明日の予定
電車は地下を走っていた。ガタンゴトンと一定のリズムに、いろいろな擬音が入り混じる。車内アナウンスは、電車の音にかき消されないほどの結構な音量だった。車内は案外、騒音にさらされているのだと、気になった。 自宅に戻ると、先程、丁寧に説明された資料を、もう一度見返した。まだ判断しかねる。すべての資料が揃うのは三日後だった。また明日も電車に乗る。 『ゆめ子さん、ワクワクすること考えてるやろ?』 「うん。そうよ」 『片付け忘れてないよな?』 「大丈夫だよ、みぃ。忘れてないよ」 やることリストは、相変わらずつらつらとノートに綴られており、確かに山ほどあった。しかし、次にすることが見えていた。今日の予定が明…
2023/06/07 00:05