠品書店が入るおしゃれスポットとなった【虎尾合同庁舎】@虎尾

    虎尾合同庁舎は、日本統治時代の1939年(昭和14年)に建てられた合同庁舎であり、2006年にリノベーションされ2020年にオープンした。当時は、中山警察署、消防署、公会堂として利用されていたが、1989年に警察署が新施設に移転し消防署のみが残ったが1990年代に廃止された。2001年には、歴史建築として登録されている。 建物は、かつて火の見櫓として機能してた中央にそびえる塔屋、カーブした壁、丸窓が特徴的である。この施設の1,2階にはスターバックス(星巴克)、誠品書店がはいり、歴史展示をするスペースもある。(訪問年月:2025年2月) 文化資産登録名称:虎尾合同廳舍 文化資産分類:歴史建築 建…

    地域タグ:台湾

  • 日本のグッドデザイン賞も受賞した日本家屋群リノベ【嘉義旧監獄宿舎群】@嘉義

    嘉義旧監獄宿舎群は、日本統治時代の1919年に建てられた刑務所職員の日式住宅の宿舎で、リノベーションされた。当時は、刑務所職員とその家族の住居であったが、1994年の嘉義刑務所が他の場所に移転した後は、多くの住戸が空き家となり、老朽化が進んでいた。この宿舎群の一角が2015年に歴史建築に、2021年にはこの宿舎群全体が集落建築群として登録された。 嘉義市政府は、2016年にこの地で「木都2.0工作聚落」プロジェクトを開始した。民間の資源と技術を導入し、空き家だった日式住宅を、徐々に木工のワークショップを行うスペース、アーティストや職人のアトリエ、展示スペースなどにリノベし現在の姿にしている。ま…

    地域タグ:台湾

  • なんと刑務所がそのまま博物館に【獄政博物館】@嘉義

    獄政博物館は、日本統治時代の1922年に建てられた刑務所「嘉義監獄」で、リノベーションされ2011年にオープンした。当時は、受刑者の収容施設であったが、1994年に廃止され、2005年には国定古蹟に登録されている。 この刑務所の設計は、中央監視台から放射状に3つの囚人房が広がる「パノプティコン」構造を採用していて、効率的な監視が可能な設計となっている。この施設には、刑務所の歴史や受刑者の生活を紹介する展示スペース、当時の獄舎、面会室や統計室、獄中で使用されていた道具や記録を展示する施設がある。(訪問年月:2025年2月) 文化資産登録名称:嘉義舊監獄 文化資産分類:国定古蹟 建物種類:衙署 指…

    地域タグ:台湾

  • 台南農業を支えた官舎のカフェリノベ【府東創意森林】@台南

    府東創意森林は、日本統治時代の1923年に建てられた台南州立農事試験場の宿舎群であり、リノベーションを経て2022年にオープンした。 当時は農業技術者の官舎として使用されていたが、1990年代に試験場の機能が移転し、2004年には台南市の市定古蹟に登録されている。8,777㎡の敷地内に、場長官舎、丙種官舎(A棟・B棟)、丁種官舎など、それぞれ異なる職位の職員向けの日式住宅が5棟保存されリノベされている。 この施設には、文化・創作活動を行うギャラリ、抹茶カフェ、和文化体験ができるスペース、地域コミュニティが交流するゾーンが設けられている。また、庭園や中庭を活かしマルシェも開催される。(訪問年月:…

    地域タグ:台湾

  • 台南の威厳あふれる国家遺産のリノベ【台南司法博物館】@台北

    台南司法博物館(旧台南地方法院)は、日本統治時代の1912年に建てられた裁判所で、リノベーションされ2016年にオープンした。当時は台南地方法院(地方裁判所)であったが、2001年に廃止され、1991年には国定古跡に登録されている。台湾で現存する最も歴史ある大型裁判所を保存した建物の一つである。 この建物は、台湾総督府技師であった森山松之助の設計によるバロック様式が特徴である。正面には、2つの入口があり、それぞれに荘厳な列柱が建てられている。​東側のメイン入口は広いドーム状の天井を持ち、主に第一審の裁判にの関係者が利用した。​西側の入口は第二審の裁判の関係者が利用していた。メインの入口には山形…

