漫画レビュー、創作小説、フィギュアスケートがおもな話題。ほかにも映画、アニメ、旅行など、思いのままに語っています。生活に少しずつ、「おやつ」みたいな時間を。
アーベルに付き添われ、ナターリエは自分の寝室へ戻った。 簡素な寝台に身を投げて新たにあふれてきた涙に暮れる。
悲報 5 マティアスはアルメリーアに抱き抱えられるようにしているナターリエを見た。 両親の非業の死を知った彼女
悲報 4 嘆きのうちに時間は過ぎた。 王子妃とアーベルがつききりで慰めてくれていたが、ナターリエはただただ混乱
悲報 3 「ナターリエ嬢・・・」 王立修道院に訪れたアルメリーアは、ナターリエ元気な姿を見て安堵の笑みを浮かべ
悲報 2 「ナターリエ様、明日は王子ご夫妻がこちらへお見えになりますよ」 「お二人がここへ・・・?」 アーベル
悲報 1 数日後に届いた知らせは悲惨なものだった。 王城を抜け出したベーレンス夫人は領地の城に戻り、夫のベーレ
出奔 8 「ベーレンス夫人はどんな様子だって?」 寝台に入りながらディアルが尋ねる。 「いちど目を覚ました時に
出奔 7 マティアスは部下たちにナターリエの捜索を命じた。 アルメリーアから聞いたナターリエの特徴を伝え、めぼ
出奔 6 ベーレンス夫人を侍医にまかせ、アルメリーアはマティアスと話すことにした。 「なんということを・・・婚
「まあ、マティアス様・・・」 ベーレンス夫人の部屋の前で、アルメリーアと女官たちはマティアスにばったり出会った
出奔 4 「ナターリエ様は恋人を追って行かれたのでは?」 アルメリーアを囲んだ女官の一人が言う。 「ご両親のど
出奔 3 「妃殿下・・・」 自室にいたアルメリーアのもとに、今にも泣き出しそうなクリスティーネがそっと訪ねてき
出奔 2 「おい、驚くなよ」 マティアスはディアルの執務室に入るなりそう切り出した。 「何事だ?」 「ベーレン
出奔 1 「それでどこへ行くの?」 「王立修道院へ・・・」 ディアルに意味ありげな目で見られ、アルメリーアはな
ハマっちゃったのよ 以前こちらの記事で書いた自作の連載小説。 noteで連載していましたが、このブログでも公開
藤棚 温室のガラス越しに、ディアルがアルメリーアとキスしているのが見える。 そんな光景を見たいわけでもないマテ
胎動 11 何度目かのため息がもれる。 光あふれる温室で色とりどりの花を眺めながらも、アルメリーアの心は晴れな
胎動 10 大広間の夜会でアルメリーアは社交をこなしていた。 ディアルは急な来客とかで少し遅れている。 夫がい
胎動 9 ベーレンス夫人が退室した後、アルメリーアはふっと息をついて椅子の背にもたれかかった。 宮廷の風紀を守
胎動 8 「ナターリエ!いったい何度同じことを言わせるの!本当にあなたはどうしようもないわね」 響き渡る怒鳴り
胎動 7 「ブルゲンフェルトに嫁いだミーネからの便りだ」 雪も解けたある日、ディアルは執務室で一通の手紙をマテ
胎動 6 自室で着替えを済ませたアルメリーアは、長椅子に座って一人考え込んでいた。 もともとは、読書が好きなナ
胎動 5 泣いていたクリスティーネは、話をするうちに少しずつ落ち着いた。 婚約者のリヒャルトと結婚式についての
胎動 4 「今日のきみは一段ときれいだ」 自室へと歩きながら、ディアルは公務のために盛装した妻を優しく見つめる
胎動 3 砲兵隊の視察を終えたディアルは、マティアスや砲兵隊長のノイラート、その従者のゲオルグとともに、城の回
胎動 2 「なんだか気もそぞろだな」 執務室のディアルをマティアスがからかう。 ディアルは先ほどから書類を手に
胎動 1 厳しい寒さは緩み、春の気配を感じる季節になった。 王都を往来する人々も増え、あらゆる活動がふたたび活
新年 7 「それで、ナターリエ嬢は少しは打ち解けたのかい?」ディアルは尋ねた。 「ええ。本のお話をするうちに少
新年 6 「ナターリエ、何をしているの!あなたという人はほんとうに・・・」 サロンへ移動しながら娘を叱りつける
新年 5 「よい演説だったぞ、ディアル」 御前会議ののち、国王グスタフは息子をねぎらう。 「準備が整いしだい計
「新たな道を作るのと並行して、他国からの侵略にも備える」 重臣たちと軍の部隊長たちを交えた御前会議の席で、ディ
新年 3 「フランツ、しばらくだな」 王城に到着した砲兵隊長、フランツの挨拶にディアルが答える。 フランツは髭
新年 2 「殿下、ぼくお聞きしたいことがあります」 暖炉前で剣の手入れをするディアルに従者見習いのパトリックが
新年 1 新しい年になり、社交真っ盛りだった王城の雰囲気も平時のものに戻りつつあった。 各地から任務を負った諸
