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#強気受
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笑顔をください21
back next top Novels 「ほんとにラーメンでいいのか?」 「いいです。しっかりつかまっ
2025/03/29 14:09
強気受
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月の光が静かにそそぐ8
月夜の猫-BL小説です 月の光が静かにそそぐ8 BL小説 特に自然や地球温暖化などに関しては下柳のように熱弁を振るうことはないにせよ、機会さえあればそれこそ今ある仕事も良太や秋山に丸投げしてそっちに飛びつきたいのだろう。 だがいかんせん、一国一城の主ともなれば、どうしても放り出すわけに行かないものもある。
2025/03/28 11:58
笑顔をください20
月夜の猫-BL小説です 笑顔をください20 BL小説 「な、なんだ」 心の中まで見透かされた気がして、志央は顔を赤らめる。 「堺が決算報告と予算案の作成をいつまでにやればいいか、とさ」 「そ、うだな、創立祭あけくらいには欲しいが、堺も次期生徒会長に立つことになってるし忙しいよな。遅くても総会の五日前くらいに
2025/03/28 11:57
月の光が静かにそそぐ7
月夜の猫-BL小説です 月の光が静かにそそぐ7 BL小説 そんな様子を見やった良太は、どうせ工藤のことだから、斎藤に良太を引き合わせたというのは、いずれまた自分の代わりに良太を人身御供に差し出そうという魂胆があるに違いないと睨んでいる。 危ない、危ない、自分から火の中に飛び込んじまうとこだった。 この
2025/03/27 12:13
笑顔をください19
月夜の猫-BL小説です 笑顔をください19 BL小説 週明け、それでも弁当を手に志央の現れた七海は、叱られて尻尾を垂れた犬のようにシュンと肩を落とし、恐る恐る志央を窺い見た。 「嫌いになりました? 俺のこと」 バカ正直もほどほどにしろ、教室の前で何てことを言うんだと、土曜の晩のことが頭を掠めて一瞬にして
月の光が静かにそそぐ6
月夜の猫-BL小説です 月の光が静かにそそぐ6 BL小説 しかしまさか、撮られているのが良太とは思わなかった工藤は、それを見て苦笑せざるを得なかった。 「かなりの腕だ。そんじょそこいらのカメラマンのやり口じゃないな。名前も…ない」 アスカがわざわざ見開きで置いていったに違いないと怒りつつも、良太はわたわた
2025/03/26 12:15
笑顔をください18
月夜の猫-BL小説です 笑顔をください18 BL小説 キスなんて遊びでいくらでもしたことがあるのに、こいつのキスって何かいいかも……、なんて思ったのもつかの間、七海の手が志央のシャツの中に滑り込む。 「はっ…やめろ…!」 一気に目が醒める。 「やめろってるだろっ!」 声を上げた志央に、七海も一旦手を止め
月の光が静かにそそぐ5
月夜の猫-BL小説です 月の光が静かにそそぐ5 BL小説 「あのっ」 そんな二人に割り込むように声をかけたのは、アスカをしてしたたかと言わせた市川だ。 「あ、悪い、市川さん、ほっといて。沢村、調子悪いとてんで不機嫌でさ」 「すごい、ほんとにお二人、仲いいんですね。始めまして。NTVの市川と申します」 さ
2025/03/25 11:36
笑顔をください17
月夜の猫-BL小説です 笑顔をください17 BL小説 ポットの中のブーケガルニは、ミントやカモミールなど美央が育てていたハーブで志央が美央を真似て作ったものだ。 「このミントって、サラダにしてもうまいんですよねー」 しばらく黙ってお茶をすすっていたと思った七海がほのぼのと口にするので、志央は噴き出した。
2025/03/25 11:35
月の光が静かにそそぐ4
月夜の猫-BL小説です 月の光が静かにそそぐ4 BL小説 みんな、何かしら人より厄介な人生を抱えて生きてきたせいなのか、この会社の面々に今までもどれだけか助けられたか知れない。 いや、抱えてなくてもか。 ふと、ドラマの撮影前にわざわざアスカがオフィスに立ち寄ったのは、別に良太をからかおうというわけでもな
