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思いついたらドラマ日和87~攻殻機動隊Sを語ろう21~ 本編の前に我が家のプチネタ。 今日のお題は「2018年3月17日のももた」プラスおまけです。 …
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シュウの話、第155話。偽装作戦と、もう一つの決定打。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -9. 時間は、侵攻開始直前に戻る。「着る前から分かる。無理だ」 スチール・フォックスのパワードスーツを前にしたエヴァはそう答え、首を横に振った。「だよなー」「確かにテンコちゃんの言う通り、スーツ内に別の人間がいるとなれば多少はAIをたばかることもできるだろうが、そもそもこれはジャンニ専用に設計してるんだろう?...
シュウの話、第154話。特区防衛戦、最終局面。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -8. 侵攻6日目――さらに巨額を費やしてドローンとMPS兵を拡充したグスマンの部隊は、不退転の決意で侵攻に臨んでいた。「今度こそ、成功させますので」「そうでなくては困る」 この日は「閣下」も制御室に臨場し、グスマンの真横に付いていた。「『トイ・メーカー』から話は聞いている。HSBMを使用することなく作戦完遂することを期...
シュウの話、第153話。「トイ・メーカー」の所見。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -7.「で、僕のとこに来たと」「ああ」 白猫党本部内、AI包括管理部――モニタとサーバで埋め尽くされた部屋を訪ねたグスマンは、この部署の最高責任者「トイ・メーカー」にもう一度、今日までの状況を説明した。「AIがポンコツになった、ってのはひどいなぁ」「トイ・メーカー」は苦笑しつつ、目の前のモニタに親指を向けた。「僕が組...
シュウの話、第152話。AIの異様な不調。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -6. 報告を受け、グスマンは首を傾げた。「あ……? なんで26発だけ撃ったんだ? まさかAIが、たったそれだけで十分と判断したのか?」「ち、違います。26700発撃ち込んでるんです。命中が、26発です」「……なんだって!?」 グスマンが唖然としている間にもう一度攻撃が行われたが、結果は変わらなかった。「さっ、38発!?」「今...
シュウの話、第151話。本格侵攻の前に。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -5. 誰にも妨害されないまま、白猫党は余裕綽々で前線基地を構築した。「昨日の……対象SFはなんだったんでしょう?」「突然やって来てドローンを何台か破壊しただけで、結局逃げましたよね」 作戦開始前のブリーフィングにて、前日に出現したスチール・フォックスのことがオペレータたちから指摘されたが、グスマンも首を傾げていた。「俺にも見...
シュウの話、第150話。ドローン部隊の猛攻。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -4.《警告します。DF712F-2366に耐久能力の1311%のダメージを確認しました。ダメージコントロール失敗。復帰失敗。同機との接続が切断されました。同機は破壊されたと判定します》 オペレータたちの画面に損害状況が表示され、制御室に緊張が走る。「敵襲です!」「敵襲ぅ? 相手がいるのか? 故障の可能性は?」「閣下」に...
シュウの話、第35話。双子よりもっとちかしい姉妹。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -5.「よお、天狐。元気してたか?」「あぁん?」 対面するなり、その金毛九尾の狐獣人は口をへの字に曲げた。「誰かと思ったら一聖かよ。この80年音沙汰ナシかと思ったら、いきなりだな」「ま、色々あってな」「単刀直入に聞くけどよ」 天狐はタブレット状の金属板を、一聖に向ける。「ココ最近、お前『目録』に色々書き込んでただ...
シュウの話、第34話。報復。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -4.「おっ?」 店主が店に備え付けていたテレビを見上げ、驚いた声を上げる。「爆発騒ぎだってさ。ガスか何かかな」「……!」 シュウとジャンニは同時に振り返り、テレビ画面を確認した。「……シュウさん」「みたい、ですよ」 画面にはジャンニのアジトが――いや、正確にはアジト「だった」ものが映されていた。「燃えとる……」「……出ないです、カズちゃん」 ...
シュウの話、第33話。白くて深い闇の向こうから。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -3.「6世紀後半にですねー、白猫党って言う政治結社が侵略と戦争を繰り返して、央北の西半分を手に入れたんです。ソレだけに留まらず、央中とか央南とかにも攻め込んだりして、一時期は世界の3分の1を手中に収めるくらいに勢力を拡大したんです。だけどなんか途中から内輪もめしちゃって、党は南北に分裂したんですよ。 で、再統一し...
