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金色銀色茜色 https://blog.goo.ne.jp/knjaskmstkzk

ごめんなさい。 新しい物語になっています。 和洋折中の時代を舞台にしました。

渡良瀬ワタル
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2008/05/30

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  • 昨日今日明日あさって。(どうしてこうなった)23

    ベティ王妃は更に追加した。「反乱終息は、族滅でもって終わりにして欲しいの」これにはバートも驚いた。「族滅とは穏やかではありませんな。ここ暫くは耳にせぬ言葉です」「平時なら連座制の適用かしら。王兄、王弟、関東代官、それらの悪い血を完全に取り除きたいの」バートは座り直す仕草。「悪い血と言い切りますか。お気持ちは分かりますが、古くからの貴族はどう思うのでしょうな」ベティとしては反乱首謀者三名の濃い血筋の族滅を持って、反乱の終息宣言を行いたかった。「古い貴族とか、・・・、もうそういう時代ではないわ。このところ商人の跋扈が激しいのは知っているでしょう」「ええ、爵位を買い求める輩が増えているそうですな。騎士爵、上大夫爵、下大夫爵が大いに売れている、貴族院の知人からそう聞いております」上大夫爵、下大夫爵はまだしも、騎士...昨日今日明日あさって。(どうしてこうなった)23

  • 昨日今日明日あさって。(どうしてこうなった)22

    ベティ王妃はケーキを味わいながら考えた。バート斎藤侯爵は元々が美濃の寄親伯爵。歴史ある一族の生まれ。それも、嫡男の不祥事で美濃での影響力は一掃された。ところが伝手が残っていると言う。おそらく一掃されたのは、斎藤伯爵家由来の貴族だけで、平民クラスが残っているのだろう。現在の美濃代官とも接触があるとも言う。これまでの経緯から、親密度までは期待していないが、それでも無いよりは良い。「その代官はカールかしら。ポール細川子爵の弟の」珈琲を飲んでいたバートが上目づかいで頷いた。「はい、そうです。弟のカール細川子爵殿です。兄弟揃って爵位が同じで面倒臭いですな。そろそろポール殿の爵位を上げてはどうですかな」バートの言葉に棘はない。「そうね、・・・。今回の騒ぎで深手を負わせてしまったわ。お詫びも上乗せね。ところで、貴方はカ...昨日今日明日あさって。(どうしてこうなった)22

  • 昨日今日明日あさって。(どうしてこうなった)21

    ベティ王妃とカトリーヌ明石中佐は亡き国王陛下の執務室にいた。当然、二人だけではない。室内に並べられたデスクで、側仕えの者達が書類仕事に勤しんでいた。今回の件と、留守してる間に溜まった書類が山積みなのだ。それぞれが担当の書類を取り上げ、一人格闘していた。二人は皆の忙しそうな様子を横目に、同時に溜息をついた。肝心の疑問点が解消しないのだ。首謀者の管領とその取り巻きが行方不明。管領と繋がっていたと思われる庭師達も行方不明。そのせいで解明の糸口に辿り着けない。カトリーヌの副官が言う。「噂では伯爵殿が魔法を駆使し、遠くへ吹き飛ばしたと」それはカトリーヌも耳にしていた。「噂でしょう」「ええ、噂です。でも全員が行方不明になる前に相手してたのは伯爵殿です。行方不明になる直前ですよ。おかしいと思いませんか」ベティが口を挟ん...昨日今日明日あさって。(どうしてこうなった)21

  • 昨日今日明日あさって。(どうしてこうなった)20

    ここ軍幕内にて俺を補佐している者達は王妃様派閥、ないしは亡き国王陛下に今もって忠誠を誓う者達。それを承知だからか、モビエール毛利侯爵も、ロバート三好侯爵も、面白い小僧だ、とばかりの表情で俺を見遣った。俺は俺で、演技スキル全開の鉄壁の微笑み返し。突っ込みが入らないので、俺は言葉を重ねた。「今回の管領様の件、そして前のテックス小早川侯爵様の件、それは長期の内乱騒ぎに倦んで来ている兆しではないか、臣はそう推測します」君達の支持基盤に罅が入っているのではないか、言外にそう伝えた。これに対し、批判も質問も返って来ない。書記役の者が手を動かしたのをきっかけに、侍従秘書女官等もそう。それぞれが仕事を再開した。何も聞かなかったかのような空気感。これは何なのだろう。同意か、それとも無視か。ロバートが俺に言う。「今の意見を王...昨日今日明日あさって。(どうしてこうなった)20

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