当時のお仲間がご夫妻と集まると、福岡パッシブハウス完成までの様々な物語が鮮明に思い出されて話題には事足りません。何よりもこんなに大切に、新築当時とほぼ変わらない状態で暮らし楽しまれているご夫妻の笑顔に出逢うたびに、手がけて本当に良かったフ
先週末に、かねてより準備を進めていました宗像市のW邸の地鎮祭が行われました。W邸は我々の業界関係のお仲間であるWご夫妻と、産まれたばかりのご長男さんの3人家族のための新居です。業界でお仕事をされたきたW氏がいくつか検討された選択肢の中から
先日、着々と工事が進んでいる佐賀県小城市のOGYCALモデル棟の中間気密測定に立ち会って来ました。平素弊社の仕事では、ある程度の気密性能は担保されているので、確認のために竣工時一回としていますが、今回は弊社開発のPJパネル後方での最初の仕
この稿の最後です。髭親父には甚だ不似合いながら、住まいづくりを恋に例えると割とうまく説明できる気がして、そんな書き方をしてみました。世の中のハウツー本を読みあさって、初デートにのぞむ様は、よく色々なコントや喜劇の題材に取り上げられるシーン
情報のカオスのなかで、溺れてしまいそうになっている方を、どうやってより良い住まい創りへ水先案内できるかと言う事をずっと考えています。本来住まい創りは、ワクワクするような恋に似た感情が根っこではないかと思ったりします。ハウツー本の読み過ぎで
最近は、あらゆる恋のハウツー本を読み漁り、頭でっかちになったあげくに、その実戦前ではたと現実に進めず迷ってしまう方からのご相談が少なくありません。一旦刷り込まれた情報は消せませんから、私などは住まい創りを愉しむ一番の部分がごっそり抜け落ち
髭が語る恋のお話など聞きたくないかとは思いますが(笑)、テーマは住まい造りですからご安心を…。最近の空前の省エネ・エコハウスブームで、前向きに勉強されないビルダーや設計事務所などより、はるかに知識豊富な一般の方が沢山いらっし
30年以上、馬鹿の一つ覚えでそれしかできないから、人様の住まいづくりをずっと考え続けいてると、悲喜交々、さまざまなレアケースに突き当たりながら、それぞれ一つ一つパズルの難関を乗り越えていくように私なりの答えを出してきた遍歴が積み重なってい
単純なお話ですが、私たちの価値判断はかなりの部分過去の経験や情報に基づくものなのですが、事実とは遊離した思い込みにも大きく左右されて結果を導き出しているということができます。「九州=暖かい」というイメージの刷り込みはは、おそらく東京目線の
さて、「体感温度」という数値を見ていくと、自分の感じる暑さ寒さと日頃見ている室内温度計の数値とのギャップを埋めてくれる便利なものだと言うことがわあります。私の経験値でも札幌の積雪で白銀の風景の中に佇んで寒さをあまり感じなかったシーンを思い
「体感温度」という言葉がありますが、これは実際の寒暖計の指し示す空気の温度も一つの要素として、湿度や風速などを加味して計算式で求められるもので、この数字と自分の感覚とを比較すると面白いことが分かってきます。北海道の先輩が「九州は冬も湿気が
私の両親は、どちらも福岡には縁もゆかりもなく、たまたま仕事でこの福岡に暮らし始めた家族の一人として育ちました。母方は、当時は大雪も降った山梨の産なので、寒いエリアの暮らし方も周知の家だったかもしれません。よく我が家に身を寄せていた母方の祖
このところ11月も半ばというのに、日中はシャツ1枚でも暖かい日が続いています。これも地球温暖化の影響でしょうか。ただ、この暖かさも過ぎればいよいよ本格的に寒い冬の季節が急にやってきそうです。先日から、ガソリンスタンドの灯油コーナーでポリ缶
「換気」は空気を換えると書きます。汚れた空気を捨てて、隅々まで、室内を新鮮空気で満たすことです。スカスカな家で外側部分の空気が激しく入れ替わり、室内の温度だけが奪われることをショートサーキットといいますが、換気ができているつもりの空間もこ
