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文学のお散歩 https://masapn2.hatenablog.jp/

東京近郊、近代文学を中心に作家、作品ゆかりの地をご紹介します。

ユカ
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2022/08/23

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  • 「初版本コレクション」展~於:漱石山房記念館

    只今、漱石山房記念館では「初版本コレクション」展開催中です。 明治38年初版の『吾輩は猫である』から大正6年の『明暗』まで、漱石の出した書籍は当時から装丁・造本の傑作といわれるほど美しく、美術的にも評価の高い書籍たちでした。 美しい本を作りたいと常に願い、橋口五葉や津田青楓、中村不折らの画家・書家とともに本を作っていった漱石の足跡をめぐる展覧会。 夏休み時期の現在は、子どもも楽しめるワークシートの配布もあります。 現代人の目にも非常にモダンで斬新な装丁の数々。 お好みの装丁がみつかるでしょうか。 展示をみたあとは、「CAFE SOSEKI」でひと休み。 漱石の好きだった祇園坊柿を使ったアイスを…

  • デモクラシー~慶應義塾その7

    「デモクラシー」 慶應義塾大学三田キャンパス生協食堂を飾る壁画です。 この壁画、もしかしたら三田の生協食堂に来たことがなくても、なんとなく見覚えがあるような気がする方がいらっしゃるかもしれません。というのもこの壁画、なんと上野駅中央改札の壁画にそっくりなんです。 それもそのはず、作者は共に猪熊弦一郎(明治35.12.14~平成5.5.17 洋画家)。 上野駅の壁画のタイトルは「自由」。多くの人々が幸せそうに集い、語らい、周囲には多くの動物を配しています。「デモクラシー」も「自由」も、戦後の民主主義の自由の謳歌を描いたものなだそうです。どうりで似たような壁画なわけですね。 「デモクラシー」はかつ…

  • 「鷗外の『意地』のはなし」展~於:森鷗外記念館

    只今、森鷗外記念館では「鷗外の『意地』のはなし」展開催中です。 大正元年9月13日。明治天皇の大喪の日に陸軍大将・乃木希典が殉死。この事件をきっかけに鴎外は、「興津弥五右衛門の遺書」「阿部一族」「佐橋甚五郎」など次々と歴史小説を書き始めました。 翌大正2年には、上記3作品を収めた初の歴史小説集『意地』を刊行。 鷗外はなぜ歴史小説を書き始めたのか。 乃木の殉死の直後に、江戸時代の殉死事件を扱った、まさに殉死小説ともいえる「阿部一族」を書いたのはなぜか。 「観察」「時代背景」「心理描写」に重点を置き、「新しき時代に於ける歴史小説」を試みた鴎外の、時代や社会に向き合う姿に迫った展覧会です。 展示をみ…

  • 柴崎牛乳本店

    柴崎牛乳本店。鎌倉・長谷にある老舗の牛乳屋さんです。 明治22年に、横須賀の軍艦造船所に勤めるフランス人技師たちに向けて牛乳を販売するために、この地に開店されたのだそうです。 レトロな佇まいのかわいらしいお店。なんでも近くにある鎌倉文学館をまねて、地元の大工さんが建てたのだそう。(築年は昭和12年以降のようです。) masapn2.hatenablog.jp この牛乳屋さんには、芥川龍之介(明治25.3.1~昭和2.7.24 小説家)が牛乳を買いにきていたという情報が、ネット上で見受けられます。 けれど残念ながら、芥川の書簡やエッセイなどに記述は見られず・・・ソースは何だろう?言い伝えかな・・…

  • パーラー「扉」

    鎌倉土産「鳩サブレ―」でお馴染みの「豊島屋」。 鎌倉駅前店は「鎌倉の扉になれ!」という願いを込めて、鎌倉文士であった久保田万太郎(明治22.11.7~昭和38.5.6 小説家・俳人)が「扉」店と命名しました。 1階は名物「鳩サブレー」などのお菓子の売店と、「扉店」限定のパン屋さんがありますが、3階は「パーラー」になっています。 ちょっとそっけないくらいの、レトロ感のあるパーラーです。 メニューの扉には「扉」。 コースターにも「扉」。おしぼりは豊島屋らしく鳩ぽっぽです♡ そしてさらに愛らしいことに、ペーパーナフキンにプリントされているのは「鍵」! 「扉」を開ける「鍵」ってことですよね。憎いなあ。…

