当時のお仲間がご夫妻と集まると、福岡パッシブハウス完成までの様々な物語が鮮明に思い出されて話題には事足りません。何よりもこんなに大切に、新築当時とほぼ変わらない状態で暮らし楽しまれているご夫妻の笑顔に出逢うたびに、手がけて本当に良かったフ
全てにおいて、効率とコスパが最優先という時代にあって、タダでプランしてくれるところがあって、考えなくてもあなたの理想の暮らしはこんな感じでしょうと親切丁寧に提案してくれて(それが本当にそうかは別として) という道筋がある時代に、「髭の仕事
時として、お打ち合わせの中で、私はお客様のご要望と一見、真逆のご提案をすることもありますし(もちろんその時はしっかりと理由についてはお話しいたします)やりとりの中で、必ずしもすべてご要望を形にするだけの作業に終始するわけでもありません。例
考えることが仕事だと言いました。より深く考えれば考えるほど、住まい手のライフスタイルに寄り添うわけですから、暮らし始めてからのフィット感が違います。何十年もこんになお仕事をさせて頂いていると、本当に人の暮らしは千差万別、起居動作の一々から
気がつけば、開所以来35年もこんなことをしています。その大半が人様の住まい創りであり、実際に作る大工さんではなくて、住まい手とともに、どんな住まいにするかを一緒に「考える」ことが私たちの生業ということになります。この、考えるということが実
理想的な床・壁・天井の性能になれば、状況的には大きく変わってきます。つまり外気の温度やほう射の影響を受けずに、室内空気温度にちゃんとついてくる状況が実現してきますので、快適な温度を感じることが容易になってきます。個人の感覚の差がありますか
このブログでも採算ご紹介していますが、この室温と実際に感じる体感温度とのギャップは、まさに床・壁・天井の面温度と湿度と空気の動き(かぜ)の要素から決まってくるので、現実的には外皮性能が悪いと、この内面の温度が適正な室温についてくることがで
空気の温度を上昇させるということはルームエアコンに象徴されますが、現在の技術では比較的容易にできることとなりました。強力なパワーで空気の温度を整えることはできるのですが、その割にはみなさん暑い寒いで一喜一憂していますよね。この温められた空
暖房を力任せにすれば、どんな空間でもT シャツ短パンの常夏にすることは技術的には可能です。ただ、それでは化石燃料を莫大に使うので、オイルショックの頃から断熱が国内でも北海道から普及し始めました。少しでも消費エネルギーを減らすためです。私の
暦は大寒を迎え、気象予報は福岡でも明日あたりから雪の警報が出ています。一年を通して、最も寒い季節が通り抜けようとしています。みなさん暖かく過ごしてくださいと何気に使っているのですが、私たちが住まいづくりにおいてやろうとしている到達点は、実
少し乱暴ですが、ごく理想的なお話をすれば、性能のことなど一般の方には関係なく、プロに任せておけば安心で、もっと暮らしの微に入り細に入りの夢を住まい手は集中して考えていられる環境が整うほうが、フィット感のある良い住まいが増えるのではないかな
今でも、20年以上前の私の仕事を見てくださって、そもそもあまり宣伝などしない無精な体制で仕事をしている私をわざわざ訪ねてくださって、あなたに住まいを創ってほしいと言ってくださる方がおられるということは、すなわち現時点での性能差だけを論じて
さて、私は住まいについて、よく「単なる箱ではないんです」という言い方をします。外皮がとても優れている単なる箱であれば、それで良いのかという問題はあると思いますし、これから高性能化が進んでいき、普及した後に出てくるものかもしれません。過度に
住まいというものは、連綿とつづく住まい手ご家族の「暮らし」の舞台装置であり、住まい手にとっては生涯の大半の時を送る場所になります。それだけ住まい手の暮らしに与える影響は大きく、トイレもお風呂も隅々まで夏も冬も一定の温度で満たされているなど
先日のガイアの夜明けは、寒い冬に向けての断熱特集、弊社も所属する一般社団法人パッシブハウスジャパン森みわ代表の密着取材などもあって、まさに「時は来た!」という思いで観させていただきました。そしてそれに追随するように、NHKのクローズアップ
