2月に公刊した拙著(共著)の『治療関係がセラピーを有効にする』(星和書店)の出版記念セミナーが、先日4月27日に好評のうちに行なわれました。その際に、各界の錚々たる先生方20人ほどから、同書への推薦文を頂き、読み上げられました。そのありがたい推薦文の1つ1つを、ここに掲載させて頂きます。にほんブログ村にほんブログ村心理療法ランキング新著の推薦文
アレルギー性鼻炎と診断されながら、実際には慢性副鼻腔炎(chronicrhinosinusitis;CRS)に(も)罹患していて、その治療をしないといつまで経ってもよくならないということを実証する研究が、アメリカのシンシナティ大学医学部耳鼻咽喉・頭頸部外科のAhmadSedaghat氏らによって発表されました。この研究では、鼻にアレルギー症状が生じている219人(平均年齢44.3歳、女性63.9%)の患者を対象に、CRSとアレルギー性鼻炎の症状を同時に評価するために、経鼻内視鏡検査と、Sino-NasalOutcomeTest(SNOT-22)と呼ばれる質問票による副鼻腔および鼻の症状の重症度と種類の評価を行なったところ、これらの患者のうちの91.3%(200人)でアレルギー性鼻炎の診断が確定されましたが...アレルギー性鼻炎か副鼻腔炎か?それが問題だ!
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2月に公刊した拙著(共著)の『治療関係がセラピーを有効にする』(星和書店)の出版記念セミナーが、先日4月27日に好評のうちに行なわれました。その際に、各界の錚々たる先生方20人ほどから、同書への推薦文を頂き、読み上げられました。そのありがたい推薦文の1つ1つを、ここに掲載させて頂きます。にほんブログ村にほんブログ村心理療法ランキング新著の推薦文
先日出版した『治療関係がセラピーを有効にする〜エリクソン、ロジャーズ、ポリヴェーガル理論の交響』の出版記念セミナーが、沖縄トラウマケア勉強会の主催にて、開催されます。→こちら【日時】2025年4月27日(日)9時半〜12時半【出版記念セミナー概要】出版記念セミナーでは、本書が作成に至るまでの過程や、対談を終えてみての、大谷先生からのメッセージ、そして津田先生からは直にご感想などを伺っていきたいと思います。参加者の皆さんも、本書に目を通してのご感想やご質問など、この機会にお持ち寄り頂き、シェアして頂けると有意義になるかと思います。【定員】100名(先着順)【参加費】・当日参加+録画視聴参加:4,000円・録画視聴参加:4,000円【参加対象】・臨床心理士・公認心理師・医師・看護職・精神保健福祉士・そのほか対...出版記念セミナー
私たちの新著『治療関係がセラピーを有効にする』が、本日2月18日、朝日新聞の朝刊1面下に広告掲載されました。にほんブログ村にほんブログ村心理学ランキング新聞広告
今年のバレンタインデーは、誰のためにチョコを買うか?松屋銀座は毎年、メール会員に複数回答で聞く調査を行なっているそうですが、今年はとうとう「自分」とする人が64.1%と最多になったとのことです。→https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000142.000067027.htmlにほんブログ村社会科学ランキングバレンタインチョコは誰よりも自分に!