雪の宵 「初めて会った時から私の子供が欲しかったって?」 何度か愛し合ったあと、アルメリーアの肩を撫でながらデ
降誕祭 11 「マティアス様は?」 気遣わしげに尋ねる妻をエスコートしながらディアルは答えた。 「行くところが
降誕祭 10 降誕祭の長い礼拝が終わり、ディアルとアルメリーアは聖堂から小雪の舞う外へ出た。 「やれやれ、やっ
降誕祭 9 「お久しゅうございます、殿下」 降誕祭の礼拝に集まった人々の中に、ディアルにとって懐かしい人物がい
降誕祭 8 「気は揉まされるが、恋に憧れるのは罪ではありません。彼女が正しい相手に出会うことを願いますよ」 自
番外編 少年マティアスのつぶやき 私の名はマティアス。ヴュルツナー公爵家の長男です。 私の父は国王陛下の末の弟
降誕祭 7 冬の社交が本格的に始まった。 大広間に集まった諸侯たちはあちこちで輪を作り、噂話に花を咲かせていた
降誕祭 6 「マティアスの家はいろいろ複雑でね」 眠りに落ちる前のひと時、寝台で寄り添いながらディアルが話して
一人掛けの椅子に座ったマティアスが笑みを浮かべた。 「殿下は相変わらずお忙しそうだ」 「ええ。でもマティアス様
貴婦人たちが笑いさざめくサロンに戻る。 アルメリーアは奥のソファにかけており、その横には見習いのパトリック少年
「真冬までの調査、ご苦労だったな」 肩をたたいてねぎらうディアルにマティアスは苦笑いした。 「まったくだ、もう
「やはり新しい道にはこの経路がもっともふさわしいかと」 地図を前にしてマティアスが各地の状況を説明する。 彼が
降誕祭 1 降誕祭の季節になった。 社交のために王城を訪れる諸侯も増え、城は日に日に賑々しく華やかになってくる
見習 4 「この間からちょっと元気がなかったんだよ」 夜、寝室でディアルにサロンでの出来事を話すと彼はそう言っ
見習 3 「まあ、パトリック?驚いたわ。そんなところでどうしたの?」 サロンのすみに隠れているパトリックに、置
雪の降り積もる頃になった。 しかし、王城に集う少女たちには寒さも関係ないようだ。 相変わらず友人同士で話に花を
暖炉に火を入れる季節になった。 厳しい冬の始まりだが、王城のなかは明るく華やいでいた。 その中心にいるのは若く
アルメリーアはひとりバルコニーに出て、午後の最後の日差しを浴びる。 外の空気を吸うと、謁見の間に重くなった心が
王城 3 軍務こそ一段落したものの、謁見をしたり進講を受けたりと公務は日々絶え間がなかった。 他国から嫁いでき
王城 2 「姫様、殿下が城にお戻りになりましたよ」 その知らせにアルメリーアは思わず椅子から立ち上がる。 昨日
王城 1 「エルガへの出動、大義であった」 ディアルの父である国王、グスタフが息子をねぎらう。 ディアルとアル
旅の終わりを明日に控えた夕暮れ、二人は湖のほとりを歩きながら数日間の思い出にひたる。 同時に王城に待ち受けてい
「この詩集は母も好きでしたわ」 少し肌寒い午後、二人は暖炉に火を入れて城の図書室で過ごしていた。 「きみの母上
旅先での日々は晴天続きだった。 丘へ遠乗りも湖畔でのピクニックも、すべてが夢のような時間だった。 何をするにも
湖の城は魅力に溢れていた。 王子夫妻の部屋のほかにも、歴代の王妃が使ってきた寝室や芸術品を配した回廊など、興味
いくつもの塔を持つその城は湖の小島に建てられていた。 白く輝く城壁は湖に姿を映し、城を囲むように植えられた木立
「湖のお城へ?」 「ああ」 二人は庭園の東屋にすわり、数日後からの旅について話し合う。 ローゼンベルク王室では
婚礼 4 アルメリーアは寝室の窓のそばに佇んでいた。 金色の長い髪を腰までたらし、やわらかな白い夜着に身をつつ
婚礼 3 「いよいよ寝室で美しきスパイとご対面か」 「そんな言い方はよせ」 祝宴ののち自室に戻る王子をマティア
婚礼 2 「麗しき王子と王子妃にもう一度乾杯!」 婚礼の祝宴は長々と続き、祝い酒に酔った出席者たちは止めどなく
婚礼 1 婚礼の日は雲ひとつない晴天に恵まれた。 大聖堂に現れたアルメリーアは、ディアルだけでなく物見高い列席
婚約 4 「それにしても美しい姫だ」 婚礼衣装の試着をするディアルに従兄弟のマティアスが言う。 「ああ、そうだ
婚約 3 「まったく、油断もすきもない!」 ばあやは部屋に戻った後もまだ怒っていた。 思いがけないキスのあと2
婚約 2 結婚式までの一週間、2人には毎日会う時間が設けられていた。 式の準備や公務に追われて忙しくはあったが
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