これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。これまで埋もれていた作家のアンソロジーを数多く刊行してくださった著者の蔵書整理の本といえば、どうしたって読まないわけにはいかない。それにしても、家2軒にあふれる本とは! 果たして、推定10万冊の”断捨離”の顛末は?本であふれた自宅と仕事場。各部屋はおろか、自宅玄関から階段まで積まれた本の山は圧巻。それを片づける発端は、ひ孫が遊びに来ても泊まる部屋がないという両...
これまで読んで記録してきた6000冊(もうすぐ7000冊)の本から、面白かった本を紹介。興味を持ったらぜひ読んでみてほしいです!
ちょっと惜しいけど、日本文化へのナイスアプローチ「お茶と探偵⑬ ローズ・ティーは昔の恋人に」
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。エミー賞受賞「SHOGUN」での真田広之の苦心が話題になったが、海外ミステリの中に描かれる日本の姿に「それ、ちがうんだよなあ」と思ったり、「そういうことだったの?」とうがった解釈に驚いたり。人気シリーズの13作目にあたるこの本も、日本文化に挑んでいて興味津々。水族館のグランド・オープンでお茶とスコーンを提供していたシオドシア。巨大水槽を眺めていると、人がもがいて...
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。円安でなかなか海外に行く気になれない今日この頃、せめて本の中だけでも旅を楽しみたいもの。時代はいまではないが、エジプト、イギリスと来たこのシリーズ、今回は豪華客船でアメリカへの旅。いったいどんな事件が?父親とクリスマスを過ごそうとアメリカに戻ることにしたジェーン。英国政府の情報部員レドヴァースの任務につきあい、夫婦と偽って豪華客船「オリンピック号」に乗船...
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。英国ミステリ界に燦然と輝く歴史ミステリの傑作といえば、ジョセフィン・テイの「時の娘」。エリザベス・ピーターズによる、そのオマージュ作品がこちら。まだ司書だったジャクリーンの名推理やいかに?甥を殺害し王位を簒奪した極悪人と言われたリチャード三世の無実を証明する新たな手紙が発見された? それがお披露目されるという愛好家の大会に連れていかれたジャクリーンは、歴...
事件はどこで起きている?「英国貴族の本棚① 公爵家の図書係の正体」
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。「虎に翼」を引き合いに出すまでもなく、英国だって昔は女性の地位が低かった。18世紀ロンドン郊外を舞台にしたこのコージーブックスの新シリーズは、その時代に天涯孤独となった女性が主人公。いったいどんな内容なのか?ティファニーは、異母兄ユライアの世話をして暮らす40歳の独身女性。あらゆる制約を受けていたが、ある朝、ユライアが突然死してしまった。このままでは住んでい...
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。シリーズもののミステリの場合、残念ながら1作目が一番衝撃を受けたというパターンも多いもの。しかし、このシリーズは違う。毎回予想だにしない展開を見せてくれる。その待望の第5弾がついに刊行!エージェントに約束した次回作の締切が迫るなか、新しい事件が起きず窮地の作家・ホロヴィッツ。そこで、過去にホーソーンが解決したという事件を題材にすることに。現場はテムズ川沿い...
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。9月も中旬になるというのに、一向におさまりそうもない今年の酷暑。まるでそれを見越したかのように寒い季節をテーマにした作品を刊行している創元社さんから、またも寒冷地が舞台のミステリが。涼みがてらさっそく読んでみた。1967年末、北極圏の基地で嵐のため取り残されていた3人のうち、2人が命を失う火災が起きた。奇妙なことに、火災現場となった部屋で発見された2人の遺体の...
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。これまでいろいろな職業の人がつとめてきた探偵役。この作品では「牧師」。というと、かのブラウン牧師が思い浮かぶが、物語の舞台は現代、しかも作者自身が英国国教会司祭? これは読むしかない!時は1988年、舞台は代々ド・フローレンス家が地主を務める田舎町チャンプトン。司祭のダニエル・クレメントの説教での締めくくりは、教会にトイレを設置するかどうか。この切実な問題が...
