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金色銀色茜色 https://blog.goo.ne.jp/knjaskmstkzk

ごめんなさい。 新しい物語になっています。 和洋折中の時代を舞台にしました。

渡良瀬ワタル
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2008/05/30

渡良瀬ワタルさんの人気ランキング

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  • 昨日今日明日あさって。(どうしてこうなった)21

    昨日今日明日あさって。(どうしてこうなった)21

    ベティ王妃とカトリーヌ明石中佐は亡き国王陛下の執務室にいた。当然、二人だけではない。室内に並べられたデスクで、側仕えの者達が書類仕事に勤しんでいた。今回の件と、留守してる間に溜まった書類が山積みなのだ。それぞれが担当の書類を取り上げ、一人格闘していた。二人は皆の忙しそうな様子を横目に、同時に溜息をついた。肝心の疑問点が解消しないのだ。首謀者の管領とその取り巻きが行方不明。管領と繋がっていたと思われる庭師達も行方不明。そのせいで解明の糸口に辿り着けない。カトリーヌの副官が言う。「噂では伯爵殿が魔法を駆使し、遠くへ吹き飛ばしたと」それはカトリーヌも耳にしていた。「噂でしょう」「ええ、噂です。でも全員が行方不明になる前に相手してたのは伯爵殿です。行方不明になる直前ですよ。おかしいと思いませんか」ベティが口を挟ん...昨日今日明日あさって。(どうしてこうなった)21

  • 昨日今日明日あさって。(どうしてこうなった)20

    昨日今日明日あさって。(どうしてこうなった)20

    ここ軍幕内にて俺を補佐している者達は王妃様派閥、ないしは亡き国王陛下に今もって忠誠を誓う者達。それを承知だからか、モビエール毛利侯爵も、ロバート三好侯爵も、面白い小僧だ、とばかりの表情で俺を見遣った。俺は俺で、演技スキル全開の鉄壁の微笑み返し。突っ込みが入らないので、俺は言葉を重ねた。「今回の管領様の件、そして前のテックス小早川侯爵様の件、それは長期の内乱騒ぎに倦んで来ている兆しではないか、臣はそう推測します」君達の支持基盤に罅が入っているのではないか、言外にそう伝えた。これに対し、批判も質問も返って来ない。書記役の者が手を動かしたのをきっかけに、侍従秘書女官等もそう。それぞれが仕事を再開した。何も聞かなかったかのような空気感。これは何なのだろう。同意か、それとも無視か。ロバートが俺に言う。「今の意見を王...昨日今日明日あさって。(どうしてこうなった)20

  • 昨日今日明日あさって。(どうしてこうなった)19

    昨日今日明日あさって。(どうしてこうなった)19

    俺はモビエール毛利侯爵をテーブルに案内した。心得たメイドが直ぐにお茶を運んで来た。俺には緑茶、モビエールには紅茶。お茶菓子も後宮厨房から届けられたビスケット盛り合わせ。モビエールが紅茶を口にして一言。「この紅茶はどこのだ」お気に召したらしい。産地名を知りたいのだろう。生憎、メイドは下がってしまった。俺は知らない。そこで、・・・。「後宮の厨房です。お茶菓子もそうです」「そう・・・か」噴き出しそうな顔を引き締めた。モビエールの執事と護衛が顔を伏せた。両者の肩が小刻みに震えていた。入り口が騒がしくなった。立哨していた近衛兵が俺の方へ来た。困惑の色で耳打ちした。「ロバート三好侯爵がいらっしゃいました。責任者への面会を望まれています」小声だったのだが聞こえたのだろう。モビエールが表情を緩めた。「ここへ招いても構わん...昨日今日明日あさって。(どうしてこうなった)19

  • 昨日今日明日あさって。(どうしてこうなった)18

    昨日今日明日あさって。(どうしてこうなった)18

    軽くジャンプすれば済むものを、アリスは猫を貫き通す。俺の肩に乗る仕草も堂に入っていた。『どうするんだよ』「ふにゃ~ん」尻尾で俺の鼻を打った。駄目だこりゃ。この様子をうちの者達が生暖かい目で見守っているではないか。ほんとに、こりゃ駄目だ。お手上げだ。好きにさせる事にした。そのうちに飽きるだろう。アリスから念話が来た。『イライザとチョンボが来てるわよ』言うや否や、俺の肩からポーンと飛んだ。庭木の枝に飛び移り、枝から枝へ次々と、そして姿を消した。探知を起動すれば見つけられるが、それは無粋というもの。念話を飛ばした。『程々にな』別館の目の前の庭園敷地内に一張りの大型軍幕が見えて来た。厚い警護態勢の向こうから煩い声。「グッチョー、グッチョー、グッチョー」チョンボだ。当然、イライザも居るのだろう。そしてイヴ様も。笑い...昨日今日明日あさって。(どうしてこうなった)18

