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A病院の待合で印象に残った患者さんの続き。 五藤先生の診療曜日は決まっており、予め予約をいれている。 予約のサイクルが合ったのか、良く待合室で顔を合わせる女性がいた。 彫が深い顔立ちで綺麗な方なのだが、いつも厳しいしかめつらを していた。 例えればちょうど小指を角にぶつけて「痛っ」という瞬間の顔だ。 なかなかその瞬間の(不快MAXの)表情をそのまま保つのは大変で 疲れると思うのだが、彼女はその表情を保って全く崩れず、かつ別の 表情を見せた事がなかった。 口元は今にも文句を吐きそうに半開きになっていて、これもその形で 固定されていた。 待ち時間は本を読んだりスマホをいじる人も多いのだが、 彼女は…