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  • 日々の恐怖 5月30日 コンビニ(1)

    日々の恐怖5月30日コンビニ(1)うちのコンビニに、週3回毎朝5時過ぎにやってくる初老のおばさんがいる。週3回全て俺が入ってる日、決まって俺が店内で一人で作業してる時に来る。雨の日でもズブ濡れになりながら来る。毎回水鉄砲、水風船、関連性の無い漫画やレディコミ、お菓子をカゴ一杯に詰めてレジにやってきては、「子供がね、いっぱいいるんよ、いっぱい。」「○○言います私。」「機嫌のええ時はいいんやけどね。また、かんしゃく起こすさけね。」などと、聞いてもいないのに訳の分からない事を一人で喋っている。”あぁ・・・、若年層の認知症かなぁ・・・。”自分の子供が小さい時の事で時間が止まってるんだろう。そんな事を考えて適当に接客していた。「○○円になります。」と言うと、ピタっと話しを止めてキチンと代金は支払うし、店にとって害は...日々の恐怖5月30日コンビニ(1)

  • 日々の恐怖 5月26日 女の幽霊

    日々の恐怖5月26日女の幽霊私のおばが大型ショッピングモールで清掃のパートをしてた時の話です。当時オープンから一年ほど経ってはいたものの建物も設備もまだまだ綺麗で、田舎の割に繁盛していた。しかし、そこに勤める従業員の間で不穏な噂が流れ出した。それは、二階のトイレに女の幽霊が出るというものだった。話としてはありがちだが、記述の通り建物も新しく、元々はただの田畑で曰く付きの土地でもない。おばが初めてその噂を耳にした時は、学校の怪談とか都市伝説くらいの感覚だったらしい。しかし、その噂が出るのと時を同じくして、従業員の怪我や病気が増えていった。とはいえ何百人もの人が働いていれば多少の偶然はあるだろう。だか不思議な事に、怪我や病気になった従業員の大半は二階フロアで働く人ばかりだった。そこのショッピングモールは防犯も...日々の恐怖5月26日女の幽霊

  • 日々の恐怖 5月21日 じーちゃん

    日々の恐怖5月21日じーちゃん前にじーちゃんが亡くなった時の話です。俺ん家とじーちゃん家は隣り町で、ジジババっ子の俺は小さい時は毎週末のように遊びに行って、サザエさん見てみんなで飯食って帰るのが日曜の楽しみだったんだけど、社会人になってからは仕事が忙しいのと住んでるトコも離れちゃって、ここ4、5年は盆暮れ正月くらいしか顔を出さなくなってた。それでもジジババは満面の笑みで迎えてくれたりして、もっと短い間隔で来れたらなぁとか思ってた。んである日の朝、会社行く支度してたら突然ばーちゃんから電話があって、『朝起きたらじーちゃん突然冷たくなって全然動かない』って震えた声で言われて、会社に連絡すんのも忘れて飛んでった。じーちゃん家についたら、俺の両親とばーちゃんと親戚の人が先に来てて、じーちゃんの寝てる布団の周りに座...日々の恐怖5月21日じーちゃん

  • 日々の恐怖 5月18日 心が弱ったとき思い出す、ある人の”じーちゃんの話”

    日々の恐怖5月18日心が弱ったとき思い出す、ある人の”じーちゃんの話”うちのじーちゃんは、とある伝説の持ち主である。じーちゃんは何の病気か知らんが、俺がちっさいころに死んだ。そのとき、ハートビートセンサーっていうのか?心拍が止まった時に、”ピーーーーーー!”てなる奴あるじゃん?アレが、”ピーーーーーー!”って鳴って、脈とって医者が、「ご臨終です。」って言ったのよ。その瞬間、じーちゃんが”がばっ!!!!”って上半身はね起きて、ニッカリ笑って、「根性の勝ちや!」って言った。一同、心臓が飛び出るくらいに驚いた。看護婦さんが、点滴のつり下げる台に引っかかってこけてたのを覚えてる。おかげでじいちゃんの死に顔はニッカリ笑顔だった。そのまま上半身だけ起こした姿で、もっかい死んだ。遺書にこうあった。”昔、軍に居た頃に、先...日々の恐怖5月18日心が弱ったとき思い出す、ある人の”じーちゃんの話”

  • 日々の恐怖 5月11日 コースターの顔

    日々の恐怖5月11日コースターの顔あるとき、会社の飲み会である同僚の隣になったことがありました。飲み会は盛り上がり、かなり時間が経ち、寝始める人や帰る人もいる中、お酒が強い私と同僚はほとんど飲み比べのようになっていました。しばらくして、ふと同僚がグラスを載せる紙の丸いコースターに、人の顔を描いていることに気がつきました。”ずいぶん子どもっぽいことをするなァ・・・。”と思った私は、「それ何してるの?」と同僚に訊ねました。すると同僚は、「ああ・・・・。」と返事をして、「酔っていると思って聞いて。」と言いました。「はなから、そのつもりだよ。」と私が答えると、同僚はこんなことを話し始めました。「実はさ、俺むかしから、しょっちゅうのっぺらぼうを見るんだよ。」同僚の地元は温泉街で、家にあるお風呂に入るよりも近所の温泉...日々の恐怖5月11日コースターの顔

  • 日々の恐怖 5月2日 再会(5)

    日々の恐怖5月2日再会(5)激しく混乱しているのは明らかだった。話をしている最中も奇妙な仕草を取った。奴はバシバシ自分の頭を叩きながら、ごくごくお茶を飲んだりした。突然額の上の部分を押さえて、「また声が聞こえてきた。」などとうめいた。俺に耳を当てて聞いてくれと言うのでその通りにしたが、何も聞こえなかった。だがその間、奴は聞き取れないほどの早口で、時代がかった言葉を唱えたりした。支離滅裂な話に数時間付き合わされたせいで、こちらもひどく消耗してしまった。「俺はお前のことを覚えていない。」奴にそう言われて、かなり安堵したのは確かだ。こちらの手におえる話ではない。係わり合いになるのも嫌だと感じ始めていた。「お前もすぐに俺のことを見失うさ。」一瞬奴の表情が変わった。はっきりと悪意を感じた。「こいつは俺のもんだ。」背...日々の恐怖5月2日再会(5)

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