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地底の声 https://amanekouko.hatenablog.jp/

世の中からズレてる人の書いたもの。詩、エッセイ、日記、小説など。

甚だ異形なる感受 異端の言葉難解と 我も違和感抱きたり 暗い暗いはリアリズム それゆえ望み見えぬとて どうやら我が詩不評なり 然れどままよ筆を執り 刻む足跡いしぶみに 誰ぞ一人と解き放つ

amanekouko
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2017/06/18

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  • 詩「隣人」

    足音たかく 雪崩れる嵐に乗って 賊の頭巾をかぶった隣人が 柵をまたぐ 花壇の若芽を 踏み荒らし 扉を蹴破りざま きみの鼓膜の奥にするどく 怒号する 〈俺の家のものになれ!〉 〈俺の家になれ!〉 〈俺になれ!〉 散乱する家具 きみは背後のない壁を後じさり 鞄からこっそり 鉛筆を取り出して 見下ろす隣人を捉えた 震える手でかれの姿を 紙切れに刻みつけた 〈俺になれ!〉 怒号は筆跡のなかに きみの家を建てた 〈おまえの家のものにならない!〉 〈おまえの家にならない!〉 〈おまえにならない!〉 柵のない柵の 境界に やわらかく かたい 流れる不動の 礎石の上に おまえは おまえ きみは きみ 俺は 俺…

  • 小説「袋」

    男の顔に袋が被(かぶ)さっている。首まですっぽり嵌(は)まっている。袋の口は中途半端に開放され、風に揺れてビラビラしている。 ビニール袋のようだが、もっと透明で、景色がよく見える。音もクリアに聞こえる。このままテレビや映画や音楽を楽しむこともできる。もちろん人と話すことも。 飲み食いする時は袋の隙間からスプーン、箸を差し込む。手で直接口に運ぶこともある。 何不自由ない。 今日は花粉が多いようだ。くしゃみをすると袋の内側に点々と唾がつく。汚いが、これくらいは仕方ない。袋の隙間からニュッと手を入れ、ティッシュで鼻をかんでしまう。 しかし、少し息が苦しい。吐き出した二酸化炭素が袋の中に滞留している。…

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