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詩はどこにあるか(谷内修三の読書日記)
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日々、読んだ本の感想。ときには映画の感想も。
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詩はどこにあるか(谷内修三の読書日記)さんの新着記事

1件〜30件

  • オリンピックは中止すべきだ(6)

    7月28日の読売新聞(西部版)によれば、東京都で27日、新型コロナウイルスの感染者が新たに2848人確認された。1日当たりの感染者は、「第3波」のピークだった今年1月7日(2520人)を上回り、過去最多となった。一覧表によれば、神奈川758人、埼玉593人、千葉405人、大阪741人、私の住んでいる福岡では236人。どこも急増している。オリンピック関係でも、東京五輪・パラリンピック大会組織委員会は25日、ボートのオランダ選手と自転車のドイツ選手の2人を含め、新たに10人が新型コロナウイルス検査で陽性と判定されたと発表した。感染が止まらない。これに関連して、菅は、こう言っている。五輪中止の選択肢については、「人流は減少しているので、そうした心配はない」と強調した。「人流は減少している」とは、どういうデータに基づく...オリンピックは中止すべきだ(6)

  • 嵯峨信之『小詩無辺』再読(4)

    嵯峨信之『小詩無辺』再読(4)「時間」ということばを中心に読み返してみる。「人名」という詩のなかには、こういう行がある。ぼくはいま誰かの記憶のなかを通つているのかも知れない人の名とは時間にとらえられた人間の影ではないのか「誰かの記憶」というのは「誰かの魂しい」だろうか。人と人をつなぐもの。「時間にとらえられた人間」とは人間は時間を生きているということだろう。生きているあいだは「人の名」がある。死んでしまう、つまり「時間」の外に出てしまうと「人の名前」はなくなり、「魂しい」になる。嵯峨は「魂しい」に固有名詞を与えていないように思える。その無名の島をつつむ春の雨海は一枚のみどりの褥のようにひろがつている誰も時の行衛を知らないもういい何も考えなくてもさらによりよい時刻の国へいつかは行きつくことを(無題抄451ページ)...嵯峨信之『小詩無辺』再読(4)

  • 自民党憲法改正草案再読(18)

    第26条は、「教育権、教育の義務」。(現行憲法)第26条1すべて国民は、法律の定めるところにより、その能力に応じて、ひとしく教育を受ける権利を有する。2すべて国民は、法律の定めるところにより、その保護する子女に普通教育を受けさせる義務を負ふ。義務教育は、これを無償とする。(改正草案)第26条(教育に関する権利及び義務等)1全て国民は、法律の定めるところにより、その能力に応じて、等しく教育を受ける権利を有する。2全て国民は、法律の定めるところにより、その保護する子に普通教育を受けさせる義務を負う。義務教育は、無償とする。3国は、教育が国の未来を切り拓く上で欠くことのできないものであることに鑑み、教育環境の整備に努めなければならない。第一項、第二項は表記と文言の改正。「子女」を「子」に改正しているのは「子女」という...自民党憲法改正草案再読(18)

  • オリンピックは中止すべきだ(5)

    7月27日の読売新聞(西部版)によれば、①東京五輪・パラリンピック大会組織委員会は26日、海外からのアスリート3人を含め、新たに16人が新型コロナウイルス検査で陽性と判定されたと発表した。②選手の国籍や競技については各国・地域のオリンピック委員会から同意が得られなかったとして公表していない。③また、日本オリンピック委員会(JOC)は26日、陸上競技の日本選手団の関係者が陽性と確認されたと発表した。選手団員ではないとしている。①は26日夕刊で既報。②「プレイブック」(ルールブック?)では、規定はどうなっているのか。感染拡大は予測されていたことであり、感染者が出た場合、公表をどうするかということは決めてなかったのか。決めてなかったとしたら、それは「プレイブック」の不備だろう。「バブル対策」で選手や関係者の行動は制限...オリンピックは中止すべきだ(5)

  • オリンピックは中止すべきだ(4)