換気計画をするためには、出口と入り口を効率よく定めていかなければならないと書きました。つまり、そこ以外から勝手気ままに出入りをしてくれると、意図的な換気が全くできないという状況になります。そう言う意味で気密性能は不可欠になります。「密」は
私がよくここで書いていることですが、スカスカの、いわゆる襖障子でほぼ外と一体となるような昔ながらのすまいでも、住まいの中の空気が常に新鮮に保たれているかといえば、そうではない事は自明です。一番わかりやすいのは古い家ほどその家の匂いというも
流石に闇雲に、高断熱高気密住宅を作っている我々に対して「あなたたちがガス室を作っている」なんて人はいなくなりました。でも30年近く前は、プロの中でもそう言う認識の方もあんがいおられて、わざわざ話を聞きたいと呼ばれてお話しをするとそうやって
コロナ第三波が猛威を奮っています。感染が取り沙汰される前のクルーズ船の初動作から後手後手に周り、検査も対策もなんとなく及び腰の政府は、経済対策の GOTOキャンペーンがこの第三波を牽引してしまっていることは自明なのに、やめないと宣っており
人間が創り出すものの中で、その中に入り、日常があるほどの大きなものは建築という分野に特化したものだと思いますが、それを雛型として小さく縮尺し、手に取り、愛でるという行為は、案外太古の昔から行われてきたことではないかと思ったりします。誰もが
会場全体を見渡して、うわぁっと歓声があがり、「可愛い」と今度は一つ一つをじっくり見ていきながら、視線を下げて、リアルな世界を想像する。「屋根をとってみてください、立体的な間取りが俯瞰できますよ」というと再び感動で歓声が上がる。そんな空気感
この所のエコハウスブームに則って、ハウツー本を殆ど読破し、玄人はだしの知識を蓄えられたお客様も遠方よりおいでになりました。言葉の端々から、プロでもなかなかそこまで勉強されている方は多くないと思われる知識レベルをお持ちの方です。そのお客様が
今回の展示は、同社のモデル棟の構造見学会と併設して、私が思い立って実現した展示で、これまでも何度かこういうことを実施してきましたが、いつもながら小さい手に収まるような世界の持つ魅力は、実は現実の世界と変わらないほどに、いやもっと別の意味で
昨日と一昨日、小城市にある山東美建ゲストハウスにて、弊社30年の軌跡と題して模型展をやっておりました。 古来、日本には古来「雛型(ひながた)」という言葉があり、実物の塩梅を推し量るために、縮尺を小さくして試作検討する慣しが建築の世界にもあ
住まいづくり報告 小城市OGYCAL A 棟構造見学会・模型展
昨日と今日の二日間。佐賀県小城市で建設中のOGYCALモデル棟の構造見学会で、弊社開発のパネル工法の解説や、同時開催の山東美健ゲストハウス「さん箱」で模型展を行っています。パネルは従来の地元工務店やプレカット工場の生産体制のまま、パネルを
色々と言いました。住まいの性能を語る物差しの啓蒙は、住宅性能の底上げには貢献するけれども、本来理想とする住まいの一要素であるということを踏まえて考えれば、ピックアップした部分だけを捉えて、その物差しをクリアしていれば全てよしとする判断には
さて、少し発想をニュートラルに戻して、貴方は何故、住まい創りを始めようと考え始めたのでしょうか。コロナ禍で、身の回りのことをじっくり考える時間も増えて、暮らしの環境を見つめ直し、大切な家族との時間や将来のことを考えると、リモートワークにも
総じて、住まいの性能に関わる知識が皆さんで共有できることは非常に良いことであることは間違いありません。ただ、その取り扱いには注意が必要です。ネットにはん濫する情報のカオスは、時として全て正確であるとはかぎりません。なぜ業界が躍起になってそ
30年以上もお仕事をさせて頂いていると、さまざまなお客様とお仕事をさせていただく機会に恵まれて来ましたが、大多数のお客様は過去の私の仕事に何某かの方法で触れられて、表立った広報もろくにしていない弊社を結構苦労されて訪ねて来てくださるという
少しずつ、朝晩が冷え込むようになって来ましたね。住まいによっては九州でも補助暖房が必要な季節になって来ました。季節の移り変わりは本当に早いもので、からだをそれに慣らして行くことは大変です。ただ、日本人は本来、そういう季節の変化を敏感に受け
