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渡良瀬ワタルさんのプロフィール

住所
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出身
日南市

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ブログタイトル
金色銀色茜色
ブログURL
https://blog.goo.ne.jp/knjaskmstkzk
ブログ紹介文
ごめんなさい。 新しい物語になっています。 和洋折中の時代を舞台にしました。
更新頻度(1年)

59回 / 365日(平均1.1回/週)

ブログ村参加:2008/05/30

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ハンドル名
渡良瀬ワタルさん
ブログタイトル
金色銀色茜色
更新頻度
59回 / 365日(平均1.1回/週)
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金色銀色茜色

渡良瀬ワタルさんの新着記事

1件〜30件

  • 昨日今日明日あさって。(解放)166

    国都雀が、尾張と伊勢の争いが終焉に近いと口にし始めた。俺が実家から聞かされている戦況情報の後追いなのだが、これが割と精度が高い。平民の情報網も馬鹿にできない。そして、ついには具体的な数字まで出て来た。「子息二人の身代金に捕虜全員の身代金を足すと、1000万ドロン金塊で20000本になるそうだ」桁が違う。分割するにしても何十年になるのだろう。伊勢方の言い分が聞こえた。「こちらの被害は領軍に加え、加勢してくれた寄子の貴族軍、そして領民、だけでなく、領地も荒らされてるのですぞ。立て直すのに年数と金額、どれ位かかると思われる。・・・。身代金の内訳は三つ。受けた被害に対する損害賠償金、侵攻して来た罰則金、手柄を立てた者達に支払う報奨金。それらを合算したものです。全額お支払い頂けなければ、ご子息を含めた捕虜達を奴隷として売...昨日今日明日あさって。(解放)166

  • 昨日今日明日あさって。(叙爵)165

    ダンカンが問う。「魔物狩りより街中の仕事と申されていますが、現に貴女方は魔物を狩っておられる。そこには如何なる理由が・・・」「簡単な事です。女の子達の家庭教師とパーティの警護、この二つで結構な報酬になるのです。これは断れません。そしてもう一つ。ダンに有ります。彼は魔物の引き運が強いのです。ダンジョンに潜る分けでなし、森に入る分けでなし、ただ平地で薬草採取するだけなのに、必ず魔物に遭遇するんです」言い終えるとシンシアは俺に視線を転じた。そう言われても・・・。仲間達に助けを求めた。すると仲間達の視線は全て俺に向けられていた。目色から判断すると、みんな同じ考えのようだ。まさかな・・・。取り敢えず過去を振り返ってみた。あっ、直ぐに思い至った。何時も何時も魔物に彩られていた。シンシアが言う。「ダンは勘が鋭いのでしょう。的...昨日今日明日あさって。(叙爵)165

  • 手違いが発生しました。

    ごめんなさい。本日投稿予定のデーターが家出しました。たぶん、自粛生活に飽きたのでしょう。なんとかして本日中に手元に戻すつもりでいます。ごめんなさい。手違いが発生しました。

  • 昨日今日明日あさって。(叙爵)164

    ウィリアム小隊長に説明されなくても見ただけで分かった。戸倉村で製造された馬車だ。ここまで見事な貴族用馬車に仕上げているとなると、それも三両、俺が叙爵を承諾してからでは、とても間に合わない。確実にそれ以前に着手している。王宮から叙爵が実家に伝えられるやいなや、俺の承諾を織り込み、着手したに違いない。車両の四面の左上隅にダンタルニャン佐藤家の紋章が描かれていた。楕円形で、縁取りは黒、内側の地は青。真ん中の絵柄は赤いユニコーン。実家の円形紋章を楕円形にし、色が変更されていた。実家のユニコーンは銀色。それが赤。青空を飛び回る赤いユニコーンの趣き。シェリルが口笛を吹いて言う。「銀色も良いけど、赤もなかなかのものね」シンシア達、大人の視線は別の馬車に向けられていた。一頭立て二輪のカブリオレ。馭者席なしの完璧な二人乗り。乗車...昨日今日明日あさって。(叙爵)164