緊急開催で恐縮ですが、来たる1月21日(土曜日)かねてより完成に向けて工事を進めておりました福岡市西区のK邸が完成いたしますので1日限りで恐縮ですが完成見学会を催しますのでご案内いたします。時節柄、当日は完全予約制として、人数を制限しになが
では、欧州にあるような感覚はこの国においては全くの新機軸といえばそういうわけではなくて、本来この国にも十分にあったものだと思います。「もったいない」という言葉はマータイさんのおかげで世界に広がりましたし、侘び寂びの美的感覚もこの国の長い歴
ものの価値を測るときに、本当は時間軸を肯定的に取り入れると、また違った見方ができるとよく思います。近年のこの国の価値観はあまりにも結果のみが優先で、プロセスを軽んじるきらいがあります。一棟の住まいが出来上がるまでには、様々な人が一つ一つ作
戦後の大量生産、大量消費の文化は、まさに真新しくツルピカのものが良いとされてきた時代です。それがどんなに早々に朽ち果て色褪せても、すぐ代替品と取り替えれば良いということですから、それが消費だということですから、消費が容易にできるということ
例えば、ドイツの方達が、住まいの外壁に、無塗装のままの針葉樹の板を使って、建築当初はその白木の美しさを愉しみ、まただんだんグレーになっていくその劣化の色の変化を愉しんで暮らすというお話を伺い、現地でもそういうものもたくさん見てきましたが、
近頃は、支障があるからか露骨に「メンテナンスフリー」という言葉をあまり見なくなりました。住宅産業界で、結構当たり前に当然の如く一頃よく使われていました。要するに、劣化なんて未来永劫しないから、メンテナンスはありませんということなのです。お
帰巣本能のままに、我が家と言われる空間に立ち戻った時に、心から安心して心身を休め、英気を養い次への活力を再生してくれるような、住まい手の味方のような住まいができたらいいなと思います。そのためには一にも二にもフィット感だと私などは思います。
例えば、暑い寒いは住まいの外皮性能で決定づけられていきますから、昨今大ブームの高性能住宅の流れに沿って、住まい手がYouTubeなどを見尽くして性能値の小数点以下の数値に一喜一憂するという傾向は、総じて悪いとは思いません。ただ、ここで肝に
何よりも自分の居場所だと意識できて、色も素材も形も、そういう意味で住まい手に寄り添い、肉薄している住まいというものは、きっと安心だろうなと思ったりします。ヒアリングの中から、それを少しでも導き出していこうとするのが、私たちの仕事だというこ
住まいの呼称にも、いろいろなものがあって、「家」だったり「住居」「住宅」だったり、さまざまで、微妙に違ったニュアンスが醸し出されるから不思議です。「住処(すみか)」とか「寝ぐら」などという言葉だと、より住まい手の息づかいまでも感じられるよ
このところ、さまざまな社会情勢の変化で、鎮痛な面持ちになってしまうニュースも多いためか、なんとなく社会全体の表情が晴れ晴れとはしていないというか、少し塞ぎがちに感じてしまうことがあります。まぁ、世の中は自分自身の鏡だと言うこともできますか
狭小や異形な土地も、企画住宅は納まらなくても、私たちは時間がかかってもゼロから組み上げていくので、むしろそれを個性だと良い方に考えて捉えて計画を進めていくことができます。逆に言えば、少しでも理想の住まいに暮らしたいと思う反面、あまりにも何
金利や物価高騰、にも関わらず長年賃金が上がらない不景気という、スタグフレーションという状況下の経済の厳しさが増していく中で、利便の良い都市部の地価も高騰が治らないという住まいづくりにとっては最悪の状況を書いてきましたが、読み返せばこんな状
不安材料ばかり書き立てても仕方ないですが、社会情勢の厳しさが増す中で、住まいのニーズは質の向上を望んでいて、それがダブルで押し寄せてきているのでコストの上昇が半端ないという状態がこれからはしばらくつづくのではないかと思います。いわゆる、大
