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これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。まだまだ暑い夏。たまに昔の作品を読んでみると、思いがけない発見があったりする。この本は、1989年度アガサ賞受賞作。「不適切」なことが許された時代に書かれたものだが、いま読んでも面白いのか?世紀の大ベストセラーを発表後、作家のキャスリーンが謎の失踪をして7年。死亡宣告にあたり公開されたその遺言には、続編発表の条件が細かく指定されていた。運よく続編の執筆者に選...
中公文庫さん、紹介してくれてありがとう!「野呂邦暢ミステリ集成」
これまで6000冊以上の本を読んで記録してきた。ときどき過去のよいミステリ作品を紹介してくれる中公文庫。野呂邦暢という名前は知らなかったが、堀江敏幸さんによる「わずらわしい世事を忘却するために」というオビの文句に惹かれて手に取ってみた。1974年「草のつるぎ」で芥川賞を受賞した著者の中短編とミステリに関するエッセイをまとめた1冊。冒頭の「失踪者」は、島に祭の写真を撮影しに行った友人が遺体で発見されたことか...