    7月26日の読売新聞夕刊(西部版)によれば、①五輪関係者、選手3人含めあらたに16人陽性…計148人に東京五輪・パラリンピック大会組織委員会は26日、海外からのアスリート3人を含め、新たに16人が新型コロナウイルス検査で陽性と判定されたと発表した。組織委が7月1日以降に公表した大会関係者の陽性者は、計148人となった。②ビーチバレー女子、チェコ代表が陽性・試合棄権…石井・村上組が不戦勝ビーチバレー女子で24日に石井美樹(荒井商事・湘南ベルマーレ)、村上めぐみ(オーイング)組と対戦予定だったチェコ代表ペアの選手1人が新型コロナウイルスの検査で陽性反応を示したことを受け、大会組織委員会は、この選手のペアが1次リーグ全試合を棄権すると発表した。石井、村上組は不戦勝となった。今朝の朝刊では「陽性者は選手2人を含め10人...オリンピックは中止すべきだ(4)

  • 高柳誠『フランチェスカのスカート』(17)

    フランチェスカのスカート高柳誠書肆山田高柳誠『フランチェスカのスカート』(17)(書肆山田、2021年06月05日発行)「本」。この作品には、注釈をつけたくなることばがたくさんある。すべてのことばに注釈をつけたくなる。つまり「高柳語」がぎっしりとつまっている。本を「物体」と呼んだ後、こう書いている。印刷された文字を読み進めたとたん、一挙に別の世界が広がる。そんなふしぎな世界を、どうやってこんな小さな箱に閉じ込めていられるのだろう。「物体」は「箱」と言いなおされている。そして、そう呼びなおすとき「閉じ込める」という動詞がつかわれている。この「閉じ込める」は重要なことばである。高柳は、ことばで「高柳ワールド」を「閉じ込める」。そして、それは本を「開く」ときに広がるのだが、そこにはもうひとつ別の動きがある。紙に囚われ...高柳誠『フランチェスカのスカート』(17)

  • 嵯峨信之『小詩無辺』再読(3)

    嵯峨信之『小詩無辺』再読(3)謎を考えてみようカンガルウのおかしな影について遠い遠い気も遠くなるように遠いカンガルウの故郷のふしぎな曲がりくねつた木々をその影をカンガルウは妙な木々に何を習つたのか(カンガルウ459ページ)「故郷」について考えるとき、宮崎県を題材にした詩を選んだ方がいいのかもしれないけれど、あえて「抽象的」に考えてみたいと思う。嵯峨は宮崎県の出身だけれど、宮崎にいた期間は短い。嵯峨はここでは「故郷」を「不思議に曲がりくねつた木々」と結びつけている。土地の形、山の形、川の形ではなく、あるいは名前ではなく、木々。そこにあるもの。それは、ほかの土地にあるものとどんなふうに違っているのだろうか。その違いを「故郷」と読んでいる。ふるさとというのはそこだけに時が消えている川岸の町だそこの水面に顔をうつしてみ...嵯峨信之『小詩無辺』再読(3)

  • オリンピックは中止すべきだ(3)

    7月26日の読売新聞によれば、①東京五輪・パラリンピック大会組織委員会は25日、ボートのオランダ選手と自転車のドイツ選手の2人を含め、新たに10人が新型コロナウイルス検査で陽性と判定されたと発表した。②国内の新型コロナウイルス感染者は25日、46都道府県と空港検疫で新たに5020人確認された。重症者は前日から12人増えて448人、死者は4人だった。東京都では、1763人の新規感染者が確認された。日曜日では1月17日の1595人を上回って過去最多。1週間前から755人増え、6日連続で1000人を上回った。(略)連休後半は検査数の減少に伴い、新規感染者も減る傾向にあるが、この日は前日(1128人)から635人増えた。コロナ感染者の拡大が止まらない。①の記事で問題なのは、最初の頃は選手、大会関係者の陽性が発表されたと...オリンピックは中止すべきだ(3)