    地域タグ:台湾

  • これまでなかった神社の文化創意リノベ【昭和十八年】@嘉義

    昭和十八年は、日本統治時代の昭和18年(1943年)に建てられた嘉義神社の社殿と社務所の2棟をリノベーションし2018年にオープンした。 当時は、神職や参拝者が祭祀の準備を行う場であったが、戦後に嘉義神社は廃止され、1998年には嘉義市の市定古蹟に登録されている。忠烈祠でもあった本殿は1994年に消失し、その跡地には嘉義のランドマークともなっている太陽射塔が建つ。 嘉義神社の附属施設であった社殿と社務所は、木造の書院造りで、屋根は入母屋造りという日本の伝統的な建築様式である。 ​この施設には、嘉義市の歴史、嘉義神社と嘉義公園の歴史、日本統治時代の文化を紹介する展示スペースが設けられている。また…

    地域タグ:台湾

  • 台南の文化創意を牽引する拠点【文創PLUS-台南創意中心(元愛国婦人会館)】@台南

    文創PLUS-台南創意中心は、日本統治時代の1940年に建てられた愛国婦人会館で、リノベーションされ2012年にオープンした。 当時は愛国婦人会台南支部の活動拠点であったが、戦後は紅十字会(赤十字社)の管轄下に入り、その後、アメリカ大使館広報局台南支部や台南市図書館分館としても使用された。1998年に市定古蹟に登録されている。 建物は和洋折衷の木造建築で、二階は愛国婦人会が使用していた和室で、今でも畳が敷かれた空間となっている。そして、この施設の1階が台南の文化創意産業を支援する文創PLUSが用いる空間で、展示スペース、クリエーターの作品ショップ、文創PLUS-台南創意中心のオフィスがある。 …

    地域タグ:台湾

  • 嘉義初の文化創意パーク【嘉芸点水道頭文創聚落】@嘉義

    嘉芸点水道頭文創聚落は、日本統治時代の1930年代につくられた水道供給関連の日本人職員、技術者宿舎の日式住宅(日本家屋)群のリノベーションである。 この日式住宅群のは、日本統治時代の1933年に建設された水道配水塔を中心とする近代的な浄水・水道供給の拠点として機能していたエリアに隣接している。名称の「水道頭」は当時の浄水・水道供給場を示す言葉である。この水道配水塔は県定古蹟に、浄水・水道供給場が文化景観に登録されている。 ここの日式住宅群は7棟が残されていて、戦後も台湾人の住居や公共施設として利用されてきたが、文化的価値が見直され、嘉義縣初の文化創意空間としてリノベされた。現在、この文創聚落の…

    地域タグ:台湾

  • 若者で賑わうショップ・カルチャーの新エリア【西門浅草(西市場)】@台南

    西門浅草は、西市場本館・西市場外館・臺南州青果同業組合香蕉(ばなな)倉庫のリノベ、西門淺草青春新天地、中央広場、そして今でも繊維問屋街として機能している西門商場のエリアからなる大規模文化商業施設である。 2024年に、西市場本館、西市場外館のリノベーションが完成し、西門淺草青春新天地と階段状の中央広場でつながれオープンした。 西市場本館は、日本統治時代の1905年につくられた台南最大の市場であった。建物は街区の中央にL字型で配置され、中央の二階建て部分を中心に、北側と東側に翼棟が伸びている。 ​中央棟は、マンサード屋根、屋根にドーマーウィンドウ、入口にアーチ型の装飾といった建築スタイル。 ​リ…

    地域タグ:台湾

  • 地域を守る派出所リノベーション【東門町1923】@嘉義

    東門町1923は、1923年(大正12年)に建てられた嘉義警察署東門町警察官吏派出所をリノベーションし、2024年にオープンした。 1930年の地震により倒壊したが再建され、戦後は東門派出所として1987年まで使用された。その後1996年~2000年は村役場として使われ、2010年には歴史建築として登録されている。2017年からリノベが開始されたが、その最中に清朝時代の建築遺構や玉器などが発見されたため、設計変更されながら進められた。 敷地内には、元々の派出所、所長宿舎、2階建ての警察官宿舎であった3棟が中庭を囲むように配置され、真ん中には樹木が保存されている。派出所は和洋折衷様式、宿舎は日式…