2025/03/24 13:05
笑顔をください16
月夜の猫-BL小説です 笑顔をください16 BL小説 「わっ、すんません」 志央がわざと七海の手を取って、「お前の手、暖か~い」なんて言うと、七海は慌てて手を引っ込める。 意識してるしてる、いい反応じゃん。 まるきり女の子くどいてるみたいだ。 今時こんなウブそうな女の子いないぞと、心のうちで志央はニヤ
2025/03/24 13:04
月の光が静かにそそぐ3
月夜の猫-BL小説です 月の光が静かにそそぐ3 BL小説 KBCで六月放映予定のドラマ『花の終わり』のロケに二月の終わりからかかりきりで、北海道や東北方面にしげしげと足を運んでいるのだが、未だに何かにつけて悶着を起こす監督と脚本家の間で四苦八苦だ。 何しろ、スポンサー側が山之辺芽久というモデルあがりの女優
2025/03/23 22:48
笑顔をください15
月夜の猫-BL小説です 笑顔をください15 BL小説 一方、屋上の件は幸也たちにも話したが、その問題もまだ解決していない。 そっちを調べるのは大山と西本に任せておくとしても。 七海ともしばらく昼休みデート、できないかもな。 ここのところ一日一回はあのぬーぼーとした七海の笑顔を見ないと何だか落ち着かな
月の光が静かにそそぐ2
月夜の猫-BL小説です 月の光が静かにそそぐ2 BL小説 確かに市川と仲はいい。 だがそれはあくまでも互いに仕事上でのことだ。 「第一、このいかにもどっか怪しいとこみたいに撮りやがって、これ、NTVの玄関横なんだぞ! パワスポのみんなとメシ食って、俺がたまたま彼女を乗っけてっただけで! 周りにみんないるし
2025/03/22 12:11
笑顔をください14
月夜の猫-BL小説です 笑顔をください14 BL小説 「楽しそうだな、志央」 幸也に皮肉られて志央は慌てて顔を引き締めた。 この頃ついつい顔が緩みがちになる。 七海とつきあいだしてからだ。 つきあうといっても昼飯を一緒に食べるだけのことだが。 七海のやつ、明日は何をつくってくれるんだろう、なんて思え
春のエピソード、追加しました
月夜の猫-BL小説です 春のエピソード、追加しました BL小説 桜の便りもちらほらきかれ 長い冬にもようやく春の兆しがみえてきた感があります。 Primavera2025 に、「月の光が静かにそそぐ(工藤×良太32)」追加しました。 「逢いたい」の後エピソードです。 アレクセイとロジァ も、まだ変更
2025/03/22 12:10
月の光が静かにそそぐ
月夜の猫-BL小説です 月の光が静かにそそぐ BL小説 「逢いたい」のあとになります。相変わらずドラマ撮影では面倒な面々に振り回されている良太だが、ある日写真週刊誌に良太と局アナの写真が意味ありげに掲載されて慌てふためく。案の定沢村に揶揄されたり、妹や友人からどういうことだと電話やメールが相次ぎ……。
2025/03/22 03:28
月の光が静かにそそぐ1
月夜の猫-BL小説です 月の光が静かにそそぐ1 BL小説 乃木にある青山プロダクションの静かなオフィスに無粋な喚き声が響き渡ったのは、桃の節句も過ぎて、時折強烈な春の嵐に見舞われながらも暖かな日差しが混じるようになった三月も始めのことである。 「ちょっとぉ、うるさいわよ、良太。大きな声出さないでくれる? た
2025/03/22 02:26
笑顔をください13
月夜の猫-BL小説です 笑顔をください13 BL小説 あいつら…! 志央の横をすり抜けて逃げたのは、確かに以前掴まえたタチの悪い方の三人だ。 「おい、大丈夫か?」 七海は足元にうつ伏せに倒れている男子生徒に声をかけた。 生徒は顔を上げた。 「お前、近藤…?」 殴られて腫れ上がり、鼻血だか、傷口からの
2025/03/21 11:49
笑顔をください12
月夜の猫-BL小説です 笑顔をください12 BL小説 「どういうつもりって、そりゃ…」 志央のきれいな笑顔を頭に浮かべ、にんまりした七海に、勝浩が畳み掛けるように続ける。 「あのさ、君のためを思って言うんだけど…会長には深入りしないほうがいいよ」 「え?」 七海は勝浩の真剣な眼差しをまともに見つめた。 「