本日刊行となった拙著(共著)『治療関係がセラピーを有効にする』は、書店に並ぶのはまだ来週末と思われますが、アマゾンの「新着ランキング」、さらには既刊本も含めた総合「売れ筋ランキング」でも、すでにいきなり上位に急上昇し、ノミネートされた部門すべてで、1位を伺うかのような勢いです。「新着ランキング」【臨床心理学・精神分析部門】では、いきなり軽々と1位になると、その後全くその座を譲らず、また【医学・薬学・看護学・歯科学部門】でも3位からいったん4位に落ちたあと、2位に上昇し、現在は首位争いを演じています。そして、既刊本も含めた総合「売れ筋ランキング」では、【臨床心理学・精神分析部門】では、26位にランクインしたあと、あれよあれよという間に6位にまで急上昇しました。また【医学・薬学・看護学・歯科学/本】でも、夕方...新著のアマゾンランキング実況報告
最新著(共著)『治療関係がセラピーを有効にする~エリクソン・ロジャーズ・ポリヴェーガル理論の交響』が、星和書店より、2025年2月上旬に公刊されます‼→アマゾンで注文するただいま、アマゾン「新着ランキング」【臨床心理学・精神分析】部門にて、早くも堂々1位を独走中!!また、出版元の星和書店のHP上では、私たち著者3人が本書を紹介するプロモーションビデオのショート動画を見ることができます。→こちらにほんブログ村心理学ランキング心理療法ランキング新著公刊のお知らせ
アラバマ大学バーミンガム校のLoriL.Davis氏らは、PTSDの新たな薬物治療の選択肢として、ブレクスピプラゾール(レキサルティ・・・エビリファイの改良版ですね)とセルトラリン(ジェイゾロフト)併用療法により、PTSD症状の有意な改善が認められたと報告しています。安全性や忍容性も良好とのこと。<文献>Davis,L.L.,Behl,S.,Lee,D.,Zeng,H.,Skubiak,T.,Weaver,S.,Hefting,N.,Larsen,K.G.&Hobart,M.,2024BrexpiprazoleandSertralineCombinationTreatmentinPosttraumaticStressDisorder:APhase3RandomizedClinicalTrial,inJAM...PTSDの新たな薬物療法?
第17期SE東京トレーニングの募集期間が延長されるそうです。→こちらこのトレーニングには、私のポリヴェーガル理論セミナーも付随しています。にほんブログ村心理療法ランキング第17期SE東京トレーニング募集延長
紫外線が白内障をはじめ、眼病リスクを高めるという報告はこれまでたくさん発表されてきました。ところが、紫外線だけでなく、環境温度や熱中症の既往も白内障リスクを高める可能性があることが明らかになってきています。紫外線被曝といい、環境温度や体内温度といい、いずれも気候変動問題が白内障リスクとしても見逃せない重要な要因となっているということですね。地球沸騰化や気候変動の問題は、災害等を通して、1980年代以降の「トラウマの時代」の成立に大きな役割を果たしてきましたが、いわば眼球の水晶体に対しても「トラウマ」を引き起こしているわけです。ただし、「トラウマ」の本来の意味、つまり身体的な外傷としてですね。とするなら、白内障とくに「核白内障」は、今や「外傷性水晶体損傷」(traumaticcrystallinelensi...「外傷性水晶体損傷」としての白内障
ワシントンのロイター通信によると、野生のアフリカゾウが名前のようなもので互いに呼びかけ合っているとする研究結果が6月10日、イギリスの科学雑誌NatureEcologyandEvolutionに発表されました。この研究は、コーネル大学の行動生態学者ミッキー・パルド氏らがケニアのアンボセリ国立公園とサンブル国立保護区などに生息するアフリカサバンナゾウ100頭以上を対象に、その鳴き声を分析したものです。一般的なゾウの鳴き声は、遠くにいる相手や姿が見えない相手に対して使う低い呼び声と、接触できる距離にいる相手同士のあいさつ声、年上のゾウやメスのゾウが面倒を見ている子ゾウに呼びかける子育て声の、3種類に分類できます。研究チームはこの3種類の鳴き声に着目し、1986年~2022年にわたり、3つの国立公園や保護区で野...ゾウは互いに名前で呼び合う!