  • スタンリー・キューブリック監督「シャイニング北米公開版〈デジタル・リマスター版〉」

    スタンリー・キューブリック監督「シャイニング北米公開版〈デジタル・リマスター版〉」(★★★★★)(2021年07月25日、中洲大洋、スクリーン1=午前10時の映画祭)監督スタンリー・キューブリック出演ジャック・ニコルソン、シェリー・デュバルこの映画は、冒頭のシーンの「気持ち悪さ」に圧倒される。いまでは空からの撮影でも画面がそんなに揺れないが、この映画つくられた当時はそうではなかった。まるでカメラ自体が飛んでいるような、そして自分が目になって飛んでいるような気分になる。しかも、それは私が望んでそれを見ているのではなく、何か強制的に見せられている感じがするのである。不安定に揺れる映像なら、これはだれかが撮ってきた映像という感じがするのだが、そういう感じがしない。強制的に見せられていると書いたが、その見せられているは...スタンリー・キューブリック監督「シャイニング北米公開版〈デジタル・リマスター版〉」

  • オリンピックは中止すべきだ(2)

    オリンピックは中止すべきだ(2)7月25日の読売新聞によれば、東京五輪・パラリンピック大会組織委員会は24日、海外から来日した選手1人を含め、新たに17人が新型コロナウイルス検査で陽性と判定されたと発表した。東京都では、1128人の感染を確認した。連休による医療機関の休診などの影響で、1週間前から282人減ったが、1日当たりの感染者は5日連続で1000人超となった。コロナ感染が止まらない。東京都の感染者数には、わざわざ「連休による医療機関の休診などの影響で、1週間前から282人減ったが」と注釈がついている。これは連休明け後、感染者数が一気に増えたときの「弁明」のためである。つまり、「連休中に検査できなかった分の陽性者が含まれているため急増したように見えるだけで、急増はしていない」と言い逃れるためである。連休明け...オリンピックは中止すべきだ(2)

  • 松崎義行、田原『詩人と母』

    詩人と母田原みらいパブリッシング松崎義行、田原『詩人と母』(みらいパブリッシング、2021年07月21日発行)松崎義行、田原『詩人と母』はそれぞれの母を追悼する二人の、一冊の詩集。二人の母は別人なのだが、そして詩を読むとたしかにふたりは違っているということがわかるのだが、なぜか共通のものがある。「母」だからだろうか。松崎義行の「果てしない路」という作品。この果てしのない道にも果てはあるのだこの道と呼ぶものは道ではなかったのだ吹き荒ぶ冷たい風が生まれる場所はもう温んでいるのだどこかに疲れと痛みを感じるがそれは自分ではないのだ自分がしてきたことは静かに浮かぶ花の船になったのだ争いはなかったことになり悲しみが溢れているのだ見てきたものが風景になり季節が巡り始めるのだ始まりのような終わりが風にキラキラと舞い立ち皆それを...松崎義行、田原『詩人と母』

  • オリンピックは中止すべきだ

    コロナ感染が話題になり始めたころ(いわゆる第一波のとき)、私はこんなことを書いた記憶がある。コロナが終息し、コロナ対策の検証が世界で始まったとき、日本はきっと責任を追及される。安倍政権は、クルーズ船検疫で非常に「甘い」対策を取った。甘い対策にもかかわらず、日本のコロナ感染はそれほど広がらなかった。これは世界に誤解を与えた。厳しくい対策をとらなくても大問題にはならない、と油断を産むきっかけとなった。乗船客を徹底検査し、陽性者は病院に隔離するという形で封じ込んでいたなら、それはコロナ対策の手本となったと思う。そういう手本を示せなかっただけではなく、逆に「甘い対策でも問題がない」という印象を与えてしまった。きのう7月23日に東京オリンピックが始まったが、このこともきっと事後検証のとき、絶対に問題になる。コロナは変種株...オリンピックは中止すべきだ

  • 高柳誠『フランチェスカのスカート』(17)