2025/03/21 00:44
笑顔をください11
月夜の猫-BL小説です 笑顔をください11 BL小説 トロいやつをちょっとイジメてやろう、くらいは子供の頃の自分を思い起こせば志央にも十分思い当たる。 だが、それがエスカレートし、暴行にまで至るその経緯が理解し難い。 二人ほど逃げられてしまったが、今まで締め上げた連中は八人ほどだ。 何を聞いても答えな
2025/03/20 12:00
笑顔をください10
月夜の猫-BL小説です 笑顔をください10 BL小説 くっそ、何で邪魔するんだ! しかも昼休みだぞ! イライラしながら生徒会室のドアを開けた志央を、三人の男が待っていた。 「どうやら、賭け以外でも退屈の虫退治の仕事がまたやってきたようだぞ」 幸也がさも面白そうな口調で言う。 「嬉しそうに言うな。何かあ
2025/03/18 13:22
笑顔をください9
月夜の猫-BL小説です 笑顔をください9 BL小説 俺だって高いほうなのに、見上げるわけだ。 志央は苦笑する。 「体重は最近測ってねーけど、一〇〇㎏まではいってませんよ」 デブっては見えないが、アイスホッケーで鍛えられた体格は並じゃない。 「ハーフって、ひょっとして、その茶髪、地毛?」 「はあ。ハー
2025/03/17 11:26
笑顔をください8
月夜の猫-BL小説です 笑顔をください8 BL小説 「へー、お前、帰国子女?」 志央は実際そのイメージから意外に思う。 「ええまあ、へへへ」 帰国子女、なんて言葉とも縁がなさそうな男は、大盛り弁当を志央の目の前で小気味いいほどガツガツ平らげていく。 美味そうに食うなー 見事な食べっぷりに志央はしば
2025/03/16 11:39
笑顔をください7
月夜の猫-BL小説です 笑顔をください7 BL小説 放課後の生徒会室では、志央が勝算あり、と内心ほくそ笑んでいる傍らで、珍しく焦りの色を見せている男がいた。 「それ、入力するんだろ? 俺、手が空いてるから、手伝おうか?」 黙々と領収証を整理してExcelに入力していく勝浩の傍で、さっきからうろうろしながら
2025/03/15 11:47
逢いたい15(ラスト)
月夜の猫-BL小説です 逢いたい15(ラスト) BL小説 部屋を出る前に良太は工藤と今後のスケジュール確認をした。 坂口のドラマが入ってくるとなると、尚更工藤の忙しさに拍車がかかりそうだ。 「この辺り、レッドデータアニマルのドキュメントとの調整が必要になりますよね」 「お前は今のドラマが終わったら少しは
笑顔をください6
月夜の猫-BL小説です 笑顔をください6 BL小説 「昔、転校した先でイジメられて、それがトラウマんなってて…どうもイジメとかって、異様に反応しちゃって」 なるほど、それでこんなガタイしてても気が弱い、と。 所在なく頭を掻きながら話す藤原を見ながら志央は勝手に納得する。 「そういや、何かイジメにあって入院
2025/03/14 16:26
逢いたい14
月夜の猫-BL小説です 逢いたい14 BL小説 時間は人の思いなんかそっちのけで過ぎていくし、どんなにこのままずっとこうしていたいなんて言ってみたところで、無慈悲にも朝はくる。 ほんと、沢村の気持ちが嫌ってほどわかるって…… やたら眩しい光に目が覚めた良太がむっくりベッドに起き上ると、工藤はとっくにル
2025/03/14 16:25
笑顔をください5
#月夜の猫-BL小説です 笑顔をください5 BL小説 「そこで何をしている」 つかつかと男たちに近づいて、志央は声をかける。 「やべ、城島…」 大男を小突いていたうちの一人がボソリと呟く。 「転校生に何か用があるのか? もう授業が始まる。さっさと教室に戻ったらどうだ」 志央は男たちを睨みつける。 「いや、
2025/03/13 11:02
逢いたい13
月夜の猫-BL小説です 逢いたい13 BL小説 下着とワイシャツ、それにポカリスエットを買って良太がホテルに戻ると、工藤はソファセットでタブレットを開き、また電話をしていた。 良太は邪魔をしないようにと思いながら広いバスタブに湯を張ると、ゆっくりと身体を沈めた。 工藤に逢いたくて、札幌まで来てみたのだが