  • 昨日今日明日あさって。(叙爵)163

    冒険者パーティ再開の前日になった。俺は授業が終わると下賜された屋敷に戻ることにした。執事のダンカン、メイド長のバーバラ、料理長のハミルトン、この三人に懇願されたのだ。「成人するまで公務には関わらない、その事は承知しています。何も申しません。ただ一つ、お願いがあります。お休みの日はお屋敷に戻って来て、皆にお顔をお見せ願えませんか。ついでにお食事もして頂くと、嬉しいのですが」三人が揃って頭を下げた。使用人とは言え、大の大人。無下にはできない。偶々、側に居合わせた屋敷警備の小隊長・ウィリアムも口添えした。「ダンタルニャン様、村から来た私共は貴方様の人柄は分かっています。我儘だけどお優しい方だと。でも、こちらで雇われた方々は何も知らないのです。少しでも貴方様を知ろうとしての、この様なお願い、なにとぞ聞き届けて頂けません...昨日今日明日あさって。(叙爵)163

  • 昨日今日明日あさって。(叙爵)162

    俺も光学迷彩を解くことにした。悪党ファッションのお披露目だ。アリスとハッピーに続いて現れた俺に目を剥く二人。驚かせたかいがあると言うものだ。ついでに密かに練習していた声音を試してみた。「久しぶりだな」押し殺した声。サンチョとクラークは何とも言い難い表情。無言で俺の顔を見詰めるだけ。暫し間があるが、アリスが簡単に破った。「用件は分かっているわよね」代表してサンチョが口を開いた。「妖精の買われた先だな」「そうよ。で、どうなの」「すまんが、今は自分達の事で手一杯だ。商売を始めて一月が過ぎたばかり。もう少し待ってくれないか」「どのくらい必要なの」「商売を広げながら、手足になる連中を雇っている。半年もあれば、その手足を十分に揃えられる。それからだな。噂を搔き集め、裏を取り、信憑性があるのを伝える。それで良いんだろう」俺は...昨日今日明日あさって。(叙爵)162

  • 昨日今日明日あさって。(叙爵)161

    話が終わったのでクラリスは少佐を下がらせようとした。ところが少佐は下がらない。「質問してよろしいですか」「何かしら」「閣下は今回の件をどうやって収めるつもりですか」クラリスは思案した。「そうね・・・。相手のあることだから・・・。私としては理由はどうあれ、バイロン神崎子爵が断頭台送り、エリオス佐藤子爵は焼き討ち、言い方は悪いけど喧嘩両成敗、ここが落としどころだと思っていたの。このまま曖昧にして、誰もが口を噤む。ところが神崎子爵家の旧臣の家族が複数、行方不明になると言う事態。お陰で、どこで収まるのか分からくなってきたわ」俺は約束通り、寮生活に戻ることになった。ところが平民から子爵様になったので、周りの状況が様変わりしてした。クラスメート達はバーティーに招待し、楽しく過ごしたので、休み前と変わらなかったが、他のクラス...昨日今日明日あさって。(叙爵)161

  • 昨日今日明日あさって。(叙爵)160

    書類を提出したのは侯爵家軍の士官であった。斥候からの叩き上げで現在は参謀部所属。少佐は呼び出されると即座に現れた。クラリスは少佐に書類を掲げて問う。「これは貴男が纏めた物ね」「はい、そうです。配下の兵や信頼の置ける冒険者を動かして調べました」クラリスは書類をデスクに戻した。「三日前に佐藤子爵家主催のパーティーがあったそうだけど、旗下に入る筈の佐藤家諸家は全て不参加ね。理由は揃いも揃って、先約がある、実に不自然ね。お子様子爵側は納得しているの」「子爵は成人前なので表向きの発言はありません。代わりに後見している細川兄弟が不愉快だと発言しています」「発言だけなのかしら」「裏で動きがあるようです。・・・。諸家の多くが宮廷貴族です。そんな彼等に関する噂が流れています」「どういうこと・・・」「宮廷から干されると専らの噂です...昨日今日明日あさって。(叙爵)160

