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▲塩ラーメン🍜▲可楽🍜北海道札幌市南区定山渓温泉西3丁目43▲透き通ったスープ🍜▲餃子も注文定山渓温泉に行ったら是非可楽の塩ラーメン🍜食べてくださいね…
殺しに行った相手に、逆に窘められて帰るという顛末は、燈子の短い生涯の中でも特に忘れ得ぬ記憶として刻まれる事となった。いつの間にか降り始めた小雨は次第に強くなり、敗北感に打ちひしがれた燈子の頭を、追い討ちをかけるように小突き回す。 「あーあ、何やってんだろ、私」 濡れた制服に体温を奪われ、何度もブルリと震えながら、足は自然と可楽の居る道場へと向かっていた。 「で、可楽に会ってどんな顔を向ける…
地面に蹲って呻き声を上げていた三人のチンピラが、やっとの思いでヨロヨロと立ち上がった。何かしら捨て台詞でも吐くかと思ったが、私の方を振り返りもせずに身体を引き摺りながら去って行った。 それを見届けるようにして、事の一部始終を木の影から覗いていた視線の主が、私の前に姿を現した。見た感じは六十歳を過ぎているだろうか、作務衣を着た目つきの鋭い初老の男が、確かな威圧感を保ってゆっくりと私の前に進み出た。
「た・お・れ・ろぉぉぉぉっ!!」 「こらっ、やめなさい!!なんなんだ、君は!?」 太腿へのミドルキック、脹脛(ふくらはぎ)へのローキック、鳩尾(みぞおち)と金的への前蹴り、爪先への踏みつけ、そして側頭部への跳び回し蹴り…その全てを防がれて、燈子の焦りは頂点に達していた。 路上格闘の王者となる為に、そのデビュー戦として彼女が選んだ対戦相手は、身長が2メートルはあろうかという巨漢だった。
「…で、可楽の事は『護身術の先生だ』って言っといたわ」 「そうか、弟に足取りを追われていたか…」 「もちろん、親には絶対に言わないように、キツく念押ししといたけど…」 「まぁ、家族と同居している時点で、露見するのは時間の問題であったからな」 昨日、弟の善照に放課後の行動を追跡されていた次第を、燈子は焦り半分、怒り半分の面持ちで可楽に報告した。脅しが効いたのか、一夜明けてから下校の時刻に至るま…