シュウの話、第28話。限界空中戦。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -7.「うわっ!」「すっげえ、あのじーさん!」 一旦はスチール・フォックスに一暴れされ、呆然としていた自警団員たちだったが、途中で乱入してきた兎の老人が彼を真正面から止め、返り討ちにする様を眺めている間に、折れた心が持ち直し始めていた。「やれ! いけーッ!」「スチール・フォックスをスクラップにしてやれーッ!」「殺せ! 殺せ! 殺...
シュウの話、第27話。覚悟の違い。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -6. カズから「ダメージは絶対に受けない」と言われていたにもかかわらず、この時ジャンニは、胃か肺が破裂したかと思うほどの痛みを感じていた。「げほ……げほっ」《だ……ガガ……か!?》 カズからの無線が聞こえて来たものの、ノイズ混じりで聞き取れない。「なん……や……こいつ……!?」 どうにか立ち上がろうとするが、どうやら腕のパワーアシストが切...
シュウの話、第26話。現れたヴィラン。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -5.「な、なんだ!?」 慌てふためく団長に対し、老人は兎耳に降り掛かったほこりをぴっぴっと払いながら、辺りの気配をうかがっている。「団長さんよ、そう言や正義の味方を名乗ってるのが、あんた方以外にもいやしたね?」「え? ……ま、まさか!?」「間違いないでしょうな。やたらアクション映画みたいな音が、遠くで聞こえてますぜ。ひどく暴...
シュウの話、第99話。AI迎撃システム;外。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -7.(流石に軍用車なだけはあるなぁ。あんだけごろんごろん転がったのに、まだ原形留めとるわ) うっすら煙を上げるLAVの前に着地し、ジャンニは声をかけた。《生きとるかー? おーい》 何度か呼びかけるが、返事は一向に返ってこない。(やってもーた? ……マジで?) ジャンニの背に冷たいものが走る。それを検知したらしく、一聖から...
シュウの話、第98話。追跡と侵入。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -6.「あれは何だッ!?」 依然として鬼神のような形相で怒鳴った海斗に、兵士がしどろもどろに答えた。「た、多分、アルテアかも……。基地内の装甲車とか戦闘用の車輌はアルテアの司令権限がないとエンジンがかからないようAIに管理されてるから、こんな時にすぐ乗れるのは、多分……」「逃げたか……! おいジャンニ、あれを追えるか!? あの中に基地...
シュウの話、第94話。潜み、眩まし、そして瞬く綺羅星たち。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -2. 一聖にミッドランドへ連れ込まれた時点で、七瀬・海斗親子が請けた大野博士暗殺依頼の期限までは、残り2日となっていた。その2日強の――依頼を放棄したことに白猫党が気付くまでの――間に、一聖と天狐はジャンニ、エヴァ、そして海斗の装備を整え、バックアップ体制を確立することにした。 まず、ジャンニについて。「勿...
シュウの話、第20話。ヒーローV.S.怪人。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -7. にらみつけてくる青毛の「猫」をにらみ返し――と言っても相手には、ジャンニの顔は見えていないが――ジャンニはフロントガラスをコンコンと叩く。《聞こえてるだろ? 出て来いよ。それとも力ずくで引きずり出してほしいのか?》「……っ」 猫獣人からわずかに舌打ちの音が聞こえたかと思うと、次の瞬間、猫獣人は懐からスプレー缶を取り出し、...
シュウの話、第19話。都市高速包囲線。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -6. 都市高速の手前で、バンが二手に分かれる。一方のバンは、そのまま高速に乗ったが――。「もう一台は下道行くみたいですね。どっちを追います?」「高速に乗る方だ。もう一台は大方、人材派遣の営業所に戻るとこだろうからな」 マドック警部の指示に従い、クルトは高速方面にハンドルを切る。「じゃ、あっちは?」「工場から出て来たんだ。十中...
シュウの話、第9話。スチール・フォックスの完成。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -3. 若く人生経験の浅いジャンニでも、カズが優秀かつ多彩な技能の持ち主であることは、すぐに理解できた。手始めに連れて行かれた複数の店のどこでも、店員も舌を巻くほどの広汎な知識を発揮したからである。「……えっぐいなぁ」 そうして作り上げたモノは――総額12万9千エルと言う、いち家庭では車の購入検討時にしか出てこないよう...
シュウの話、第2話。舞い降りたヒーロー。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -2. シュウの頭上から、全身が金属装甲に包まれた何者かがずしん、と音を立てて「着陸」した。「な、なんだぁ!?」「い、いや待て! コイツまさか……!」 テロリストたちは一斉に顔を青ざめさせ、PDWを相手に向ける。(いやー、ソレ効かないと思いますよー? だって映画とかであんなパワードスーツ着た人に銃が効くって展開、あんまり無い...