笑顔をください4
月夜の猫-BL小説です 笑顔をください4 BL小説 「武士に二言はないよな?」 念をおす志央に、幸也は苦々しく唸る。 二年生の堺勝浩は、現在生徒会会計を務めている。 実は昨年の夏休み、東京ディズニーランド近くのホテルで、志央も幸也もそれぞれ女の子と一緒に部屋に入ろうとして、よりによって家族と一緒に宿
2025/03/12 12:56
逢いたい12
月夜の猫-BL小説です 逢いたい12 BL小説 「また連絡してくれ」 「お疲れ様です」 「ではよろしく」 工藤は坂口と宇都宮に素っ気なく返すと、良太を肩に抱えながら出口へと向かう。 コートと良太の預けた土産物の袋を手にバーを出て、工藤は良太をエレベーターに乗せたが、酔いと疲れで頭は眠っているらしい。
笑顔をください3
月夜の猫-BL小説です 笑顔をください3 BL小説 対面式に続いて委員会の紹介、運動部、文化部各部のオリエンテーションと続いて午前中のカリキュラムは終わる。 「もう一回、携帯賭けて勝負だ! 負けたら携帯諦めてやってもいい!」 さて、品行方正な生徒会長の裏では、どうしても負けを認めたくない志央が、学食で昼
2025/03/11 11:25
逢いたい11
月夜の猫-BL小説です 逢いたい11 BL小説 良太の中では、工藤の機嫌がこれ以上悪くならないうちに切り上げたい話題なのだが。 「こいつに役者なんか無理ですよ」 案の定工藤の口調が尖ってきたのを良太はヒシヒシと感じる。 「ほう? 何だか天下のプロデューサー工藤高広の台詞とは思えないな」 口元には笑みを浮
笑顔をください2
月夜の猫-BL小説です 笑顔をください2 BL小説 まだ制服も初々しい新一年生の目がこの美貌の生徒会長に釘付けになっているのを見渡して、当人の横で幸也が人の悪そうな笑みを浮かべた。 志央とは対照的に見栄えのよいルックスと口のうまさで大概の女をコロリと参らせるという、ちょっと危ない大人っぽい雰囲気を持つ男だ
2025/03/11 01:34
笑顔をください1
月夜の猫-BL小説です 笑顔をください1 BL小説 「やっぱここにいたな、志央」 もうすぐ予鈴が鳴るという頃になって、長谷川幸也は生徒会室のドアを開けた。 しまった、という顔で城島志央は振り返る。 「ホームルームのあとすぐ対面式だから、準備をしてただけだ」 「とか何とか、俺を避けてたくせに。…っと、こい
2025/03/11 01:33
逢いたい10
月夜の猫-BL小説です 逢いたい10 BL小説 「川崎だっけ? あ、そういえば君の番組にはよく出てるよね、関西タイガースの沢村。彼って結構気難しいって聞いてるけど」 何だかもう馴染みの友人相手かのように、宇都宮は気さくに話しかけてくる。 「はあ、まあキッズリーグの頃からの腐れ縁のよしみで……」 工藤と坂
2025/03/10 12:16
逢いたい9
月夜の猫-BL小説です 逢いたい9 BL小説 まあ、確かに山内ひとみは演技、美貌ともに申し分ないだろう。 だが、都合つけといてくれ、という坂口の言葉からして、有無を言わせないところがあり、ひとみから文句の一つや二つは覚悟しなければならないだろう。 うっわあ、どうしよう、俺、つい、口がすべっちゃってって
2025/03/09 15:13
逢いたい8
月夜の猫-BL小説です 逢いたい8 BL小説 「そうかぁ? 彼女の方は満更でもないみたいじゃないか? ドラマ、お前のプロデュースだろうが」 なおも坂口は引き下がらない。 「別の仕事で手いっぱいなんで、広瀬に任せてます」 任せてって丸投げの間違いだろ。 工藤のセリフを耳にして、良太が心の中で突っ込みを入れ
2025/03/08 15:44
卒業3(ラスト)
月夜の猫-BL小説です 卒業3(ラスト) BL小説 「力、帰るの? 成瀬も?」 啓太が不思議そうに見上げる。 「こいつの合格祝いやるんだよ」 ぶっきらぼうに力が言った。 「何だよ、ここでみんなでやればいいじゃん」 東山の言うことはもっともだった。 「うっせえな、二人だけでやるんだよ!」 「…力っ!」
