バッチプラント設計の第一歩は、建設費の全体像をつかむことから。この記事では、設備・土建・電気・計装の4部門の費用構造やラング係数による概算手法など、初心者にもわかりやすく整理しています。設計・見積のベースとなる視点を学べます。
化学プラントの設備・運転を分かりやすく解説。国立の機電系大学院卒業→化学会社のプラントエンジニア15年以上。機械設計中心、海外勤務、製造管理経験あり。
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【機電系エンジニア・設備メーカー向け】ここが変だよ化学プラントの調達部 仲良く仕事をするために
調達部の話です。機電系エンジニアとしては資機材の購入で必ずお世話になる部署。時にはありがたいと思いますが、時には面倒だと思う組織。取引先であるメーカーは別の意味で複雑な気分で、調達部と仕事をしているはずです。弊社に限ったことではないかもしれ
【撹拌機設計の注意点】単位体積当たり撹拌動力Pvとモーター動力への影響 機電系エンジニア向け
単位体積当たり撹拌動力Pvに関して解説します。撹拌機は反応器として使うので、バッチ系の化学工場ではありふれた機械です。その割にプロセス設計での個別最適化が進みやすい設備ですので、機電系エンジニアが独自に設計的な要素を足すことは難しいでしょう
化学プラントでよく使う撹拌翼の種類を解説 高粘度と低粘度2パターンに分ける【初心者向け】
撹拌翼について解説します。化学プラントでは撹拌槽は必須設備の1つに上がる重要な物。ところが技術的な内容はかなり複雑なので、機電系エンジニアの手には負えない範囲かも知れません。保全エンジニアとして設備を触る機会が多くても、その翼の形を決めた理
【機電系エンジニア向け】撹拌機のスケールアップの考え方 撹拌所要動力と機械的限界との関係
撹拌機のスケールアップについて考えます。撹拌所要動力の式を少し使った頭の体操のようなもの。化学プラントの機電系エンジニアとしては参考程度に捉えればいいでしょう。使用する式スケールアップについて今回使用する式は以下の2つです。$$ Re=\f
撹拌所要動力の基礎 撹拌機を多く扱うプラントのエンジニアが最低限理解しておきたいポイント
撹拌所要動力の計算式について解説します。撹拌機を多く扱うユーザーで知っておきたい基礎的な部分に絞ります。撹拌所要動力の式は、例えば永田の式のようにその業界では有名な式がありますが、かなり専門的な内容です。式の取り扱いに慣れている人でないと、
【冷凍システムの設計】バッチ運転の冷凍負荷として考えるべきことを解説 意外と機会は少ない
冷凍システムの設計の練習です。冷凍機を導入するときに考える冷凍負荷のエッセンス的な内容です。冷凍機は一度設置してしまうと、後で増強ということはあまりできません。工場の能力など全体を俯瞰して設計する必要があり、難易度は相対的に高めです。冷凍シ
化学プラントの機電系エンジニアでも少しは理解した方がいい”晶析”のこと 知らなくても仕事は可能
"晶析"について解説します。理解しようとすると、化学的にとても専門的な内容になってしまい、機電系エンジニアは敬遠しがちな内容です。事実、知らなくてもほとんど影響がないレベル。それでも、知っていた方が良いかもしれない・・・
【ケーキ抵抗・濾布抵抗】濾過速度の式から濾過の運転で必要な要素を解説 機電系エンジニア向け
濾過について化学工学的な視点で解説します。濾過速度に関する式から濾過を考えていきます。詳細はRuthの式を使いますが、その一歩手前の直感的な式を見ます。この辺りのことは、機電系エンジニアは実は何も考えなくても仕事ができてしまいます。たいてい
【化学工学・単位操作】化学プラントの運転を真空系で行う時にどの要素が変わるのかざっくり整理
化学プラントなどの運転では化学工学の単位操作の理解が欠かせません。最初は常圧を前提とした勉強を進めていきますが、蒸留など減圧操作の勉強をしていくと、ふと気が付きます。今まで学んだことが減圧だと、どういうことになるだろうか。真空系での一般的な
【水層と油層の分離】バッチ系の化学プロセスで必須の分液工程の基礎 化学工学・ストークスの式
分液について解説します。化学プラントの機電系エンジニアとしてはほとんど意識していないけど、運転上は重要な工程。装置的には手動・自動問わずに配管の構成だけでも分液ができるので、過去の実績に合わせて組んで終わりと考えがちです。機電系エンジニアと