  • 昨日今日明日あさって。(叙爵)159

    俺はスライムを鑑定した。予想通りダンジョン限定の無双なので、何の参考にもならなかった。眷属するのに不安はあるが、当のスライムは俺に期待している目色。アリスも分かり易い目色。期待は裏切れない。一つの名前が思い浮かんだ。『ハッピー』途端、アリスを名付けした時と同じ痛みが脳内を走った。そして、立ち眩み。「ステータス欄に変更がありました」脳内モニターに文字「名前、ダンタルニャン。種別、人間。年齢、十才。性別、雄。住所、足利国尾張地方戸倉村生まれ、国都在住。職業、冒険者、幼年学校生徒、アリスの名付け親、ハッピーの名付け親、山城ダンジョンのマスター。ランク、B。HP(333)残量、301。EP(333)残量、213。スキル、弓士☆☆。ユニークスキル、ダンジョンマスター☆☆、虚空☆☆、魔女魔法☆☆、無双☆☆☆☆☆(ダンジョン...昨日今日明日あさって。(叙爵)159

  • 昨日今日明日あさって。(叙爵)158

    アリスに一任したものの俺はジッとしていられなかった。直ぐに光学迷彩・転移・飛行、三つのスキルを活用した。まず一番に光学迷彩で姿を隠すと同時に生存環境の安全を確保、次に屋根の真上に移転、最後に墜落したくないので飛行。当然、アリスも強制同伴出勤だ。『どうしたの』『ダンジョンを確認する』そこからダンジョンコアに同調、コアフロアに転移した。意外と簡単だった。アリスの様子がおかしい。『私に任せてくれるんじゃなかったの』ちょっと怒っていた。『任せるよ、でも見たくなった』『私を信用してるのよね』『当然だろう』アリスはフムフムと頷きながら、岩壁の一方を指示した。『あそこからダンジョンボスのフロアに入れるわよ』俺の心配を察しているのか、いないのか。ダンジョンボスフロアは殺風景だった。六面全ての岩肌が剥き出しで、誰もいなかった。ア...昨日今日明日あさって。(叙爵)158

  • 昨日今日明日あさって。(叙爵)157

    おかしい。ジャニスの母親は織田伯爵の側室。伯爵から疎外されている異母兄・レオンとは距離を置かねばならぬ立場。実際、リオンが陞爵された際、その式典に招待されたにも関わらず、膠も無く欠席した。なのに仲が良さそうな雰囲気。なんだこれ。俺の顔色からそれと気付いたのか、ジャニスが言う。「誤解させてるみたいね。説明するわ、いいかしら。私が異母兄に近づくでしょう、するとお父様の機嫌が悪くなるの。でもね、それは、こちらからなの。理由は分かるでしょう。・・・。反対に、異母兄から近づいて来るのは拒めないわ。血の繋がりがあるし、寄子の有力な貴族様でしょう。それにお父様は急遽、尾張に戻られて留守にされてるの。今、文句を言う方がいらっしゃらない。そこに異母兄がいらっしゃったの。ダンタルニャン様のパーティーに出席するのにパートナーがいない...昨日今日明日あさって。(叙爵)157