    地域タグ:台湾

  • 日本人がつくった浄水施設のリノベ【台南山上花園水道博物館】@台南

    台南山上花園水道博物館は、日本統治時代の1912年に建てられた浄水施設であり、リノベーションされ2019年にオープンした。当時は台南市街や周辺地域への給水施設(台南水道)であったが、1982年にその役割を終え、2005年には国定古跡に登録されている。 主な3つの建物からなる博物館は豊かな自然が広がる公園内にあり、当時使用されていた水道設備や浄水技術の歴史を紹介する展示がされている。建物は、赤レンガ造り、鉄筋コンクリート造りなど、それぞれの機能に合わせた堅固な構造である。 3つの建物にはそれぞれの役割がある。快濾池室(A館)では原水の濾過過程が紹介され、展望デッキからは園の全体が眺められる。快濾…

    地域タグ:台湾

  • 台北駅前に残る赤レンガ倉庫【台北記憶倉庫】@台北

    台北記憶倉庫は、日本統治時代の1914年に建設された赤レンガ造りの建物です。当初は旧三井物産の北門倉庫をリノベーションして2018年にオープンした展示館である。 当時は、三井物産の樟脳、茶葉、木材などの取引のたもえの倉庫として用いられていた。2012年には歴史建築に登録されている。 2015年には都市計画の一環として、元の場所から東へ約50メートル移設された。建物は赤レンガ造で切妻(木造)の屋根、倉庫ということで柱梁は長いスパン大空間を実現している。 台北記憶倉庫では、1階で山林資源と物産貿易をテーマとした展示や、切り取られた当時の妻壁が展示されている。2階は特別展示やホールとなっている。 ま…

    地域タグ:台湾

  • 軍用倉庫がこんなにオシャレなパークに【中原文創園区】@桃園

    中原文創園区は、1957年に建てられた軍用倉庫で、リノベーションされ2023年にオープンした。当時は、国防部聯合後勤司令部の物資保管庫として使用されており、番号は「六一三」庫、中壢補給分庫とも呼ばれ、「天下第一庫」と称されるほどの規模を誇っていた。その主な役割は、台湾北部の三軍への補給支援であり、中華民国政府が米国の援助物資を保管する拠点でもあった。その後、国防体制の見直しに伴い廃止され、桃園市が土地を取得し、19棟の倉庫を保存・リノベして「中原文創園区」として再生した。 リノベでは、19棟のうち北側にある10棟に6つの主要機能配置した。文化創意の表現や展示ニーズに対応するため、3棟の倉庫(3…

    地域タグ:台湾

  • 台湾での昭和の格式を感じる【虎尾涌翠閣】@虎尾

    虎尾涌翠閣は、日本統治時代の1939年に、高級ゲストハウスと建てられた日式住宅のリノベーションで、2017年にオープンしている。 当時、虎尾郡知事だった田中鉄太郎が、政府高官や軍関係者の接待に用いるためにこの格式ある場をつくった。台湾総督府は太平洋戦争に向けて虎尾飛行基地を設置していて、涌翠閣はこの時期の経済的繁栄と時代の特徴を象徴する建築でもあった。 戦後には、涌翠閣は虎尾地方法院(地方裁判所)の宿舎として利用された。1947年の二・二八事件では、虎尾義民軍が虎尾空軍基地への攻撃を決定した場所としても知られている。2010年、雲林県の県定古蹟(県指定史跡)に登録されている。 建物は格式のある…

    地域タグ:台湾

  • 楽しく産業の歴史を学ぶ【隆田ChaCha文化資産教育園区】@台南降田

    隆田ChaCha文化資産教育園区は、台湾塩業公司(台塩)の隆田貯蔵所として使用されていた倉庫群をリノベーションし、2022年に教育文化施設としてオープンした。この施設は、かつて塩や砂糖などの産品を保管・輸送する重要な拠点であり、約4.3haの敷地の中に11棟の倉庫から構成される。倉庫群は高い天井や頑丈な木造・鉄骨の梁を備えた大規模な構造が特徴的である。この園区の倉庫群は、11棟のうち7棟がリノベーションされ、産業遺産を保存・展示しつつ、歴史・科学・アート・食農が融合した教育拠点となっている。それぞれの倉庫は、大圳学院に関するシアターや体験型展示をする北倉庫、水路型パチンコ装置などの遊び心で学ぶ…

