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このブログを開設した年(2005年)の年末に注文したチェスターフィールドコートです。着用時間が短いため、まだまだ健在です。聞くところによると、この工房では、コートの縫製職人の方が引退したため、現在コートの受注を休止しているのだとか。そのうち、裏地を貼り替えてもらおうと思っていたのですが、同じ工房に修理依頼することも難しくなるのかもしれません。人手不足、後継者不在といった事情は洋服の世界に限った話ではな...
ちょうど10年前の夏、J&Jミニスのヴィンテージ生地で仕立てたブレザーから、謎の無色糸が生えているのに気づきました。擦れやすい部位の生地がテカったり薄くなったりするのはよくある話ですが、この謎の糸の正体は一体・・?生地に内包されていた化学繊維が摩擦で表面に飛び出てきたのでしょうか・・?ヴィンテージ生地なので素性は定かではないのですが、J&Jミニス社の生地で、生地のミミにはALL WOOLの表示があったよう...
仮縫いで 持ち帰れるのは 画像だけ/アイリッシュ・リネンのピンチバックジャケットについて
昨日、仮縫いの時を迎えたアイリッシュリネンのピンチバックジャケット。今回は再仮縫いの憂き目をみることなく、仕立てに入っていただけることになりましたが、一旦手ぶらで帰らなければならないことに変わりはありません。持ち帰ることができるのは画像だけです。完成してしまうと、着用画像などは滅多に残りません(仕事着が多いので)が、仮縫い画像だけはこうしてブログへど着実に蓄積されていくのであります。...
「欲しい服(アイテム)ができてから、それを手に入れる(注文する)まで、どのくらいの時間をかけるか」というのは、完成した後も、その服に対する思い入れとして少なくない影響力を持つような気がします。待つことができる期間が長いということは、そのアイテムへの渇望が少ないことのようでもありますが、反面、そのアイテムを好きでい続けられる期間が長いということでもあります。長い待機期間を経たうえで、晴れて自分のもの...
エイコーン社のカントリーチェックを使ったシャツが届きました。
長年愛用してきたカントリーチェックのシャツの襟が擦り切れてきたので、後継のシャツをお願いしておりました。本日到着したのがこちら。生地はエイコーン社のブラッシュド・コットン。ボタンは使いまわしです。アップにするとこんな感じです。前立てのステッチを3等分っぽく入れてくれる(お願いすると)ようになったのが嬉しいです。このきみどり色が入ったチェックに妙に惹かれます。PAKEMAN CATTO & CARTERのカタログにず...
微修正完了:「スーツは紺に始まり紺に終わる」検証用スーツ注文記
オーダースーツの真の完成は、納品時ではなく、必要な微修正が完了した時だという説があります。そして、この微修正というものは、かなりの確率で発生します。製作者側が大変なのはもちろんですが、注文主にも一定の忍耐が必要ということですね・・。さて、本日は、昨年2月に納品された紺無地スーツの「微修正」が完了したとのことで、受け取りに行って参りました。ようやく本当の「完成」です。上着の修正点は、私の右肩下がりの...
3年8か月ほど前に完成したウールン・フランネル製のスリーピース。耐久性という点では、必ずしも秀でているわけではない素材だと聞き及んでおりましたが、今のところこれといったダメージはありません。ただ、ベストの右胸下あたりに軽く毛玉ができているのが少々目につきます。どうして、この箇所だけ・・??ほどなく、謎はすべて解けました。この内ボタンが、着用時に地味にベストに擦れてダメージを与えていたのですね。ボタ...
「スーツは紺に始まり紺に終わる」誰が言ったか知りませんが、「釣りは鮒に始まり鮒に終わる」と共に、長年気になっている言葉の一つです。とりあえず、私のスーツ人生は青山のリクルートスーツ(当時のリクルートスーツは紺だった)からスタートしておりますので、この言葉を実践する資格は有しているはずです。それでは、”終わり”のスーツとなる(かもしれない)一着を早めに入手しておこう、と思い至り、名古屋のオーダースーツ...
ハンガー便で到着、オーダースーツサロンSEIの紺無地スリーピース
知る人ぞ知る、名古屋のオーダースーツ屋さんSEIの、フルオーダーライン。通常のメニューより高額にはなりますが、かなり自由度の高い注文に応じていただけます。新型コロナの影響で、仮縫い・再仮縫いに行けない日が続いたため、通常よりずっと納期がかかってしまいましたが・・。本日、ハンガー便にて、ついに待望の紺無地スリーピースが到着しました。ハンガー便の中は、こんな具合に、ちょっとしたクローゼット風になっていま...