クリスティ・ファン必読! 期待の新シリーズ「雪山書店と嘘つきな死体」
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。今年の夏はまだまだ暑い。そんな終わらない夏、この新刊は雪山にある書店を舞台にしたミステリ? しかも、ミステリの女王の初版本が謎解きの鍵? これは読むしかない。コロラド州の風光明媚な山岳地帯にあるリゾート、ラスト・ワード。開発も著しい地元に帰り、家族経営の書店を引き継いだエリー・クリスティ。共同経営者の姉メグ、姪のロージィ、グランマとネコのアガサとともに稼業...
初めてなのになつかしい「コクと深みの名推理⑳ バター・コーヒーの舞台裏」
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。ミステリには合作も少なくない。20作目を迎えたこの<コクと深みの名推理>シリーズは、夫婦による合作。実は読むのはこれが初めて。はたして、シリーズのこんなところから読んでも大丈夫なのか?主人公クレアが店長を務めるコーヒーハウス、ビレッジブレンド。うちの店が往年のコメディ・スター、ジェリー・サリバンの撮影ロケ地に選ばれるなんて!と、クレアだけでなくアーティスト...
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これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。これまで埋もれていた作家のアンソロジーを数多く刊行してくださった著者の蔵書整理の本といえば、どうしたって読まないわけにはいかない。それにしても、家2軒にあふれる本とは! 果たして、推定10万冊の”断捨離”の顛末は?本であふれた自宅と仕事場。各部屋はおろか、自宅玄関から階段まで積まれた本の山は圧巻。それを片づける発端は、ひ孫が遊びに来ても泊まる部屋がないという両...
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。すでに26冊が刊行している人気シリーズ、「お茶と探偵」。最新作が読みたくて、過去作を順番に読んでいるところ。今回はその20作目。どんな事件? お茶会が縁で気球に乗せてもらえることになったセオドシアとドレイトン。ところが、謎のドローンがやってきて、近くにいた別の気球が墜落するところを目撃してしまう。乗員3人のうちの1人は地元のIT企業のCEO。そのうえ、彼がコレ...
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。過去の傑作ミステリを発見するのはファンの喜び。「1930年代のシリアル・キラー本格」とオビにあるこの作品、「早すぎた傑作」とは、どんなものなのか?英国の保養地イーストレップス。のどかなこの地で、ひとりの老婦人がこめかみを刺されて殺害される。それを皮切りに次々と起こる同様の事件。警察がなかなか犯人を捕まえられないなか、被害者に浮かぶある共通点。やっと容疑者が逮...
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。ママが探偵というミステリはこれまでにもあったが、そんなママたちにはどこか優等生の側面があったかも? オビに「ママ友はゼロ 先生からの信用もゼロ」とあるコージーブックスの最新刊。これまでとどう違う?元アイドルのフローレンスは、息子のディランを授かってグループを抜けたあとも復帰の夢があきらめられない。そんなある日の課外授業中、ディランといきさつのあったクラスメ...
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。シャーロック・ホームズ同様、アガサ・クリスティへのオマージュ作品は多い。「クリスティ書店の事件簿」シリーズもそのひとつ。季節が合わないけれど、新刊が出たのでさっそく読んでみた。雪山で家族が営む書店<ブック・シャレー>。従姉妹のローナが始めた婚活パーティに義理で参加したエリーと姉のメグ。翌日、メグのマッチング相手のジョーが約束の時間にあらわれず、ローナと様...
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。癒しが必要なとき、頼りになるのはやはりこの人の本。邦訳されている2つのシリーズのうち、主人公の年齢がちょっと上のこちら。さて、今回の事件は?カフェで働くキットの結婚式の日が近づき、スザンヌは美容室へ。カラーの最中、なんだか焦げ臭いにおいが。都民生活局が入る近くの建物が火事? 火災現場には、ともにカフェを営むペトラの友人・ハンナの遺体が。これは事故? それと...