    フランチェスカのスカート高柳誠書肆山田高柳誠『フランチェスカのスカート』(17)(書肆山田、2021年06月05日発行)「手紙(二)」。砂漠を旅するひとから手紙が届く。そこにはそのひとが見た「目新しいこと」が書かれている。ほかに、こういうことも書かれている。砂漠を抜けた南の密林地帯には、人間に似た恐ろしく獰猛な動物がすんでいるし、一年中素っ裸で密林を歩き回る小さな人たちもいるという話だ。できることなら、そういう人たちにも会ってみたい。実際には見ていない。聞いただけである。ことばである。語りのなかに、もう一つの語りがある。それは最初の語りと同等の「意味/価値」を持っている。つまり、ことばである限り、それは直接的な報告であろうと間接的な報告であろうと(伝聞であろうと)、同じ重さを持つ。なぜか。読む人にとっては、どち...高柳誠『フランチェスカのスカート』(17)

  • 自民党憲法改正草案再読(17)

    第25条は、「生存権」ということばで呼ばれることがある条項である。(現行憲法)第25条1すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。2国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。(改正草案)第25条(生存権等)1全て国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。2国は、国民生活のあらゆる側面において、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。第25条の2(環境保全の責務)国は、国民と協力して、国民が良好な環境を享受することができるようにその保全に努めなければならない。第25条の3(在外国民の保護)国は、国外において緊急事態が生じたときは、在外国民の保護に努めなければならない。第25条の4(犯罪被害者等へ...自民党憲法改正草案再読(17)

  • 東京オリンピック

    東京オリンピック2020がきょう7月23日開幕する。前回の東京大会のとき、私は小学生だった。6年生か、5年生かは忘れてしまった。覚えているのは「アジアで初めてのオリンピック」ということばだ。日本はアジアだった。いま、この日本はアジアである、という感覚がとても稀薄になっていると思う。あのころ、私は富山の田舎に住んでいた。中国人も韓国人も知らない。周囲にいる人も、たぶん、知らない。話題になったことはない。だから、その当時、日本人が中国人や韓国人を嫌っていたかどうか、肌で感じることはなかった。子どもだから、そういう情報に触れなかっただけなのかもしれない。情報があっても気がつかなかっただけなのかもしれない。でも「アジアで初めて」ということばをつかうくらいだから、日本はアジアであると意識が強く、アジアであると意識する以上...東京オリンピック

  • 自民党憲法改正草案再読(16)

    自民党憲法改正草案再読(16)第24条は大きく改変される。(現行憲法)第24条1婚姻は、両性の合意のみに基いて成立し、夫婦が同等の権利を有することを基本として、相互の協力により、維持されなければならない。2配偶者の選択、財産権、相続、住居の選定、離婚並びに婚姻及び家族に関するその他の事項に関しては、法律は、個人の尊厳と両性の本質的平等に立脚して、制定されなければならない。(改憲草案)第24条(家族、婚姻等に関する基本原則)1家族は、社会の自然かつ基礎的な単位として、尊重される。家族は、互いに助け合わなければならない。2婚姻は、両性の合意に基づいて成立し、夫婦が同等の権利を有することを基本として、相互の協力により、維持されなければならない。3家族、扶養、後見、婚姻及び離婚、財産権、相続並びに親族に関するその他の事...自民党憲法改正草案再読(16)

  • 高柳誠『フランチェスカのスカート』(15)

    高柳誠『フランチェスカのスカート』(15)(書肆山田、2021年06月05日発行)「夢の種」は「一年に数回、空から夢の種が降ってくる」と始まる。雪に似ているが、雪と違ってさまざまな色を持っている。それは壊れやすい。壊れると匂いを発する。そして、その夢が美しいかどうかは、匂いが決定しているらしい。つまり、いい匂いの種はいい夢をみせてくれるというのだ。だからといって、つぶさない限りその種の匂いをかぐことはむずかしいのだが…。この困難さのなかに詩がある。困難を超えて願っていたものが実現するときの喜びが詩である。それはしかし、「だからといって」ということばが象徴するように、「論理」でもある。ことばを書いてきて、そのことばが自立して、論理を展開する瞬間の、ことばのよろこび。ことば自身のよろこびをこそ、高柳が詩と定義してい...高柳誠『フランチェスカのスカート』(15)

  • 自民党憲法改正草案再読(15)