スーツの裏地やベストの背中の生地を何にするか。一般的には、ポリエステルかキュプラがよく使われるようです。英国の既製服や裏地屋さんでは、ビスコースもよく目にします(オンラインでは)。シルクやアルパカなどもかつてはよく使われていたそうですが、シルクは大変高価ですし、純粋なアルパカ裏地はデッドストックを探すほかないはずですので、あまり候補に挙がることはないでしょう。私個人は、ポリエステルがあまり好きでな...
名古屋のオーダースーツサロン SEI(セイ)での紺無地スリーピース注文記
9月から地味に計画している紺無地オーダースーツ注文計画の続きです。これまでの記事はこちら↓・生地取り寄せ編・生地とたわむれ編・金具検証編・注文編・裏地取り寄せ編数年前、名古屋に新しく誕生したオーダースーツ屋さん、SEI(セイ)。当初はイージーオーダーのお店だったようですが、現在は型紙を作成し仮縫いを行うフルオーダーも行っています。私が20年来お付き合いしているベテランフィッター(店主の御尊父)のサポー...
釣りは鮒に始まって鮒に終わると言います。最初の鮒はマブナで、終わりの鮒はヘラブナであろう、という話も聞いたことがあります。私が最初に釣った魚は、まさしくそのマブナでした。小学3年生のとき、チューブの練り餌で釣り上げて、天にも昇る気分でしたっけ。ヘラブナは、ごく稀にルアーで釣れてしまう(スレではない)のを除けば、まだ釣ったことがありません。非常に奥が深い釣りであるようですので、最後の対象魚としてはも...
シャツの袖口付近、「剣ボロ」といわれているパーツに付けられている(ことが多い)ボタンがあります。一番上のボタンですね。このボタン、「ガントレット・ボタン」という何やら大仰な名前がついておりまして・・。ここでの「ガントレット」とは、昔の騎士が装着していた甲冑用の手袋のことだとか。でも私は、大昔のこちかめのセリフ「ぎゃおん、ガントレット!」を真っ先に連想してしまうのです。このセリフは、突然拳銃をぶっ放...
しばらく、生地と過ごす:「スーツは紺に始まり紺に終わる」検証用スーツ注文記
古いロシア小説を読んでいると、羅紗屋で生地を選び、仕立て屋へ持ち込むシーンが出てくることがあります。ゴーゴリの「外套」とか「死せる魂」とか・・。「検察官」では、市長さんが”ささやかな”賄賂の例として、生地一揃いを挙げていたように記憶しています。生地は羅紗屋さんで手に入れ、仕立ては仕立て屋さんに持ち込むものだったのでありましょう。現在では、仕立て屋さんに生地あるいは生地見本がストックしてあり、そこから...
釣りは鮒に始まり鮒に終わる。スーツは紺に始まり紺に終わる。ということで仕立て出し準備をしていたハーディーミニスの生地。本日、長年お世話になっている仕立屋さんに持ち込みました・・と書きたいところなのですが、サンプルのスーツだけ携え、肝心の生地を忘れてきたことを電車に乗った瞬間に気付きました。注文はしてきましたが、生地をお渡ししていないので達成感が皆無です。良いスーツができますように。...
ロイヤルエアフォース色の裏地届く:「スーツは紺に始まり紺に終わる」検証用スーツ注文記
そろそろ、締めの一着として紺無地のスーツが欲しいと思い、微速でもたもたと注文を進めています。過去記事はこちら↓ハーディーミニスの生地取り寄せ編注文用金具類の検証編生地持ち込み逡巡編生地を忘れた仕立て出し編さて、今回は本縫いまでに持ち込む必要がある「裏地」の取り寄せについてです。裏地といえばキュプラが真っ先に思い浮かびますが、私が時々裏地を取り寄せるBernstein & Banleys では、どちらかといえばビス...
現行品ではありますが、アイリッシュリネンの生地を手にいれましたので、これから仕立て出しに行ってきます。ボタンは、タイガーアイという色(模様)の二つ穴ホーンボタン。来年の3月くらいには、手元に届くといいな、と願っています。裏地をどうしようか、悩んでいるのですが、梱包されていたブルーの袋とのコントラストが綺麗なので、青系もいいな、と感じています。大地と青空のようで。...