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。週末になると天気が悪いこの頃。そんな時にじっくり読むのがおススメのこちらの「ヴァイオリン職人」シリーズ。第2弾はパガニーニをめぐる事件?ものものしく車列を連ねてジャンニのもとに届いた1挺のヴァイオリン。かのパガニーニ愛用の名器”大砲”(イル・カノーネ)だ。無事修理を終えたと思ったら、パリからクレモナを訪れていた美術品ディーラーの遺体を発見することに。ホテルの...
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。毎回、作品の舞台となるチャールストンの魅力を伝えてくれる「お茶と探偵」シリーズ。第19作目の始まりは大型帆船が港に入ってくるボートパレード。さっそく起きる事件とは?帆船パレードを街の富豪・ティモシーの豪邸から見物していたセオドシア。轟音とともに一緒にバルコニーにいた銀行副頭取・カーソンが屋根から落ちた。その腹部にはボウガンの矢が。セオドシアはティーショップ...
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。貧乏お嬢さまの活躍を描く「英国王妃の事件ファイル」シリーズもこれで18作目。「お嬢さま」ジョージーも結婚して1児の母に。さすがに遠出は難しいということで、今回はお屋敷での事件らしい。赤ちゃんの世話に追われるジョージーに、シンプソン夫人を預かってほしいと国王デイヴィッドからの依頼。そこへ、兄のビンキーの一家があらわれたかと思うと、留守にしていた屋敷の主サー・...
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。だいたい1年に1冊刊行される『金庫破りときどきスパイ』シリーズ。第2次大戦中のイギリスを舞台に、家族に秘密を抱える金庫破りのエリーと貴族出身のラムゼイ少佐との冒険を描くこのシリーズ、今回の謎とは?ドイツ軍の空襲に襲われる日々のなか、映画館にいたエリーの隣に座ったのは幼なじみのフェリックスではなくラムゼイ少佐。エリーが受けた指令は、ある任務のため北部サンダー...
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。「お茶と探偵」シリーズで人気のローラ・チャイルズ。そのもうひとつのシリーズがこちらの「卵料理のカフェ」。夫を亡くして友だち3人とカフェを始めた主人公スザンヌの推理とともに、シェフのペトラが作る料理も楽しい。雨のなか墓地に記念式典用の花を届けにいったスザンヌとトニ。なんと嫌われ者の元刑務所長、レスター・ドラモンドの死体を発見してしまう。事件の容疑者として警...
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。根強い人気のシャーロック・ホームズ。映画でもドラマでも幾度となく制作されてきた。小説もしかりで、世界各国にホームズはあふれている。日本では猫のホームズまで。そして、こちらは1800年代インドのシャーロック。果たしてその内容は?傷病兵として療養中に読んだドイルの『四つの署名』に感化され、ボンベイの時計塔から転落死した2人の女性の事件を調べることにしたジム・アグ...
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。シリーズものを読む楽しみは、キャラクターたちが身近に思えてくること。「お約束」もまた楽しいのだ。そんな「水戸黄門効果」バツグンのシリーズ18弾を読んでみた。チャールストンにかつて流行した「ネズミのお茶会」を再現した会に招待されたセオドシアとドレイトン。主催者で慈善家のドリーンはウェイターたちにネズミのかぶり物をさせるほどの凝りようだったが、なんとその席でド...
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。アガサ・クリスティの作品を下敷きにしたミステリは多いが、これもそのひとつ。ニューヨーク州の雪に包まれた大学の会館で起きる殺人事件の真相やいかに?山裾にあるブライアウッド大学で開かれる、作家で教授のヒューゴ・モス没後25年の追悼式。当時学生で今は教養学部長となったネルは、スタッフとともに準備に追われる。そんな時、大学のイベントである<ルミナリア>で不意に発見...
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。シリーズものを読みはじめるとずっと読みつづけてしまう。今も刊行が続く「お茶と探偵」シリーズの17巻目の事件は宝石窃盗団。セオドシアの活躍やいかに?セオドシアの友人、宝石店を営むブルックの店で行われた高級ジュエリー展覧会に突如車で突っこんできた3人組。宝石を盗んだばかりか、割れた破片でブルックの姪・ケイトリンの命まで奪われることに。ブルックに懇願されて調査を...