    地域タグ:台湾

  • 軍事遺産のかっこいいデザインリノベ【建国眷村】@虎尾

    建国眷村(虎尾郷建国村)は、日本統治時代の1943年に建設された日本海軍航空隊虎尾飛行の兵舎群跡で、2022年にリノベが完成し、2023年にオープンした。 建国村は、第二次世界大戦末期の米軍爆撃に対応するため、日本海軍航空隊虎尾飛行場(神風特別攻撃隊の主な訓練基地)が建設した兵舎である。甲棟、乙棟、丙棟、己棟、勇棟、忠棟、辛棟など複数の建築と多くの防空壕が点在し、医務所、宿舎、倉庫などの機能があった。戦後には、国民政府の航空隊村となり、空軍士官やその家族の宿舎(眷村)として利用されていた。 中でも丁棟は、縦長の平面型の兵舎であったが最も保存状態がよく、リノベ後は文化・芸術・デザインなどのクリエ…

    地域タグ:台湾

  • リノベ工事が終わるのが待ち遠しい【国家鉄道博物館準備処】@台北

    国家鉄道博物館準備処は、歴史的な鉄道工場「台北機廠」跡のリノベーション真っ最中の施設である。台北機廠は日本統治時代の1935年に完成した鉄道車両整備工場であり、2013年まで稼働し、2015年に国定古蹟に指定されている。 敷地面積は約17haで、鉄道車両の整備工場としては台湾で最も古く、最大級で、工場内には機関車修理工場、ボイラー工場、鍛造工場、塗装工場など、鉄道車両整備のためのさまざまな設備があった。修理工場は線路と並行に配置されており、効率的な車両の移動を可能にしていた。また、構内には工員のための大浴場「澡堂」、宿舎、事務所もあった。 レンガ造の機関車修理工場や工場本館、アールデコ様式の大…

    地域タグ:台湾

  • 大型倉庫がまるごとお土産モールに【高雄港2號碼頭KW2】@高雄

    KW2は、日本統治時代の1914年に設置された高雄港の第二埠頭にある砂糖の保管庫として利用されていた倉庫をリノベーションし、2018年にオープンしたショッピングモールである。 この倉庫は当初レンガ壁・瓦屋根のものであったが、戦争で被害を受け、1962年に国民党政府がRC造の倉庫に再建したものである。2003 年に高雄市政府が歴史建築に登録している。 倉庫は2階建て、幅約20m×長さ約170mで、面積は5600㎡と台湾でも最大規模のものである。リノベでは、内部に柱がないトラス構造の大空間や古い倉庫の歴史的建築要素が保存活用されている。その大空間には、台湾の 30もの地元の特産品やクリエイターの作…

    地域タグ:台湾

  • 昔の警察署に増築された美術館【台南市美術館一館】@台南

    台南美術館第一館は、日本統治時代の1931年に建設された元台南警察署を美術館にリノベーションしたものである。元の警察署は、数々の増築を経て複雑な2階建ての建物となったが、それでも、警察署としての機能としては足りなくなったため、別の場所に移転されたことによって役割を終えた。1998年には台南市の古蹟に指定され、リノベされて美術館として2019年にオープンした。 元の建物は、外壁にレンガが用いられたRC造の建物で中庭を囲む配置で、アールデコ調の建築様式を特徴としていた。これは、当時の台南州技師の梅澤捨次郎の設計である。 リノベーション設計では、この元警察署建物(旧館)の裏手に地上3階、地下1階の新…

    地域タグ:台湾

  • 大規模リノベ中の国家鉄道博物館の先陣をきる【澡堂】@台北

    国家鉄道博物館準備処にある「澡堂」は、日本統治時代の1935年から稼働していた「台北機廠」敷地内の工員たちの大浴場をリノベーションした展示施設である。現在、敷地内の「澡堂」(工員たちの大浴場)が常設展「氤氳時代─員工澡堂常設展」として2023年から公開されている。 台北機廠は日本統治時代の1935年に完成した台湾で最も古い鉄道車両整備工場であり、2013年まで稼働し、2015年に国定古蹟に指定されている。 この施設は当時の技術や、アールデコ建築スタイルの要素、十字形の平面、半円アーチ型などの特徴をもった建築物で、歴史的な価値も高い。2つの円形浴場の湯は当時、園全体の施設を動かすエンジンルームか…

