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tankalife|短歌のある日々、短歌である日々 https://tankalife.net/

日本の伝統詩型である「短歌」。五七五七七の三十一音からなるこの詩型は実に魅力にあふれています。 短歌のある日々は実に豊かで、その魅力を広く発信したいです!

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2021/10/30

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  • 短歌クイズ Q.458

    問題 - Question 次の歌の【 ① 】に入る言葉は何? 〈渡るときやたら眩しい橋だつた【 ① 】のやうに人を立たせて〉 (石川美南) A. やらせ B. ひるね C. あのよ D. まわた 答えを表示する 解答 - Answ

  • 人生の歌 #90

    美しい日没があすもあるのかと問う声にえぐられている日あり百々登美子『盲目木馬』 百々登美子の第一歌集『盲目木馬』(1962年)に収められた一首です。 日没が美しいか美しくないかは、それを見る人によって感じ方はさまざまでしょうし、またひとりの

  • 人生の歌 #89

    負ケ犬ニナルナとばかり教えられ負ける強さを知らずに育ち大井学『サンクチュアリ』 大井学の第一歌集『サンクチュアリ』(2016年)に収められた一首です。 人生を勝ち負けで語るとき、負けるよりも勝つことが求められる場面は多いでしょうし、一般的に

  • 人生の歌 #88

    なにかに負けてゐるかのやうになにかを嘲笑わらつてゐるかのやうに夏を過ごした染野太朗『初恋』 染野太朗の第三歌集『初恋』(2023年)に収められた一首です。 夏といえば開放的なイメージがありますが、この歌の主体はとても苦しそうに夏を過ごしたの

  • 人生の歌 #87

    眠りたくなつて眠つて目が覚めて食べる排泄する歩き出す石川美南『架空線』 石川美南の第四歌集『架空線』(2018年)に収められた一首です。 この一首は「脱ぐと皮 ―爬虫類カフェ訪問前後」という一連に置かれた歌で、人間ではない生き物のことを詠っ

  • 短歌クイズ Q.457

    問題 - Question 次の歌の【 ① 】に入る言葉は何? 〈俺・私・僕と呼び名が変わるたび【 ① 】の位置が違う気がする〉 (大井学) A. ほくろ B. 鎖骨 C. 踵 D. まゆ毛 答えを表示する 解答 - Answer

  • 短歌クイズ Q.456

    問題 - Question 次の歌の【 ① 】に入る言葉は何? 〈恐らくは【 ① 】から出遭う人と人そして【 ① 】から忘れてゆけり〉 (なみの亜子) A. 眉 B. 鼻 C. 口 D. 耳 答えを表示する 解答 - Answer

  • 人生の歌 #86

    編み物の初めのように先が長い二人静かに前を見ている竹内亮『タルト・タタンと炭酸水』 竹内亮の第一歌集『タルト・タタンと炭酸水』(2015年)に収められた一首です。 ここでいう「二人」とは主体と、主体にとって大切な人を指すのでしょう。 そして

  • 人生の歌 #85

    何もなき一日ひとひの何もなき川を身を乗り出して子ら眺めをり梶原さい子『リアス/椿』 梶原さい子の第三歌集『リアス/椿』(2014年)に収められた一首です。 「貼り紙ー十月」という一連にあり、東日本大震災が起こってから約半年後の2011年10

  • 人生の歌 #84

    ゆらゆらと日々は手吹きガラスのやうに揺れてをります不確かなまま知花くらら『はじまりは、恋』 知花くららの第一歌集『はじまりは、恋』(2019年)に収められた一首です。 「手吹きガラス」は九州・沖縄地方でつくられるガラス製品で、溶けたガラスを

  • 人生の歌 #83

    逃るるも直ひたに対うもおごそかに一生ひとよのこととなりて消えざる高倉レイ『薔薇を焚く』 高倉レイの第一歌集『薔薇を焚く』(1986年)に収められた一首です。 ある出来事に直面したとき、いくつかの選択肢が与えられると思います。そのときにどの道

  • 人生の歌 #82

    眼前の苦を遁れたき我といふ弱気を凌駕する我のあれ水沢遙子『空中庭園』 水沢遙子の第三歌集『空中庭園』(2001年)に収められた一首です。 生きていれば、楽しいと感じることもあれば、苦しいと感じることもあるでしょう。 この歌は「苦」に直面した

  • 人生の歌 #81

    本のない本棚皿のない戸棚そんなところに長く長く居たなみの亜子『鳴』 なみの亜子の第一歌集『鳴メイ』(2006年)に収められた一首です。 「本棚」は「本」を収めるから本棚なのでしょうし、「戸棚」は食器を収めるから戸棚なのでしょう。 もちろん、

  • 自動販売機の歌 #14

    煙草吸う友は煙草の自販機の場所に詳しいそれだけのことだ松村正直『駅へ』 松村正直の第一歌集『駅へ』(2001年)に収められた一首です。 自動販売機は、飲み物を売る販売機のイメージが強いですが、販売するものは何も飲み物に限っているわけではあり

  • 自動販売機の歌 #13

    空き缶をいくつも飾り自販機は夜の路地裏明るく照らす伊波真人『ナイトフライト』 伊波真人の第一歌集『ナイトフライト』(2017年)に収められた一首です。 初句「空き缶」と詠われています。 なぜ主体は、自動販売機に陳列されている缶に液体が入って

