
弁慶伝説の瀬見温泉(終)〜伝説は何かの証
温泉には伝説が多い。例えば弘法大師関連。弘法大師は、一体いくつの温泉を見つけたんだよ、もはや業者じゃね?と言いたくもなる。他にも戦国武将が傷を癒やしたというパターンも定番だし、鶴とか猿にまつわるものも多い。この瀬見温泉は武将パータンである。頼朝の追手から逃げる義経一行。奥州藤原氏のところに逃げる途中で、義経の奥方が産気づく。産湯が必要になり、弁慶が刀で石をえいっと突くと温泉が出たという話である。その昔、温泉地は出自を神秘的で神々しいものにすることで、他との差別化を図ることを目指したのだと思われる。恐らくは江戸期の創作であろう。その真偽を悪戯に騒ぐよりも、そういうエピソードが頷けるでくらいに効能…