【社内論理を上手く使いこなす】工場内の設計保全エンジニアレベルで時代を読むという具体例
時代に取り残されては駄目ですよ。こういう類の話は昨今毎日のように聞きます。ところが、化学プラントのような閉鎖的な組織でしかもエンジニアリングという職種では、時代の変化を意識しないでもある程度仕事ができてしまいます。一定のラインまでは、の話で
化学設備ではOリングをできる限り避ける設計的な考慮をしましょう 運転・メンテナンスを配慮
シール部品としてOリングは一般に使用される機械部品です。これを化学工場の設備ではできる限り少なくしましょうという持論を持っています。なかなか賛成していただける人が居ないので、布教活動を地道にしていきます。化学設備の特に腐食に関する部分に焦点
【2~5年目】化学プラントの機電系エンジニアリングを一通り体験するまでの長く苦しい道のり
化学プラントのユーザーエンジニアとしての私の経験を紹介します。今回は入社2~6年目くらい。6年くらい経ってようやく一人前感が出てきました。そこまでの期間はとても苦労した記憶が残っています。1年目も苦労したのですが、2~6年目はもっと苦労しま
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バッチプラント設計の第一歩は、建設費の全体像をつかむことから。この記事では、設備・土建・電気・計装の4部門の費用構造やラング係数による概算手法など、初心者にもわかりやすく整理しています。設計・見積のベースとなる視点を学べます。
化学工学の勉強に使って役立ったおすすめ参考書を5冊紹介。基礎から応用・実務まで、自分に合った本を選んで効率よく学びましょう。
化学工学を学ぶ中で、「何から手をつけていいか分からない」「公式だけ覚えても実務で活かせない」――そんな悩みを抱える方も多いのではないでしょうか。私は大学で機械工学を学んで、会社で化学工学を少しずつ勉強していきました。気が付いたときには、化学...
住友化学の人員削減と構造改革について、三菱ケミカルとの共通点やエンジニア視点での影響を解説。経営戦略説明会の内容をもとに、今後の方向性を読み解きます。
液体充填は昔からある古典的な方法ですが、作業環境や設備はアップデートされにくい場合があります。昔からやっているから良いだろうと判断されかねません。現在の安全性や作業性に関する要求を振り返って、できる対策を考えていくことはエンジニアにとっても大事でしょう。監査などで指摘する側も、最高スペックを目指すのではなく基本レベルを満足するように注意したいですね。
プラント設備の標準化に拘ると、コストアップとや納期アップに繋がります。1つの会社だけを見ていると結構気が付きにくいですが、私自身もいくつか思うところがあります。競争力を上げるには、他社の設備を見るのが一番いいですね。
知識の蓄積や共有は、安全で安定したプラント運転のために欠かせない取り組みです。しかし、その仕組み作りには落とし穴も多く、現場の実情に合った柔軟な運用が必要です。・報告書のハードルを下げること ・完璧な原因追及にこだわりすぎないこと ・報告件数の評価を柔軟にすること ・定期報告のプレッシャーを軽減すること
化学会社のトライアルでは、失敗を過度に恐れるために、いろいろな場所で余裕を設けてしまいます。予算・工期・反応・品質・設備などどんどん膨れ上がっていきます。これは結局はコスト(と工期)に直結します。高いなら安い地域で依頼する方が健全と考えるのも仕方ないですね。
工場にずっと居たらその工場の考え方に染まってしまいます。他の工場や本社を知ると、考え方は変わってきます。同じ工場に居れば居るほど保守的になり、卑屈にもなってしまうもの。勤務地が同じというのは少なくとも私にとっては健全ではなかったですね。
海外出向から戻ってきた時は、会社に色々と期待した記憶があります。実際にはそのほとんどは叶えられず、昇進がわずかに速くなったくらいの結果しか得ていません。個々に期待してもあまり意味は無いですが、無いよりはマシ。それよりはもう一度海外に出向して知見を広げたいですね。
機電系エンジニアとしてこだわりを持って仕事をしていましたが、実はそれはあまり周りには響いておらず製造の一部の人にしか評価されていませんでした。それが上手くいくこともありますが、意味がない場合も多いので、変なこだわりを持たなくても良いと思います。