    自民党憲法改正草案再読(15)第22条は、住居、移転、職業選択について書いている。(現行憲法)第22条1何人も、公共の福祉に反しない限り、居住、移転及び職業選択の自由を有する。2何人も、外国に移住し、又は国籍を離脱する自由を侵されない。(改憲草案)第22条(居住、移転及び職業選択等の自由等)1何人も、居住、移転及び職業選択の自由を有する。2全て国民は、外国に移住し、又は国籍を離脱する自由を有する。すでに書いたことだが、憲法の条文は大切なものを先に書き、それを後の条文で補足説明する。つまり補強する。「住居、移転、職業選択」は、第19条「思想及び良心の自由は、これを侵してはならない」と関係すると同時に、第14条「すべて国民は、法の下に平等であつて、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的...自民党憲法改正草案再読(15)

  • 嵯峨信之『小詩無辺』再読(2)

    嵯峨信之『小詩無辺』再読(2)「言葉」は、どんな具合につかわれているか。言葉の泡を消せ意味のないシラブルにピリオドを打て(港、446ページ)「泡」と「意味のない」は同じものだろう。「意味」が不明確な言葉を嵯峨は嫌っているようである。「自由がというものがあつた」には、こう書いてある。言葉は言葉以外の意味にあふれている(446ページ)ここでの「意味」は「無意味」ということ。言葉はいろいろな意味を持っているが、多くの場合は「無意味」なものの方が多い。では、「意味」とは何か。詩のすぐつづきに、笑えば白がこぼれ落ちて白いといえばさらに白くなる「白」が「さらに白くなる」。この「さらに」こそが嵯峨にとっての意味、求めている意味である。「さらに」という働きをしないことばは「泡」なのである。さきに引用した、言葉よまだ目覚めないの...嵯峨信之『小詩無辺』再読(2)

  • 星野元一『村、があった』

    星野元一『村、があった』(蝸牛舎、2021年07月01日発行)星野元一『村、があった』はタイトル通りの詩集である。かつて村があった。村と呼ばれる場があった。しかし、いまは失われてしまった。村、とはどんな場だったか。どの詩を引用しようか迷うが、巻頭の「フキノトウ」。重たい雪の布団をおしあげフキノトウが顔をだしている私も雪国育ちなので、この風景にはなじみがある。いまは九州に住んでいるので、こういうフキノトウは見たことがないが、子供のときに見たフキノトウはこういう姿である。フキノトウはオタマジャクシだ楽譜のオヒサマガヤッテクルゾォーピッコロのような声をはりあげツクシやスミレたちの目や鼻をひっぱりスズメノテッポウやキツネノボタンたちの顎や脇の下をくすぐり春の便りを村のポストに入れにいった「フキノトウは/オタマジャクシだ...星野元一『村、があった』

  • エリザ・ヒットマン監督「17歳の瞳に映る世界」

    2021年07月09日(土曜日)エリザ・ヒットマン監督「17歳の瞳に映る世界」(★★★★★)(2021年07月17日、キノシネマ天神、スクリーン1)監督エリザ・ヒットマン出演シドニー・フラニガン、タリア・ライダー「17歳の瞳に映る世界」とは、何とも奇妙なタイトルである。まるで見ることを拒んでいる。特に私のような高齢の男が、わざわざ17歳の少女に世界がふうに見えるかということは、頭では関心があっても、肉体として関心がない。そんなもの見ても何も感じないだろうなあ、と思ってしまう。しかし、「予告編」の映像が不思議に気になって仕方がなかった。あ、この映像は珍しい、見たことがないという印象があるわけではないのだが、気にかかるのである。主人公は、当たり前だが17歳。妊娠している。これも、まあ、あり得ることである。母親も父親...エリザ・ヒットマン監督「17歳の瞳に映る世界」