  • 昨日今日明日あさって。(叙爵)156

    招待されていない者がパーティーに来ることはない。来て拒まれれば、面子を潰す。無理して強行すれば悪評を残す。通常、招待状のない者の来意は、門衛が足止めしてから上司に判断を仰ぐ。しかし今回、レオン織田子爵の馬車は本館前に着いてしまった。となれば答えは一つ、俺達は慌てて踵を返した。幸いな事に遅れて来る招待客を持つ為に、コリンやドリス達が本館前で待機していた。そのコリンが馬車に歩み寄った。ドアに手をかけ、丁寧に開けた。俺の側にいたダンカンも間に合った。下りて来る者をエスコートしようとした。それが男性だと知ると、ドリスに代わった。長身痩躯の男がドリスのエスコートで下りて来た。貴族にしては派手な夏の衣服。それが嫌味ではなく、妙に似合っていた。切れ長の目でドリスに微笑む。「ありがとう」戻って来た俺達に気付いたのだろう。ニコヤ...昨日今日明日あさって。(叙爵)156

  • 昨日今日明日あさって。(叙爵)155

    予定していた貴族訪問は終わった。残すは披露パーティーのみ。子爵様となった俺のお披露目だ。通常は夜会なのだが、お子様なので昼間のパーティーになった。そういう分けで俺は本館の馬車寄せの前に立った。お客様のお出迎えだ。俺と肩を並べているのは執事のダンカン、後見人のポール殿。俺付メイドのドリスとジューン、執事見習いのコリンとスチュワート。後ろの第二列目には来場者の馬車を誘導する兵士達。ここにいないカールとメイド長のバーバラは他の使用人達を率いて、一階ホールにて来客を待っていた。全ての貴族を招待した分けではない。訪問した貴族は当然だが、他はポール殿の人脈に頼った。偏りはあるだろうが、現在の俺の人脈は皆無なので致し方ない。最初のお客様は徒歩の集団だった持つべきものは仲間、幼年学校のクラスメート達だ。平民ばかりなので、学校の...昨日今日明日あさって。(叙爵)155

  • 昨日今日明日あさって。(叙爵)154

    伯爵との面談で疲労した。俺がではない。ポール細川子爵殿がだ。馬車に戻って伯爵邸を出ると、それまでの作り笑顔を消し、ゲッソリした表情で深い溜息を付いた。「はあー」同行していた子爵の弟・カールがそれを見て、遠慮のない笑い。「はっはっは、気持ちは分かる」「あそこまで空気が読めない奴だったとはな」「親に頭を押さえられ、ついでに財布も握られているのだろう。だから、その不満がこちらに向いた」アレックス斎藤伯爵は折に触れて親への不満を漏ら、更には、会話の端々で国から資金援助を引き出そうとした。それも臆面もなく笑顔で。俺は子供なので素知らぬ顔で済んだが、ポール殿はそうも行かなかった。何しろ国王の最側近、迂闊な言動は命取り。言葉を濁すに終始した。俺は思わず口にした。「すみません。俺の後見人でなければ、あんなのに会う必要はありませ...昨日今日明日あさって。(叙爵)154

  • 昨日今日明日あさって。(叙爵)153

    アリスが収納庫から陶器の酒樽を三つ取り出した。『データを取ってね』何時もの事だから驚かない。俺の魔女魔法で複製させるつもりなのだろう。『王宮の厨房から盗んできたのかい』『人聞きが悪いわね。拾ったのよ、盗んじゃいないわ』俺は樽の封に鼻を当て、それぞれの匂いを嗅いだ。鼻の強化も、鑑定もしていないので、違いが分からない。それを見ていたアリスが笑う。『お子様にお酒が分かるのかしら』『まだ無理みたい』『ダン、早く大人になりなさい。そうすれば否が応でも分かるようになるわ』『急には大人になれないよ』俺は魔女魔法を起動した。この程度の物であれば鑑定から始める必要はない。分析はするが分解も必要ない。熟れた作業、三樽を一気にコピーした。そして拾った三樽の隣に複製した三樽を並べた。肝心のデーター収集にも怠りなし。俺の表情を見たアリス...昨日今日明日あさって。(叙爵)153