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。昔何気なく見ていた海外ドラマ、それが「刑事コロンボ」シリーズ。しかし、実は古畑任三郎にも通じる倒叙ミステリの先駆ドラマ。その「事実」を追った本が出版されたとなれば、もう読むしかない。ジャーナリストの著者が徹底的なリサーチにより、ドラマ「刑事コロンボ」の舞台裏を描いた話題作。主演ピーター・フォークが俳優をめざしたいきさつやドラマ誕生のきっかけから、全シリー...
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。世間はゴールデンウイークまっただなか。なんとなくあわただしい時、ほっこりしたいのなら、やはりコージー。今回は小さな町にあるドーナツショップのオーナーが主人公。果たして、どんな内容なのか?1年前に夫と離婚したスザンヌは、慰謝料でドーナツショップ<ドーナツ・ハート>を開店。今日も午前2時からドーナツを作っていたところ、店の前にあらわれた車が死体を投げ捨てていっ...
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。実はあまり読んでいないSF。そんな中、面白そうだったので手に取ってみたこの本。カーカスレビューのNPRベストブック2022選出ということだけど、どんな内容なのか?時間犯罪取締局(TEA)を時間離脱症(アンスタック)のため退職し、時空港(タイムポート)併設ホテルで警備主任をしているジャニュアリー。ある日、アンスタックの症状のひとつである幻視で、ひとりの男の死体を見たと...
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。なんとなく読むものに困ったとき、ふと手に取りたくなるこのシリーズ。今度はどんなお茶とお菓子の組み合わせ? そして、ティー・ショップのオーナー、セオドシアの今回の活躍は?チャールストンのギブス美術館では、上海からそっくり移築した200年前の貴重な茶館のお披露目の真っ最中。ところが、恋人マックスの招きでセレモニーに出席していたセオドシアは、催事に設けられた写真ブ...
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。本屋で見つけた新刊。「殺し屋」の文字が物騒だけど、マカロンと紅茶の缶をあしらった表紙は意外とポップ。「人気シリーズ最新刊」ということで読んでみた。「殺し屋探偵」シリーズの4作目。人知れず副業で殺し屋を営むコンサルタントの富澤とシングルマザーの鴻池。2人のもとに届く殺害依頼は謎めいている。発見者を指定してきたり、花を置いたり、時期を夏休み中に限定したり……。か...
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。本を選ぶのに参考になるのはやはり書評。自分とは異なる視点で、見逃していた新しい本を教えてくれる。女優・エッセイストの中江有里さんが選ぶ本は、自分と重なる部分も多い。そんな著者の連作小説の文庫が出たので、さっそく読んでみた。中学で不登校になった沙羅が選んだ通信制高校。登校日の土曜、校内で出会ったのは幼なじみの万葉。万葉が両親の離婚で引っ越した小学校以来の再...
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。新しい作品を見つけるのは大きな喜び。とくに、これまで知らない作家ならなおさらだ。こちらの本もそのひとつ。スリが看護学生? どんな展開になるのか、さっそく読んでみた。時は1883年。ニューヨークでスリをしているウーナは、今の暮らしから抜けだそうとある行動に出たことで殺人事件を目撃してしまう。犯人にされてしまいそうになったウーナは、ベルビュー看護学校に学生として...
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。主人公ジョージーが結婚して新たな局面を迎えた「英国王妃の事件ファイル」シリーズ。邦訳がある作品を読み切るのが惜しくてちびちび読んでいるが、その第15弾がこちら。歴史が動くなか、ジョージーの今度の事件は?結婚して初めて迎えるクリスマスだが、自宅であるアインスレーの準備が整いそうにないジョージー。そんな矢先、結婚時に飾る気になれない自作の絵をプレゼントしてくれ...