この稿の最後です。きっかけはどうであれ、これまで避け続けてきたカーボンゼロの宣言を政府が行ったことには意味があります。30年後の目標ですから今の政治が到底責任を取れることだとはさらさら思いませんが、それにしてもスタートできたことは良いこと
どんな経緯にしても、カーボンゼロの宣言がなされたことは歓迎しても良いと思います。しかしその実現に向けたプロセスに関しては、現状として政治に全てをゆだねて安心していられるような状況ではないようです。EUで進んでいるような革命的ともいえる再生
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当時のお仲間がご夫妻と集まると、福岡パッシブハウス完成までの様々な物語が鮮明に思い出されて話題には事足りません。何よりもこんなに大切に、新築当時とほぼ変わらない状態で暮らし楽しまれているご夫妻の笑顔に出逢うたびに、手がけて本当に良かったフ
築13年の中古物件と聞けば、連想される世界があると思いますが、福岡パッシブハウスの場合はそのイメージにはほぼ該当しないということができると思います。私も何度かお客様をお連れしていますが、「え、新築ですか?」と言われるほど、建築当初の状態を
13年前に、パッシブハウスジャパン(以下PHJと記載)の森代表理事と共同設計で取り組んだのが、福岡市内に立つ国内3棟目の認定パッシブハウス「福岡パッシブハウス」です。実は、この福岡パッシブハウスが現在売却に出ていて、この木曜日まで
人が、自分の住処に求めるものはなんだろうと考える時、やはりどこに居るよりも心身ともに安らぐ場所であるということが第一に思い浮かぶものではないかなと思います。「心身ともに」と書きましたが、まさに心と身体の両面からの安心というものが要でないか
これまでの私の仕事の主たるところは、まさにお客様の住宅の新築の分野でした。ただ、ここまで社会全体がコスト高になってくると、万人に向けてその方法のみで対応が可能とは言いにくくなってきました。そもそも、いわば、「高性能のための高性能(スペック
どれが正しく、どれが間違っているということではないにしても、バラバラに発信されている各々の得意分野の方達が、独自に多種多様に放っている情報は、無秩序に拾っていくと、いわば食べ合わせが悪いことが起きてしまうことがあります。お客様の中でもネッ
現在のスタイルが始まった頃は、おそらく30年くらい前ですがここ福岡で弊社は稀有な存在だと言えたかもしれません。九州で「断熱・気密」という言葉を多用しただけで、不思議がられる時代でした。むしろ知らないもの怖さであらぬ攻撃すら受けたほどでした
思案していく中で、現状の社会でも建てるべき住まいはあると私も認識しています。ただ、そのために質を落とすことや、法外な資金繰りで築後の暮らしを蔑ろに企画を進めていくわけにはいきません。日々詰将棋のように一手一手を打っていきますが、社会全体の
「建築YA髭のCOLUMN」はまさに、建築YAである私が、35年余り一貫して取り組んでた建築屋としての自らの表現方法のひとつです。一貫して言えることは、愛すべき住まい手たちであるクライアントの皆さんが、長き人生の大半を過ごす「住まい」の創
正直に吐露すれば、「書けなかった」という方が正確かもしれません、十数年の間、毎日来る日も来る日もコラムを続けてきたこの場で、語ることがなんとなくできなくなってきたのです。決定的なことが何かあったということではありませんが、この数年、さまざ
台風10号が過ぎて、少し厳しさが緩みましたが、近年の夏は、宅内の温度の過酷さが宅内熱中症を産み出しているこの国の住まい事情があります。奇しくも昨晩のNHKのクローズアップ現代では、この国の住宅性能によって起こってしまう夏の問題が取り上げら
何だか例年言っていますが、「今年は特に暑い」という言葉が日に日にまして飛び交っている感覚があります。私たちが教育で教え込まれた日本の気候は、「表情豊かで四季があり、湿潤で人間が暮らすには最適な温暖な気候...」というような人に優しい環境を