    地域タグ:台湾

  • 桃園市の未来交通計画が知れる駅倉庫リノベ【桃園軌道願景館】@桃園

    桃園軌道願景館は、日本統治時代の1936年に新竹州農民協会によって建てられた桃園農場肥料配給所をリノベーションして2018年に鉄道博物館としてオープンした。かつては工場、国際通運(1938年日本通運に改組)の倉庫など3棟で構成されていた。工場には発電機や肥料を作るための機械があり、倉庫には肥料が保管され、新竹州の農家に販売されていた。戦後は台湾省急行公司の桃園貨物倉庫に移管された。2016年には歴史建築として登録されていた。 倉庫は日本統治時代の赤レンガ造りの建物で、木造トラス屋根やアーチ型の装飾が特徴である。屋根にある通風を考慮した三角窓、レンガ壁、「桃園7号」の看板などの歴史建築としての痕…

    地域タグ:台湾

  • 昔なつかしの樟脳をつくっていた工場リノベ【国立台湾博物館南門館】@台北

    国立台湾博物館南門館は、日本統治時代の1899年に建てられた専売局台北南門工場であり、リノベーションされ2013年にオープンした。 当時のこの工場は、日本統治時代に台湾総督府が設立した官営工場で、台湾における近代的工場の先駆けであった。また、台湾総督府専売局による樟脳とアヘン生産拠点であり、その独占事業を象徴する施設でもあった。戦後は台湾省樟脳廠として存続したが、1967年に民営化され工場は廃止され、台湾省食品工業研究所として利用された。それも1980年に廃止され、1998年には国定古蹟に登録されている。 リノベされた主な建物は約5,300㎡の敷地内にある、赤レンガ造の樟脳倉庫「紅楼」(191…

    地域タグ:台湾

  • 最新のクリエーター作品が集まる【工芸交流館】@大溪

    工芸交流館は、日本統治時代に建てられた日式住宅の警察宿舎がリノベーションされ、工芸交流館として2021年にオープンした。戦後は大渓支部の警察宿舎として使用され、2012年には周辺の警察宿舎と合わせて歴史建築として登録されている。 警察宿舎群の中では、寄棟と切妻の2タイプの屋根が組み合わされたユニークなもので、間取りも他の日式住宅とは異なっている。リノベの際には、戦後に増築された壁の痕跡や建築本来の特徴が保存されている。 現在、この工芸交流館では、さまざまなクリエーターによる生活工芸品が展示され、地元木工芸、多様な工芸品による木工芸産業とのつながりをつくり出している。(訪問年月:2024年11月…

    地域タグ:台湾

  • 60年代歌姫のストーリーハウス【鳳飛飛故事館】@大溪

    鳳飛飛故事館は、日本統治時代に日式住宅として建てられた「大渓県庁警察署長官邸」をリノベーションし、2017年からは工芸品の交流センターとしてオープンした。 2012年には周辺の警察宿舎と合わせて歴史建築として登録されているが、2015年までは、歴代の大渓警察署長がここに住んでいた。 2017年にオープン後は、工芸品の交流センターとして生活工芸の応用と体験をテーマとして国内外の交流をおこなってきたが、2021年、大溪出身の偉大な歌姫である鳳飛飛を記念する鳳飛飛故事館(ストーリーハウス)にリノベされた。鳳飛飛は1960年代に中華圏で活躍した歌姫で、この故事館には、生涯や活躍の様子の展示の他、往年の…

    地域タグ:台湾

  • 煙草工場遺産の設備の美しさもそのまま保存された【屏菸1936文化基地】@屏東

    屏菸1936文化基地は、日本統治時代の1936年に設立された「屏東菸葉廠」(屏東たばこ工場)をリノベーションした文化創意園区である。日本統治時代には、屏東のタバコ耕作地における技術指導、買い付け、加工貯蔵として操業され、1949年に国民政府が台湾省菸酒公売局屏東菸葉加工廠として、業務範囲を台中や東部にまで広がった。専売制度の廃止や禁煙政策、海外製たばことの競争などを背景に、2002年10月に操業は停止し、2010年に一部が歴史建築として登録され、2017年には全エリアが登録された。 約4.2ヘクタールの敷地面積に、大小21の建物がリノベされている。リノベのコンセプトは、屏東の産業史を代表するた…