  • 昨日今日明日あさって。(叙爵)152

    東区画の貴族街。その一角に彼女の屋敷があった。クラリス吉川。評定衆に名を連ねる女侯爵だ。彼女は王宮に上番する日ではなかったが、話題の叙爵・陞爵があったので予定を日延べし、王宮を訪れた。なにしろ一人の児童を叙爵し、当日そのまま陞爵すると言うのだ。事情は呑み込めなかったが、異例の好待遇という事だけは分かった。そこで彼女は分けを知る為に儀式に列席した。見届けると彼女は屋敷に舞い戻った。執務室に入ると執事が口を開いた。「ご機嫌斜めですね」「理由は言わなくても分かるでしょう」「気に食わないと」「どこにでも転がっていそうな子供よ。それが叙爵、陞爵、・・・笑っちゃうわ」「まさか儀式の最中に」「そこまではね。私は自制が効くのよ・・・。列席してる佐藤家諸家の連中の顔は見物だったわね」「と言うことは本気で、佐藤家諸家の旗頭にお子様...昨日今日明日あさって。(叙爵)152

  • 昨日今日明日あさって。(叙爵)151

    本館玄関前に馬車が寄せられた。待機していた青年が歩み寄って来てドアを開けた。玄関前に並んでいた者達が一斉に頭を下げた。「お帰りなさいませ、ご主人様」声も揃っていた。ポール様に勧められて俺は真っ先に下りた。恥ずかしい、まるで罰ゲームだ。通路に並んでいた兵士達も駆け足で集まって来た。最後に下りて来た執事のダンカンが彼等に言う。「全員紹介するのは無理だ。多過ぎる。今日は主だった者達だけだ。他の者達は仕事に戻ってくれ」ざわめき。不満らしい。そこで俺は彼等を振り向いた。見回すと当然だが、児童の俺よりも大きな大人ばかり。俺は意識して声にした。「私に仕える為に来てくれて有難う。見た様に私は子供だ。右も左も分からない子供だ。いや、右か左かは分かる」ここで言葉を切った。ジョークのつもりだったが、受けなかった。シーンとしていた。俺...昨日今日明日あさって。(叙爵)151

  • 昨日今日明日あさって。(叙爵)150

    謁見を終えて解放されたと思った。ところが違った。謁見は前半戦だった。侍従や子爵様と一緒に元の貴賓室に戻ると、有能そうな文官が待ち構えていた。彼が俺を見てニコヤカな笑みを浮かべ、ゆっくり立ち上がった。「ダンタルニャン佐藤様、叙爵と陞爵、お祝い申し上げます」優雅に会釈した。俺は奇襲攻撃を受けた気分。「ありがとうございます」慌てて答礼した。彼の手元には書類の類があった。それを指し示して彼が言う。「私が今回の手続きを担当いたします」後半戦の開始を宣言された。「そう、よろしくお願いします」「こちらこそ。お嫌でなければ私の隣にお座りください。その方がスムーズに進むと思います」子爵様が俺に言う。「彼の言うとおりにしなさい。私たちはその間、お茶してるから」叙爵と陞爵に伴う各種書類が待っていた。一つ一つ懇切丁寧な説明を受け、納得...昨日今日明日あさって。(叙爵)150

  • 昨日今日明日あさって。(叙爵)149

    お茶していると近衛兵の一人が入って来た。「失礼します」子爵様に敬礼し、それから俺の前に来た。「ダンタルニャン佐藤様、現在お持ちのタグをお預かりします。叙爵されますので当方で銀板のタグに更新します。さして時間は掛かりません。お帰りの際にお返します」子爵様に事前に聞かされていた。平民の銅板のタグから、貴族の銀板のタグに変更されると。銀板への更新は近衛所属の鍛冶師が行うとも。断る理由はない。素直に首元のタグを外して手渡した。「よろしく」「はい、確かに。関係各所への通達は当方で行いますので、貴方様が為されることは何もありません」お茶に飽きた頃合いだった。シックな装いの男が入って来た。子爵様とは顔見知りのようで、気軽に目礼を交わした。「お待たせしました」「みんな揃ったのかい」「はい、皆様が最後になります」「それじゃ、行く...昨日今日明日あさって。(叙爵)149