化学工場では多くのデータ、特に時系列データを扱い、それを記録して公開する場合が多いです。このせいで担当者としては見られているという緊張感の外に、やりたくないというネガティブな想いを抱きがちです。そのデータを有効活用する側は、実は機会は少く、見る人も多くはありません。この事実を知っているかどうかで担当者としては動き方が変わるでしょう。
既存の仕組みに何かを足すということはとても簡単です。起こった問題の不備を適当に探し、底に対策を取れば、今後同じ問題は起きないだろうと錯覚してしまいます。何かを足せば何かを減らすという姿勢が大事だと思っています。
機電系エンジニアでも化学工場で起こっている反応の基本的な部分は知っておくと、助かる場面があります。化学工学の詳細の反応を知る必要はなく、時間が経てば劣化するという部分だけを解説します。
タンクの基本構造の専門用語を解説しました。本体/付属品/保温の3つに分けて説明します。新入社員など初めての人はまずはここから理解すると良いでしょう。同じ物でも呼び方がいろいろあるのが、化学工場っぽいです。
年度末の良い機会に、6年間を振り返ろうと思います。この6年間は仕事の点で大きな転換点になっているだろうと今になって思います。転換は過去にもあったのですが、気が付いたら元の仕事に戻ってしまった状態からスタートした6年です。言語化しておかないと...
既存の撹拌機を別用途に使うケースはバッチ運転の場合は多いです。後になって気が付いたとならないようにいろいろチェックしましょう。特に忘れやすいのは、取扱数量が少い側の液量だと思います。後は既存の運転条件や物性と比較して大きな問題があるかどうかをチェックしていきます。
流量計が無くてもそれなりに流量をコントロールする方法を紹介しました。バルブ開度を調整して他の計器などで測定する方法と、液抜きをして測定をする方法です。とてもアナログなので、運転で万が一ということが無いように仕掛けを作らないといけません。これで製品の品質に影響が出たりするので、疎かにできないですね。
プラントの問題は今後増えていきます。八潮市の問題のようにこれまで問題にならなかった部分からトラブルが頻発するでしょう。化学工場でもメンテナンス費をもともとしっかり考えてこずに、最低限のメンテナンスで投資を先送りしていると、いつかは問題になります。投資があっても設備上の問題でメンテナンスできないことも。
化学プラントの機電系エンジニアの仕事は、社外からは3Kのように見られますが、社内からはもっと冷めた目で見られています。厳しいわけでもないけど、良く分からないから突っ込めない。その割に辛いというアピールがされる。技術系というカテゴリに入れて良いのかどうか、結構悩むのが化学プラントならではという感じでしょうか。
化学プラントでマテリアルハンドリングの設計をするためには、みんなで話し合える環境・すぐにNGをださない・作業の言語化・略図を書く・少し予算をすぐに割り当てる・お試しで作業できる場所、が必要です。これらのスキルが無いと1年~2年のレベルで、設計が遅れていきます。会社としては結局は損ですね。
バッチ系化学プラントの特性を比較するためには、主要な情報を数個集めると良いでしょう。反応器の数・容量と材質や圧力が最も重要です。濾過乾燥や充填塔・高圧設備で差が生まれます。他にポンプや熱交換器を除いた、特殊設備はプラントの特性となるでしょう。
排ガス処理塔の設計の基本的な考え方を解説しました。塔・貯槽・ポンプそれぞれ個別に考えないといけません。ガスの処理量と液体の処理方法が決まらないと、設計ができません。選択肢はいくつもありますので、どんどん絞り込むようにしていきましょう。
フッ素樹脂ライニング製マグネットポンプのメーカーを紹介しました。イワキ・セイコー化工機・ワールドケミカルが有名です技術開発がある程度終わった現在では、どこもそれなりに使えるでしょう。保全コストを削減することを目指して、最適なメーカーを使っていくことが望ましいですね。
プラントの将来と機電系エンジニアの今後の姿を考えました。プラントの建設の可能性は確実に減ります。新製品が導入される確率は減り、安い場所で導入されたり技術力が低下していく方向にしかなりません。英語を学んで海外に期待するか、保全としてしがみつくか、転職するか。この辺りがざっくり考えられるでしょう。