  • 昨日今日明日あさって。(どうしてこうなった)17

    昨日今日明日あさって。(どうしてこうなった)17

    近衛の制服の一団が案内されて来た。隣の侍従が俺に教えてくれた。「元帥と副官、そして護衛の者達ですね」真ん中の恰幅の良い男の肩章襟章がそれを物語っていた。元帥の鋭い視線がこちらに向けられた。何かを探る様子。それは俺で止まった。どうやら俺を見知っている様子。俺は知らないけど。副官が前に出た。肩章は少佐。「君が佐藤伯爵だね。聞かせてくれるか。表で縛られているのは、うちの長官なんだろう」「ええ、そうですね」「あの様な仕置きの理由は」「謹慎の沙汰を聞き入れてもらえず・・・。結果、あのような処理に相成りました。まあ、ダイエットにはなる筈です」元帥も長官同様に恰幅が良い。割腹ダイエットにでもするか。が、そこまでは口にしない。少佐は納得できぬ色。ところが後ろの元帥は違った。噴き出してしまった。人目がなけれは腹を抱えて笑っ...昨日今日明日あさって。(どうしてこうなった)17

  • 昨日今日明日あさって。(どうしてこうなった)16

    昨日今日明日あさって。(どうしてこうなった)16

    俺の説明にアリスとハッピーが喰い付いた。『面白そう』『パー、イヴが可哀想だっぺ』『私達が手を貸そうか』『ピー、だっぺだっぺ』『よし、手を貸す』『プー、貸す貸す』煩い、煩い、煩いんだよ。俺は妖精達を人間の争いに関わらせたくない。人類特有の醜い、終わりのない争いに。しかし、それも今更か。うちの妖精達は、関東代官の反乱で暴れ、南九州の反乱でも暴れ、ついでにコラーソン王国にまで足を伸ばしてしまった。そして王都とその周辺に甚大な被害を与えた。たぶん、彼の地は魔物が跋扈する地になったのだろう。王国の被害者の皆様、誠に相すまん。遥か遠くの地から、謹んで哀悼の意を表する。届かないと思うけど、この気持ちを理解して欲しい。俺は白旗を揚げた。『分かった分かった。でも一つ約束して欲しい』『やっと分かったのね、私達のこの力。敵に、...昨日今日明日あさって。(どうしてこうなった)16

  • 昨日今日明日あさって。(どうしてこうなった)15

    昨日今日明日あさって。(どうしてこうなった)15

    イヴ様から良い香りがした。石鹸。隣の軍幕にお風呂が設置されていた。「ニャ~ン、どうしたの」「いいえ、さあ、食事にしましょう」「わたしが、あんないする」イヴ様が俺の手を引かれた。テーブルに案内された。侍女二人が椅子を引いて待っていた。「お二人様、こちらへ」二人で並んで席に着くと、それが合図になった。次々と料理が運ばれて来た。育ち盛りの俺には大盛ばかり。流石にイヴ様に大盛はない。バランスを考えてか、小鉢が並べられた。ところがイヴ様、嫌いな物を俺の方へ寄越す。「ニャ~ン、いっぱいたべるのよ」断れない。頃合いを見ていたのか、エリス野田中尉が側に寄って来た。彼女に耳打ちされた。「別館の掃除完了しました」掃除には色んな意味合いがあった。「増員できたんだね」「はい、それも」俺はイヴ様の後ろに控えている侍女を見た。察した...昨日今日明日あさって。(どうしてこうなった)15

  • 昨日今日明日あさって。(どうしてこうなった)14

    昨日今日明日あさって。(どうしてこうなった)14

    大役を勤め終えた気分だ。欠伸をしていると、うちのメイド長のドリスが来た。「そろそろお茶にしましょう」メイドのジューンが紅茶を運んで来た。「目が覚めるように苦いのにしました」煮立てたかのように色が濃い。砂糖も付いていない。「まだ仕事をさせるつもりかい。僕はこれでも子供なんだけど」ジューンが微笑み、ポケットから小さなポットを出して、カップの隣に並べた。ああこれは、砂糖だ。紅茶を飲みながら、これからの流れを考えた。考えれば考えるほど難しい事ばかり。さっさと手を引きたい。だけど事情が許さない。旗頭というか、責任を負う者は不可欠だ。その場合、適任者は俺しかいない。爵位は伯爵だが、一部には王妃様に贔屓されてるとの噂がある。それを活かすしかない。俺は本営の中で働く者達を見回した。王妃様に近い侍従や秘書、女官、彼等彼女等...昨日今日明日あさって。(どうしてこうなった)14