  • 昨日今日明日あさって。(叙爵)148

    俺は探知と鑑定を連携させて王宮区画の警備状況を調べた。外郭区画に比べて一回り小さなせいか、態勢は密度が濃い。最大の脅威は魔法使いであろう。武官として大量に登用され、各所に配備されていた。俺には不安材料でしかない。何しろ、これからアリスが不法侵入するのだ。心配になって当然だろう。俺は馬車の屋根に乗っているアリスに声をかけた。『付近に魔導師はいないよ。大方は普通ランクの魔法使いばかりだね。でも慎重に頼むよ』『心配のし過ぎよ』『慎重なだけだよ。打ち合わせ通り、発見されたら反撃せずに逃走すること。魔法攻撃の範囲から逃れられる高さまで飛び上がり、一旦、王都の外へ逃れること。約束だよ』アリスはダンタルニャンに貰った光体を身に纏っていた。光体は単体だと、眩い光を放って自己を主張するが、所有者が制御に成功すれば透明になる。そも...昨日今日明日あさって。(叙爵)148

  • 昨日今日明日あさって。(帰省)147

    客間でメイド達に世話されていると、執事・ブライアンが呼びに来た。「主人が戻りました。ダンタルニャン様にお会いしたいとのことです。ご案内しますので、ついて来て下さい」渡り廊下の先の広い応接室に案内された。カールに似た男が待っていた。鋭い視線が俺を貫く。事前に室外から探知で彼を特定し、先に鑑定していた。ステータスのHP・MPは共に平凡、Dクラス。スキルもない。ただ驚いた事にユニークスキルを所持していた。王佐☆☆、目利き☆☆。王を補佐する王佐スキル。古美術品等の真贋を見分ける目利きスキル。滅多にお目にかかれないものを二つ。満足したのかどうかは知らないが、彼は直ぐに緩い視線になり、歓迎するかのように立ち上がった。「ようこそ、ダンタルニャン佐藤殿」先に入室していたカールとダンカンも立ち上がった。俺を交えずに大人同士で打ち...昨日今日明日あさって。(帰省)147

  • 昨日今日明日あさって。(帰省)146

    俺はダンカンに握手しようと手を差し出した。「これからよろしく」すると彼に驚かれた。「ダンタルニャン様、使用人に握手は無用です」「そうなんだ」「そうですよ。ご命令、ご指示だけで結構です」カールがおどけた様に言う。「ダンタルニャン様、お気遣いは分かりますけど、でもそこはほれ、気遣い、心遣いはご給金で示して頂ければ幸いです。それが貴族というものです」「そうなんだ。でも僕、給金はまだ払ってないし、肝心のその給金の目処も立ってないよ」「その点はご安心を。すでに準備金が王家より下賜されています。さらにはご本家からも。合わせると結構な額になります。まあ、一年は大丈夫です。それを管理しているのが執事のダンカンです」事前に聞かされてないので俺は驚いた。ダンカンに確かめた。「給金の心配はないの」「ご安心を。それから、王家やご本家か...昨日今日明日あさって。(帰省)146

  • 昨日今日明日あさって。(帰省)145

    俺は困った。戦い終えて疲れている家来達に、クランクリン百匹余を埋める穴を掘れとは言いにくい。まあ、それを言うのが上に立つ者の責任なんだろうけど。傍でカールが俺の言葉を待っていた。彼の期待を裏切る分けには行かない。何とかしないと・・・。困っていると、アリスの声が届いた。『ダンダンダン、ダン、困ったわ』『どうしたの』『倒した魔物の魔卵が取れないの』『えっ』『取るのにはカーゴドアから出なければならないでしょう。そうすると水中だから、水が入って来てエビスが水浸しよ』そうだった。エビスは潜水可能ではあるが、水中でアリスが出入りする事は想定していない。討伐しても魔卵は取れない。『ゴメン、そこまで考えてなかった。もう水浸しかい』『まだよ。出ようとして気付いたのよ。私、偉いでしょう』『偉い偉い。後でチューンナップするから、今日...昨日今日明日あさって。(帰省)145

