復活祭の卵の形のチョコレート割れば生まれぬ今日の私が香川ヒサ『ヤマト・アライバル』 香川ヒサの第八歌集『ヤマト・アライバル』(2015年)に収められた一首です。 「復活祭の卵の形のチョコレート」とは、イースターエッグの形をしたチョコレートの
日本の伝統詩型である「短歌」。五七五七七の三十一音からなるこの詩型は実に魅力にあふれています。 短歌のある日々は実に豊かで、その魅力を広く発信したいです!
問題 - Question 次の歌の【 ① 】に入る言葉は何? 〈渡るときやたら眩しい橋だつた【 ① 】のやうに人を立たせて〉 (石川美南) A. やらせ B. ひるね C. あのよ D. まわた 答えを表示する 解答 - Answ
美しい日没があすもあるのかと問う声にえぐられている日あり百々登美子『盲目木馬』 百々登美子の第一歌集『盲目木馬』(1962年)に収められた一首です。 日没が美しいか美しくないかは、それを見る人によって感じ方はさまざまでしょうし、またひとりの
負ケ犬ニナルナとばかり教えられ負ける強さを知らずに育ち大井学『サンクチュアリ』 大井学の第一歌集『サンクチュアリ』(2016年)に収められた一首です。 人生を勝ち負けで語るとき、負けるよりも勝つことが求められる場面は多いでしょうし、一般的に
なにかに負けてゐるかのやうになにかを嘲笑わらつてゐるかのやうに夏を過ごした染野太朗『初恋』 染野太朗の第三歌集『初恋』(2023年)に収められた一首です。 夏といえば開放的なイメージがありますが、この歌の主体はとても苦しそうに夏を過ごしたの
眠りたくなつて眠つて目が覚めて食べる排泄する歩き出す石川美南『架空線』 石川美南の第四歌集『架空線』(2018年)に収められた一首です。 この一首は「脱ぐと皮 ―爬虫類カフェ訪問前後」という一連に置かれた歌で、人間ではない生き物のことを詠っ
問題 - Question 次の歌の【 ① 】に入る言葉は何? 〈俺・私・僕と呼び名が変わるたび【 ① 】の位置が違う気がする〉 (大井学) A. ほくろ B. 鎖骨 C. 踵 D. まゆ毛 答えを表示する 解答 - Answer
問題 - Question 次の歌の【 ① 】に入る言葉は何? 〈恐らくは【 ① 】から出遭う人と人そして【 ① 】から忘れてゆけり〉 (なみの亜子) A. 眉 B. 鼻 C. 口 D. 耳 答えを表示する 解答 - Answer
編み物の初めのように先が長い二人静かに前を見ている竹内亮『タルト・タタンと炭酸水』 竹内亮の第一歌集『タルト・タタンと炭酸水』(2015年)に収められた一首です。 ここでいう「二人」とは主体と、主体にとって大切な人を指すのでしょう。 そして
何もなき一日ひとひの何もなき川を身を乗り出して子ら眺めをり梶原さい子『リアス/椿』 梶原さい子の第三歌集『リアス/椿』(2014年)に収められた一首です。 「貼り紙ー十月」という一連にあり、東日本大震災が起こってから約半年後の2011年10
ゆらゆらと日々は手吹きガラスのやうに揺れてをります不確かなまま知花くらら『はじまりは、恋』 知花くららの第一歌集『はじまりは、恋』(2019年)に収められた一首です。 「手吹きガラス」は九州・沖縄地方でつくられるガラス製品で、溶けたガラスを
逃るるも直ひたに対うもおごそかに一生ひとよのこととなりて消えざる高倉レイ『薔薇を焚く』 高倉レイの第一歌集『薔薇を焚く』(1986年)に収められた一首です。 ある出来事に直面したとき、いくつかの選択肢が与えられると思います。そのときにどの道
眼前の苦を遁れたき我といふ弱気を凌駕する我のあれ水沢遙子『空中庭園』 水沢遙子の第三歌集『空中庭園』(2001年)に収められた一首です。 生きていれば、楽しいと感じることもあれば、苦しいと感じることもあるでしょう。 この歌は「苦」に直面した
本のない本棚皿のない戸棚そんなところに長く長く居たなみの亜子『鳴』 なみの亜子の第一歌集『鳴メイ』(2006年)に収められた一首です。 「本棚」は「本」を収めるから本棚なのでしょうし、「戸棚」は食器を収めるから戸棚なのでしょう。 もちろん、