  • 直線・曲線の歌 #11

    わが裡に常描きゐる線ありてあるところよりゆるくカーブす三宅霧子『霧子』 三宅霧子の第一歌集『霧子』(1974年)に収められた一首です。 「裡」は、"うら"と呼んで裏側を意味する場合と、"うち"と呼んで内側や心の中を意味する場合がありますが、

  • 人生の歌 #80

    もう少しゆけばかならず楽になる楽になるとぞ歩み来たれる内藤明『薄明の窓』 内藤明の第六歌集『薄明の窓』(2018年)に収められた一首です。 生きているとどこかでつらい、しんどいと思うときがやってきます。 そのときに何もかも投げ出してしまえば

  • 人生の歌 #79

    今日眠るふとんあります明日食べるパンもあります祈りのゆびも岸原さや『声、あるいは音のような』 岸原さやの第一歌集『声、あるいは音のような』(2013年)に収められた一首です。 眠る前の場面でしょうか。 この歌は、ひとことでいってしまえば"感

  • 手品の歌 #17

    なにもくれなくていいから種明かししながら手品をやってほしいの安田茜『結晶質』 安田茜の第一歌集『結晶質』(2023年)に収められた一首です。 手品は「種明かし」をしないからこそ、手品として成立するものだと思います。手品の種を研究している者以

  • 手品の歌 #16

    マジックの種たねを一式詰め込みし革の鞄は何処にゆきし内藤明『薄明の窓』 内藤明の第六歌集『薄明の窓』(2018年)に収められた一首です。 マジックグッズには、本当にさまざまなものがあります。カード、コイン、ロープ、花、ハンカチ、リング、ステ

  • 手品の歌 #15

    手品師の右手から出た万国旗がしづかに還りゆく左手よ石川美南『裏島』 石川美南の歌集『裏島』(2011年)に収められた一首です。 手品師は何もないように見えるところからさまざまなものを登場させますが、「万国旗」もそのひとつでしょう。 万国旗は

  • 人生の歌 #78

    ビル風に髪がおどってくれたからとてもちいさな決心をした安田茜『結晶質』 安田茜の第一歌集『結晶質』(2023年)に収められた一首です。 何かをしようと心に決めることは、少なからず心に負荷を伴うものでしょう。決心をせず、昨日と同じような毎日を

  • 短歌クイズ Q.455

    問題 - Question 次の歌の【 ① 】に入る言葉は何? 〈【 ① 】をふるまいたいな【 ① 】と口にするのが気持ちいいから〉 (安田茜) A. カフェオレ B. 葡萄酒 C. ピスターシュ D. 揚げ餅 答えを表示する 解答

  • 短歌クイズ Q.454

    問題 - Question 〈雪山を裂いて列車がゆくようにわたしがわたしの王であること〉という巻頭歌で始まる、安田茜の第一歌集は何? 答えを表示する 解答 - Answer 『結晶質』 解説 『結晶質』は2023年(令和5年)に出版された

  • 傘の歌 #31

    徹夜明け傘をさすには微妙なる雨降る中を茫々とゆく松木秀『5メートルほどの果てしなさ』 松木秀の第一歌集『5メートルほどの果てしなさ』(2005年)に収められた一首です。 夜勤を終えた後でしょうか、それとも仕事が終わらず朝までかかってしまった

  • 直線・曲線の歌 #10

    湾というやさしい楕円朝あさにその長径をゆく小舟あり松村由利子『耳ふたひら』 松村由利子の第四歌集『耳ふたひら』(2015年)に収められた一首です。 「長径」という見慣れぬ語が登場しますが、これは「楕円」に関わる用語です。 楕円には焦点が二つ

  • 直線・曲線の歌 #9

    なだらかな曲線描く眼鏡入れ書架の片隅に置かれてゐたり山田航『さよならバグ・チルドレン』 山田航の第一歌集『さよならバグ・チルドレン』(2012年)に収められた一首です。 「眼鏡入れ」が「書架の片隅」に置かれているということを詠った歌で、特に

  • 人生の歌 #77

    かがまりてもやしのひげ根をとる厨 些事にこだはる日は平和なれ蒔田さくら子『標のゆりの樹』 蒔田さくら子の第十一歌集『標のゆりの樹』(2000年)に収められた一首です。 料理にもやしを使うとき、「もやしのひげ根」をとる人とそうでない人がいると

  • 直線・曲線の歌 #8

    やわらかな曲線である 新入学児なみなみ載せたプラットホーム安藤美保『水の粒子』 安藤美保の第一歌集『水の粒子』(1992年)に収められた一首です。 「プラットホーム」という語にはいくつか意味がありますが、この歌では駅のプラットホームを指して

  • 直線・曲線の歌 #7

    白鳥の首のカーヴのあの感じ、細い手すりに手を添えている鈴木加成太『うすがみの銀河』 鈴木加成太の第一歌集『うすがみの銀河』(2022年)に収められた一首です。 この一首を読むと、「白鳥の首」と「細い手すり」とがイメージの中で重ね合わさり、ど

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