  • 河野俊一「そのたびに」、愛敬浩一「観念的な悩み」

    河野俊一「そのたびに」、愛敬浩一「観念的な悩み」(「潮流詩派」262、2021年07月10日)「潮流詩派」262が「短詩」の特集を組んでいる。そのなかから一篇。河野俊一「そのたびに」。同じことを何度も繰り返して話す日が来るように同じ詩を何度も書く日がきっと私に訪れるいくつかのテニヲハは違ってものの名前も似たようなものにすり替わっているかもしれないがなかみは概ね同じででも書くたびに新しい気持ちに戻りふりだしに引き返しては怒ったり喜んだりする私は、毎日同じような感想を書いているので、それでいいと思っている。特に「新しい気持ち」にならなくてもいいかなあ、とも思う。この詩の感想を書く気持ちになったのは「概ね」ということばが印象に残ったから。「概ね、か……」と、私は、ふと思ったのだ。声には出さなかったが。そうか、河野はこ...河野俊一「そのたびに」、愛敬浩一「観念的な悩み」

  • 嵯峨信之『小詩無辺』再読

    2021年07月17日(土曜日)嵯峨信之『小詩無辺』再読嵯峨信之『小詩無辺』は1994年の詩集。(テキストは「全集」をつかった。)「魂しい」という嵯峨独特の表記が出てくる。「魂しい」とは何なのだろうか。言葉よまだ目ざめないのかぼくの魂しいのどのあたりを急いでいるのか(*450ページ)「言葉」と「魂しい」は関係がある。だが、どんな関係なのか、わからない。「魂しい」をきちんと通過したら、「言葉」は「目ざめる」。もしぼくの魂しいだけが走りさつた多くの魂しいに置きざりにされたのなら夕べの川ぎしでぼくは夜明けを待つだろう(孤独452ページ)魂しいを失う日がある横糸のひきつつた絨毯のようなものだ人を憎んだことを愛したことを生命の皿の上にのせてみるぼくはぼくの現し身を離れてもまぎれもなく思いは残る(*453ページ)「魂しい」...嵯峨信之『小詩無辺』再読

  • 自民党憲法改正草案再読(14)

    信教(宗教)の問題は、「こころ」の問題。信教(宗教)は、かならずしも人には語らない。語らなければある宗教を信じていないというわけではない。「無言」でできる思想、良心の活動。語る人もいるが「無言」という表現もある。一方、思想には「無言」とは相いれないものもある。ことばであらわし、肉体であらわす「思想/良心」もある。生きている限り、人は必ずと言っていいほど、語り、行動する。第21条は「無言」ではなく、「有言」の「自由」について規定したものだ。(現行憲法)第21条1集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由は、これを保障する。2検閲は、これをしてはならない。通信の秘密は、これを侵してはならない。(改正草案)第21条(表現の自由)1集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由は、保障する。2前項の規定にかかわらず...自民党憲法改正草案再読(14)

  • 徳永孝「雲と太陽」、池田清子「雲」、青柳俊哉「空の家」

    徳永孝「雲と太陽」、池田清子「雲」、青柳俊哉「空の家」(朝日カルチャーセンター福岡、2020年07月05日)テーマを決めていたわけではないのだが「雲」「空」の詩がそろった。雲と太陽徳永孝空一面にのっぺりと広がる灰色の雲太陽からのあまりにも強い紫外線から生き物を守り雨を降らしうるおいを与えるお母さん太陽の光は全ての生き物の命の元(もと)でも時にはそのはげしさが生き物を死に至らしめるそのはげしさは雲の優しさが有って始めて生きる強い陽射しをさえぎりゆるやかに流れる雲の下公園で遊ぶ数組の親子連れ互いに呼び合い走り回る子供達穏やかに見守るお母さんは廻(めぐ)る子供達のもう一つの太陽これは推敲後の作品。講座で読んだ作品は四連目までは同じだが、そのあとは、こうなっていた。お母さんはその周りを廻(めぐる)る子供達を穏やかに包む...徳永孝「雲と太陽」、池田清子「雲」、青柳俊哉「空の家」

  • 若者のテレビ離れ。

    日刊ゲンダイに興味深い記事があった。https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/geino/291931「10代20代の半数はテレビを見ない」というのである。私もテレビを見ないが、私のような老人がテレビを見ないのと、若者がテレビを見ないのでは「意味」が違うと思う。記事には、いろいろなことが書いてあるが。私が私なりに要約すれば、これは別なことばで言えば「時間」を共有しなくなったということだね。昔は、たとえば人気ドラマがあると銭湯ががらがらになった、といわれた。銭湯も単に体を清潔にする場所ではなく、一種の「時間の共有」だった。銭湯で「時間を共有」するかわりに、各家庭で、銭湯で出会う人と「時間」を共有している。だから、次の日、前日見たドラマの話をすることで、「時間の共有」を...若者のテレビ離れ。