煙草吸う友は煙草の自販機の場所に詳しいそれだけのことだ松村正直『駅へ』 松村正直の第一歌集『駅へ』(2001年)に収められた一首です。 自動販売機は、飲み物を売る販売機のイメージが強いですが、販売するものは何も飲み物に限っているわけではあり
空き缶をいくつも飾り自販機は夜の路地裏明るく照らす伊波真人『ナイトフライト』 伊波真人の第一歌集『ナイトフライト』(2017年)に収められた一首です。 初句「空き缶」と詠われています。 なぜ主体は、自動販売機に陳列されている缶に液体が入って
わが裡に常描きゐる線ありてあるところよりゆるくカーブす三宅霧子『霧子』 三宅霧子の第一歌集『霧子』(1974年)に収められた一首です。 「裡」は、"うら"と呼んで裏側を意味する場合と、"うち"と呼んで内側や心の中を意味する場合がありますが、
もう少しゆけばかならず楽になる楽になるとぞ歩み来たれる内藤明『薄明の窓』 内藤明の第六歌集『薄明の窓』(2018年)に収められた一首です。 生きているとどこかでつらい、しんどいと思うときがやってきます。 そのときに何もかも投げ出してしまえば
今日眠るふとんあります明日食べるパンもあります祈りのゆびも岸原さや『声、あるいは音のような』 岸原さやの第一歌集『声、あるいは音のような』(2013年)に収められた一首です。 眠る前の場面でしょうか。 この歌は、ひとことでいってしまえば"感
なにもくれなくていいから種明かししながら手品をやってほしいの安田茜『結晶質』 安田茜の第一歌集『結晶質』(2023年)に収められた一首です。 手品は「種明かし」をしないからこそ、手品として成立するものだと思います。手品の種を研究している者以
マジックの種たねを一式詰め込みし革の鞄は何処にゆきし内藤明『薄明の窓』 内藤明の第六歌集『薄明の窓』(2018年)に収められた一首です。 マジックグッズには、本当にさまざまなものがあります。カード、コイン、ロープ、花、ハンカチ、リング、ステ
手品師の右手から出た万国旗がしづかに還りゆく左手よ石川美南『裏島』 石川美南の歌集『裏島』(2011年)に収められた一首です。 手品師は何もないように見えるところからさまざまなものを登場させますが、「万国旗」もそのひとつでしょう。 万国旗は
ビル風に髪がおどってくれたからとてもちいさな決心をした安田茜『結晶質』 安田茜の第一歌集『結晶質』(2023年)に収められた一首です。 何かをしようと心に決めることは、少なからず心に負荷を伴うものでしょう。決心をせず、昨日と同じような毎日を
問題 - Question 次の歌の【 ① 】に入る言葉は何? 〈【 ① 】をふるまいたいな【 ① 】と口にするのが気持ちいいから〉 (安田茜) A. カフェオレ B. 葡萄酒 C. ピスターシュ D. 揚げ餅 答えを表示する 解答
問題 - Question 〈雪山を裂いて列車がゆくようにわたしがわたしの王であること〉という巻頭歌で始まる、安田茜の第一歌集は何? 答えを表示する 解答 - Answer 『結晶質』 解説 『結晶質』は2023年(令和5年)に出版された
徹夜明け傘をさすには微妙なる雨降る中を茫々とゆく松木秀『5メートルほどの果てしなさ』 松木秀の第一歌集『5メートルほどの果てしなさ』(2005年)に収められた一首です。 夜勤を終えた後でしょうか、それとも仕事が終わらず朝までかかってしまった
湾というやさしい楕円朝あさにその長径をゆく小舟あり松村由利子『耳ふたひら』 松村由利子の第四歌集『耳ふたひら』(2015年)に収められた一首です。 「長径」という見慣れぬ語が登場しますが、これは「楕円」に関わる用語です。 楕円には焦点が二つ
なだらかな曲線描く眼鏡入れ書架の片隅に置かれてゐたり山田航『さよならバグ・チルドレン』 山田航の第一歌集『さよならバグ・チルドレン』(2012年)に収められた一首です。 「眼鏡入れ」が「書架の片隅」に置かれているということを詠った歌で、特に