  • 昨日今日明日あさって。(どうしてこうなった)13

    昨日今日明日あさって。(どうしてこうなった)13

    「ここで何をしておる」荒げた物言いで、恰幅の良い男が本営に入って来た。供回りは六名、それらは近衛の制服。恰幅の良い男は貴族の装い。男の態度から推し量ると近衛の文官、それも高位の。これは、・・・誰っ。俺を手伝ってくれている侍従からの耳打ち。「近衛の長官です」ほほう。近衛の最高位にあるのは二名。文官の頂点である長官。武官の頂点である元帥。その二頭体制で近衛軍を動かしていた。国軍、奉行所共に同様の体制。これは武力を持つ組織の共通の、制御する為の仕組みとも言えた。俺は長官を手招きした。「こちらへどうぞ、僕が説明します。・・・。僕はダンタルニャン佐藤伯爵です。今回、王妃様から口頭で、イヴ様の警護を命ぜられました。本来ならイヴ様の警護だけで、この様な事には関わりません。ところが、管領がイヴ様を取り押さえようとした。こ...昨日今日明日あさって。(どうしてこうなった)13

  • 昨日今日明日あさって。(どうしてこうなった)12

    昨日今日明日あさって。(どうしてこうなった)12

    小隊は五十名編成。ところが庭園を包囲しているのは、それよりも遥かに多い。中尉に尋ねると、ボルビンが近衛軍から五個小隊を抽出したという。おそらく不服従を懸念し、連携せぬように図ったのだろう。失敗したので徒労に終わった訳だが、俺様的には丁度いい数だ。俺は全小隊長を呼び寄せ、イヴ様への忠誠を確認した。ボルビンが消えた今、敢えて反抗する者はいない。というか、互いに顔を見合わせ、雰囲気に迎合した。そう、忖度。全員が忠誠を誓った。俺は中尉五名に大まかに指示した。一個小隊をイヴ様の警護の為にここへ残し、残りの四個小隊にはそれぞれ仕事を割り振った。王宮本館と別館の制圧、拘束された者達の解放、死傷者の搬出と治療、そして関係各所への告知と情報交換。やることが山盛り。非常事態なので彼等に自由裁量権を与えた。人手が足りないので、...昨日今日明日あさって。(どうしてこうなった)12

  • 昨日今日明日あさって。(どうしてこうなった)11

    昨日今日明日あさって。(どうしてこうなった)11

    俺は鑑定と探知を重ね掛けした。周辺を調べた。見つけた、見つけた。こっそりと庭園に侵入した者達がいた。ボルビン佐々木侯爵一行は陽動で、庭師集団が本命らしい。庭園の木陰や岩陰を利用し、こちらに迫っていた。三十五名。戦闘に適したスキル持ちばかり。となると・・・。前方のボルビン佐々木侯爵一行に治癒魔法使いが三名いたはず。察するに、イヴ様が怪我する事態を想定してのこと。用意周到だが、ふざけるなと叫びたい。幼児に怪我させる、これのどこに、正道があるんだ。「下がるよ」俺はエリスを促し、後方へ下がった。「どうしたの」「話しは後で」ボルビンと庭師は、そんな俺達を気の毒そうに見送った。もう手遅れだ、とでも言いたそう目色。何とも余裕綽々ではないか。円陣に戻り、俺は真っ先に光魔法を起動した。周囲を半円形のシールドで覆った。それに...昨日今日明日あさって。(どうしてこうなった)11

  • 昨日今日明日あさって。(どうしてこうなった)10

    昨日今日明日あさって。(どうしてこうなった)10

    俺の指示に全員が従った。イヴ様を中心にして、円陣を敷いた。侍女とメイドの十六名がイヴ様を囲み、その外をエリス野田中尉とその配下の女性騎士二十名が受け持った。イヴ様が俺を見上げられた。「ニャ~ン、なにかあったの」俺は両膝を地に着けて、視線を合わせた。「嫌な連中が来ました。でも大丈夫。皆でイヴ様を守ります」近衛軍の一隊にエリス中尉配下の男性騎士二十名が拘束された。そしてこれまた別の近衛軍の一隊がこの庭園を包囲した。こちら側だったメイド二名がボルビン佐々木侯爵側に身を投じた。不可解な行動が続いた。つまり俺達は後手後手、と言う訳だ。ボルビン佐々木侯爵の一行が手前で足を止めた。メイド二名を迎え入れた。そのメイド二名がイライザとチョンボのフィギアを差し出し、得意顔で説明始めた。ここまでは聞こえないが、ボルビンの表情が...昨日今日明日あさって。(どうしてこうなった)10