  • 昨日今日明日あさって。(帰省)144

    俺は魔物の群の接近を野営地の皆に伝えるかどうか迷った。彼等は今や俺の家来。給金の支給はまだだが、それでも家来。彼等の力量を計る機会が目の前に。沈黙する事にした。小隊全体の統率はカール。その下に各武芸指南役。騎兵術、槍術、弓術、剣術、盾術の五人。各分隊を掌握しているのは分隊長。軽騎兵が一分隊、槍足軽二分隊、弓足軽二分隊の計五人。残りは文官達のみ。小勢と言う事もあるが、指示は細部にまで行き届く。歩兵を乗せて来た馬車や荷馬車、それらを円陣を組むようにして配置。隙間はあるがその円陣の真ん中で馬達を保護し、外周には各分隊ごとにテントを張らせ、立哨を置いていた。平時の宿営としては問題ない。手空きの者達は軽武装のまま、それぞれ自由にしていた。大方は琵琶湖を眺め、お茶していた。事前に聞いていた限りでは、彼等は実戦の機会は与えら...昨日今日明日あさって。(帰省)144

  • 昨日今日明日あさって。(帰省)143

    大人達の時間が動き出した。子爵家の一件だ。受諾の使者を王都へ派遣して十日目。七月一日、返書が来た。王家と直接の遣り取りが出来る身分ではないので、取り次ぎの細川子爵家を介してである。カールの実家の軽騎兵三騎が届けに来た。関係者は王都に上り、仮の屋敷に入れ。吉日を選んでダンタルニャンを男爵に叙爵し、その日のうちに子爵に陞爵、新しい佐藤子爵家を立ち上げる。そう確約されていた。それまで内々に進められていた準備が、返書によって公然と出来るようになった。馬車の用意から、佐藤家親族への連絡、王都へ持参する手土産、子爵家の人員確保等々。一切が公表された事により、村中がお祭り騒ぎ。大方の者達が浮かれ騒いだ。それはそうだろう。選んで田舎に引き籠もっていた佐藤家が、五百年ぶりに表舞台に出るのだ。それも子爵家として。家来筋の村人達がジ...昨日今日明日あさって。(帰省)143

  • 昨日今日明日あさって。(帰省)142

    課題は時空と重力だ。ドラゴンの鱗は後回しにして、この二つのスキルを磨かねばならない。でも時間が限られていた。昼間は家族や友人達の目があり、自由にならない。夜中しか空いていない。皆が寝静まる頃合いに習得する事にした。探知と鑑定でもって調べた上で、光学迷彩と空飛ぶ椅子の連携で村外れに移動した。当然、野次馬としてアリスが付いて来た。『なにするの、面白い事なの』と言う分けだ。『そこまで期待されると困るんだけど』『期待を裏切らないでよね』神竜の加護で得られたスキル。格落ちとアリスは気安く言うが、そのまま使う勇気はない。そこで錬金でゴーレムを造り出した。いわゆる泥人形の類。土魔法でも造り出す事は可能だが、出来上がり具合がと言うか、レベルが違うのだ。土魔法だと当初は泥からだが、錬金は違う。何の問題もなく金属から生み出せる。頑...昨日今日明日あさって。(帰省)142