羨ましくも、沖縄はもう梅雨明け宣言だそうですが、ここ福岡はまだまだ湿り気とムッとする熱気の坩堝の中にあります。今年の夏予報でも、例年通り「酷暑」という言葉が踊りました。いよいよ、暑さが増して来ている感じは年々増して感じる感覚であって、こん
世の中のうねりに、立ち止まりじっとばかりもしていられないけれど、風の時代と言われるようになってきてから既存の価値観がガラガラと崩れ去って、あらゆる事柄がゆらゆらと蠢いている感覚が拭えません。真新しい新築の住宅を住まい手のために生み出すこと
いつの世も、庶民は強かに生きていくものですから、世の流れに従いそれなりのライフスタイルで生きていけば良いということなのかと思いますが、このところの社会状況を見ていると、明らかにもうこれからは、おいそれと新築住宅を建て続けて、いわゆるスクラ
随分、コラムをお休みしてしまいました。書きたいことがないわけではないのですが、激動の社会変化の中にあって、私たちの仕事も大きく様変わりし始めている潮流をなんとか掴みきれないかとも外しているうちに、時が経ってしまったというのが正直なところで
暗い話しばかりしてきましたが、現状把握としては、冷静に俯瞰すれば語ってきたような状況が大きく横たわっています。ただ、「自分の住まいを建てたい」という、人間としての当然の欲求に対して、私たちはこの状況下で冷静に判断し、なんとかニーズに見合う
まず、なんとなくローンが組める年齢のリミットだからとか、周りも建て始めたからという、これまでの社会体制が曲がりなりにも安定していた時代に住まいづくりを模索するケースは減ってくるのではないかと想います。「なんとなく」ではあまりにも大きな投資
高嶺の花と書きましたが、なるべくそうならないように、広く皆さんの衝動として住まいづくりは実現できるものとして今後もあれば良いなと思ったりします。ただ、これまでのおひとりひとりが、住まいを建てることができるという時代も、長い歴史
その上、最近は在宅勤務やオンライン授業などで、自宅滞在時間も大幅に伸びたからなのか、住まいの室内環境に関しての意識が高まるとともに、さらにはエネルギーコストの爆上がりも後押しして、住まいそのものの性能も大きく取り上げられるようになりました
羨ましくも、沖縄はもう梅雨明け宣言だそうですが、ここ福岡はまだまだ湿り気とムッとする熱気の坩堝の中にあります。今年の夏予報でも、例年通り「酷暑」という言葉が踊りました。いよいよ、暑さが増して来ている感じは年々増して感じる感覚であって、こん
世の中のうねりに、立ち止まりじっとばかりもしていられないけれど、風の時代と言われるようになってきてから既存の価値観がガラガラと崩れ去って、あらゆる事柄がゆらゆらと蠢いている感覚が拭えません。真新しい新築の住宅を住まい手のために生み出すこと
いつの世も、庶民は強かに生きていくものですから、世の流れに従いそれなりのライフスタイルで生きていけば良いということなのかと思いますが、このところの社会状況を見ていると、明らかにもうこれからは、おいそれと新築住宅を建て続けて、いわゆるスクラ
随分、コラムをお休みしてしまいました。書きたいことがないわけではないのですが、激動の社会変化の中にあって、私たちの仕事も大きく様変わりし始めている潮流をなんとか掴みきれないかとも外しているうちに、時が経ってしまったというのが正直なところで
暗い話しばかりしてきましたが、現状把握としては、冷静に俯瞰すれば語ってきたような状況が大きく横たわっています。ただ、「自分の住まいを建てたい」という、人間としての当然の欲求に対して、私たちはこの状況下で冷静に判断し、なんとかニーズに見合う
まず、なんとなくローンが組める年齢のリミットだからとか、周りも建て始めたからという、これまでの社会体制が曲がりなりにも安定していた時代に住まいづくりを模索するケースは減ってくるのではないかと想います。「なんとなく」ではあまりにも大きな投資