  • 昨日今日明日あさって。(どうしてこうなった)9

    昨日今日明日あさって。(どうしてこうなった)9

    ☆イヴ様はまだ四才だが、多忙を極めていた。帝王学までは進んでいないが、その前の情操教育が課されていた。読み聞かせで知的好奇心を刺激し、人との関わりを学ばせる。自然との触れ合いの中で命を自覚される。音楽や絵画を通して芸術に触れさせる。神社や教会、史跡等を訪れる。加えて読み書き、足し算引き算。でも多いのは昼寝。発育に一番時間が取られていた。比べて俺は暇だ。まず授業がない。伯爵としての執務も免除された。商会長としての務めもない。王妃様案件の公休だ。自由だ、自由だ。暇がこんなに詰まらないとは思わなかった。そんな俺にイヴ様の昼寝あとの時間が割り当てられた。何かして喜ばせろと。何でも良いそうだ。遊びでも。そういう指示が一番困るのだが、文句は言わない。大人として・・・、色々と考えた末、起きて来たイヴ様に尋ねた。「今日は...昨日今日明日あさって。(どうしてこうなった)9

  • 昨日今日明日あさって。(どうしてこうなった)8

    昨日今日明日あさって。(どうしてこうなった)8

    ベティはまず先触れからの報告を聞いた。「葬儀は王妃様の到着を待って行われます」予定される参列者名が一つ一つ上げられた。この地方の親しい者達ばかり、意外性のある名前はなかった。問題はなさそうだ。ベティは死因を調べた者達に視線を転じた。「そちらはどうだったの」「子爵様は快く遺体を引き渡して下さいました」先代子爵の遺体は氷魔法使いにより冷凍保存されていた。早速解凍して貰い、派遣されたスキル持ち達が綿密に調べた。結果、毒殺と判明した。だが、葬儀前にそれを公表すると混乱を招く。そこで、彼の者達は子爵家へ申し入れをした。葬儀が終わるまで真相を一時的に秘して欲しいと。渋々ながら同意してくれたそうだ。ベティは彼の者達の表情に違和感を抱いた。何やら口を濁しているように見受けられた。隠し事があるのやも。だが、彼の者達の心情を...昨日今日明日あさって。(どうしてこうなった)8

  • 昨日今日明日あさって。(どうしてこうなった)7

    昨日今日明日あさって。(どうしてこうなった)7

    俺は別館へ戻る道すがらエリスの姿を求めた。けれど見つけられない。どこへ。答えは別館の玄関前にあった。エリスは大勢の中にいた。イヴ様とその側仕えの集団と共にいた。エリスは当然の様にイヴ様と手を繋いでいた。イヴ様の声。「ニャ~ン」猫か。イヴ様がエリスの手を振り解き、こちらへ駆け寄って来た。俺はルーティンを守った。両膝を付き、両腕を伸ばした。そこへイヴ様が満面の笑みで飛び込んで来られた。俺は素早く抱き留め、腰を上げて、高い高い。そしてイヴ様をクルリと反転させて、肩車。イヴ様の笑い声が止まらない。周囲を囲む面々も生暖かい目で俺達を見守ってくれた。気が進まないが、イヴ様から情報収集する事にした。「昨夜は王妃様とご一緒だったのですか」「ううん、お母様はおしごとでおでかけ」「カトリーヌ殿は」「お母様とごいっしょ。お仕事...昨日今日明日あさって。(どうしてこうなった)7

  • 昨日今日明日あさって。(どうしてこうなった)6

    昨日今日明日あさって。(どうしてこうなった)6

    王妃様が顔を上げられた。気持ちを切り替えられたのだろう。俺は立ち上がって弔意を表そうとした。俺が口を開くより早く、王妃様に手で制された。「気持ちは受け取るわ。それよりも本題に入るわよ。・・・。問題は因幡の葬儀に誰を送るかよ。私は宮廷を留守に出来ない。政務から目を離すのが不安なのよ。だから代理を送るしかないの。ところが生憎、人がいないの。それなりの人物がね。王兄も王弟も反乱の真っ最中。それに近い王族の者達もそう。人材が払拭しているの。・・・。それで結局、私が向かうしかないのよ。そこでダンタルニャンには、留守の間イヴを頼みたいの。早くて十日、遅くても一ㇳ月で戻るつもりよ。お願い、受けてくれるわよね」一ㇳ月なんて今更だ。その予定で皆が動いていた。近衛も、うちの者達も。「子守は引き受けますが、政務は無理ですよ」王...昨日今日明日あさって。(どうしてこうなった)6