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。ふだんは読まないジャンルだが、ふと手に取ってみたのがこの本。「傭兵、珈琲店主に転職!」? 異世界コージーファンタジーとは? さっそく読んでみた。傭兵・ヴィヴの夢、それは珈琲店を開くこと。幸運の輪を引き寄せるというスカルヴァートの石を手に入れたヴィヴは、石の導きのもとにテューネの町にたどりつく。店を買い、大工を見つけ、従業員を雇い、いよいよ開店。次々と降りか...
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。元劇作家で大学教授——異色の経歴を持つ著者が描く私立探偵・呉誠(ウーチェン)が主人公の『台北プライベートアイ』。その第2弾がいよいよ刊行。これはもう読むしかない。台北市内から新平市の淡水に越してきたウーチェン。お気に入りのカフェやバーを見つけて散歩の日々だが、ある日、行きつけのバーで若い弁護士の安安(アンアン)から人探しを依頼される。探すのは、彼女があるこ...
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。戦後のロンドンで、育った環境も経歴も違う女性2人が始めた結婚相談所。そこで2人が巻きこまれる事件を描くちょっとビターなバディもの「ロンドン謎解き結婚相談所」シリーズ。その待望の第4弾がこちら。秘書も雇って事業も軌道に乗りだしたある日、アイリスはワインレッドのコートを着た女性に尾行されていると気づく。帰宅すると部屋には元恋人のアンドルーがいて、アイリスはやむ...
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。新刊が出るとつい手が出てしまう作家、それが群ようこさん。集英社から出版された最新エッセイがこちら。70を目前にした作家の日常に興味津々。愛猫・しいちゃんを見送り、2021年に引っ越しをした群さん。家猫は飼わないけれど、地域の猫さんを探す日々。見つけたのは猫ばかりではなく……。引っ越し後の庭の手入れや美容院問題、昨今の猛暑や暴風雨のしのぎ方、セルフレジや銀行でのイ...
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。いつの世も人の悩みはつきない。「レディ・アガニ」として雑誌のお悩み相談に回答する平民出身の伯爵未亡人アミリアが探偵役の「伯爵夫人のお悩み相談シリーズ」。その第2弾がこちら。さて、次なる事件とは?第1弾でともに事件を解決したベインブリッジ公爵サイモンの妹マリエールが駆け落ち? お悩み相談への手紙でそれを知ったアミリアとサイモンは駆け落ちを阻止すべく動きだす...
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。さまざまなミステリの舞台となってきた英国オックスフォード。皇族の留学先としても有名だが、こんな本が出ていたなんて。興味本位で読みはじめたが、読みおわるころには感動が。三笠宮寛仁親王の長女、彬子女王によるオックスフォード大学の留学記。学習院大学時代の短期留学から、卒業後、2011年5月に博士号を授与されるまでの日々のエピソードをつづったもの。クセのある教授陣や...
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。ウェールズの村の「駐在さん」が探偵役となる「英国ひつじの村シリーズ」。今のところ邦訳は6冊。その第6弾がこちら。毎回女難に遭うエヴァン・エヴァンズ巡査だが、さて今回は?自立のため、ミセス・ウィリアムスの下宿を出てひとり暮らしを始めたエヴァン。そんなある日、村を訪れたアメリカ人女性に予知能力があると言われたベッツィが、村のパブを辞めて行った先は北ウェールズに...
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。ミステリは世相を映すもの。今では考えられない描写もある昔の作品も読むと面白いのはそこに謎があるから。一方、サスペンス要素もあるこの作品、たしかに現代が描写されている。26歳のダニエルは難病を患うが、仕事を持ち、友人や専門職の手を借りながら1人で暮らしている。ある朝、いつも家の前の通りを歩く女子学生が1台の車に乗りこむのを目撃するが、その留学生はその後失踪し...
