レンズという窓を通じて見えるもの。あるいは見えざるもの。
写真自体よりも、寧ろそこから喚起される「もの」に意味があると考えています。全てのものは消え去っていきます。それでも、この儚い時間を、ほんのひと時だけでも繋ぎ止めてみようと思います。 ※機材紹介ブログではありません。撮影した写真を掲載するブログです。
2025年7月
宮城県栗原市の一迫地区である。この土曜日に車で行ってきた。その前の週には新幹線で仙台に行った。その仙台へ車で行っていれば、帰りに一迫に立ち寄ることは十分可能だった。一見効率の悪い行動ではある。でもその非効率の中に休日の愉しみがある。 さて、僕は宮城県の全ての旧市町村には既に訪問済である。一迫地区も十回近くは行ったと思う。いつもと異なるのは、今回行ったのは「旧・一迫町」のなかにある「旧・金田村」だということだ。旧~旧と遡るのはキリがないので、金田地区と呼ぼう。そこに「もう一つの商店街」があると聞き、訪ねてみたのである。 そもそも一迫は、それほど大きい町ではない。合併前の人口は約9000人である。…
地域タグ:栗原市
赤倉温泉の町並みは、クラシックネガでも撮った。温泉街をぐるりと一周する間に撮った50枚ばかりの写真から10枚ほどをセレクトした。50枚・・・。これは僕の撮影スタイルからすると、驚くほど少ない。僕は森山大道さんの「量のない質はない」という言葉を信じているのだから・・・。何故こんなに少ないのかといえば、単純に「暑い」からだ。東北地方の暑さなんてしれていると思う方もいるだろう。そこには2つの盲点があるので、確認して欲しい。 <ふたつの盲点> ①一ヶ月前(5月下旬)まではストーブを使っていた 〜身体が急激な気候の変化についていけない。 ②山形県の内陸部は、実は驚くほど暑い 〜①とのコンボ攻撃で体力と気…
地域タグ:最上町
山形県、最上町の赤倉温泉。ここには一度だけ泊まったことがあるが、日帰り入浴では何度も足を運んでいる。今回は別の用件で近くまで来たついでに、ふと立ち寄ってみた。赤倉温泉は、もともと寂れた印象のある温泉街だったが、久しぶりに訪れると、廃れた感は一層強くなっていた。 写真の建物は、ずっと「いつか泊まってみたい」と思っていた旅館だ。X100Ⅵのモノクロ(アクロス)で撮ったが、建物の雰囲気と描写がぴたりと重なった。この旅館は、普通の意味での高得点――80点とか90点――を取ることは難しいと思う。時には30点や40点になる可能性すらある。だが一方で、ある人にとっては120点を超える魅力を持っているかもしれ…
地域タグ:最上町
我々の生活圏には様々な張り紙やボードが存在する。そこに文字や絵柄を書くことで、不特定多数の相手にメッセージを明確に伝えることができる。それは人間にしかできない芸当だと思う。動物のように鳴き声や匂い、雰囲気で理解するしかないのであれば、我々の社会は相当に生き難いものとなるだろう。今回、本当に触れたいテーマは、トイレのマークのことである。まずその話をしよう。駅とか商業施設のトイレのマークは、男性トイレが黒か青、女性トイレが赤が標準だった。加えて女性はスカートを履いているような図柄が多かったように思う。ところが最近は様子が異なる。ユニバーサルデザインが増え、どちらが男性用でどちらが女性用か分かり難く…
地域タグ:秋田県
仙台の旅では、話のネタになるような面白い出来事があった。旅の夜、一人で入った焼き鳥屋で、ちょっとした“小劇場”が繰り広げられたのである。 おまかせセットの罠 その店は、年季の入った、かなりディープな焼き鳥屋だった。メニュー表には大きく《とりあえずのおまかせセット》なるものが掲げられている。内容は「焼き鳥5品(指定済み)+小鉢1品+ドリンク1杯」で、値段は3,500円弱だった。 「少し高いかな」と思いつつも、面倒なので注文しようとした。だが、ふと隣席の小鉢が目に入った。なかなかにお目に掛かれない貧相な一品だった。 しかし、問題は見た目ではない。頭の中で軽く暗算する。焼き鳥とドリンクを単品で頼んだ…
地域タグ:仙台市
旅の締めくくりに、仙台駅で昼食をとる。鉄道旅の楽しみのひとつでもあり、もちろんアルコールも嗜む。正直、コスト的にも時間的にも、秋田〜仙台間は車の方が圧倒的に便利だ。それでも今回は、この昼食のためにわざわざ新幹線代を払ったようなものである。 以前、盛岡の「キリンシティ」でランチビールを楽しんだことがある。非常に満足度が高く、八戸帰りにも再訪しようとしたのだが……すでに閉店していた。まさかの廃業。そんな経緯もあって、今回は仙台駅構内のキリンシティを目指した。 盛岡では土曜の昼でも空いていたから、今回も予約なしで大丈夫だろうと踏んでいた。しかし甘かった。仙台を舐めていた。店には長い順番待ちの列ができ…
地域タグ:仙台市
すっかり忘れていた。今回の仙台への短い旅は、X100ⅵの実戦デビューの場でもあった。これまでは二軍のオープン戦(またはライブBP)で調整登板しか経験はなく、一軍昇格後すぐに先発登板した感じである。といってもX100は初代を使っていたことがあるし、X-PRO系を経て、現在はX-T5を使っている。使い勝手といい、メニューの階層といい、とくに違和感はない。馴染み過ぎて新鮮味がないくらいである。その一方で写りはとても良い。設定の関係があるけど、基本的にはX-T5と同じ写りである。レンズの特性から少しだけ柔らかい描写だけど、想像よりはモダンな写りであった。もう能書きはやめて、とにかく使ってみようと思う。…
地域タグ:仙台市
Reunion(終)〜ジャズ喫茶CountとGooブログ蜜月時代
次のReunionは偶然ではない。意図して行った。久しぶりに訪れた仙台のジャズ喫茶Countである。古式ゆかしい正統的なジャズ喫茶である。今風のジャズ喫茶は随分と明るくなったが、カウントは昔のジャズ喫茶の伝統を守っている。真っ暗な店内、大きなスピーカー(アルテック!)、大音量。腕組みしてジャズを聴く客。もはやジャズ喫茶の鏡といえる。今の時代では憚れる表現だが、漢臭い店なのである。初めて訪れたのは東北移住の前で、前職の京都時代の仙台出張の際で、かれこれ四半世紀近く前のことだ。店はその頃から何も変わっていないように見える。実際には何も変わっていない筈はない。そう思わせてくれる安定感があるのだ。 さ…
地域タグ:仙台市
2025年7月
「ブログリーダー」を活用して、6X6さんをフォローしませんか?