  • 自民党憲法改正草案再読(13)

    自民党憲法改正草案再読(13)憲法の条文は、常に前に書いた条文を説明する形で展開する。第19条思想及び良心の自由は、これを侵してはならない。この規定だけでは「思想及び良心の自由」というものが具体的に何を指すか(どういうものを「思想」「良心」と定義しているかわからない。わかるのは「侵してはならない」と国に禁止を命じているということだけである。だから、こう言いなおす。(現行憲法)第20条1信教の自由は、何人に対してもこれを保障する。いかなる宗教団体も、国から特権を受け、又は政治上の権力を行使してはならない。2何人も、宗教上の行為、祝典、儀式又は行事に参加することを強制されない。3国及びその機関は、宗教教育その他いかなる宗教的活動もしてはならない。(改正草案)第20条(信教の自由)1信教の自由は、保障する。国は、いか...自民党憲法改正草案再読(13)

  • 新倉俊一『ビザンチュームへの旅』

    ビザンチュームへの旅:詩集新倉俊一洪水企画新倉俊一『ビザンチュームへの旅』(洪水企画、2020年07月25日発売)新倉俊一『ビザンチュームへの旅』は、「西脇順三郎が大好き」という感じがあふれる詩集である。新倉は「大好き」というようなことばでは感情(思い/思想)をあらわさないとは思うのだが、私はミーハーなので「大好き」と言いなおすのである。それがどれくらい「大好き」かというと、「あとがきに代えて」というページにあふれている。新倉はなんと、自分のことばのかわりに草野早苗の「岩礁」という作品を転写している。草野早苗というのは新倉俊一のペンネームだったのか。違うと思う。はっきりとは覚えていないが、私は「草野早苗」という名前に記憶がある。作品の感想を書いたことがあるかもしれない。もし新倉俊一と草野早苗が「別人」ならば、な...新倉俊一『ビザンチュームへの旅』

  • 自民党憲法改正草案再読(12)

    自民党憲法改正草案再読(12)第19条に触れる前に、少し復習。第10条は、国民の定義。第11条は、国民は基本的人権を持っている。それを国は侵すことができない。第12条は、国民は基本的人権を濫用できない。公共の福祉のために利用しなければならない。第13条は、しかし、「公共」(みんな)よりも「個人」が大事。「公共の福祉(みんなの助け合い)」の妨げにならないなら、何をするかは「個人の自由」。つまり「公共の福祉(みんなの助け合い)」に参加しなければならないというわけではない。第14条は、国民(個人)はみんな平等。差別されない。これは、ここには書いていないが「公共の福祉(みんなの助け合い)」に参加しなくても差別されない、ということ。「信条」によって差別されないとは、そういうことを指すと思う。そのあと、公務員、犯罪者のこと...自民党憲法改正草案再読(12)

  • 伊藤芳博『いのちの籠を編む』

    伊藤芳博『いのちの籠を編む』(ふたば工房、2020年08月10日発売)伊藤芳博『いのちの籠を編む』には詩に関する文章と憲法に関する文章が収録されている。憲法で伊藤が指摘しているのは「国民」と「何人(なんぴと)」の使い分けである。この問題を、伊藤は「英文」と比較している。英文というのは、主にGHQ草案のことである。英文そのものも引用されているが、私は英語のニュアンスがわからないので、伊藤の指摘については、それが納得できるとも、納得できないとも言うことができない。伊藤は、「国民」は日本人を指し、「何人」は「外国人を含む人間」を指していると把握している。しかし、そこには「外国人を含む」という明確な定義が言語化されていないので、結果的に、現在も根強く残っている外国人差別(中国国籍人、韓国国籍人、北朝鮮国籍人)を生み出す...伊藤芳博『いのちの籠を編む』

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