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。常々英国ミステリの層の厚さには感心していたが、この作家はまだ未読。10代から71歳まで50余年にわたって活動してきたそう。歴史ロマンスの先駆けともなった作家のミステリのベストセラーとは?1937年、気持ちのよい初夏の晩のこと、ロンドン郊外の屋敷でその家の主の死体が見つかる。その直前に何人かの訪問客が訪れていたが、身元がわかるものたちの証言をつなぎ合わせると、殺人が...
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。金庫破りと上流階級出身の少佐との微妙な関係を描いた「金庫破りときどきスパイ」。気になるその第2弾がいよいよ刊行! 第二次世界大戦中のロンドンで、今度はどんな事件が?前回の事件から数週間後、エリーのもとに姿を現わしたラムゼイ少佐。ある鍵を開けてほしいという。それは、テムズ川で見つかった若い女性の死体のブレスレット。そこに小型カメラが仕込まれていたことから、ド...
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。ミステリだけど、そうとも言い切れない作品がある。カナダの編集者のデビュー作であるこの作品がまさにそれ。コージーかなと思いきや、うーん、なんだろう? 同居していた祖母を9ヶ月前に亡くしたモーリーは、整頓好きだが他人の意図を読みとることが苦手。特性を生かして客室メイドとして働いている高級ホテルで、実業家の遺体を発見したことから事件に巻きこまれる。他人から...
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。ひとは年を取ると「和物」に向かうと言ったのは誰だったか? わからないでもない気がする今日この頃、40代半ばで三味線を習いはじめ、着物にもハマッた著者が今度は68歳でお茶を習う? その顛末を知りたくて読んでみた。むかし仕事でつきあいのあった方が引退後に先生になったことでお茶を習い始めた群さん。大勢で回し飲みをする濃茶はもちろん、ひとりずつ一服する炉の薄茶点前だけ...
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。小市民をめざす小鳩くんと小山内さんのコンビが日常をおびやかす事件を解決する<小市民>シリーズ。15年ぶりの長編新作にして小鳩くん最大の事件? まもなく高校を卒業する2人の「最後の事件」とは? さっそく読んでみた。受験を翌年に控えた年末のある日、小山内さんと堤防道路を歩いていた小鳩くんは車に轢かれて入院。毎日昏々と眠るその枕元には「犯人をゆるさない」という小山...
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。新しい作家を見つけるのは楽しいもの。それがちょっと笑えるミステリだったら最高だ。こちらは、カナダの兄弟による初のコージーミステリ。元”空手チョップ探偵”ミランダの活躍やいかに?格闘シーンで「ハイ・ヤー!」の掛け声とともに空手チョップを繰りだすフラン牧師を演じて人気を博したミランダは、いまや完全に落ち目。便秘薬のCMの祖母役しか来ない。そこに15年前に置き去りに...
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。ジョージーが結婚し、公爵令嬢でなくなった今、もはや英国王妃からの命令は来ないのでは?と気になる「英国王妃の事件ファイル」シリーズ。その第14弾の舞台はコーンウォール。どんな展開なのか?夫ダーシーは任務で出かけ、家にひとり残されたジョージー。祖母の遺産が入った親友ベリンダの頼みでコーンウォールに出かけることに。相続した怪しげな小屋は住める状態になく、昔の料理...
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。敵から身を隠すために田舎町に潜んだスパイ・フォーチュンと、ワケありの過去があるファンキーな2人のシニアの活躍を描いた<ワニ町>シリーズ。待ちに待ったその第7弾がついに刊行。これは読むしかない。前作で新保安官が逮捕されることになったシンフルの町長は、シンフル・レディース・ソサエティ(SLS)の宿敵シーリアのまま。そのシーリアの夫・マックスが長年の失踪後初めて町...
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。本に触れる方法はひとそれぞれだが、最初の窓口が図書館という人は多いのでは? ほんとうにどれだけお世話になったことか……。近くに図書館がないときにありがたいのが、移動図書館。最近見かけなくなった「本バス」を題材にしたシリーズの第2弾がこちら。種川市を巡回する移動図書館「本バスめぐりん」は、今日も3000冊の本を利用者のもとへ。息子たちに押しきられる形で種川市のその...