九州大学大学院工学研究院都市システム学講座の馬奈木俊介主幹教授(兼:九州大学都市研究センター長)と武田美都里特任助教らの研究グループは、別府市と別府市旅館ホテル組合連合会と共同して温泉の効果の検証を行なってきましたが、今回、2021年6⽉~2022年7⽉に、九州地方在住の18歳~65歳の健康な成⼈136人(男性80人、⼥性56人)を対象に、別府温泉の異なる5泉質(単純泉、塩化物泉、炭酸⽔素塩泉、硫⻩泉)に7⽇間連続して⼊浴してもらい(⼊浴時間は毎⽇20分以上とし、かつ通常通りの⾷⽣活を維持する)、温泉入浴前後における腸内細菌叢の変化を、16SrRNA遺伝⼦アンプリコンシーケンシングにより測定し、分析しました。その結果、炭酸水素塩泉入浴によりビフィズス菌の一種(Bifidobacteriumbifidum)...温泉つかると腸内細菌叢が整う?
私が昨年7月に、日本心身医学会総会で行なった講演「心身相関におけるポリヴェーガル理論の意義」の原稿が、その機関誌『心身医学』に掲載され、このたび公刊されました。以下、ご笑覧下さい。はじめに心身相関を,脳の中枢と身体の末梢の間の双方向的な相互関係と捉え直すならば,その媒介変数として,自律神経系の働きの意義が改めて注目される.その観点から,心臓の精神生理学的研究を通して,自律神経系について新たな見方を提示したのが「ポリヴェーガル理論」である.本稿ではこの理論が何を主張し,心身相関にどのように新たな見方を提示するものであるか,その意義と課題は何かについて,簡単にまとめておく.さらに詳細は,類書を参照されたい.背景と現況この理論の提唱者StephenW.Porges(1945~)は,もともと心臓の精神生理学(心拍...心身相関におけるポリヴェーガル理論の意義
アメリカのUniversityofNorthTexasHealthScienceCenterのJohnC.Licciardone氏らは、患者評価による医師の共感度が高いほど12ヵ月にわたる患者の痛み、機能、健康関連QOL(HRQOL)が良好であることを明らかにしました。対象者は、2016年4月1日~2023年7月25日にThePainRegistryforEpidemiological,Clinical,andInterventionalStudiesandInnovation(PRECISION)に登録された21~79歳の慢性腰痛患者(3ヵ月以上継続したもの)を12ヵ月間追跡したものです。医師の共感度は、CAREMeasure(患者の視点で医師の共感度を評価するツール)を用いて評価され、10項目を1(p...医師の共感度が高いほど患者の腰痛が改善する!
血糖値低下はショウガが三冠王!スペインZaragoza大学のMariaC.Garza氏らは、2023年9月までPubMed、WebofScience、Scopusの各データベースを検索し、地中海食に一般的に含まれるハーブ/スパイス(ブラッククミン、クローブ、パセリ、サフラン、タイム、ショウガ、黒コショウ、ローズマリー、ターメリック、バジル、オレガノ、シナモン)が2型糖尿病患者の血糖プロファイルにどのくらい影響を及ぼすかについて、システマティックレビューおよびメタ解析を行なった結果(77論文をシステマティックレビューの対象とし、そのうち45(3050例)をメタ解析の対象としたもの)、いくつかのハーブ/スパイス、なかでも特にショウガの摂取が空腹時血糖、HbA1cおよびインスリン値の低下に有意に関することを明ら...血糖値低下はショウガが三冠王!
ADHDのさまざまな精神疾患との合併率の高さが、これまで観察研究や診断基準などから示唆されてきていましたが、このたび、中国・重慶医科大学のYanweiGuo氏らが、ADHDと6つの精神疾患との潜在的な遺伝的関連性を調査するため、メンデルランダム化(MR)研究を実施したところ、以下のような結果が得られたとのことです。なお、この研究は、2サンプルのMRデザインを用いて、ADHDと6つの精神疾患のゲノムワイド関連研究(GWAS)に基づき、遺伝的操作変数(IV)をシステマティックにスクリーニングしたもので、分析の主なアプローチとしては、逆分散重み付け(IVW)法が用いられています。・IVWMR分析では、ADHDと自閉スペクトラム症リスクとの間に正の相関が認められた(オッズ比[OR]:2.328、95%信頼区間[C...ADHDと精神疾患リスクの関連
アレルギー性鼻炎と診断されながら、実際には慢性副鼻腔炎(chronicrhinosinusitis;CRS)に(も)罹患していて、その治療をしないといつまで経ってもよくならないということを実証する研究が、アメリカのシンシナティ大学医学部耳鼻咽喉・頭頸部外科のAhmadSedaghat氏らによって発表されました。この研究では、鼻にアレルギー症状が生じている219人(平均年齢44.3歳、女性63.9%)の患者を対象に、CRSとアレルギー性鼻炎の症状を同時に評価するために、経鼻内視鏡検査と、Sino-NasalOutcomeTest(SNOT-22)と呼ばれる質問票による副鼻腔および鼻の症状の重症度と種類の評価を行なったところ、これらの患者のうちの91.3%(200人)でアレルギー性鼻炎の診断が確定されましたが...アレルギー性鼻炎か副鼻腔炎か?それが問題だ!