  • 昨日今日明日あさって。(どうしてこうなった)5

    昨日今日明日あさって。(どうしてこうなった)5

    俺は迎車の一輌目に、ドリスとジューンに連行される形で乗せられた。広い座席なのだが、二人に挟まれた俺は肩身が狭い。その代償なのか、左右から良い香りが漂って来た。案外これも悪くない。そんな俺を、向かい席に腰を下ろしたエリスと副官がニコリ。副官は口にはしないが、エリスは遠慮がない。「伯爵様、両手に花ですわね」「だねえ、花だよね」ドリスに尋ねられた。「伯爵様、その花の名前は」急な事で名前が出てこない。幾つか知ってる筈なのに。困った。ジューンにも尋ねられた。「伯爵様、花の名前を幾つ知ってますか」仕方がないので自分の鼻を指した。「一つだけ、伯爵様の小さな鼻」受けなかった。二輌目にはスチュアートと護衛の三名。三輌目には俺や家臣達の荷物。車列の前後には近衛の騎士達が護衛として付いた。傍目には近衛の車列としか見られないだろ...昨日今日明日あさって。(どうしてこうなった)5

  • 昨日今日明日あさって。(どうしてこうなった)4

    昨日今日明日あさって。(どうしてこうなった)4

    俺は屋敷へ急ぎ戻った。まだ迎車の姿はない。執務室で仕事をしながら待つ事にした。自慢ではないが、暇潰しの仕事には事欠かない。それほど待たされなかった。一山片付けた頃合い、門衛が迎車の到着を告げに上がって来た。「王宮からの迎車が到着しました」遅れて、玄関で待機していたスチュアートが戻って来た。「近衛のエリス野田中尉がお迎えに参られました。迎車が三輌、護衛が二十騎です。ダンカン執事長が中尉を一階の応接室に案内されました」屋敷警備責任者のウィリアム佐々木と、侍女長のバーバラをお供に、俺は一階の応接室に向かった。ウィリアムが階下へ下りながら疑問を呈した。「私共の同席が必要なのですか」バーバラも同意した。「ええ、そうですわよね」「二人の立ち合いが必要、と予感が告げたんだ」「「予感ですか」」羊羹ほど美味しくはない予感だ...昨日今日明日あさって。(どうしてこうなった)4

  • 昨日今日明日あさって。(どうしてこうなった)3

    昨日今日明日あさって。(どうしてこうなった)3

    俺は書類の確認を終えた。帳簿等には問題はない。「トランス、仕事は完璧だよ。ここの仕事量だと暇だろう。もう少し増やしてみようか」するとルースに阻まれた。「駄目ですよ。それはオメガ会館の事でしょう。ダン様、それには賛成できません。それに、ここもこれから増々忙しくなります。トランスは手放しませんよ」オメガ商会は俺が岐阜に、個人的に設立した商会だ。あちらとの人材交流を考えてのトランスなのだが、時期尚早だったかな。俺は苦笑いで収め、珈琲に手を伸ばした。うっ、苦い。大人の味が増々か。でも飲み込む。誰かの失笑が漏れ聞こえた。敢えて追及はしない。俺は会計関係以外の書類から、それを取り上げた。「忙しくなるのは、これかな」「ええ、それです」テニスの次に流行らすのはバドミントン、と考えていた。テニスに類似しているので、用具開発...昨日今日明日あさって。(どうしてこうなった)3

  • 昨日今日明日あさって。(どうしてこうなった)2

    昨日今日明日あさって。(どうしてこうなった)2

    俺がカブリオレに乗り込むと同時に供回りの者達が騎乗した。騎士達は職業ながら慣れているので、すんなり騎乗した。従者のスチュアートも。俺はそのスチュアートを呼び寄せて指示した。「先触れとしてアルファ商会に向かってくれ。取締役への伝言は、私人なので出迎えは不要。伝えたら、そのまま事務所で待機、分かったな」「私人なので出迎えは不要ですね。承知しました。伝言後はあちらで待機します」カブリオレがスムーズに発進した。驚いた事にジューンの手綱捌きに問題はない。「ジューン、慣れてるね」「はい、馭者は本来は専門職ですが、当家では今回の様に、一頭立てカブリオレは私達メイドが馭者を務めます。特に遠出の買い物や雨の日に利用します。これを機に、ダン様も私人の時には、この様にご利用くださいませ」俺は初耳だった。ん、待てよ、・・・。厚生...昨日今日明日あさって。(どうしてこうなった)2

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