ダメ息子×おかん、ラップバトルで決着をつける!親離れ子離れという、最後は絶対ハッピーエンドで終わってくれるという安心感のある(悪く言えばありふれた)テーマが一気に斬新に。64歳でラップできちゃう明子さん最強過ぎる。いくら小さい頃に父親が亡く...
プリマー新書にしては(?)なかなか硬め。特に前半は「何故、人々は数値を重視するようになったか」が学術用語全開で書かれているのでここで読むの諦めてしまう人もいるのでは。難しいところは難しいままなんとなく読み進め、後半だけでも読んでみてほしい。...
2014年にロンドンで実際に起きた占拠事件をモデルとした小説。ホームレス・シェルターからの退去を迫られたシングルマザーたちが公営住宅を占拠し、自分たちの尊厳を主張する。日本とは違う、と分かっちゃいるが、日本で同じことが起きたらもっと陰湿で激...
登場人物が覚えられなくてどうしよう(観光開発会社二名、建設会社二名、不動産屋二名、亡くなった伯父の友達一名 過半数が普通の中年~壮年男性。無理ー!)ってなったけど、とりあえず自己紹介ページに指をはさみつつ読み進めたら恐ろしく面白いミステリで...
ホラーのような、現代病理を切り取ったような、怖さと哀しさが交じり合った短編五編。読み終えて、まず、ルミネッセンスという単語の意味を調べた。熱を伴わずに発光すること、冷光…なんか分かったような分からんような。蛍の光をイメージしたら合ってるのか...
普段よけて歩いてもらえない側の人間なので、共感しかなかったのだけど、大人の男性が読んだらこの本に対してというより、よけて歩いてもらってることに対してどう思ってるのか聞いてみたい。ちょっと脱線するけど、「ぶつかっても謝らなくて当たり前」みたい...
人の目を見ると殺意や悪意が赤く光って見えてしまう19歳の沖野修也は警察官の研修期間中に「国際交流課」に配属されるが、その実態ははたしてスパイ組織だった。自分の両親は何故殺されたのか。沖野が組織に引き抜かれた理由とは。逃亡した前任者・神津の行...
「ゴリラ裁判の日」が良かったので期待に胸踊らせながら。月の満ち欠け・ウェアラブルデバイス・中国の書・DV…色んな要素が最後はつながるのは上手いし、相変わらず読みやすい文章を書かれる方だなあと思った。でも没入できなかった、残念。ラスト、聡美が...
2029年を起点に10年刻みに遡るある家族の歴史。それぞれの年で物語を語るキャラの視点が入れ替わり、それぞれの秘密が明らかにされたりされないままふんわり終わったり、あるいは終わらなかったり。50年前と比べてジェンダーに関する問題は改善されて...
妻に先立たれて志乃を1人で育てる恭平と、妻が海外赴任中、耕太を1人で育てる章吾。四人のありそうななさそうな共同生活。「ちょっとは子育てに参加してよ」と言われてもどうしたらいいかわからなくて途方にくれたことがある人におすすめしたい。「父親」と...
発達障害の兄・道だけではなく、その妹・羽衣子の苦しさにもスポットが当たっているのが良かった。「人と違う」兄弟を持つと、親からは「普通にできて当たり前」と褒められずに育ってしまう。そして「人と違う」兄を、何故か「普通にできる」妹がフォローする...
ラブカとメテオラが良かったので手に取った。今の私には刺さらなかった…。何を伝えたいのかよく分からないまま読み終えてしまった。(読みやすくはあります。よく分からないまま読ませる筆力の高さはすごいと思います。)ええ、そこで何で浮気するん…?別れ...
筆者最新作で芥川賞候補作(え?って思ったけど読んだらなるほど芥川賞ぽい。そっちに寄せなくてもいいのではと勝手に思った。)ということでめっちゃ期待して読んだら、溶接とか工事の専門用語が分からなさすぎて、情景を上手に思い描くことができず苦戦した...
霊が視える(ただし、声は聞こえない。し、こちらから何かを伝えることはできない)探偵・天野がその特殊体癖を生かして事件に挑む中編2編。霊は視えるけど探偵としての能力はへっぽこな天野と、中学生にしては頭良すぎる楓のコンビが良い感じ~。楓の中学生...