以前、このブログで「リフィーディング症候群」について解説し、その典型例として、豊臣秀吉による兵糧攻めの事例を紹介しました。このケースは、これまで国内の医学界では、同症候群の疑い事例として有名ではあったものの、関連する医学論文は発表されておらず、あくまで逸話以上のものではないものとして扱われてきたようです。そこで今回、鹿野泰寛医師(東京都立多摩総合医療センター)、青山彩香医師(JA茨城厚生連総合病院水戸協同病院)、山本隆一朗学芸員(鳥取県立博物館・中世担当)の3氏が、豊臣秀吉による兵糧攻めの事例(「鳥取の渇え殺し」)に関し、2年がかりで史料を集め、とくに『信長公記』と『豊鑑』の記述(以前のブログもご参照ください)を医学的見地から精査しました。その結果、この大量死に関し、粥そのものには問題はなかったことを確認...リフィーディング症候群(refeedingsyndrome)と兵糧攻め
つい先ほどの毎日新聞の速報によれば、私の知り合いで、かつて90年代末に、私の論文を朝日新聞紙上に紹介してくれたこともあるジャーナリスト・渡辺延志さんが、このたび非常に重大な発見をされたとのことです。それは、防衛省防衛研究所戦史研究センター史料室が所蔵する、埼玉県西部の5郡を管轄する熊谷連隊区司令部が作成した報告書「関東地方震災関係業務詳報」で、関東大震災(大正12年9月1日)直後の11月に、当時の陸軍省が朝鮮人集団虐殺について行なった実態調査の一部資料です。震災直後に、政府は違法な虐殺の事実を認識し、広範な調査を実施していたわけで、今年8月に岸田内閣の松野博一官房長官(当時)が、記者会見で朝鮮人集団虐殺事件への見解を問われた際に、「政府内に事実関係を把握できる記録が見当たらない」と述べたことを明確に裏切る...関東大震災の朝鮮人虐殺裏付ける政府の新文書発見(陸軍機関作成)
小学校1年生が、この国ではじめに学ぶ「道徳」はこれだ!一年生のどうとく教科書(光村図書)「かぼちゃのつる」おひさまが、まぶしいあさです。かぼちゃばたけのかぼちゃのつるは、ぐんぐんぐんぐんはたけのそとへのびていきました。「かぼちゃさん、かぼちゃさん。」みつばちがとんできて、こえをかけました。「そっちへのびてはだめですよ。そこはみんながとおるみちですよ。」「そんなことかまうものか。」かぼちゃはそういって、ききません。「かぼちゃさん、かぼちゃさん。」こんどはちょうちょがとんできて、いいました。「あなたのはたけは、まだまだすいていますよ。そちらへのびたほうがいいですよ。」「いやだい。ぼく、こっちへのびたいんだい。」かぼちゃのつるはみちをこえて、すいかばたけにのびていきました。「かぼちゃさん、かぼちゃさん。」すいか...かぼちゃのつる
熱波がしばしば脳卒中や心筋梗塞などの心血管疾患を引き起こしやすいことは専門家の間でも知られてきましたが、ペンシルベニア大学医学部のSameedKhatana氏らの研究によると、これは心臓や血管(心血管系)が体温調節で中心的な役割を果たしているためであり、身体がオーバーヒートすると、発汗によって放熱するために、心臓はより激しく働いて血液を身体の末梢まで行き渡らせようとするからなのです。とくにリスク因子を持つ脆弱な人では、それが過剰な負荷となって、心血管疾患を引き起こしやすくなります。ところが今日、夏に猛暑日が続くのが当たり前のようになりつつあり、しかも猛暑日は今後ますます増えることが予測されています。こうした暑熱に関連した心血管疾患による死者は、今後いっそう劇的に増加することにならないでしょうか。そこでKh...猛暑と心臓の過剰活性化
