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ゴーキョ・ピークからの眺めは、これまでに見た山の絶景の中で間違いなくベスト1。南の眼下には青いドゥ―ドゥ・ポカリ、東には立派なゴジュンバ氷河、東方にエベレスト、その南にはローツェ、遠くにマカルー、北方にはチョー・オユ―と8000m超えが4座。エベレストはひと際高く、ヒマラヤの盟主たる風格を漂わせていた。
北にチョー・オユー、南にカンテガとタムセルクが見える。周りのヒマラヤの山を見ながら、休み休みゆっくり進んだ。ゴーキョに近づくと谷が浅くなり、左手に湖が現れた。2つ目と3つ目はそれなりの大きさがあり、日本では見たことがないような深い青色の水をたたえている。特に3つ目の湖ドゥードゥ・ポカリには、対岸に切り立った山が鎮座していて、湖の神秘性を増強している。
今日は高地順応のための休養日とした。昨日のルザのロッジにWi-Fiが無かったのでマッチェルモまで短距離だが移動をした。歩いている人はまばら。寒くはなく、風は強くはない。天気は良く、空気は澄んでいて、遠くの雪山が見える。こんないい所なのに、どうしてトレッカーが少ないのだろう。1時間くらいでマッチェルモに到着。
日が昇ってきて窓の外を見ると、昨日は霞んでいたタムセルク6608mの山頂辺りがくっきりと見える。朝だからなのか、それとも今日は空気が澄んでいるのか。道の方を見ると、キジのような鳥のつがいがいる。ネパールの国鳥のダフェであった。雄は色鮮やかで、雌は地味。ここに来るまでにネパールの国花のシャクナゲを見たが、ダフェの方が希少価値がある。
ナムチェより北側はラバの隊列は少なくなり、代わって高山に強いヤクの隊列が主流となる。2時間ほどでキャンヅマ Kyanjuma に到着。その先に、エベレストとゴーキョ分岐点(三叉路)があった。ほとんどのトレッカーがエベレスト方面に向かう(恐らく8割以上だろう)。