かがまりてもやしのひげ根をとる厨 些事にこだはる日は平和なれ蒔田さくら子『標のゆりの樹』 蒔田さくら子の第十一歌集『標のゆりの樹』(2000年)に収められた一首です。 料理にもやしを使うとき、「もやしのひげ根」をとる人とそうでない人がいると
やわらかな曲線である 新入学児なみなみ載せたプラットホーム安藤美保『水の粒子』 安藤美保の第一歌集『水の粒子』(1992年)に収められた一首です。 「プラットホーム」という語にはいくつか意味がありますが、この歌では駅のプラットホームを指して
白鳥の首のカーヴのあの感じ、細い手すりに手を添えている鈴木加成太『うすがみの銀河』 鈴木加成太の第一歌集『うすがみの銀河』(2022年)に収められた一首です。 この一首を読むと、「白鳥の首」と「細い手すり」とがイメージの中で重ね合わさり、ど
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復活祭の卵の形のチョコレート割れば生まれぬ今日の私が香川ヒサ『ヤマト・アライバル』 香川ヒサの第八歌集『ヤマト・アライバル』(2015年)に収められた一首です。 「復活祭の卵の形のチョコレート」とは、イースターエッグの形をしたチョコレートの
復活祭の卵の形のチョコレート割れば生まれぬ今日の私が香川ヒサ『ヤマト・アライバル』 香川ヒサの第八歌集『ヤマト・アライバル』(2015年)に収められた一首です。 「復活祭の卵の形のチョコレート」とは、イースターエッグの形をしたチョコレートの
緑より朱あけへと実りゆく柿のおもてに錆のいろは浮きそむ大辻隆弘『汀暮抄』 大辻隆弘の第七歌集『汀暮抄』(2012年)に収められた一首です。 柿の実が緑色からきれいな朱色へと移行していく長い時間経過を詠っています。 主体は、柿の実の色の移り変
ポータブル将棋で昼を賭けながら土曜出社に慣れていきなよ小俵鱚太『レテ/移動祝祭日』 小俵鱚太の第一歌集『レテ/移動祝祭日』(2024年)に収められた一首です。 最近はスマホでも将棋ゲームができるため、外で実際の将棋盤を囲むという機会は、以前
耳朶みみたぶをさわられているただじっとこの子が眠るまでの生いけ贄にえ山添聖子・山添葵・山添聡介『じゃんけんできめる』 山添聖子・山添葵・山添聡介の第一歌集『じゃんけんできめる』(2022年)に収められた一首です。 母と2人の子の合わせて3人
夕雲のひびき寄るとき垂直にして一切の窓は耐えをり小池光『バルサの翼』 小池光の第一歌集『バルサの翼』(1978年)に収められた一首です。 何かただならぬ予感を湛えているように感じます。 まず朝の雲ではなく夕雲という時点で、何かしら退廃や凋落
かがやける花、花、花、野、黄金の家への道は無数にひとつ早坂類『黄金の虎ゴールデン・タイガー』 早坂類の歌集『黄金の虎ゴールデン・タイガー』(2009年)に収められた一首です。 「黄金の家」を文字通り受け取れば、金色に輝く高価な家のようなイメ
先輩の家で麻雀した朝のだるい四人はロの字にねむる小俵鱚太『レテ/移動祝祭日』 小俵鱚太の第一歌集『レテ/移動祝祭日』(2024年)に収められた一首です。 昔は麻雀と聞くとどちらかというと薄暗いイメージをもっていましたが、2018年7月からは
人あまた乗り合ふ夕べのエレヴェーター桝目の中の鬱の字ほどに香川ヒサ『テクネー』 (『香川ヒサ作品集』より) 香川ヒサの第一歌集『テクネー』(1990年)に収められた一首です。 エレベーターの箱の内部は限られた空間であるため、積載可能重量や可
エレベーターの人数が奇数になって空に向かっていく晴れた日の朝フラワーしげる『ビットとデシベル』 フラワーしげるの第一歌集『ビットとデシベル』(2015年)に収められた一首です。 何気ない日常の場面を切り取った歌ですが、何となく不思議な感じの