    地域タグ:台湾

  • 木工芸産業が発展した大溪がまるごと分かる【芸師館】@大溪

    まちじゅう博物館の「大渓木藝生態博物館」を構成する芸師館は、日本統治時代の1941年頃に警察の独身寮として建てられた日式住宅がイノベーションされた。この日式住宅は2世帯で一つの住宅形式であったが、リノベの際には一体的な博物館となっている。 大溪では、清末期に中国本土から木工職人が多く移住し、木工芸産業を発展させてきた。地元では木工職人が次々と木工芸品店を設けてきた。日本統治時代から戦後にかけては、台湾北部の伝統的な木工芸産業の中心地となった。 この芸師館では、このような大溪の木工職人の精神と職人の発展過程が紹介されている。(訪問年月:2024年11月) 文化資産登録名称:大溪警察局宿舍群 文化…

    地域タグ:台湾

  • 文学をテーマに7つの日本家屋がリノベされた【台湾文学基地】@台北

    台湾文学基地は、日本統治時代の1920~1940年代にかけて建てられた7棟の日式住宅(日本家屋)群をリノベーションし、台湾文学と歴史的建築を繋ぐ文化施設として、2021年に全面オープンした。 幸町職務官舍群と呼ばれるこのエリア(現在の泰安街、齊東街)は、日本統治時代の総督府の各職位の官僚の宿舎(日式住宅)が集積していた。戦後は、空軍司令官と副司令官の官邸(濟南路の2棟)、国民党の職員寮や台湾銀行行員の宿舎として使われた。1990年以降、取り壊しの危機にも瀕し、地域からのボットムアップでの保存活動が始まったエリアでもある。 北西の1棟は保存状態がよく当時の日式住宅の様子に再現された。その他の棟は…

    地域タグ:台湾

  • 山河のパノラマでくつろぐ、カフェと特産品の【物産小舗】@大溪

    物産小舗は、日本統治時代の1937年頃に建てられた警察官宿舎群の一つがカフェバーと特産品ショップになったもの。大溪の河と山々のパノラマ景観を楽しめる席や、テラス席などで楽しめる。夜にはバーとなったり、木工関係の教室の場となることもある。 ここのデザインは、エリア全体が博物館の大渓木藝生態博物館の中では、最もスタイリッシュでカッコよく、なちなかを歩いた後、くつろぐためにぜひ立ち寄りたい場所でもある。(訪問年月:2024年11月) 文化資産登録名称:大溪警察局宿舍群 文化資産分類:桃園市歴史建築 建物種類:宅第(住宅) 指定登録年月:2012年8月 ▽大渓木藝生態博物館についてはこちら。 www.…

    地域タグ:台湾

  • 文学をテーマに日本家屋のリノベ、カフェもある【台中文学館】@台中

    台中文学館は、日本統治時代の1932年に建てられた6棟の日式住宅(日本家屋)の警察官舎群をリノベーションしたものである。2009年に台中市政府文化局が歴史建築に登録し、2016年8月に文学館としてオープンしている。 この日式住宅は構造も含めてよい状態で残されていたことから、台中市文化局は、2012年10月にリノベ再利用計画を策定し、2013年~2016年に修復リノベを実施してきた。 施設全体は約6,200㎡もの大きさで、それぞれの建物は、文学やその中心地であった台中に関する常設展、主題特展館、児童文学館、テーマ文学館、研習講堂などテーマごとに構成され、カフェやレストラン、ショップが付属している…

    地域タグ:台湾

  • 伝統工芸士が滞在し技術を伝承する【工芸基地】@大溪

    工藝(工芸)基地は、日本統治時代の1937年頃に建てられた警察官宿舎「六連棟」を活用し、リノベーションを経て2021年にオープンした。当時は警察官の宿舎として利用されていたが、戦後は眷村(軍人やその家族の集落)として使われ、2012年に桃園市の歴史建築として登録されている。 工芸基地は、エリア全体が博物館である大渓木藝生態博物館の構成施設の一つでもある。建物は、6つの住戸が連なる日本家屋の長屋形式が特徴。この施設には、伝統工芸士の空間、工芸教室、木工場、工芸伝承室が設けられ、木工技術を学習、体験できる場が提供されている。(訪問年月:2024年11月) 文化資産登録名称:大溪警察局宿舍群 文化資…