このスイッチを押すと自分には何の関係もないあのパン屋さんが経済的に破滅します。押しても押さなくても日給一万円、1ヶ月後には百万円あげます。という思考実験みたいなミステリ。「純粋な悪」は存在するのか?その対義語も興味深い。設定が面白かっただけ...
なんか涙がポロッと。多くの人が通らねばならないであろう老いと介護。どうしたって年をとったら脳は萎縮するし、そしたらいわゆる「認知症」になってしまうし、自分も周囲も今まで通りではいられなくなる。この本だけで全部を知ることはできないけど、矢部太...
感動したけれど所々魚の骨みたいな違和感。蒼葉がどれだけ天才でも、中学校までの知識しかないのに難関大学の傾向と対策を勉強して現役受験生に教えるのは無理がある。そして、冴は「蒼葉みたいな被虐待児を減らしたい」という明確な目標があるのなら、何故福...
はじめましてのフランス文学、読むのに時間かかったー😭パリからニューヨークへ向かう飛行機が乱気流に巻き込まれる。そこで何か「異常」が起こり、3ヶ月後に到着する。レビューで書いていいのはここくらいまでかな?登場人物(十一人いる!)紹介のための第...
冷え性の主人公が気が付いた意外な「温活」方法とは。(どうでもいいけどこの「○○活」という言い方が好きになれない。 「○○しないと大変なことになりますよ!貴方のためを思って言ってるんですよ!」という強迫性を帯びている。精神衛生上よろしくないこ...
小学生の時に父親を殺され、母親失踪、大学にも行けず非正規雇用に甘んじて、更には妹まで殺された上にその妹に保険金殺人の疑いまでかかるという悲劇。何重ものどんでん返しで畳みかけるのは上手いなー、と思った。一方で、主人公がどういう人物なのかいまい...
表紙の愛らしさに騙されるなかれ。クズ実家を頼れない苦学生・真央がバイト先で出会ったのは何でも売れちゃう試食販売の四葉。彼女を軸に色々な人の苦しみが描かれる。うーん、奨学金返済による困窮、レズビアンであるが故に法の庇護を受けられないこと、性的...
犯罪者ご用達ホテルで起こる事件をホテル探偵・桐生が鮮やかな推理で解決するのが楽しい本作。対価さえ支払えば「何でも」調達してくれるようなホテル側が既に犯罪に足突っ込んでるので、まあルールなんてあってないようなものになるのは当然かもしれない。最...
長ーいミステリ読んだ後に、軽く読めるものはないかなぁと手に取った。装幀も洒落ている(大好きなクラフト・エヴィング商會!)が、見た目の愛らしさに騙されてボーッと読み進めていたら突然ぶっ飛んだアッパーカット食らわされるので要注意!なアンソロジー...
読了にものすごく時間がかかった…。(3日くらい?たいていの小説は2日もあれば余裕なのに。)警察よりも捜査の先をゆく謎の老夫人エリザベスはとりあえず敵にまわしたくない。高級老人ホームの安楽探偵団…かと思いきや割とアグレッシヴに足とコネと謎の裏...
タイトルで既に優勝してる本。ビターからスイートまで、色んな味が詰め込まれたおもちゃ箱みたいな短編集。SF初心者の私でも楽しめた。どの話も全く違う人が書いたんじゃないかと思うほど毛色が違って、作者さんの多才っぷりと器用さが爆発。後書きではその...
ホラー苦手(この方と小野不由美さんだけはそれでも読む)なのにじーーんとしてしまった、8つの短編集。SFっぽいやつもあります。子どもに関するお話が多いかな?個人的に、この本はホラーという括りには入れられない。じゃあ何よ、と言われると困るのだが...
父親の都合で転校ばかりの小学生・要目礼恩(かなめれおん)がカメレオンの如く転校先に馴染むべく「擬態」する。どの学校でも「バールのようなもの」を使う者にまつわる怪談や都市伝説が生徒の間でささやかれており、それが実際の事件の関係者かのような噂ま...
親の事情に振り回される由井。背が低い由井と背の高い桐山。大きな掌の高山に惹かれるミカ。加奈子は桐山を好きだった。由井の夫の雄一と娘の可子。それぞれの人生が波のように押し寄せてくるようだった。大人に裏切られ続けられ、誰に対しても閉じていた由井...
「ブログリーダー」を活用して、megさんをフォローしませんか?