ワシントンのロイター通信によると、野生のアフリカゾウが名前のようなもので互いに呼びかけ合っているとする研究結果が6月10日、イギリスの科学雑誌NatureEcologyandEvolutionに発表されました。この研究は、コーネル大学の行動生態学者ミッキー・パルド氏らがケニアのアンボセリ国立公園とサンブル国立保護区などに生息するアフリカサバンナゾウ100頭以上を対象に、その鳴き声を分析したものです。一般的なゾウの鳴き声は、遠くにいる相手や姿が見えない相手に対して使う低い呼び声と、接触できる距離にいる相手同士のあいさつ声、年上のゾウやメスのゾウが面倒を見ている子ゾウに呼びかける子育て声の、3種類に分類できます。研究チームはこの3種類の鳴き声に着目し、1986年~2022年にわたり、3つの国立公園や保護区で野...ゾウは互いに名前で呼び合う!
九州大学大学院工学研究院都市システム学講座の馬奈木俊介主幹教授(兼:九州大学都市研究センター長)と武田美都里特任助教らの研究グループは、別府市と別府市旅館ホテル組合連合会と共同して温泉の効果の検証を行なってきましたが、今回、2021年6⽉~2022年7⽉に、九州地方在住の18歳~65歳の健康な成⼈136人(男性80人、⼥性56人)を対象に、別府温泉の異なる5泉質(単純泉、塩化物泉、炭酸⽔素塩泉、硫⻩泉)に7⽇間連続して⼊浴してもらい(⼊浴時間は毎⽇20分以上とし、かつ通常通りの⾷⽣活を維持する)、温泉入浴前後における腸内細菌叢の変化を、16SrRNA遺伝⼦アンプリコンシーケンシングにより測定し、分析しました。その結果、炭酸水素塩泉入浴によりビフィズス菌の一種(Bifidobacteriumbifidum)...温泉つかると腸内細菌叢が整う?
私が昨年7月に、日本心身医学会総会で行なった講演「心身相関におけるポリヴェーガル理論の意義」の原稿が、その機関誌『心身医学』に掲載され、このたび公刊されました。以下、ご笑覧下さい。はじめに心身相関を,脳の中枢と身体の末梢の間の双方向的な相互関係と捉え直すならば,その媒介変数として,自律神経系の働きの意義が改めて注目される.その観点から,心臓の精神生理学的研究を通して,自律神経系について新たな見方を提示したのが「ポリヴェーガル理論」である.本稿ではこの理論が何を主張し,心身相関にどのように新たな見方を提示するものであるか,その意義と課題は何かについて,簡単にまとめておく.さらに詳細は,類書を参照されたい.背景と現況この理論の提唱者StephenW.Porges(1945~)は,もともと心臓の精神生理学(心拍...心身相関におけるポリヴェーガル理論の意義
アメリカのUniversityofNorthTexasHealthScienceCenterのJohnC.Licciardone氏らは、患者評価による医師の共感度が高いほど12ヵ月にわたる患者の痛み、機能、健康関連QOL(HRQOL)が良好であることを明らかにしました。対象者は、2016年4月1日~2023年7月25日にThePainRegistryforEpidemiological,Clinical,andInterventionalStudiesandInnovation(PRECISION)に登録された21~79歳の慢性腰痛患者(3ヵ月以上継続したもの)を12ヵ月間追跡したものです。医師の共感度は、CAREMeasure(患者の視点で医師の共感度を評価するツール)を用いて評価され、10項目を1(p...医師の共感度が高いほど患者の腰痛が改善する!