    地域タグ:台湾

  • 日本人にも人気で伝説の関羽の生誕祭を保存【六廿四故事館】@大溪

    六廿四故事館は、日本統治時代の1942年に建てられた穀物倉庫をリノベーションし、2021年に郷土歴史館としてオープンした。戦後には蒋介石が休暇時に大溪に訪れた際の憲兵隊の住居として使われ、その後大渓農民協会が塩と肥料の倉庫として使用していた。2017 年に桃園市の歴史建築に指定されている。 もともとの建物が穀物倉庫であったことから、大空間をとるために、大スパンで二重梁トラス8組の小屋組みによって妻屋根を支えている。壁は倉庫はレンガ壁と断熱防湿層で構成され、上下の壁に換気窓があり、防湿、温度調節、盗難防止、防火機能を備えた。 六廿四故事館は、広く親しまれている関聖帝君(関羽)の生誕祭(旧暦6月2…

    地域タグ:台湾

  • 鉄道好きにはもちろんリノベ好きにもたまらない【国立台湾博物館鉄道部園区】@台北

    国立台湾博物館鉄道部園区は、日本統治時代の1920年に全体が完成した旧台湾総督府鉄道部庁舎をリノベーションしたもので、2020年にオープンした。戦後は台湾鉄路管理局の庁舎として使用されていたが、1990年に閉鎖され、 2005年には国定古蹟に指定されている。 約1.7haの園区内には、旧鉄道部庁舎のほか、食堂、八角楼、電気室、工務室、戦時作戦指揮センターなど、国定古蹟に指定された歴史的建造物が点在していて、それぞれ博物館機能やショップなどにリノベされている。 展示内容は、台湾の鉄道発展の歴史や技術、社会への影響の展示や、鉄道関連施設、設備の修復展示などである。1970年代の台北駅周辺を再現した…

    地域タグ:台湾

  • エリアまるごと博物館の歴史が分かる【大溪歷史館】@大溪

    この建物は、日本統治時代の1930年代後半に建てられた日式住宅(日本家屋)で、大渓百年警察宿舎のリノベーションである。2012年に桃園市の歴史建築として登録され、2016年に「大渓の人々・生活と歴史」展の常設展示スペースとしてオープンした。 もともと4世帯分の住宅に分かれていた空間がリノベによって一体となり、ゲストが元の建築レイアウトと機能を理解できるように、壁、4つのドア、家番号、木製部品などが取り外さず保存されている。 展示は、この大溪の地域文化や生活文化、木工産業など歴史的、地理的発展が分かるほか、古い家に残る生活の痕跡や住人の思い出が再現されている。(訪問年月:2024年11月) 文化…

    地域タグ:台湾

  • 最新の日本家屋リノベーションで賑わう【花連将軍府1936】@花連

    花連将軍府1936は、日本統治時代、花蓮港陸軍兵事部の中村大佐や幹部クラスの日式住宅(日本家屋)の宿舎だった。それら住宅群は、1936年(昭和11年)に建てられ、戦後は国民党軍の住居となり、大佐の住宅は将軍府(将軍の家)と呼ばれた。2005年に、中村大佐の住宅とその周りの7棟の日本家屋が花蓮県の歴史的建造物に指定される。2010年にはリノベーション後、一時的に環境教育の拠点としてオープンしていたが、その後、運営方針や維持費の問題などから一度閉鎖された。 敷地面積約1.5haの中の計8棟の日本家屋は約12億円をかけリノベーションされ、2024年4月に、最新の日式住宅のリノベスポットとしてオープン…

    地域タグ:台湾

  • 最新の日本家屋リノベーションで賑わう【花連将軍府1936】@花連

    花連将軍府1936は、日本統治時代、花蓮港陸軍兵事部の中村大佐や幹部クラスの日式住宅(日本家屋)の宿舎だった。それら住宅群は、1936年(昭和11年)に建てられ、戦後は国民党軍の住居となり、大佐の住宅は将軍府(将軍の家)と呼ばれた。2005年に、中村大佐の住宅とその周りの7棟の日本家屋が花蓮県の歴史的建造物に指定される。2010年にはリノベーション後、一時的に環境教育の拠点としてオープンしていたが、その後、運営方針や維持費の問題などから一度閉鎖された。 敷地面積約1.5haの中の計8棟の日本家屋は約12億円をかけリノベーションされ、2024年4月に、最新の日式住宅のリノベスポットとしてオープン…

    地域タグ:台湾

arrow_drop_down

ブログリーダー」を活用して、レトロ台湾さんをフォローしませんか?

ハンドル名
レトロ台湾さん
ブログタイトル
台湾リノベ+文化創意【台湾レトロめぐり図鑑】
フォロー
台湾リノベ+文化創意【台湾レトロめぐり図鑑】

にほんブログ村 カテゴリー一覧

商用