問題 - Question 次の歌の【 ① 】に入る言葉は何? 〈【 ① 】してわずかに世界とずれている奥歯で貝の砂を噛みたり〉 (駒田晶子) A. くしゃみ B. あくび C. げっぷ D. からぜき 答えを表示する 解答 - A
問題 - Question 次の歌の【 ① 】に入る言葉は何? 〈【 ① 】してわずかに世界とずれている奥歯で貝の砂を噛みたり〉 (駒田晶子) A. くしゃみ B. あくび C. げっぷ D. からぜき 答えを表示する 解答 - A
ひとりなり。一夏の読点として階段にひいやりと座れば駒田晶子『銀河の水』 駒田晶子の第一歌集『銀河の水』(2008年)に収められた一首です。 「ひとり」を最も感じるときは、どんなときでしょうか。 掲出歌は初句でいきなり「ひとりなり。」と句点で
きみをなす無数の問いに眼をこらす素足にたまごのからふみしめて柳澤美晴『一匙の海』 柳澤美晴の第一歌集『一匙の海』(2011年)に収められた一首です。 「きみをなす無数の問いに眼をこらす」とは、中々意味が取りづらいところはありますが、「きみ」
ほのぐらき水族館に浮かびゐる無数の貌のなかのわが貌小島ゆかり『憂春』 小島ゆかりの第七歌集『憂春』(2005年)に収められた一首です。 普段生活している中で、自分の顔を見つめる時間は一体どれくらいあるでしょうか。 朝起きて洗面台の鏡で見る、
海上にかろき頭痛を運びつつ無数の波の襞を見下ろす大辻隆弘『汀暮抄』 大辻隆弘の第七歌集『汀暮抄』(2012年)に収められた一首です。 船に乗っている場面でしょうか。 かすかに頭痛がするのは、船に乗っているからでしょうか、それとも船とは直接関
ちょっと良いポン酢を買えば良い帰路で春の宵など俯瞰しながら小俵鱚太『レテ/移動祝祭日』 小俵鱚太の第一歌集『レテ/移動祝祭日』(2024年)に収められた一首です。 季節は春。休みの日に外出した帰りでしょうか、それとも仕事帰りでしょうか。 陽
問題 - Question 次の歌の【 ① 】に入る言葉は何? 〈ほそながい【 ① 】だと渡されるわずかに湿る線香花火〉 (小俵鱚太) A. 栞紐 B. 常備薬 C. 熱帯魚 D. 未来予想図 答えを表示する 解答 - Answer
問題 - Question 次の歌の【 ① 】に入る言葉は何? 〈【 ① 】のご褒美としていいだらう大人は毎日電車に乗れる〉 (山木礼子) A. 昇進 B. 深考 C. 早起き D. 長生き 答えを表示する 解答 - Answer
問題 - Question 次の歌の【 ① 】に入る言葉は何? 〈いつせいに【 ① 】ひらかれて風ふく朝の野をおもひたり〉 (大辻隆弘) A. 解答用紙 B. 回転扉 C. 千羽折鶴 D. 白色織布 答えを表示する 解答 - Ans
問題 - Question 2024年、第67回短歌研究新人賞を「コミカル」30首で受賞した歌人は誰? 答えを表示する 解答 - Answer 工藤吹 解説 2024年で第67回を迎える短歌研究新人賞(短歌研究社主催)。今年の選考委員は、
散らかしたまま書いている人生に誤字も脱字もそのままにある小川佳世子『水が見ていた』 小川佳世子の第一歌集『水が見ていた』(2007年)に収められた一首です。 日記でしょうか、それとも依頼を受けた原稿の下書きなどでしょうか。 「散らかしたまま
迷いたるわれの耳へと風の吹く正しいことを選ぶのではない江戸雪『駒鳥ロビン』 江戸雪の第四歌集『駒鳥ロビン』(2009年)に収められた一首です。 生きているとさまざまな悩みや迷いがあります。 その度にすっと答えが出ればいいのですが、簡単には解
あてもなく歩く二人に観覧車 一度も乗らなかった観覧車岡本真帆『水上バス浅草行き』 岡本真帆の第一歌集『水上バス浅草行き』(2022年)に収められた一首です。 遊園地でしょうか、あるいは大きな観覧車があるハイウェイオアシスや、街中の人気スポッ
頂上で乗って頂上で降りるならいいよふたりきりの観覧車鈴木晴香『心がめあて』 鈴木晴香の第二歌集『心がめあて』(2021年)に収められた一首です。 通常、観覧車は一番低い位置に乗り場が設けられており、そこから乗って、またその一番低い位置で降り