化学プラントの設備は故障原因解析が難しいです。分解しにくいし、トラブル経験を持っている人が少なくなっているし、使用条件も分かりにくかったりします。ここに時間を掛けても、故障頻度削減などの効果が得られないなら、割り切ってTBM的に予備を持って交換していく方が健全です。検討に欠ける時間も立派なコスト。トータルコストを考えましょう、
化学プラントではあいさつは必要です。チームプレイで安全を確保しないといけないからです。ただし、関わる最低限の人とだけあいさつをするという風潮は止めれそうにありません。直接かかわらなくてもサポートされている人はいっぱいいるのに、残念な話です。
反応器のジャケットや熱交換器のシェルなどの洗浄は3種類あります。分解洗浄・高圧ジェット洗浄・薬液洗浄です。高圧ジェットや薬液による方法がメジャーになってきて、定期的な洗浄により設備を長い事使えるようにしましょう。メンテナンスコストを下げて、競争力のあるプラントとなるように。
プラント機電系エンジニアが暇なときというのは、実際にはあまりないと思います。いざ暇になった時は、パトロール・マニュアルつくり・資料整理・情報収集などしましょう。チーム全体に広げれば成果として分かりやすいですが、それができなくても自分とその周りだけでも楽になれば成果として認められるかもしれません。忙しくない時ほど、忙しい時のための準備期間として大切にしましょう。
逆止弁は気休め程度に考えるのが良いです。完全に逆流を止めるには、測定計器と自動弁を使ったり、ラインを切り離すという古典的な手法にしましょう。逆止弁は作動時間差があり、自動で開し、詰まり、抵抗となります。抜けなくなったり壊れたりします。
2024年版ものつくり白書を読んでみました。今回は辛い内容です。今後の製造業の進むべき姿として、日本国内を諦める姿が見えてきています。後はどれだけの速度でそれを進めていくかという世界でしょう。
バルブの面間はできるだけ同じにしたいと思っています。運転メンテナンスに影響します。設備の予備と同じ考えで、バルブも予備や代替可能ということは、ユーザーにとっては非常に大事です。特定の会社に依存することは危険ですね。
化学プラントで働くためにゴルフは必要か?ということを考えました。家族的な雰囲気がある組織であれば、ゴルフをしても一定の効果があります。今はそういう雰囲気はかなり少なくなっていて、ゴルフをしなくても良い関係性が作られて行っているでしょう。プライベートは阻害されるし、お金も掛かるので、良いことはないと思っています。
化学プラントで怖いという表現を使っても、ニュアンスは微妙に変わります。良く分からない怪しいという疑問の目で見る外部と、危険性を理解していないけど扱ってしまう現場、間違った理解をされた現場から問い詰められるのが怖い研究。怖いというイメージを緩和するには、多大な努力が求められます。
化学プラントの機電系エンジニアにとって予算のコスト意識はとても重要です。コスト意識が足りないと、与えられた予算を使い切ろうとしたり、予算削減の努力をしようとしなく名足、見積精度を甘めにして結果の解析をしなくなってしまいます。結果的に、コスト意識がない部署として冷たい目で見られてしまいます。
化学プラント内の工場見学は調整だらけです。見学者のニーズを知り、どこのプラントを案内するか考えます。課長にお願いしたり間接支援系の職場にも依頼します。保護具や移動手段の確保も必要。懇親会も必要になるかも知れませんね。英語が必須の場合は、さらにハードルが上がります。
フレームアレスタの取付には向きがあると私は思っています。タンク内部のガスが大気に向かって、下から上に流れる方向(固形分・液体分が重力で落下する方向)にしないと、フレームアレスタが詰まるからです。古いプラントほどこのパターンがありがちなので、よく考えて対応しましょう。
プラント設備の保全計画を見直すとき、障害となる思考が結構あります。今までお同じやり方が良く、別のやり方に変えるのが怖い。こういう意見を持つ保全はとてもアブナイです。この場合、変えることが怖いとならないよう、定期的に変える仕組みを作らないといけないでしょう。
製造課長と言っても何を重視するかは人それぞれです。昔は全力投球型が多かったですが、合理化最優先・安全最優先など分化していき、何も進めないという諦めタイプや仕事を拒否するタイプに移っていきます。こうしてみると、製造業の要である製造課長の変わり方は、時代を表していますね。