  • 元八幡~芥川龍之介居住跡

    横須賀で海軍機関学校の英語教官をしていた芥川龍之介(明治25.3.1~昭和2.7.24 小説家)は、大正7年2月に塚本文(明治33.7.6~昭和43.9.11)と結婚。翌3月、下宿先の横須賀から鎌倉町大町字辻小山別邸内に居を移し、新妻文、伯母、女中を迎え新婚生活に入りました。 (芥川龍之介) 小山別邸は元鶴岡八幡宮の近く。 由比若宮とも呼ばれる元八幡は、鎌倉の代名詞といえるあの鶴岡八幡宮が最初に鎮座されたところ、鶴岡八幡宮の元となったところです。 鎌倉駅から徒歩15分ほど、バスだと「元八幡」下車1分。横須賀線の線路沿い材木座1丁目辺りになります。 現在の大きな鶴岡八幡宮と比べると、小さくてとて…

  • 円覚寺

    彼は門を通る人ではなかつた。また門を通らないで済む人でもなかつた。(二十一の二) 夏目漱石(慶応3.1.5(陰暦)~大正5.12.9 小説家)の小説「門」(明治43.3.1~6.12 『東京朝日新聞』『大阪朝日新聞』)の舞台となったことで知られる北鎌倉の円覚寺。 (総門) 親友安井の内縁の妻を奪った主人公宗助が、安井との再会を恐れて参禅した円覚寺。 実は作者の夏目漱石も、明治27~28年にかけて円覚寺に参禅しています。「門」の舞台設定は、その時の経験が大きく反映されています。 (山門) 山門を入ると、左右には大きな杉があつて、高く空を遮つてゐるために、路が急に暗くなつた。其陰気な空気に触れた時…

  • 鎌倉 北橋~旧加賀谷邸

    鎌倉・長谷の「旧加賀谷邸」が、長期の修復工事を経てようやくオープンしました。 工事中、外側から養生で囲まれたお屋敷を見て、まだかまだかと心待ちにしていた「加賀谷邸」。それも「カフェになったりしたらいいなぁ。」なんて思っていたら、なんと本当にカフェになってオープンされたので嬉しさもひとしお。 早速伺ってみました。 「鎌倉 北橋」。きれいに修復されたお屋敷は、和館側がお蕎麦屋さん。 洋館側が珈琲のお店です。 お昼時だったので、まずはお蕎麦屋さんへ。 中はすっきりとした洗練された和の佇まい。 縁側の広々とした窓からお庭が一望できます。 この屋敷には作家の山口瞳(大正15.1.19~平成7.8.30 …

  • 伊藤左千夫の墓・耕牧舎跡

    亀戸天神の隣に、鬱蒼とした樹々に覆われた「普門寺」というお寺があります。 伊藤左千夫(元治1.8.18(陰暦)~大正2.7.30 歌人・小説家・酪農家)のお墓のあるお寺です。 「民さんは野菊のような人だ。」 山口百恵や松田聖子主演の映画でもよく知られた小説「野菊の墓」(明治39.1『ホトトギス』)の作者ですが、正岡子規(慶応3.9.17(陰暦)~明治35.9.19 歌人・俳人)に師事した根岸派の有力歌人でもあり、子規没後に機関紙『馬酔木』や『アララギ』の中心歌人としても活躍した人物です。 (伊藤左千夫) そんな左千夫のお墓のあるお寺ですが・・・鬱蒼と樹々が生い茂り草はボーボー。 もとはきっと立…

  • 法泉院~芥川龍之介生育の地番外編

    太田道灌(永享4~文明18.7.26 室町時代の武将)が、江戸築城のさい城内鎮護の祈願所として開いた墨田区太平にある「法恩寺」。 その塔頭である「法泉院」には、芥川龍之介(明治25.3.1~昭和2.7.24 小説家)の田端の家にあったという「灯籠」があります。 芥川龍之介は築地入船町に生まれ本所両国で育ち、その後内藤新宿での仮住まいののち、大正3年から亡くなる昭和2年まで田端に暮らしました。 その終の棲家となった田端の家にあったというこの灯籠が、なぜここにあるのか。 芥川の菩提寺は日蓮宗の「慈眼寺」。田端の隣である駒込・巣鴨にあり、芥川のお墓もここにあります。 masapn2.hatenabl…

  • 臥龍梅(亀戸梅屋敷)跡~芥川龍之介生育の地その10

    芥川龍之介(明治25.3.1~昭和2.7.24 小説家)の「本所両国」(昭和2.5.2~22『東京日日新聞(夕刊)』)最終章は、「方丈記」と題して「僕」「妻」「父」「母」「伯母」の会話形式で綴られていきます。 僕「けふ本所へ行つて来ましたよ。」 父「本所もすつかり変つたな。」 母「うちの近所はどうなつてゐるえ?」 僕「どうなつてゐるつて・・・・・・釣竿屋の石井さんにうちを売つたでせう。あの石井さんのあるだけですね。ああ、それから提灯屋もあつた。」 と「僕」が見聞してきた本所の変貌を、家族が追想と驚愕を交えて聞いていきます。その中で、 父「臥龍梅はもうなくなつたんだらうな?」 僕「ええ、あれはも…

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