長生きができたらいいな ひまわりの黄は漆黒しつこくにあんがい似てるね早坂類『風の吹く日にベランダにいる』 早坂類の第一歌集『風の吹く日にベランダにいる』(1993年)に収められた一首です。 人は何歳くらい生きれば「長生き」といえるのでしょう
問題 - Question 次の歌の【 ① 】に入る言葉は何? 〈座っても立っても春で【 ① 】のような卵焼き巻く〉 (江戸雪) A. 大男の手首 B. 赤鬼の眉毛 C. 怪物の踝くるぶし D. 妖怪の喉のみど 答えを表示する 解答
観覧車回れよ回れ想ひ出は君には一日ひとひ我には一生ひとよ栗木京子『水惑星』 栗木京子の第一歌集『水惑星』(1984年)に収められた一首です。 観覧車と恋といえば、この一首といってもいいほどの代表歌です。 まず主体の位置を確認しておきたいと思
問題 - Question 次の歌の【 ① 】に入る言葉は何? 〈プリントの花柄模様にうずもれて【 ① 】になりたい真昼〉 (早坂類) A. 綺麗な蝶 B. 静かな露 C. 些細な風 D. 邪悪な虫 答えを表示する 解答 - Ans
白き霧ながるる夜の草の園に自転車はほそきつばさ濡れたり高野公彦『汽水の光』 高野公彦の第一歌集『汽水の光』(1976年)に収められた一首です。 時間帯は夜、場所は公園かどこかでしょうか。公園といっても区画整備されたきれいな公園ではなく、「草
勝ち負けを決めないことも負けかもと思う あなたの下着を吊るす岡崎裕美子『わたくしが樹木であれば』 岡崎裕美子の第二歌集『わたくしが樹木であれば』(2017年)に収められた一首です。 "勝つことはいいことだ"、"負けるよりも勝ちなさい"。 そ
問題 - Question 次の歌の【 ① 】に入る言葉は何? 〈月末の終業時間のオフィスに【 ① 】のような拍手が上がる〉 (ユキノ進) A. 小雨 B. 花火 C. ノイズ D. 寝息 答えを表示する 解答 - Answer
三十分ゴルフの話ばかりして三十分減るおれの人生ユキノ進『冒険者たち』 ユキノ進の第一歌集『冒険者たち』(2018年)に収められた一首です。 人生は有限です。「三十分」を何に使うかは各人の自由ですが、その三十分が自分にとって有意義な時間なのか
おりゃおりゃおりゃおりゃおりゃおりゃって生きてたらはちゃめちゃに光ってる夏の海青松輝『4』 青松輝あきらの第一歌集『4』(2023年)に収められた一首です。 "あなたはどのように生きていますか? あなたの生き方をオノマトペで30文字以内で表
チョコレートはとけるとき悲鳴あげるから警察にだってとどけていい我妻俊樹『カメラは光ることをやめて触った』 我妻俊樹の第一歌集『カメラは光ることをやめて触った』(2023年)に収められた一首です。 正直、この歌をどのように読んでいいのか、なか
チョコレートアイスを落とした跡がある頁とばして次の章まで安田茜『結晶質』 安田茜の第一歌集『結晶質』(2023年)に収められた一首です。 本を読んでいる場面でしょう。 この本は、自分の本でしょうか、それとも誰かから借りた本でしょうか、図書館
ストローをせり上がりくるコーヒーの見えざる黒きストローなれば染野太朗『初恋』 染野太朗の第三歌集『初恋』(2023年)に収められた一首です。 ストローを使って飲んでいるところから想像すると、アイスコーヒーでしょうか。 ストローは白ではなく黒
生くるとは慣れぬことがらに出会ふこと熟こなしていくこと羊雲みあぐ秋山佐和子『豊旗雲』 秋山佐和子の第八歌集『豊旗雲』(2020年)に収められた一首です。 生きるということのある定義が示された歌で、この歌では二つが並列されています。 ひとつは
もう若くないと思えど死には若き齢よわいを生きて朝鵙あさもずに遇う吉川宏志『鳥の見しもの』 吉川宏志の第七歌集『鳥の見しもの』(2016年)に収められた一首です。 人はいつまでを若いと思い、いつからを若くないと感じるのでしょうか。 掲出歌は「