2025/03/07 08:26
逢いたい7
月夜の猫-BL小説です 逢いたい7 BL小説 「女子高生っても卒業前の三年生から女子大生になるって設定だからな」 坂口が一人頷く。 「にしたって、女子高生、十八歳と俺四十二歳が恋愛しちゃっていいんですかね、下手すると援交?」 「だから君なんだよ。ほかの四十二歳じゃ、ほんとに援交オヤジにしか見えないだろ」
卒業2
月夜の猫-BL小説です 卒業2 BL小説 あの二年の終わりの面談の時も、担任の加藤の前でカムフラージュしたつもりが最後には変装とかすっかり忘れていた美月である。 卒業式もご愛嬌で眼鏡をかけていたが、傍にいた啓太の母親と何やら意気投合したようで、写真を撮りあったりして素に戻っていた。 「でも何といっても成瀬
2025/03/06 12:05
逢いたい6
月夜の猫-BL小説です 逢いたい6 BL小説 それでも数日ぶりに工藤の顔を見て何やらほっとした良太は、向かいの二人に顔を向ける。 二人は和やかに笑い、冷酒を酌み交わしている。 今夜の打ち合わせはどうやらこの三人だけだったようだ。 テーブルにはジンギスカン鍋がドンと置いてあり、その美味そうな匂いが良太の
2025/03/06 12:04
卒業1
月夜の猫-BL小説です 卒業1 BL小説 透明な空気が空を一層高くしていた。 今年は朝晩の冷え込みが激しく、ここ数日少しばかり春めいた風が校庭のメタセコイア並木の枝を揺らしていくようになった。 とはいえまだコートが手放せない三月初旬の十二日は都立南澤高校の卒業式だった。 午後三時頃から「ワンちゃん猫
2025/03/05 13:24
卒業(力×佑人)
月夜の猫-BL小説です 卒業(力×佑人) BL小説 西高東低の次のエピソードです。ショートストーリー。 力の母で「カフェりりぃ」のオーナー百合江から、卒業式の後で卒業パーティをするというお達しがあり、卒業生だけでなく、保護者も招くという。力は何で保護者まで呼ぶんだと文句たらたらだが……。
2025/03/05 13:23
逢いたい5
月夜の猫-BL小説です 逢いたい5 BL小説 「ドラマの撮影ですが、色々あるので長引くことを想定してスケジュールは三日取っていたんですが、珍しく午前中だけでリテイクなしで撮影が終わったので、山之辺さんはすぐに東京に戻られました」 良太は端的に仕事の進行について報告した。 「ほう、よかったじゃないか。志村も戻
2025/03/05 12:08
逢いたい4
月夜の猫-BL小説です 逢いたい4 BL小説 千歳空港に降り立った工藤高広は決して不機嫌なわけではなかったが、すれ違う者たちはその鋭い眼光にぞっとしてつい振り返った。 坂口から連絡があったのは二日ほど前のことだ。 坂口との仕事は今までもやり甲斐があるものだったが、ただでさえスケジュール限界のこの時期には
2025/03/04 11:16
西高東低16(ラスト)
月夜の猫-BL小説です 西高東低16(ラスト) BL小説 「さてっと、そろそろ俺らも帰るとするか」 徐に坂本が立ち上がった。 「いくら合格間違いないとかっつっても、てめぇもちったぁ勉強しろよ」 力が坂本を一睨みする。 「お前こそだ。あんまり佑人を振り回すなよ、まだ受験生なんだ」 「うっせ、わかってる」
逢いたい3
月夜の猫-BL小説です 逢いたい3 BL小説 だがあえて佐々木が沢村を突っぱねるのは温度差というより、佐々木の自制心の強さのような気もするのだが。 「ちぇ、逢いたいだけなのによ!」 沢村の気持ちもわからないではない。 いや、むしろ軽井沢のスキー合宿の時も、佐々木に会いたいがために無理やりキャンプ地の宮崎
2025/03/03 12:45
西高東低15
月夜の猫-BL小説です 西高東低15 BL小説 事実ではあったけど、多分郁磨が想像するような相手ではない。 「友達の合格祝いだよ、力とか、……東山とか」 佑人はとってつけた東山には、心の中で詫びを入れた。 それに力へのプレゼントは持ってきたものの、どちらかというと合格祝いに重きを置いている。 八時の約
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