血糖値低下はショウガが三冠王!スペインZaragoza大学のMariaC.Garza氏らは、2023年9月までPubMed、WebofScience、Scopusの各データベースを検索し、地中海食に一般的に含まれるハーブ/スパイス(ブラッククミン、クローブ、パセリ、サフラン、タイム、ショウガ、黒コショウ、ローズマリー、ターメリック、バジル、オレガノ、シナモン)が2型糖尿病患者の血糖プロファイルにどのくらい影響を及ぼすかについて、システマティックレビューおよびメタ解析を行なった結果(77論文をシステマティックレビューの対象とし、そのうち45(3050例)をメタ解析の対象としたもの)、いくつかのハーブ/スパイス、なかでも特にショウガの摂取が空腹時血糖、HbA1cおよびインスリン値の低下に有意に関することを明ら...血糖値低下はショウガが三冠王!
ADHDのさまざまな精神疾患との合併率の高さが、これまで観察研究や診断基準などから示唆されてきていましたが、このたび、中国・重慶医科大学のYanweiGuo氏らが、ADHDと6つの精神疾患との潜在的な遺伝的関連性を調査するため、メンデルランダム化(MR)研究を実施したところ、以下のような結果が得られたとのことです。なお、この研究は、2サンプルのMRデザインを用いて、ADHDと6つの精神疾患のゲノムワイド関連研究(GWAS)に基づき、遺伝的操作変数(IV)をシステマティックにスクリーニングしたもので、分析の主なアプローチとしては、逆分散重み付け(IVW)法が用いられています。・IVWMR分析では、ADHDと自閉スペクトラム症リスクとの間に正の相関が認められた(オッズ比[OR]:2.328、95%信頼区間[C...ADHDと精神疾患リスクの関連
アレルギー性鼻炎と診断されながら、実際には慢性副鼻腔炎(chronicrhinosinusitis;CRS)に(も)罹患していて、その治療をしないといつまで経ってもよくならないということを実証する研究が、アメリカのシンシナティ大学医学部耳鼻咽喉・頭頸部外科のAhmadSedaghat氏らによって発表されました。この研究では、鼻にアレルギー症状が生じている219人(平均年齢44.3歳、女性63.9%)の患者を対象に、CRSとアレルギー性鼻炎の症状を同時に評価するために、経鼻内視鏡検査と、Sino-NasalOutcomeTest(SNOT-22)と呼ばれる質問票による副鼻腔および鼻の症状の重症度と種類の評価を行なったところ、これらの患者のうちの91.3%(200人)でアレルギー性鼻炎の診断が確定されましたが...アレルギー性鼻炎か副鼻腔炎か?それが問題だ!
以前、このブログで「リフィーディング症候群」について解説し、その典型例として、豊臣秀吉による兵糧攻めの事例を紹介しました。このケースは、これまで国内の医学界では、同症候群の疑い事例として有名ではあったものの、関連する医学論文は発表されておらず、あくまで逸話以上のものではないものとして扱われてきたようです。そこで今回、鹿野泰寛医師(東京都立多摩総合医療センター)、青山彩香医師(JA茨城厚生連総合病院水戸協同病院)、山本隆一朗学芸員(鳥取県立博物館・中世担当)の3氏が、豊臣秀吉による兵糧攻めの事例(「鳥取の渇え殺し」)に関し、2年がかりで史料を集め、とくに『信長公記』と『豊鑑』の記述(以前のブログもご参照ください)を医学的見地から精査しました。その結果、この大量死に関し、粥そのものには問題はなかったことを確認...リフィーディング症候群(refeedingsyndrome)と兵糧攻め