社会の状況を見れば、決して住まいづくりに追い風とは言い難い状況が続きます。年明けからの金利上昇が大変な話題になっていますが、この20年続いた低金利時代はそろそろ潮目が大きく変わっていくようです。アメリカの住宅ローン金利は7%台まで跳ね上が
さて、2023年卯年の一年が始まりました。今朝の福岡も穏やかな晴天のようで、大晦日から比較的暖かい年越しとなりました。今年一年が、穏やかで皆様にとって実りのある一年であることを祈念して止みません。さて、私も学校を卒業して建築の仕事につき、
皆様、明けましておめでとうございます。2023年が始まりました。素敵なお正月を迎えておられることと思います。髭は怒涛の如く大晦日の日中まで打ち合わせが入っておりましたので、バタバタとすごし、夕刻慌てて近所の蕎麦屋さんにお願いしていた年越し
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当時のお仲間がご夫妻と集まると、福岡パッシブハウス完成までの様々な物語が鮮明に思い出されて話題には事足りません。何よりもこんなに大切に、新築当時とほぼ変わらない状態で暮らし楽しまれているご夫妻の笑顔に出逢うたびに、手がけて本当に良かったフ
築13年の中古物件と聞けば、連想される世界があると思いますが、福岡パッシブハウスの場合はそのイメージにはほぼ該当しないということができると思います。私も何度かお客様をお連れしていますが、「え、新築ですか?」と言われるほど、建築当初の状態を
13年前に、パッシブハウスジャパン(以下PHJと記載)の森代表理事と共同設計で取り組んだのが、福岡市内に立つ国内3棟目の認定パッシブハウス「福岡パッシブハウス」です。実は、この福岡パッシブハウスが現在売却に出ていて、この木曜日まで
人が、自分の住処に求めるものはなんだろうと考える時、やはりどこに居るよりも心身ともに安らぐ場所であるということが第一に思い浮かぶものではないかなと思います。「心身ともに」と書きましたが、まさに心と身体の両面からの安心というものが要でないか
これまでの私の仕事の主たるところは、まさにお客様の住宅の新築の分野でした。ただ、ここまで社会全体がコスト高になってくると、万人に向けてその方法のみで対応が可能とは言いにくくなってきました。そもそも、いわば、「高性能のための高性能(スペック
どれが正しく、どれが間違っているということではないにしても、バラバラに発信されている各々の得意分野の方達が、独自に多種多様に放っている情報は、無秩序に拾っていくと、いわば食べ合わせが悪いことが起きてしまうことがあります。お客様の中でもネッ
現在のスタイルが始まった頃は、おそらく30年くらい前ですがここ福岡で弊社は稀有な存在だと言えたかもしれません。九州で「断熱・気密」という言葉を多用しただけで、不思議がられる時代でした。むしろ知らないもの怖さであらぬ攻撃すら受けたほどでした
思案していく中で、現状の社会でも建てるべき住まいはあると私も認識しています。ただ、そのために質を落とすことや、法外な資金繰りで築後の暮らしを蔑ろに企画を進めていくわけにはいきません。日々詰将棋のように一手一手を打っていきますが、社会全体の
「建築YA髭のCOLUMN」はまさに、建築YAである私が、35年余り一貫して取り組んでた建築屋としての自らの表現方法のひとつです。一貫して言えることは、愛すべき住まい手たちであるクライアントの皆さんが、長き人生の大半を過ごす「住まい」の創
正直に吐露すれば、「書けなかった」という方が正確かもしれません、十数年の間、毎日来る日も来る日もコラムを続けてきたこの場で、語ることがなんとなくできなくなってきたのです。決定的なことが何かあったということではありませんが、この数年、さまざ
台風10号が過ぎて、少し厳しさが緩みましたが、近年の夏は、宅内の温度の過酷さが宅内熱中症を産み出しているこの国の住まい事情があります。奇しくも昨晩のNHKのクローズアップ現代では、この国の住宅性能によって起こってしまう夏の問題が取り上げら