  • 昨日今日明日あさって。(帰省)141

    ドラゴンの言葉が終わると同時に俺は全身が痺れる感覚を味わった。それはほんの一瞬だった。光学迷彩と関連付けている光体は空気以外、何も通さないが、ドラゴンが何かをしたらしい。疑問に思いながらドラゴンを見上げた。いない。姿がない。転移か・・・。勘が働いた。ズームアップで南に向かったドラゴンを探した。見つけた。遠ざかる小さな点がそれだ。視線をその遙か上空に向けた。いた。そこに見つけた。転移していた。大きなドラゴンも南を目指していた。親子、もしくは保護者として同行しているのだろう。アリスが溜め息混じりに言う。『ひゃー、恐い、恐い~。次からは相手を選ばなきゃ』反省してるのか、してないのか。すると脳内モニターに文字が現れた。「新たに加護が、そしてスキルが追加されました」「名前、ダンタルニャン。種別、人間。年齢、十才。性別、雄...昨日今日明日あさって。(帰省)141

  • 昨日今日明日あさって。(帰省)140

    ドラゴンの周りは三河大湿原の獣達で溢れていた。特に多いのがミカワゴリラとミカワオロチ。ミカワゴリラの群が背後に回り、後脚や尻尾に纏わり付く。ミカワオロチの群は真正面から前脚か首に巻き付く。掴まれて遠くにブン投げられるが、決して諦めない。這いずりながら必死で前線に戻る。逃したら空から広範囲ブレスを喰らうと分かっているので、必死で足止めをしていた。双方共に決め手なしに見えるが、そうではない。ドラゴンには交替要員がいない。ただの一頭。それも成体ではないドラゴン。かなりの鱗が剥がされ、各所から血を流している。俺はドラゴンのステータスを見ようとしたが、見られない。つまり成体でなくても、Bの俺より上だと言うことだ。でも、どう贔屓目に見てもドラゴンは負ける。無尽蔵なHPでも何れは尽きる。そして数の暴力の前に屈する。ドラゴンの...昨日今日明日あさって。(帰省)140

  • 昨日今日明日あさって。(帰省)139

    ドラゴンはミカワオロチの巨体に驚いた。これほどの蛇を見るのは初めて。その力を測ることにした。即座にブレスファイアを放った。ミカワオロチは瞬時にとぐろを解き、右に跳んで躱した。ドラゴンは慌てるでもなく、淡々とブレスファイア二撃目。これまた右に跳んで躱した。三撃目のブレスファイア。またも躱した。ドラゴンは四撃目を断念した。それを見たミカワオロチは再びとぐろを巻き、鎌首をもたげ、真っ赤な舌をチロチロ、挑発した。ドラゴンは眼前の敵に集中していた。どうやって仕留めようかと。周りにいる他の種は小さいので侮っていた。そこを突かれた。新手のミカワオロチが音を立てず、背後に忍び寄っていたのだ。それが尻尾から上るようにして胴体に巻き付き、ドラゴンの喉に噛み付こうとした。ドラゴンは反射的にブレスファイア。ミカワオロチの顔面を狙った。...昨日今日明日あさって。(帰省)139

  • 昨日今日明日あさって。(帰省)138

    アリスはそれが何であるのかが分かった。覚悟はしていたが最悪の事態。ドラゴンの口内が赤くなるより先に行動した。エビスを駆ってジャングルの内を縫うように逃げた。最悪ではあるが、今がチャンス。ドラゴンがアリスを追跡しているのは、エビスの魔波を把握しているからに違いない。でもブレスで場が大きく乱れる。となれば、一時的に魔波も有耶無耶になるはず。それにアリスは期待した。姿を視認されぬように地表スレスレで飛ばした。太い木々を、大きな獣を、的確に避けて行く。アリスがいた辺りで空気を揺るがす激しい衝撃。ブレスヘルフレイムの先端が地表に到達したのだ。その破裂音だ。それで終わりではない。そこから真っ赤な炎が波紋のように、一円に押し広がって行く。まるで炎の津波。長い舌で絡め取るように、ありとあらゆる物を襲い、平等に焼き尽くす。アリス...昨日今日明日あさって。(帰省)138

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