何だか例年言っていますが、「今年は特に暑い」という言葉が日に日にまして飛び交っている感覚があります。私たちが教育で教え込まれた日本の気候は、「表情豊かで四季があり、湿潤で人間が暮らすには最適な温暖な気候...」というような人に優しい環境を
羨ましくも、沖縄はもう梅雨明け宣言だそうですが、ここ福岡はまだまだ湿り気とムッとする熱気の坩堝の中にあります。今年の夏予報でも、例年通り「酷暑」という言葉が踊りました。いよいよ、暑さが増して来ている感じは年々増して感じる感覚であって、こん
世の中のうねりに、立ち止まりじっとばかりもしていられないけれど、風の時代と言われるようになってきてから既存の価値観がガラガラと崩れ去って、あらゆる事柄がゆらゆらと蠢いている感覚が拭えません。真新しい新築の住宅を住まい手のために生み出すこと
いつの世も、庶民は強かに生きていくものですから、世の流れに従いそれなりのライフスタイルで生きていけば良いということなのかと思いますが、このところの社会状況を見ていると、明らかにもうこれからは、おいそれと新築住宅を建て続けて、いわゆるスクラ
随分、コラムをお休みしてしまいました。書きたいことがないわけではないのですが、激動の社会変化の中にあって、私たちの仕事も大きく様変わりし始めている潮流をなんとか掴みきれないかとも外しているうちに、時が経ってしまったというのが正直なところで
暗い話しばかりしてきましたが、現状把握としては、冷静に俯瞰すれば語ってきたような状況が大きく横たわっています。ただ、「自分の住まいを建てたい」という、人間としての当然の欲求に対して、私たちはこの状況下で冷静に判断し、なんとかニーズに見合う
まず、なんとなくローンが組める年齢のリミットだからとか、周りも建て始めたからという、これまでの社会体制が曲がりなりにも安定していた時代に住まいづくりを模索するケースは減ってくるのではないかと想います。「なんとなく」ではあまりにも大きな投資
高嶺の花と書きましたが、なるべくそうならないように、広く皆さんの衝動として住まいづくりは実現できるものとして今後もあれば良いなと思ったりします。ただ、これまでのおひとりひとりが、住まいを建てることができるという時代も、長い歴史
その上、最近は在宅勤務やオンライン授業などで、自宅滞在時間も大幅に伸びたからなのか、住まいの室内環境に関しての意識が高まるとともに、さらにはエネルギーコストの爆上がりも後押しして、住まいそのものの性能も大きく取り上げられるようになりました
世の中のうねりに、立ち止まりじっとばかりもしていられないけれど、風の時代と言われるようになってきてから既存の価値観がガラガラと崩れ去って、あらゆる事柄がゆらゆらと蠢いている感覚が拭えません。真新しい新築の住宅を住まい手のために生み出すこと
いつの世も、庶民は強かに生きていくものですから、世の流れに従いそれなりのライフスタイルで生きていけば良いということなのかと思いますが、このところの社会状況を見ていると、明らかにもうこれからは、おいそれと新築住宅を建て続けて、いわゆるスクラ
随分、コラムをお休みしてしまいました。書きたいことがないわけではないのですが、激動の社会変化の中にあって、私たちの仕事も大きく様変わりし始めている潮流をなんとか掴みきれないかとも外しているうちに、時が経ってしまったというのが正直なところで
暗い話しばかりしてきましたが、現状把握としては、冷静に俯瞰すれば語ってきたような状況が大きく横たわっています。ただ、「自分の住まいを建てたい」という、人間としての当然の欲求に対して、私たちはこの状況下で冷静に判断し、なんとかニーズに見合う
まず、なんとなくローンが組める年齢のリミットだからとか、周りも建て始めたからという、これまでの社会体制が曲がりなりにも安定していた時代に住まいづくりを模索するケースは減ってくるのではないかと想います。「なんとなく」ではあまりにも大きな投資
高嶺の花と書きましたが、なるべくそうならないように、広く皆さんの衝動として住まいづくりは実現できるものとして今後もあれば良いなと思ったりします。ただ、これまでのおひとりひとりが、住まいを建てることができるという時代も、長い歴史